最近妙に忙しくて更新がなかなかできていませんが、頑張って更新していくのでこれからもよろしくお願いします。
昔は、飛行魔法や、徒歩で目的地へ向かわなくてはいけなかったが、大戦が終わってもう何年も経つ今では、魔法の力をつくった飛行船と、幻獣の力を使った馬車的な物が移動手段となっている。
その為、俺達もアスナ達と別れてから、近くの船着き場へ向かい、そこからゲートへと向かい、旧世界へ行く事になっていた。
おそらくこれらは、現代で言う所の飛行機・電車・バスがなっているのだろうけど、便利さと言う事では、おそらくこっちの方が格段に便利だと思う。(主に燃料とかの問題で…。)
「便利になったよな~。」
「そうやなぁ。ワイら飛行船とか乗った事無いもんな~。」
「戦艦なら乗った事あるけどね~。…戦場に向かう為に。」
「龍族の背に乗った事もあるな~。…崩壊する大陸から脱出する為に。」
「……なぜかしら。貴方達の会話を聞いていると涙が出てくるわ。」
窓から景色を眺めながらそう話す俺達の会話を聞いて、何故か夕子さんは”クッ”と涙を流していた。
そんな事もありながら、俺達は順調にゲートへと向かっていた。
飛行船を使って、旧世界へ行けるゲートへ着くと、どうやらタイミングが良かったのか、ちょうど今日ゲートが開くようだ。
タイミングが悪いと、最高一週間は待たないといけないので、これは本当に助かる。
特に、最近夕子さんのツッコミがきつくなってきたから、早く麻帆良に行きたかった。
飛行船乗っている最初の頃は、俺達が有名と言う事もあって遠慮していた所もあったんだろうけど、堅苦しいのが苦手な俺達が”普通に話してくれればいい”と言ってから態度が明らかに変わった。遠慮していた最初とは正反対に、いろいろと質問され、その内容も大戦の頃の質問からプライベートの質問へと変わっていった。
”正直もう少し遠慮してほしい”とも思ったけど、最初に言い出したのが俺達なので、言い出しづらく、適当にごまかしながら、結局質問に答えていた。
でも、夕子さんと話していて一番感じた事と言えば、”ああ、やっぱり裕奈の親なんだなぁ”とか”母親の性格を受け継いでいるんだなぁ”とかだった。
まぁこの考えは、原作を知っている俺だから浮かぶ考えなので、他の人はどう思っているかは分からない。
だけど、改めて思う。
裕奈の為にも、明石教授の為にも、そして夕子さん自身の為にも、この人の命を守れてよかったなぁって。
そんな事を考えている間に、どうやらゲートが開く時間になったらしく、俺達はゲートを通って旧世界へ向かった。
旧世界についた俺達は、さっそく飛行場へと向かいそこから飛行機に乗って、麻帆良を目指す。
麻帆良は日本にある為、イギリスからだと、最低でも3日くらいはかかるだろうが、今回俺達が、旧世界にやって来た場所はその隣の中国だった。
こんな場所に、ゲートの出口があるなんて知らなかったけど、これで1日もあれば日本につく事ができる。
ゲートっていうのは本当に便利なんだなぁと思いながら、俺は飛行機に乗っていた。
そして、飛行機に乗って数時間。
俺は、原作の舞台となる麻帆良へと着いていた。
「ほ~。ここが麻帆良かぁ~。なかなかええ所やないの。」
「そうだね。って龍ちゃん声出したら駄目だよ。ここは旧世界なんだからね?」
「あ、そやったな。すまんすまん。」
魔法世界と変わらないように話し出す龍ちゃんを注意する。
今までの旅は、歩きが主だったので、龍ちゃんと話しながらでも何とかなったけど、今回は公共交通機関を使っての旅だ。いつどこで、誰が見ているか分からないので注意が必要だ。
その時、出口の方から元気な女の子が手を振りながらこちらへとやってくる。
「ママ~。御帰り~。」
「裕奈!ただいま~。」
夕子さんはその姿を見ると、その子に向かって走り出し、そして飛びついてきたその子をしっかりと受け止めて、抱きしめていた。
