我拳は銃なりて   作:秋華

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第十一話:英雄→反逆者

アリカ姫との対談から、数ヶ月が経とうとしていた。

その間、俺たち”紅き翼”の面々は表立っては連合の為に戦闘をおこなっていたが、裏では”完全なる世界”の情報を必死になって集めていた。

こうしている間にも戦火は広がり、たくさんの命が奪われていく。

そんな現実を見つめ、今にも怒り狂いそうな気持ちをぐっと堪え今できることをしていく。

少しでも早くこの大戦が終わるように…そう願いながら。

 

そんなある日、俺達の元に有力な情報が入ったという報告を受け、それを聞いた俺達はガトウの元へと急いでいた。

そしてガトウが仕事をしている部屋へと入ると、そこには頭を抱えながら唸っているガトウがいた。

 

「ガトウ!有力な情報が見つかったと言うのはホントなのか?」

 

「あぁ詠春。確かに奴等の真相に迫るファイルを見つけることには成功したんだが…。」

 

「ガトウ。どうしたのですか?」

 

「いや…確かに情報のソースから言って、かなり信憑性の高い情報であることは間違いない。だがな…。」

 

「……ガトウさん。はっきり言ったらいいんじゃないかな?一人で悩んでいても仕方がないことだと俺は思うんだけど…。」

 

そう、俺がガトウの後押しをする。

するとガトウは、タバコに火をつけてふぅっと煙を吐くと皆の顔を見て覚悟を決めたのか話し出す。

 

「…実はこの男にも”完全なる世界”との関与の疑いが出てきた。…信じたくないぐらいの大物だよ」

 

そう言って一枚の写真を俺達に見せる。

そしてそこに映っている人物を見て、みんな唖然とする。

 

「これは…。」

 

「オイオイオイ…マジかよ。」

 

「現執務官!?」

 

「……ちょっとまってや。たしかコイツは…。」

 

「ああ。メガロメセンブリアのNo2さ。」

 

やっと出てきたか。

俺はそう心の中で呟く。

まったくなかなか尻尾をつかませてもらえなかったから、結構時間が掛かったけど、ようやく捕まえる事が出来た。さてここからが本番だな。

龍ちゃんも俺に視線を送りコクリと首を縦にふる。

どうやら龍ちゃんも同じ気持ちらしい…。

 

「ただ皆に言っておくが、確かに信憑性は高いが確証があるわけじゃない。だからここだけの話にしてくれ。」

 

「それはもちろんじゃが…。どうやってその証拠を掴むつもりじゃ?」

 

「……直接聞くしかないだろう。」

 

「直接聞くって…そんな簡単に口を開く訳ないだろうが。」

 

「まぁ確かにな…だがこの情報を掴むだけでも、かなりの時間を費やしたんだ。そんな悠長な時間はもう取れそうにない。それにやり方はあるさ…。」

 

そう言ってニヤリと笑うガトウ。

うん。なんていうか、悪人面だよな。普段はかっこいいオジサマなのにね。これはガトウのファンには見せられない顔だな。…いるのかは知らないけど。

でも、正直そこら辺は、ガトウに任せるしかないだろう。俺達じゃ、うまく割らせる事なんで出来そうにないし…。

ガトウを見ながらそんな事を考えていると、急に外から爆発音が鳴り響き一気に騒がしくなる。

 

ズズン!!!

 

『!!!?』

 

「なんだ!?」

 

「外から聞こえましたね…。」

 

急いで窓へと向かい、状況を確認する。

すると市街地の方で、爆発があったみたいで煙が立ち上っていた。

 

「!!!(思い出した。確かナギとアリカ姫が襲われるんだっけ!?)」

 

「くそっ!ここからじゃ何があったか分からない。武、龍牙一緒に来てくれるか?」

 

『わかった』

 

詠春に言われ、俺達は部屋から出てその場へ直行する。

 

「俺たちはここで情報を集めてみる。…たしか今はナギ達も町に行っているはずだ。うまく協力をしてくれ!!」

 

後ろからガトウがそう叫ぶ声が聞こえてくる。

俺達は、その声に後ろを振り返り頷き、爆発があったであろう現場へと向かうのだった。

 

