ホロライブラバーズ『数多の星を照らす者』獲得ルート 作:468(ヨルハ)
どんな状況でも初めの挨拶は欠かさない実況プレイはーじまーるよー!
ということで前回はかなココ戦の途中までで終わりました!
ってことなんですけ…どっとあぶな!
はい大体状況は察してくれたかと思いますが現在進行形でかなココとバチバチにやりあってる最中です!パートだけは分けましたが操作を切れるタイミングではなかったので実際はそのまま前回の続きですね!
今回はいよいよ初回バトロワの終着点!
ラミィちゃんとの作戦をキッチリ決めて勝っていきたいと思います!
ではいこう!!!
ギィンッギャリィィン!!!
雲一つない快晴の空に3つの光の軌跡が駆け抜る。
その軌跡が交差するたびに火花が散り甲高い金属音が鳴り響く。
そして一際大きい衝突音が鳴ると、そこには悠とかなたがそれぞれの得物をぶつけ合い鍔迫り合いとなっていた。
「アハハ!ボクの
「まさか、必要最低限…だよ!」
悠はかなたの猛攻を受けるたびに走る衝撃に苦悶しながら心の中で馬鹿げた力だと軽く愚痴をこぼす。
槍斧を受け止められているのは知識と技術、それがうまい具合にハマった結果である。まずは受け止める位置を槍斧の刃先ではなく手元の柄の部分にすることで威力の減少、さらに悠は魔力による身体強化に加えストライクハート自体にも魔力を纏わせ威力と耐久力の上昇、ここまでやってようやく拮抗状態を保っているのである。かなたが自身の武器の威力を引き上げるための『武装強化』もせずに戦っていることを考えれば彼女の膂力の異常さが伝わるだろう。
そしていい加減反撃の時間だと悠は槍斧を受け止めていた
「ぐぅっ…!」
芯こそずらしたが砲撃を避けきれずにかなたは吹き飛ばされ、その間に後ろから接近していたココが魔力を込めた拳撃を繰り出す。しかしココの飛行速度はそこまで速くないため余裕をもって【魔力感知】でそれを把握していた悠は当たる直前に高速飛行魔法『フラッシュムーブ』を発動し、瞬間的に背後をついたココのさらに背後に移動。こちらに振り向く前に痛打を加えようと再び『クロススマッシャー』を放とうとして…構築していた魔法陣を解除、『アクセルフィン』を最大出力で稼働させその場から飛び退く。
その次の瞬間、砲撃をもらったはずのかなたが髪を激しくたなびかせ直下から先ほどまで悠がいた地点をハルバートで切り裂いた。とてつもない風切り音が響き、すでに飛び退いて離れたはずの悠の髪を激しく揺らす。
戻ってきたかなたの様子を見て、悠の予想は確信へと変わった。
「砲撃をくらってダメージを受けてたのは確認してる。なのに今の体に外傷らしいものは全くなし。…まったくもって厄介だね、
「高位ってとこまで分かっちゃうんだね、目の前で直接使ったわけじゃないのに」
「普通の回復魔法じゃ、あの短時間で無傷になるまで回復はできないでしょ?僕も1回受けたから分かるよ」
そう話しながらも悠は決して2人から意識を離さない。戦闘開始して約5分、だいぶ2人の戦い方は把握できた。
まずかなただが、高機動力で相手を翻弄してからの
ココに関してはもはや言うまでもなく己が肉体を頼りにした超近接タイプ。戦闘方法こそ愚直だが
そしてこの2人が組んで戦った場合何が厄介かというと、シンプルな組み合わせ故に対処法が少ない点である。
基本はココが前線を張り、その隙をかなたが突く。たとえこれを崩されてもかなた自身も正面戦闘が可能なためカバーは容易だし、痛打を食らっても『ハイヒール』によって回復して状況はすぐに元に戻せる。
数少ない対処法としては、手段は問わないがかなたに回復される前に片方を退場させてしまうことだろう。回復させる時間を与えない連撃で削りきるか、あるいはかなたやココの体力を超える超火力を直接叩き込むかである。
ラミィに伝えた作戦は、その数少ない対処法を無理やりにでも通すための一手である。
(そろそろ5分経つ…まだか、ラミィ…!)
