キタニタツヤさんの歌でブルーロックのMAD見たんですけど、最高でした。
アニメ化するならぜひ主題歌はキタニタツヤさんでお願いします!
「メンドいわぁ……」
烏の口からそう本音が漏れる。点を決めた迅の周りには多くのチームメイトが詰め寄り、賑わっている。
最後の最後で同点とかいう激アツ展開なんか誰も求めてへんねん。
実の所、烏はこの勝負は楽に勝てると思っていた。自分の性格はよく理解している。相手の弱点を突くことで敵を無力化させるそのプレースタイルは、実のところ現在の迅には非常に有効な手だった。
それが蓋を開けてみればどうだ。楽勝どころか同点まで追い上げられ、もはや烏にも勝敗がどうなるか予測がつかないところまで来ている。
だが、彼にとっての大きな問題はそこではなかった。
「この土壇場で覚醒ってか……?」
明らかに前半と今では様子が違う。一言で言えば、
かなりの疲労が溜まっているのだろう。息もまだきれているし、体力は完全には回復しきれていない。
それでも烏にははっきりとわかった。
"目"や。周りのはしゃいどるのが見えてへんかのようなあの目。あの目を見た瞬間、背中にゾワッとするものが走りよった。
「笑えへんぞ。ここはマンガの世界やないっちゅうねん」
烏自らキックオフし、試合を再開する。
とにかく点や。残り時間ももうわずか。次点を決めた方がおそらく、この試合に勝つ。
下手に攻めあぐねてしまえば
見極めな。どっかに必ずスキがあるはずや。
残された時間もあとわずか。相手のチームもここに来て底力をみせ、必死にDFでくってかかる。味方と慎重にパスを繋ぎつつ、ドリブルで攻め込み、無理をせず戻すことを繰り返し、徐々に敵陣へ侵入していく。
今や。
緩急をつけたドリブルでDFを抜き去り、開けたスペースに出た。烏でも十分に直接ゴールを狙える距離。
「行かせんッ!!」
「オラァッ!!」
「釣られたな、アホが」
が、撃たない。
(しまった……!! キックフェイント!?)
烏1人にDFが2枚来たことであいたその
おるやろ? ───乙夜。
タッタッタッ、と軽快に踏み鳴らし、走ってくる足音。彼はすぐに異変に気づいた。
2人分やと……?
「ギリギリ間に合ったわ」
「氷織さんッ!!」
スライディングした氷織が何とか乙夜にわたる直前でボールをカット。
アカン。
直感的にそう感じた烏は己の全速力でもって自陣に駆け戻る。
「信じとったよ。この場面、この状況で何よりも先ず勝ちを取りにいく君やったらここしかあらへんよね」
氷織の声はもはや、今の烏の耳には届かない。
ここまでお約束の展開とかほんま泣けてくるわ。
なぁ、せやろ?
「行くで───迅クン」
力強く蹴りあげられた球体は、寸分の狂いもなくいつの間にか前線で待機していた男の足元へと収まった。
「また会ったな烏。少しバテてるんじゃないか?」
「やかましいわボケ」
俺の見立ては半分正解、半分間違えとった。
コイツは確かにチームの
再度対峙した両者。体力も底をつきかけているだろう2人だが、相手に1歩も引くことは無い。
「諦めろ、烏。俺が決めて終わりだ」
「マグレで決めてもう勝ったつもりかい……!!」
ドンッ、とより一層強く体をぶつけた烏。しかし、倒れない。いや───
軽い。真っ先に烏の脳裏に浮かんできた言葉は、それだった。
俺の体ぶつける勢い利用して、俺の
迅は先程のの偶然の
そう、これだ。
「そうだろ? 氷織」
『動きが固いで。力が入りすぎや。もっとリラックスしてみ』
「そうだ。殻を破れ、風早 迅」
普段自分のことしか頭にない士道だが、今この瞬間、久方ぶりに他人に大して興奮を覚えていた。
「俺に魅せてみろ」
「そっからどうするつもりや?」
しかし、烏は至って冷静であった。
加えて今俺らからゴールまでの距離は目測で30m前後。完全に
そう推理した烏はこの日、この男の実力を思い知ることとなる。
「よく見ておけ」
迷わずシュートやと?
次いで彼の目に映ったのは、利き足のときと何ら遜色ないキレイなシュート
一点だけ違うとすれば───
直後、凄まじい程の衝撃音が烏を襲った。
そこから放たれた
「俺は元々
試合の終了を告げるアナウンスとともに、チームの勝利を祝福する歓声が彼を包んだ。