おそらくあの子が、裕奈なんだろう。
俺が知っている裕奈の面影があって、そのまま原作の裕奈を小さくした感じだ。
そして、その後ろから一人の男性が歩きながらやって来て、裕奈を抱きしめている夕子さんに声を掛けている。
「お帰り夕子。無事でよかった。」
「あなた…。ただいま。」
裕奈を離した夕子さんは、今度その男性を抱きしめる。
おそらくあの人が明石教授なのだろう。
原作でも、結構若く見えたけど、ここではさらに若い。
好青年って言葉が良く似合う男性だった。
しばらく二人は抱き合っていたが、しばらくするとそっと離れて、俺と龍ちゃんの方へと歩いてきた。
「ごめんなさいね。貴方達の事放っておいて、勝手に盛り上がっちゃって…。」
「いえ別にいいですよ。やっぱ大好きな人との再会っていうのは、特別ですからね。」
「もう。あんまりからかわないでよ。」
少し顔を赤くしながら、そう文句を言ってくる夕子さん。
すると、今度は明石教授が話しかけてくる。
「えっと君は…どちら様なのかな?夕子の仕事仲間か、何かかい?」
「あ、そうですね。俺は…。」
「あ、ちょっと待って。」
明石教授にそう言われて、自分の自己紹介をしようとした所で、夕子さんから待ったがかかる。
「貴方達の紹介は私にさせて。あなた。こちらの二人は、今回私の仕事を助けてもらった人で、命の恩人。伊達武さんと、その相棒で、ちょっと特殊なぬいぐるみの龍牙さんよ。」
「伊達武…龍牙…?どこかで聞いた事のある名前なんだが…。」
「もちろん。あなたも知っている人よ。こういえば分かるでしょ。“大戦の英雄”よ。」
「…!!!!ま、まさか君たちが!?あの、銃ムガッ…。」
明石教授が、大声で俺についている二つ名を言おうとした所で、夕子さんが慌てて口をふさぐ。
「ちょっと声が大きい!こんな人が多い所でそんな事言ったら、大騒ぎになるでしょ!?ただでさえ、二人はお忍びでこっちに来てるのよ?驚くのは仕方がないと思うけど、今は無理やり落ち着いて。」
夕子さんがそう明石教授を注意すると、明石教授は、コクコクと頭を縦に振って納得した事を夕子さんに伝える。
それを確認した夕子さんは、そっと口を塞いでいた手を離した。
「いや、済まなかった。まさか夕子がこんな有名人と帰って来るとは思わなくてね。最初から只者じゃないとは思っていたけど、まさかこんな大物とは…。」
「別に俺達は有名に成りたくてなった訳じゃないですよ。自分がしたいと思った事をしたまでですから。いわば究極の自分勝手なんですよ。」
「やなぁ~。結構人様に迷惑かけとるし、自分勝手っていうのが一番やろうなぁ…。ってまた喋ってもうた。」
明石教授の言葉にそう返すと、その言葉が意外だったのか、少し驚いた表情をして、その後“フッ”と嬉しそうな表情をする。
「たとえ貴方方が自分勝手だったとしても、その行動を皆が指示すれば、それは自分勝手では無く、皆の思いを行動した事になるんです。だから貴方達は“大戦の英雄”“立派な魔法使い”と呼ばれてるんですよ。」
「そうですか…。ありがとうございます。」
“大戦の英雄”“立派な魔法使い”という言葉に、思わず俺は顔をしかめてしまう。
おそらく、龍ちゃんも同じなんだと思う。
英雄…。
俺達は、その言葉で苦しんだ戦友を知っているから。
だけど、きっとこの人は褒めてるつもりでそう言ってくれている。
その好意を無下にするのは良くない。
そう思って、すぐ表情を元に戻すが、その変化に明石教授と、夕子さんは気付いたみたいで、“しまった”と言いたそうな表情をしていた。
そのせいか、俺達の間に変な空気が漂い始めるが、その空気を壊すように夕子さんに抱きついていた裕奈が声を上げる。
「ママ~。早くお家に帰ろうよ~。ママがいない間にいっぱい見せたいものができたんだから~。」
「えっ。ええそうね。じゃ帰りましょうか。武さん達もどうぞ。案内しますので…。」