背水の陣ともいえる状況での手に汗握るギリギリの攻防戦は悠の体力と魔力、そして気力を際限なく削っていく。息はわずかに荒れ、額にはいくつもの雫を浮かばせ、身にまとう『バリアジャケット』にはいくつもの傷を残している。
今の悠がやっていることは自身を囮にした耐久戦、加えてその耐久戦には明確な終わりの時間というのは決められておらず、ラミィが魔法を完成させるまでこれは続く。終わりの見えない戦いというのは常に集中が求められ、そしてそれが切れた瞬間一瞬で破綻してしまう。
憎むべきはそのタイミングの悪さか、
「い…やあぁ!!!」
「もらっタァ!!!」
「ッ!まず…!?」
一瞬の集中の途切れ、それは一瞬の意識の途切れとなり、2人からの攻撃に対する致命的な隙となってしまった。
前からココの拳撃、後ろからかなたの槍斧の一撃が悠めがけて繰り出される。悠が気付いた時には2つの攻撃はすでに眼前に迫っており、咄嗟に『ラウンドシールド』を展開するも、即時展開された防御魔法というのは得てしてその性能のどこかに綻びが生じるもの。展開された2つの『ラウンドシールド』は攻撃をわずかに押しとどめるのみでわずかな破砕音とともに砕かれる。
悠はどうにか『ラウンドシールド』によって作り出した刹那の時間で危険度の高いかなたの攻撃の軌道上から外れることはできたが、もう1つの攻撃を躱すことはかなわず胸に拳を叩きつけられて地面へと急落下していった。
「ぐっ……、アクセル…フィン!」
「Axel fin.」
ココに叩きつけられた勢いのまま地面に衝突する直前、悠は受けた衝撃によって解除されていた飛行魔法『アクセルフィン』を再展開させる。足から魔力によって作られた羽が2対現れその羽を羽ばたかせる。それによって悠の体に急制動がかかり上体を起こさせる。殺しきれない勢いは着地時に緩和させ、ダメージを最小限にして地面へと降り立った。
そして横を見ると、魔力を練りながらも驚いた表情で悠を見るラミィを見つけた。
「悠くん!?大丈夫なの!?」
「ん、効いたけどバリアジャケットが緩和してくれたおかげで何とかね。そっちはどう?」
「あと10秒…ううん、5秒で終わらせる!」
「助かるよ。用意ができたらすぐに撃って、それまでは…」
悠はそこで言葉を切ると
その正体が何なのかは明白、故に悠に迷いはなかった。
「絶対にラミィに近づけさせない!!」
集めた魔力を解放させ、『アクセルフィン』『フラッシュムーブ』の併用による超加速で一気に天空へ舞い上がる。距離が近づいたことで2つの影が特徴的なシルエットを映し出しその正体を現す。
「あと5秒間、おとなしく付き合ってもらうよ!」
「ちょっはや!てかココの攻撃まともにもらったはずだよね!?」
「その服に加エテ当たる瞬間ニ同じ方向に飛んだんだロ!感触が薄かったカラすぐ分かっタ!」
「そーゆーことは早く言ってよココ!」
そんな軽口を言い合っているかなたとココだが、悠へ向ける瞳に驚愕こそあれ油断の感情は一切入っていない。かなたは槍斧を振り上げココは拳を引き絞る。が、悠はその類稀なる空間把握能力でどのタイミングで2人と衝突するかの計算はしっかりとはじき出しており、反撃の一手は刹那の差で悠が先だった。
「クロススマッシャー!!!」
「なんの!…てあれ?」
「フンッ!…オオ?」
悠が放ったのは近接砲の『クロススマッシャー』。しかしかなたとココはすでに幾度もその攻撃を見ており、悠が左手を向けるという事前のモーションも戦ううちに把握していた。故にその『クロススマッシャー』は2人の攻撃でしっかりと相殺できたが、相殺し終わった後には目の前にいたはずの悠の姿が消えていた。
「
「「!?」」
そんな声が聞こえてきたのはかなたとココの背後からだった。2人が弾かれたように後ろを振り向くと、そこには既に愛機のストライクハートを可視できるほどの魔力を纏わせて振り上げている悠がいた。
ガァァァン!!!