 

現場に着いた俺達がまず行った事は、この爆発でひどい怪我を負った人がいないか確認する事だった。

 

「武!そっちはどうだ?」

 

「こっちは特にひどい怪我をした人はいないみたいだ。そっちはどうですか?」

 

「こっちも大丈夫みたいだよ。…それにしても一体何があったんだ…。」

 

そう言って爆発の中心を見つめる詠春。

そこには、おそらく魔法で出来たであろう大きなクレーターが出来ている。

その魔法の威力を証明するかのように、その余波に当てられたのか、近くの建物とかに、何か所も罅が入っていた。

 

「…まさかとは思うけど、コレナギがやったんやないやろうな?」

 

「ハハッ…まさか………否定できないな。」

 

「龍ちゃんいくらナギがバカでも、それはいくらなんでも…。」

 

「何でもなんや?」

 

「………ごめん。」

 

三人の間になんともいえない空気で支配されていると、何か思い立ったのか近くにいた龍ちゃんが足元までやってきておもむろにすそを引っ張る。

 

「ん?どうしたの龍ちゃん?」

 

[それで?コレはどういうことなんや?]

 

詠春さんに聞こえないように注意しながら、小声で話しかけてくる。

まぁ、話す内容が内容なので、当然といえば当然だろう。

そして俺の方も、詠春さんの視線を気にしながら、龍ちゃんに話しかける。

 

[原作だと、ナギとアリカ姫が”完全なる世界”の奴等に襲われるのが真相なんだけど、この爆発事態は誰が起こしたものなのかは覚えてないよ。]

 

[そうか。…これからどうするつもりや?]

 

[そうだね…。その後はナギとアリカ姫が敵の拠点に乗り込んで潰すんだけど、その拠点がどこにあるかなんて分からないし、できることは殆どないよ。]

 

[ならじゃーないな。]

 

しょせん原作を知っているからって、やれる事なんて少ない。

いくら答えを知っていても、その道筋をちゃんと分かってないと、こんなもんだと改めて思う。

龍ちゃんと二人で”ん~”と唸りながらどうするか考えていると、さっきまで黙っていた詠春が声をかけてくる。

 

「二人ともこれからのことなんだけど…。」

 

「そうですね…。とりあえずは、どうしますか?」

 

「出来ればこの町の何処かにいるであろうナギ達を探したい。それとコレの原因も可能な限り情報を集めた方が言いと私は思っているんだが、どうだろう?」

 

「俺も賛成ですよ。ならとりあえずは近くにいた人からいろいろ話を聞いて見ませんか?この爆発に対してナギ達が気付いていないはずは無いから、もしかしたら、あっちはあっちでいろいろ動いているのかもしれません。うまくいけばその情報も手に入るかも?」

 

「せやな。それにナギの奴は厄介ごとに関わるの好きやからな~。と言うよりも、厄介ごとに巻き込まれやすいんか?まぁ、ともかくここにいないって事はもう行動しとる可能性は高いと思うで?それにあのアリカ姫もな~…ナギと同じようない匂いがするわ。」

 

「いやまさか…いくらアリカ姫でも…。…龍牙、ちなみにその匂いって奴はどれぐらいあたりそうだ?」

 

「ほぼ100%やと思うで?」

 

ニッコリ笑ってそう告げる龍ちゃん。

その表情に俺達は、思わず頭を抱えてしまった。

 

「………武。」

 

「はぁ…わかってますよ。全力で探します。」

 

「たのむ…はぁ。」

 

そう言って二手に分かれて、情報を集める事となった。

アリカ姫が来てから詠春さんのため息が一気に増えたような気がするのは、気のせいだろうか?あの人も後の事を考えずどんどん自分で動いていく人だからな~。

……今度からは、あの二人にはお目付け役みたいな人が必要なのかも知れん。

じゃないと詠春さんとか、ガトウさんが、多分ストレスがマッハで胃がテレッテー(北斗風)みたいなことになると思う。

 

「タケやんどうしたん?」

 

「いや…詠春さんやガトウさんの心境を考えるとね…。」

 

「あ~…あいつ等、戦闘で死なんでもナギ達に殺されるんとちゃうやろうか?」

 