「あ、そうですね。それじゃあお邪魔しますね。」
「せやな。この格好にはなれとるけど、ワイ早く元の姿に戻りたいわ。ええ加減。小声で喋るのもめんどくさいしな。」
俺はあの空気を壊してくれた裕奈ちゃんに感謝しながら、わざと元気に振る舞う。
そうして、俺達は明石夫妻が住む家へと向かうのだった。
明石教授の家に着いてからは、裕奈ちゃんの発表会だった。
夕子さんがいない間に覚えた魔法とか、家で書いた絵とかいろいろな物を見せてくれた。
発表会が終わってからは、元に戻った龍ちゃんに抱きつきながら遊んでいたり、俺と一緒にお話ししていたり、いろいろしていた。
俺と龍ちゃんは、小さい頃のアスナちゃんの面倒を見ているから慣れたモノで、龍ちゃんなんかも、背にのる裕奈ちゃん対して弱音を言う事は無かった。
龍ちゃんに関しては、慣れているというよりも、あきらめの境地に達しているのかもしれないけど…ね。
でも、なぜ俺達が、こうして裕奈ちゃんの遊び相手になっているのか?その理由は、夕子さんと明石教授を二人きりにさせてあげる為だ。
やっぱり子供がいるとはいえ、二人になりたい時間もあるだろう。特に今日とかは…ね。
そう思うと、やっぱりここに来るのは断るべきだった気もするけど、今さら遅い。
なので、せめてものお詫びという奴だった。
しばらくして、遊び疲れてしまったのか、裕奈ちゃんは“コックリ、コックリ”船をこぎ始める。丁度その時、近くに夕子さんがやって来て、裕奈ちゃんのその姿を見ると、微笑みながら部屋へと運ぶ。
その入れ替わりに、明石教授がお酒を持ってきてやって来た。
「すいません。裕奈のおもりをさせてしまって。」
「いえ。別にいいですよ。でもこちらから言ったからとは言え、良く裕奈ちゃんと俺達だけにしましたね?」
「まぁ夕子を助けてくれた恩人ですし、裕奈も伊達さん達に懐いていました。監視の魔法は掛けてましたし、それに貴方の目を見て、預けても大丈夫だと思いましたから。」
「そうですか。」
「ええ。ですので、お礼と言っては質素な物ですが、私が好きなお酒を持ってきましたので、今日はどんどん飲んでください。」
そう言って、俺にコップを渡してお酒を注ぐ。
龍ちゃんはそこの深いお皿に、お酒を注いでもらっていた。
「ありがとうございます。」
「ありがとうや~。」
注いでもらったお酒を二人して飲む。
それを見た明石教授も、自分のコップにお酒を注いで飲み始めた。
それから、夕子さんもこの酒盛りに参加し、四人で会話に花を咲かせながら酒盛りは続いていった。
お酒の入った空瓶があたりに散乱し始めた頃、明石教授が急に真剣な顔つきになって、俺に訪ねてくる。
「伊達さん。少し聞きたい事があるんですが良いですか?」
「えっ?良いですよ?あ、それと俺の事は武でいいです。敬語もいりません。」
「そうかい?なら武君と呼ばせてもらおうか。で、なんだが…。最初会った時“大戦の英雄”と言う言葉に反応したけど、何かあったのかい?」
「………」
明石教授のこの言葉に、俺はお酒を飲む事をやめて、ジッと明石教授を見つめる。
その顔はとても真剣で、ただ興味本位で聞きたいだけじゃないようだ。
その隣に居た夕子さんも、同じような感じだった。
もし、興味本位だけでこの事を聞いてくるなら、適当にごまかすつもりだったのだが、彼らが真剣に聞いている事は表情を見れば分かる
ならば、こちらも真剣に答えてあげるのが、礼になるだろう。
だから俺は、その事について話す事にした。
「…お二方が、真剣にこの事を聞いてきていると言う事は表情を見ればわかります。だから俺も真剣に、その質問に答えたいと思いますが…。その前に一つだけこちらから質問をして良いでしょうか?」
『いいですよ。』
「二人はメガロメセンブリアが定めた“立派な魔法使い”についてどう思いますか?」
「どうって…。」