「くう…!」
「あそこから防ぐんだね。まあ予定通りだ…っと!」
振り下ろされた攻撃をかなたが間一髪で槍斧を滑り込ませて
唯一フリーだったココがかなたの後ろから直接反撃しようともっともリーチの長い尻尾を振りかざそうとして、すぐに離れた悠に呆気にとられる。
「…何のつもりダ?」
「準備ができたってことだよ。…ラミィ!」
「うん!いくよだいふく、
ラミィが魔力を解放するとともに極低温の嵐が巻き起こる。今もなおグラウンドに残っていた魔力の残滓が見せた炎がまとめて消し飛ばされ、巻き上げられた火の粉が空を舞い、消える。
ラミィと雪の精霊であるだいふくが残された魔力をかき集めて放った紛れもなくラミィにとっての最大魔法。その威力はさすがの一言で、先ほどまで焼野原のようであったグラウンドが一瞬で銀世界へと書き換えられていく。
「あとはお願い、どうか無事に帰ってきて…悠くん」
ラミィは魔力の放出を続けながら両手を顔の前で合わせて、ただ祈る。
彼の無事を。そして、勝利を。
「まさかこれほどとは…凄いなラミィ」
「私も予想外ですが、ありがたいことです。これなら逃げられません」
ラミィが作り出した氷の竜巻、台風の目とも呼ばれるその内部で悠とストライクハートは感嘆する。
2人の会話から察する通り、悠の作戦とは単純明快。『氷結竜巻』によって悠とかなたとココをまとめて竜巻の中に閉じ込め、逃げ場を塞いで超火力の砲撃魔法で一掃するというものである。半端な攻撃ではかなたの『ハイヒール』で回復される、しかしチャージが必要な砲撃魔法は3次元での空中戦では動き回る相手に当てるのは至難の業。なら逃げ場のないように疑似的な2次元空間を作り出せばいいという考えである。
悠は直下に見えるかなたとココを視認するとストライクハートを『バスターカノンモード』へ移行させる。
「これで終わりだよ。かなたさん、ココさん。ロードカートリッジ!」
「Load Cartridge.」
ガシャンッガシャンッという音とともに魔力を放出しきった空薬莢が排出口から飛び出す。悠の体から魔力があふれ出し、悠は即座に魔法陣を展開、魔力のチャージが開始されかなたとココへ向けたストライクハートの切っ先に魔力が集積していく。
あれは受けてはいけない攻撃だとかなたとココは本能的に理解する。しかしここはラミィが作り出した氷の竜巻の中、吹きすさぶ烈風に乗って氷の飛礫が悠もろとも2人を襲い、極低温の環境下のよって体のいたるところに霜ができ体温が奪われ満足な飛行はできない。
しかしこのままあの砲撃魔法を食らってしまえばどちらにしても負けは確定。
かなたは絶望的な状況だと歯ぎしりをするが、もう1人は「フゥー」と一つ息を吐いて好戦的な笑顔を見せる。
「かなたん、私の後ろに下がっとケ!
「ココ、それは…!」
(ココさんのあの目、全く諦めてない。でもどうやって?
悠が思考をまとめる前に砲撃のチャージが溜まりきる。
まあいいと思考を打ち切る。ココが何をしてこようともこれを撃たないという選択肢はすでに悠にはない。
これで終わらせると声高らかに砲撃開始のキーワードを唱えた。
「ディバイン…バスターーー!!!」
「Divine Buster Extension.」
瑠璃色の極光が氷の竜巻の中を駆け抜ける。
すでに悠に2人の姿は見えておらず、砲撃が終わるのを待つのみ。しかしこの状況でもなお悠は未だに言いようのない不安感が拭えずにいた。
そんな虹彩が揺れる悠の瞳に光の奥に迸る虹色の炎が映った。
爆音、衝撃、そして閃光。
高エネルギー同士が衝突した際の特有の現象とともにラミィが作り出した氷の竜巻はその破片も残すことなく砕け散った。
ラミィは発動していた魔法の維持ができなくなり膝をつき、光の爆発を見て顔を青くする。
(悠…くん!)