「そうならないように、少しは手伝ってあげようよ。」

 

「そうやな。」

 

「はぁ~まさかここでこんな難題にあたるなんて…思わなかったな。」

 

「まぁアレや”英雄詠春・ガトウお腹を抱え謎の死!!”って見出し出されんようにがんばろうや。」

 

「ハハハッ…。現実味がありすぎて笑えないよ龍ちゃん。」

 

そう言って俺達は、情報を集めるために奔走するのだった。

主に、ナギ達の心配ではなく、詠春さん達のお腹の心配のために…。

 

その後、ある程度時間が経った所で、詠春さんと合流してみたのだが、結果は思わしくなく、それっぽい人を見かけたという情報は手に入ったのだが、それ以外は何も分からず、ナギ達も見つけることが出来なかった。

なので、とりあえずは情報を整理する為にも、拠点に戻る事になった。

詠春さんは”もしかしたら戻っているかもしれない”と希望を口に出して言っていたが、答えを知っている俺たちからしたら、そんな事はまずありえないだろうと思い、詠春さんの胃が爆発しない事を祈りながら帰るのであった。

 

そしてその事件から一夜明けた所で、何事もなかったかのようにナギ達が帰ってきた。

アリカ姫の方は、”疲れた”とか言って部屋へと戻っていき、それに便乗するかのようにナギも部屋から出て行こうとしたが、まぁ……当然のごとく詠春さんにつかまった。

 

そして今ナギはというと……絶賛俺達の前で正座中。

主に詠春さんからのお叱りを受けているのであった。

 

「…で?お前はアリカ王女殿下を一昼夜連れまわしたあげく、敵の拠点を潰してきた訳か。…どうやったらそんなレベルの夜遊びをすることになるんだ!!」

 

「いや…まぁ…あるだろその場のノリって奴がさ?それにある程度潰したら後は警察に任せてきたしよ…。」

 

ノリって…おいおい。

いや、まぁ…分からなくは無いよ?

でも、せめてここでは、もうすこしまともな言い訳をしようよ。

たとえそれが事実だとしてもだよ?

いくらなんでも、中学生の夜遊びのような理由で、拠点潰されても…俺達からしたら“ありえん”の一言につきると思うんだ。

 

「ノリですむ問題かーー!!!大体お前も理解してるだろうが!敵の下部組織潰した所で、たいした意味はないんだ。だからこうやって秘密裏に情報を集めているんだろうが!大体アリカ王女殿下に怪我でもあったら、どう責任を取るつもりなんだ!?」

 

「いや~最初は俺もそう思って、アリカ姫だけでも返そうとしたんだぜ?でもよー。どうしてもあの姫様が、付いてくって言って聞かなくてさ。それに戦闘になったらなったで、俺以上にノリノリだしよ~。まぁ、怪我しないように注意はしてたけどな。」

 

「普通はその付いてくとか言われた時点で、まずこっちに帰って来い!そうじゃなくても連絡ぐらいしろよ!!」

 

「あ!……あはははっ…わりい!でもまぁそのおかげで、こうして敵さんの証拠も見つけてきたんだからそれでいいだろ?」

 

そう言って、ナギは懐から一枚の手紙を取り出す。

それを受け取ったガトウが確認すると、どうやら執務官の物と思われる手紙らしい。

にしてもさすが主人公。なんてタイミングのいい事なんだ。

コレってどんなチートよりも、ひどいチートだと思うのは俺だけなのか?そうなのか?

まぁ、そんな心の叫びはおいといて、とりあえずはナギに感謝しとくか。

 

「ナギ!お前最高!」

 

「かっこええな~。さすがワイらのリーダーや!」

 

「だろ?」

 

「だろ?じゃなーい!!武達もあまりナギを調子づかせるな!!……あぁ頭が痛くなってきた。」

 

あ、詠春さんを助けるとか言ってたくせに、ダメージ与えちまった。

ある程度時間が取れたら、また魔法球の中にでも招待しよう。そこで少しでもストレスを緩和してあげないと…。

 