質問された内容の意味が分からないという感じで、夕子さんはそう呟くが、明石教授の方は真剣にその事を考えていた。
そして、考えがまとまったのか、静かに話し出す。
「そうだな。ここ麻帆良にも“立派な魔法使い”はいる。だけど、僕自身は正直あまりいい感情は抱いていないな。あ、武君達は別だけどね。彼らは“正義”って言葉に固執しすぎている気がするよ。僕が務めている大学の学園長、関東魔法教会の理事である近衛近右衛門は、一応“立派な魔法使い”だけど、戦争を知っているからそんな事は無いんだけどね。だけど他の人達は違う。自分達がやる事は“正義”で“絶対に正しい”と思っている節があるんだ。最近は更にその考えが強いよ。僕は戦争に行った訳じゃないし、経験をしている訳じゃないけど、それでも書物から“正義”なんてもんが絶対なんて思わない。」
明石教授のそんな言葉に、夕子さんも真剣に考え始め自分の答えを言う。
「そうね。私もエージェントなんてやっていたから、この世に絶対に正しい事なんてない事を知っているわ。他の人は“正義”の為なら何やってもいいと考えているかもしれないけど、私はそう思わない。でも、あえて言うなら、“子を、好きな人を守る事が私にとっての正義”かしら?たとえそれが犯罪だとしても守る為なら、私はやると思うわ。あなたの話を聞く限り、メガロの“立派な魔法使い”さん達には理解できないかもしれないわね。」
「そうですか…。」
二人の答えを聞いて、俺はこの人達なら俺の話を聞いてもらっても良いと思った。
もし二人が、メガロの言う“正義”の事を信じているのなら、これから言う事は言わない方がいいだろう。最悪争いごとになってしまうから。
裕奈ちゃんがいるこの場所ではそんな事はしたくない。
だけど、この人達なら大丈夫。
だから俺はお酒で口を潤した後、明石教授の質問に答える事にした。
「お二人なら話しても大丈夫みたいですね。何故俺達が“大戦の英雄”“立派な魔法使い”って言葉に反応したかでしたっけ?その答えは俺達二人とも、そう言われるのが嫌だからですよ。おそらく“紅き翼”のメンバー全員ね。」
俺の言葉に二人が驚く。
何せ、魔法世界で一番有名な“紅き翼”。
その素晴らしい功績を考えても、メンバー全員が“英雄”と呼ばれるにふさわしい。
なのに、本人達がそう呼ばれるのを嫌っているのだ。
驚いて当然なのかもしれない。
「!!何やら深い訳があるようですね。」
「そう言えば、ガトウさんも“英雄”と言われて苦い顔してたわ。その隣のタカミチ君も…。いったいどういう事なの?」
「それは、“皆が望む英雄”と言われる資格もなければ、そう呼ばれたくないからです。“立派な魔法使い”に関してもそうです。それに、二つは目指すものじゃないし、なりたくてなるような物じゃない。それが嫌と言うほど知っているからですよ俺達は…。」
「なりたくてなるような物じゃないですか…。」
「ええ。特に“英雄”についてはです。俺の戦友にその“英雄”と言う言葉に苦しみ泣いた男がいます。」
あの時、ナギは人が望む“英雄”でいる為に、自分の一番大切な者を失う羽目になった。
結果的には、ナギなりの“英雄”という言葉の意味を掴んで、助ける事が出来たんだけど、それでも“英雄”って言葉は人を苦しめてしまう。
「彼は、皆が尊敬するような“英雄”でいる為に、自分の一番大切な者を失いかけました。そもそもあの時“英雄”と呼ばれる人達は、言い換えれば“大勢の人の命を奪った人”事を言うんです。俺達はその罪を背負っています。だからこそ彼は、戦争で亡くなった平和を望んだ人達の為にも、大切な人を見捨てる事を選びかけました。結果的には、他の人よりも、自分の一番大切な人を選びましたが…。その時彼は言いました。“他の皆よりも、俺はお前だけの英雄でいたい”って“紅き翼”は、いや俺はそれこそ正しいと思っています。皆が望む英雄は、時に自分の一番大切な者を失う事になるかもしれないんです。そんな状況を他の人には味わってほしくない。だからこそ言うんです。“英雄”なんてなるもんじゃないって…。」