あまりの眩しさに目を覆う。
悠は念のために前面に『ラウンドシールド』を展開しながら光が収まるのを待ちながら思考を再開、ついでに今の攻撃で空になったカートリッジの弾倉を
『ラウンドシールド』を張ったのは正解だった。先ほどの大爆発による余波がこちらまで響いているのを肌で感じる。もし何の対策もなしにいたらあの爆発に巻き込まれてただでは済まなかったであろう、『バリアジャケット』込みでもそれなりの怪我は覚悟しなければならなかったはずだ。
しかしそうなってくると懸念すべきはやはりあの2人。爆発が起こった地点はちょうど2人との中間地点、爆発の余波としてはこちらと同等のものがいったはず。倒せていれば御の字ではあるが、悠はそこまで楽観的ではない。
あの爆発はどうやって引き起こされたか、思いつくフシは…ひとつだけ。
爆発の直前に光の奥で見たあの虹色の炎である。
しかしどうやって、という疑問が残る。
爆発の中から『ラウンドシールド』を突き破ってきたあらゆるものを切り裂く竜の爪と、鋼すら上回る強固さを誇る竜の鱗が見えた。
カチッ、とパズルのピースがハマる音が頭の中に響いた。
グラウンドを焼野原に変えた魔力攻撃。
光の奥に見た虹色の炎。
そして、竜の爪と鱗。
(ああ、そういうことか…彼女は竜人族なんかじゃなく…)
(正真正銘の龍そのもの)
固く握りしめられた竜の拳が悠の腹部を穿ち天空へ跳ね上げた。悠の体がくの字に折れ、肺にたまった空気が声にならない叫びとともに一気に吐き出される。
しかしここで攻撃は止まらない。
すでに腕を龍から人へ
その名を、
ココの口から放たれたそれはまさに悠が光の奥で見た虹色の炎そのもので。しかし体勢を崩され意識もハッキリしていない悠にはそれを避けることはすでにできない。ココの勝ち誇った顔を最後に見て、悠の視界は虹色の光に包まれた。
「悠くぅぅぅん!!!!!」
龍の息吹が悠に直撃して爆散する。発生した煙と火の粉によって悠の姿が視認できず、それがなおのことラミィの絶望感を加速させる。
必死に伸ばした手は彼には届かず、ただ空を切るのみ。揺れる瞳に涙を溜めてラミィは徐々に散っていく煙と火の粉を見続けていた。
「ココ助かったよ。でもよかったの?龍の姿に戻るのは当面の間しないはずじゃ…?」
「そりゃ最初からアノ姿だったら面白くないだロ?でもアイツはそうするだけの力を持ったヤツダッタ、それだけダ」
「なるほどね。それじゃあボクとやるときも龍の姿だったり?」
「ンー、それはどうカナー」
「なんだろう、ありがたいんだけど素直に喜べないこの感じ」
合流したかなたとココはもう勝負は決まったとばかりに小休止をはさみながら話す。しかしそう考えるのも当然だろう。悠はココの龍の息吹が直撃しており人の身で耐えられるはずもない、ラミィも茫然自失となっておりここから攻撃されることもないだろう。
だが念には念を。わざわざ残しておく必要もないとかなたは槍斧を軽々と持ち上げ、ココは拳を引き絞りラミィへと突撃する。小細工なし、そもそも小細工する理由もないためその軌道は直線的。反撃するには格好のシチュエーションだがラミィは未だにかなたとココではなく悠がいた場所を何かに驚いたかのように見つめていた。
ラミィの黄金色の瞳から一筋の雫が零れる。
中空を見つめるその表情が絶望から希望へと塗り替えられていく。
そして顔をほころばせて彼女が紡いだ言葉に、こんどはかなたとココが驚愕することになった。
「もう、心配させないでよ………悠くん」
「「…!?」」
2人が振り向くより早く、突如現れた光の輪が体を縛り付ける。
その光の輪の色は鮮やかな瑠璃色。それはこの長い戦いの中で最も手強かった男の魔力光の色であり、かなたとココにとって今日はもう見ることはないと思い込んでいたもの。
