そこは見知らぬ世界でした……なのorz   作:dslprojecter

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人生は爆発なの、自爆はロマンなのorz

神会(デナトゥス)を終えた神々は待機させていたそれぞれの眷属を呼び、ヘファイストス引導のもとミュウの居る筈の場所へと向かう。

 

「ほう、その子はミュウ言うんか」

 

「そうよ、ただ呼び捨てはダメよ。護衛が怒るから」

 

「護衛?」

 

「一人で来たんちゃうんか?」

 

「異世界から来たのはミュウちゃん一人よ。護衛は人では無かったわ」

 

「なんか解らんが、呼び捨てにしなければ良いんやな、わかったで」

 

「統一してミュウちゃんと呼びましょうか」

 

ロキ、ヘファイストス、フレイヤは揃って首肯する。雑談を交えつつ向かうは大衆酒場である豊饒の女主人、夜間は酒場ではあるが昼間は普通に食事を提供しているので、オラリオの中心からも近く店員も信頼出来るという事もあり重宝していた。

 

「ミュウちゃん居る?」

 

豊饒の女主人に着いた四人の神。ヘファイストスは近くの店員に声を掛け、ミュウを呼んで貰おうとした。ミュウが大人しく待っているだろうと気軽に声を掛けたのだが、店員の一人であるルノア・ファウストは青褪めた顔を見せた。

 

「?……ミュウちゃん、居る?呼んで欲しいんだけど」

 

ヘファイストスは未だ身動きしないルノアを不思議がる。

 

「実はミュウちゃんはヘスティア様と連れ立って外へ行きました。しかも眷属にならないか、とか言っていたのでもしかすると……」

 

「え?ヘスティア?」

 

「「!!!」」

 

「なんやと〜」

 

突然、ヘスティアの名前が出てきて戸惑うヘファイストス、それもその筈である。実はついこの間までヘスティアはヘファイストスの所に厄介になっていたのだ。天界では友人であったヘスティアが降りて来た、という事でヘファイストスは当面の世話をしていた。しかしヘスティアが引き籠もりの如く、いつまでも団員の勧誘等をしない事に、流石にヘファイストスも堪忍袋の緒が切れて叩き出したのである。確かに団員も居ないヘスティアでは神会(デナトゥス)に出ても肩身が狭いからか欠席ばかりだった。

結果、ミュウの状況を知らず勧誘したのだろう。ヘファイストスは頭が痛くなってきた。

ロキにしても天界にいた時から犬猿の仲であるヘスティアの名前が出てきた事で機嫌が悪くなっている。しかも今回は異世界から転移した少女が関わっているのだ。それにヘスティアが自分達が知らない内に横から掻っ攫う形で関わってきた。機嫌が悪くならない訳がない。

ガネーシャとフレイヤも閉口していた。

ヘファイストスはコレは一騒動起きるわね、と思案しつつもヘスティアのホームを訪れる事にした。

 

「とりあえず手遅れにならない内に、ヘスティアのところに行くわよ」

 

他の三人にそう告げ歩き出す。目的地はヘファイストス以外知らないので、付いていくしかないのだが。

 

☆☆☆

 

ー神殺しの魔王の娘ー

 

羊皮紙にはしっかり神殺しと書かれていた。なるほどヘスティアさんの態度も頷けるなの。この空気どうしたら良いの。

ゲームだと勇者〜とか魔法使い〜とかで表示されてたの、まさかのどんでん返しを喰らったなの。ヘスティアさんに掛ける言葉が見つからないの。

 

「…………」

 

「…………」

 

ヘスティアとミュウはお互いに目を反らした。コレではダメなの、とミュウは一念発起しヘスティアと会話を試みた。

 

「パパは悪い神モドキをやっつけただけなの。ヘスティアさんは悪い神モドキじゃないと思うの」

 

「!!!……そうだぜ、ボクは悪い神様なんかじゃないよ。むしろ善い神様なんだよ、安心してくれていい」

 

ミュウの言葉に重ねる様に頷くヘスティアは、不安は色々とあるが少しずつお互いの事を知っていけば、最悪は回避出来ると思えてきたのである。

 

「しかしミュウくんのパパは凄そうだな、神を殺せるんだね」

 

「エヒトっていう神様モドキの悪いヤツなの。ミュウとママも攫われたし、ユエお姉ちゃんも乗っ取られたし……」

 

過去を思い出しミュウは少し涙ぐんだ。

それを見てヘスティアは興味が出てきた。異世界の話ではあるが、そこには人々の営みがある。神であるヘスティアは下界の子を慈しむ事を辞めない。喩えそれが異世界であろうともだ。

 

「ミュウくん、キミの今までの話をボクに聞かせてくれるかい?」

 

「わかったなの」

 

ミュウは自分の知っている事をヘスティアに話し、ヘスティアはそれを静かに聞いていた。

 

☆☆☆

 

「しかしミュウくんのパパやお姉ちゃん達は色々と凄いな。しかし神代魔法に地球にトータスか、一度見てみたいなぁ」

 

「絶対、ミュウを迎えに来てくれるからその時にお願いしてみるの」

 

「ありがとうミュウくん」

 

そんな風に二人で話をしていた頃だった。外がなんか騒がしい。こんな廃教会に来るのはヘファイストスくらいだろうとヘスティアは表へ迎えに行った。

 

「ヘスティア、ミュウちゃんは此処に居る?」

 

いきなりヘファイストスから訊ねられ、しかも何故かガネーシャ、フレイヤ、ロキまで居るのには少し驚いてしまった。

 

「ああ中に居るよ。なんだい皆して?」

 

「ヘスティア、まさかミュウちゃんを眷属にしたんじゃ無いでしょうね」

 

ヘファイストスの剣幕に押されつつもヘスティアは凄く上機嫌だった。

 

「したよ。ボクの初の眷属だ」

 

その言葉を聞いたヘファイストスは額に手をやり、ガネーシャ、フレイヤは呆れ、ロキは怒り狂った。

 

「なにしとんじゃ、ワレ。異世界人やぞ、コトは慎重を要するんや。事態がわかってへんやろ」

 

「いや、キミ達より理解してるし、色々とミュウくんから聞かせて貰った。安心してくれていい。但し、コレは真実を知っているボクからの忠告だ。ミュウくんを悪戯に騒動に巻き込んだり危害を加えたら、この世界は終わる。それだけヤバい事態だ」

 

「「「「!!!」」」」

 

ヘスティアからのいきなりの世界の終了宣言。これには流石にヘファイストス達も言葉が出なかった。

ヘスティアはその後、穏便にヘファイストス達に帰ってもらい、後で公開出来る情報を渡す事を約束した。

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