その後、ナギが見つけた証拠と今まで集めていた証拠をあわせ、ガトウがマクギル元老院議員へ連絡をいれると、その証拠をナギに持たせてこっちに来て欲しいという話になった。

だけど、ナギだけだと心配だと言う事で、ラカンとガトウ、そして俺達も一緒にナギに付き合う事になった。

 

一方アリカ姫はというと、俺達とは別に、帝国の第三皇女と話をしに行くとが決定し、俺達より早くに出発する事になった。

その時、アリカ姫とナギが何か話しており、それを眺めていたら、何故かナギが思いっきりひっぱたかれていた。

確かに、あの人もすぐ手が出る人だとは思うけどさ…。なんでこう、すぐひっぱたかれるのかねぇ?

俺も少しだけど話した事あるけどさ、そんな事無かったと思うんだけどなぁ。

ま、あくまで報告だけだったし?”用が済んだら帰れ”みたいな雰囲気だったけどね?

あ、そういえば…。

その後、龍ちゃんとかラカンが”どうだった?”見たいな事をしつこく聞いてきたんだよね。あれって一体なんだったんだろうか?

 

まぁいいや。とりあえずは俺は俺でやる事をちゃんとやりましょうか。

そう思い、アリカ姫が出発したすぐ後、俺達もマクギル議員の所に向かった。

確か、マクギル議員はもう亡くなってるんだよな。それを防ごうと考えたんだけどすぐ別の場所に行っちゃったから何にも出来なかった。

あの人いい感じの人だったから、どうにかして助けたかったんだけど…。

………後悔しても今更どうしようもない。とにかく今はこの後おこることを乗り越えないと。

さぁご対面といきますか。

 

マクギル元老院議員がいる所についた俺達は、すぐさま部屋へと呼ばれた。

部屋に入ると、椅子に座っているマクギル元老院銀の姿が見えた。

 

「マクギル元老院議員。」

 

「ご苦労だった。証拠品の方はもちろんオリジナルだろうね?」

 

「ハッ…法務官殿はどうしたのですか?まだいらっしゃらないみたいですが?」

 

「……法務官はこられぬ事になった。」

 

「え?」

 

「…あれからいろいろと考えたんだが、せっかくの勝ち戦なんだ。…ここで慌てて水を差すのは悪いと思ってね。」

 

「ハァ…そうですか。」

 

そう答えるナギは、何処か納得できてない顔をしていた。

勘って奴なんだろうけど、やっぱりナギはすげーと思うよ。

でも…なぁ…。

たとえ答えを知らなくてもあきらかにおかしいでしょ?

考え方が180度違うし、喋り方もびみょーに違うしね。

もう少し、どうにかできなかったのかなぁ…。

 

「(あ、あーナギ、ナギ?聞こえますか?)」

 

「(ん?タケルか?どうした?)」

 

「(いや~あきらかにあのマクギル元老院議員怪しくないか?)」

 

「(お!?お前もそう思うか?俺もそう感じてるんだよ。)」

 

「(じゃ、やっちゃいますか?)」

 

「(おう。)」

 

そんな事をナギと念話で話していると、近くにいた龍ちゃんからも念話が入る。

 

「(タケやん、タケやん?聞こえてるか?)」

 

「(ういうい。どうぞー。)」

 

「(あれ。偽もんやで?匂いがまったく違う。)」

 

「(さすがだね。正解だよ。)」

 

「(…なるほど。コレわかっとった訳やな?)」

 

「(まぁ、そうじゃなくても怪しいと思ったけどね。…今ナギとも連絡してたけど、これからそれを暴く心算だから、一緒にやるぞ!)」

 

「(了解や!)」

 

そう龍ちゃんとも打ち合わせをし、その時に備える。

すると、マクギル元老院議員(偽)がこっちに歩いてきた所で、ナギが待ったをかける。

 

「まちな!」

 

「?」

 

「お前マクギル議員じゃねーな!正体を現しやがれ!!」

 

その言葉を合図に、ナギと龍ちゃんが炎で相手を燃やし、俺はハンマーコックした拳を相手のお腹めがけて打ち込む。

 

『なっ…』

 

「ちょーーーーー!!ナギ…おまっ…何やってんだよ。タケルも龍牙もだ!」

 