唯一動かせる頭を背後に動かし、4つの瞳は
発生していた煙と火の粉は彼を中心に渦巻く魔力によって払われ、その姿をハッキリと見せる。
しかしかなたとココを見るその瞳には霞むことのない強い輝きを宿していた。
それは、自分の為すべきことがたとえどれだけ困難でも、どんな絶望が待っていようとも、決してくじけず諦めず、自身の限界すら超えて立ち向かい、乗り越えようとする強い意志の力。
守るという誓いと、勝つという意思を宿した、不撓不屈の心。
星宮悠が、その強い心を胸に宿し2人を見下ろしていた。
「なーんで無事なわけ?いや無事ではないんだろうけどさ」
「ギリギリでストライクハートが防御魔法を張って押しとどめてくれたおかげで僕自身のラウンドシールドが間に合ったんだよ。まあそれも壊されてこの有様なわけだけど」
かなたの呆れた声に対して悠は焼けただれた左手を軽く動かしながら言う。
が、それも束の間。左手を楽にして下ろすと、代わりに『バスターカノンモード』のストライクハートを天に掲げる。
「今度こそ終わらせる、これが正真正銘最後の一撃だ!ストライクハート!!」
「Load Cartridge.」
カートリッジロードが行われ、空薬莢が排出される。
その数、実に6発。
弾倉に残るすべてのカートリッジを使い、発動するのは悠の切り札であり最強の魔法。
悠の正面に幾重にも連なる巨大な魔法陣が展開される。その魔法陣は悠の魔力を集積し、魔力の塊を作り上げていく。
しかし今回はそれだけにとどまらない。
肥大化する魔力塊の周囲にいくつもの光の欠片が現れ、魔力塊に収束していく。この光の欠片はこれまでの戦闘によって大気中に散らばった魔力の残滓であり、つまりこの魔法は自身と、そして周囲の魔力をすべて使用した収束型の砲撃魔法。
軌跡を残しながら流れていく光の欠片はさながら
悠を除く全員がその幻想的な光景に一瞬目を奪われるが、かなたとココにとってはまったくもって他人事ではない。
どうにか脱出しようと膂力を限界まで振り絞る。
「こんの、うぐぐぐ…!!」
「この程度すぐ破っテ…!!」
2人を拘束した魔法は悠の
しかし、それでもなお圧倒的な膂力を持つかなたとココを封じておくには些か強度が足りなかった。
ピキッと光の輪の一部にヒビが入る。
そしてそれは伝播していくように広がっていき気付けばすでに砕かれる寸前。悠の魔法はまだ完成しておらず、このままでは射程範囲から逃げられるのは必至。
しかしそれを見てもなお悠の表情に変化はない。
何故なら悠は信じていたから。
かなたとココが拘束を破る力を残しているであろうことも。
そして、それを見て信頼した人が動かないはずがないと、そう信じていたから。
「咲き誇れ、氷の花々よ」
鈴を転がすような声が響く。
「彼の者たちに、永久の祝福を。
詠唱と同時に天空に氷の花が咲く。
それは瞬く間にかなたとココを包み込み、極低温の氷によってその動きを完璧に封じられる。
「これは…!?」
「アー、やられたナ…」
寸でのところで機能し続けている『レストリクトロック』に加えて『祝福告げる氷の花束』による二重の拘束。さらに全身を氷で覆われたため体の至る所に凍傷ができ体力と体温を奪われ、それがなおさらに拘束を破る可能性を潰していく。
そうしてる間にも悠の魔法は周囲からの魔力を収束させ、一際強い輝きを見せた。
「集え、星光。今こそすべてを撃ち抜く光となれ」
空に瞬く一番星のように、それは強く光り輝く。
収束を終え、溜められた魔力はだれにも止められない絶対的な一撃と化す。
想いを貫き、すべてを撃ち抜く。そのために悠が作り出した魔法。
「貫け閃光!全力全開!スターライトォォォ…」
光の奔流が、巻き起こる。
「ブレイカァァァァァァァァァァ!!!!!」
天に掲げていたストライクハートを魔法陣に打ちつける。
それがトリガーとなり収束していた魔力が指向性をもって放たれ、『ディバインバスター』とは比較にもならない光の奔流が氷の花に捕らわれていたかなたとココを一瞬で吞み込んだ。その余波だけで大気が揺れ、烈風を作り出し、服や髪を激しくはためかせる。
それは実に10秒以上も続き、ゆっくりと魔力の放出が終わっていく。
すべてが終わってそこに残っていたのは、悠とラミィの2人だけだった。
悠は僅かに残った魔力で『アクセルフィン』を稼働、ラミィの元へ降り立つ。
それと同時にストライクハートが放熱部を解放、ブシューッとその放熱部から溜まった熱と魔力の残滓を外に放出する。
「マスター、メイン性能が76%低下。戦闘続行は不可能と判断します」
「さすがにカートリッジ6発のスターライトブレイカーはストライクハートでも堪えたか。うん、今はゆっくりお休み。帰ったらメンテナンスだね」
「はい、マスター。おやすみなさい」
その言葉とともに悠の『バリアジャケット』が解除され、手に持つ『バスターカノンモード』のストライクハートは待機形態に戻っていく。
「さて、と…お疲れ様ラミィ。最後は助かったよ」
「あ、うん、お疲れ様悠くん。勝ったん…だよね?」
「そうだね、でも協力していたとはいえこれはバトルロワイヤル。どういう形であれ決着をつけなくちゃいけないんだけど…」
悠は空を仰ぎ見てそう呟く。
空から見下ろすことはあっても空を見上げることなんてなかったし、連戦に次ぐ連戦で景色を楽しむ余裕なんてなかったけど、こうしてみると実に綺麗な青空である。
なんてことを考えられるのは今まで常に集中しっぱなしだった反動なのか否か。
と、そこでラミィがポンと手を叩く。
「それなんだけど、前にこのバトロワについて調べてみたら同時優勝なんてケースもあったんだって。理由はモノによって違うけど、範囲攻撃に2人とも当たって退場だったり、1人倒した後に倒された人が残したグレネードに引っかかって倒れたり。…てことで、はい悠くん」
「?うん」
ラミィはなにか懐から取り出しソレについているピンを勢いよく外して悠に差し出す。
悠は差し出されたソレをつい反射的に受け取り、なんだろうとその形状を見てみる。黒色で球状の形にレバーがついたもの、そしてそのレバーの部分に小さな穴が開いており、ここにさっきラミィが外したピンが差し込まれていたのだと判断する。
なんてことはないただの手榴弾であった。ラミィが持ち込んだものとは思えないから、おそらくぼたんあたりから拝借したものなのだろう。
「……………ん?え、ちょ!?」
と、そこまできてようやく持たされたものが何なのかを理解した悠が目を見開く。
咄嗟に捨てようと振りかぶるがラミィの行動が一足早く、振りかぶろうとしていた悠の腕ごとしがみついて背中に手を回す。お互いが最後に見た表情は、悠の引きつった笑顔、そしてラミィの満面の笑顔であった。
2人の間に光が溢れ、爆発音とともに第1学年バトルロワイヤルは終結した。
《第1学年バトルロワイヤル優勝者『星宮悠』『雪花ラミィ』》
「ゆう…くん………やっと、見つけた」
「あの魔力攻撃…あの夜の…」
はいということで第1学年バトルロワイヤル終結です!
長かった!!!
しかしなんとか優勝できてよかったです。正直に言ってこのビルドでプレイする機会ってあまりなかったのでちょいちょい戦闘中にガバをやってしまいましたがなんとか盛り返すことができましたね。
そしてまさかのラミィちゃんとの同時優勝でした。
結末としては意外でしたが、かなココ戦終了時にユー君のステータスがHP、MPともに超ギリギリだったのである意味助かった感じですかね?
あと最後のセリフたちはいったい何なんだ…
ということで今回はここまでにしたいと思います!
ご視聴ありがとうございました。