「元老院議員の頭燃やして、…しかもマグナム思いっきり食らわしてどういうつもりだ!?」

 

「二人ともよく見てくれ!」

 

『何っ!?』

 

俺の言葉で、二人はマクギル議員の方を向く。

するとそこには、マクギル議員の姿はどこにもなく、燃えている炎の中から出てきたのは、丁度ナギや俺と同じぐらいの少年。少しお腹を押さえているが、それ以外はまるで何もなかったかのように悠然とそこに立っていた。

 

「…良く分かったね。千の呪文の男…それに銃神と獣王。…まさかこんな簡単に見破られるとは思わなかった。もう少し研究が必要かな?」

 

「ん~研究っていうか演技力?喋り方とか雰囲気違いすぎるし、それにいくらなんでも言っている事が180度変わりすぎだろ?」

 

「せやな~。あといくらうまく化けたとしても、ワイの鼻はごまかせへんで~。」

 

「…なるほど。勉強になったよ。それにしても銃神の拳は一体何なのかな?確か障壁でガードしたと思ったんだけど、ダメージがしっかりと残ってる。」

 

「ん?それは企業秘密だな。それを君に教えるほど仲良くないし…ね。」

 

「それは残念だね。じゃぁ今度仲良くなったら教えてもらおうかな。」

 

「まっ、そんな機会多分ないと思うけどね。」

 

「やるぞタケル!」

 

「おう!」

 

そう言って二人で彼に向かって突っ込む。

しかしそれは、二つの影によって足止めを食らう。

 

「通しませんよ!」

 

「くらえ!!」

 

「ちっ!!」

 

あぁ、コレが原作にあった仲間達か、確かに強いわ。マジでやって、ギリギリ勝てるかどうかって所かな。当然然を使えばすぐにでも倒せるんだろうけど、アレは切り札だから使えないしな。

そんな事を思いながら、敵がはなった魔法を防ぐ。

 

「強ぇぞやつら!!」

 

「ハッハ!だが生身の敵だ!政治家だ何だとガチで勝負できない敵にくらべりゃ…万倍!!戦いやすいぜッ!」

 

「さすがはバカンやな~。…でも同感や。一気にいくでぇ!!」

 

二人とも任せろとばかりに突っ込み。俺もその勢いに乗じて相手に向かって攻撃を仕掛けようとするが、二人に阻まれてうまく本丸を撃つ事が出来ない。

そうしているうちにマクギル議員に化けていた奴が、声を真似て応援を呼んだ。

 

「わしだ!マクギル議員だ。スプリングフィールド・ダテとそのペット・ラカン・ヴァンデンバーグ。奴らは帝国のスパイだった!奴らの仲間もだ!今も狙われている!軍に連絡をッ……!!」

 

「げっ…!!」

 

「やられたな。」

 

「君達は少しやりすぎだよ。悪いが退場してもらう。」

 

「ハッ!その前にテメェの人生の幕引きが先だろ!!」

 

そう叫びながらラカンとナギが突っ込むが、結局倒しきる事が出来ず、その後軍が部屋に乱入してきて、結果俺達は連合から追われる事になってしまった。

 

「タカミチ達はだいじょうぶかな?」

 

「心配せんでもなんとかなるやろ?」

 

「にしてもこれからどうすればいいか…。」

 

「ガハハッ。傑作だぜ。退屈しねぇ人生ってのは最高だな。」

 

皆思い思いの事を逃げながら喋っていると一人真剣な表情でいたナギがボソッと呟く。

 

「姫さんがやべぇな…」

 

「今の俺達じゃ下手に動くと余計に状況は悪くなるだけだと思う。だから今は…」

 

「ああ。とりあえず他の仲間と連絡が取れるようならとって隠れ家へ向かおう。」

 

「何かあったら隠れ家へ向かうという事は、前から決めていた事だ。だからあいつ等もきっと向かっているはずだろう。」

 

「だな。とりあえずは追っ手をまかないとな。」

 

そうラカンが締め、追っ手の軍から少しでも距離をとるように逃げるスピードを上げる俺達。

その後辺境を転々と移動しながら追っ手をまいていき、隠れ家へと向かうのだった。

 

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