「別にワイらは罪から逃げとる訳やない。大勢の人達を殺した罪はこれから死ぬまで背負って生きてくつもりや。やけどな?わざわざそんな辛い事を他の人にも味わってほしいなんて人おるか?“英雄”を目指せば目指すほど、自分の幸せは無くなる。だから“英雄”って言ってワイらにあこがれている人を見ると、悲しくなるんや。やめたほうがええと言っても、“英雄=絶対正義”なんて思ってる人にはワイらの言葉は届かん。それがつらいんや。」
「特にMMが定めている“立派な魔法使い”って人達はおそらく皆“皆が望む英雄”って奴にあこがれている人達の集まりです。いえ、元老院たちはそう仕向けたのでしょう。俺達を勝手に“立派な魔法使い”に定める事で。元老院にとって“立派な魔法使い”は都合の良い駒でしかない。ガトウがそんな事を言っていました。もしそれが本当なら、おそらく元老院の命令で、その人の事も知らないのに勝手に“悪”と決めつけて、その人を最悪殺しています。“人を殺す事が一番の罪”だと言う事は知っているはずなのに、“正義”という言葉と“あこがれの英雄になる為に”という思いでごまかして…。」
そう話す俺達を見て、二人はとてもつらそうな顔をしていた。
おそらく、二人の娘である裕奈が、もしそうなってしまったらとか考えているのだろう。
親からしたら、そんな道に大切な娘を向かわせるなんて、事絶対にしたくないはずだ。
「今俺達にはその行動を止める事が出来ない。たとえ、それが悪い事だと分かっていても、その人自身から変わっていかないと、いつまでも無くならないでしょう。もうそこまで来てしまっている。だからつらいんです。」
そう俺が言い切ると、二人は俺達の手を握ってこう呟いた。
「つらい事を話させてしまって済まない。」
「本当に安易に“英雄”なんて言葉を言った私達を許してちょうだい。」
「別にかまいません。俺の話で少しでも“英雄”と言う言葉が持つ意味を知ってくれれば…。」
「そうや。悪気が無い事はわかっとる。だから謝る必要なんてないんや。」
「それでも!!それでも謝らせてくれ。」
「ええ。」
『つらいモノを背負わせしまってごめんなさい。』
そう言う二人の手は震えていた。
その言葉だけで俺達は救われた気持ちになる。
すると、急に扉が開いて、そこから裕奈ちゃんが目を擦りながら入って来る。
「ママ~。どうしたの?」
それを見た夕子さんは、思わず裕奈ちゃんを抱きしめて泣いていた。
“何でもないの。何でもないのよ”そう呟きながら。
それからは、裕奈ちゃんも含めて一緒に宴会をした。
先程までの空気をすべてぶち壊すかのように…。
そんな中、明石教授が俺の傍にやって来て、ぼそっと話す。
「いろいろ考えたけど、やっぱり君達は“英雄”で“立派な魔法使い”だよ。MMが言っている様なモノじゃなくて“本物”のね。だから、君達がちゃんと自分の幸せをつかめるように祈ってるし、応援させてもらうよ。」
その言葉に、俺は返すようにこう言った。
「俺はあの大戦で、平和を願い、守りたい者の為に戦ったすべての人を“英雄”だと思っています。俺達よりずっと…ね。だけど、ありがとうございます。その言葉忘れません。」
外はもう白み始め、夜から朝へ変わっていくが、まだまだこの宴会は終わらない。
皆、こうして平和で幸せな時間が長く続くようにそう願いながら…。
さていかがだったでしょうか?
あ、この話からあとがきを少し書いていきたいと思います。
さてと…今回ですがまぁ言ってみれば”英雄”という言葉について書いてあります。
彼らと今の人たちの差を表せたらなぁと思って書きましたが、どうでしょうか?
あと裕奈フラグはほどほどに書いています。
あくまで私が、そして私が書く”紅き翼”はこういうのを”英雄”と思っているだけであって、これが正しいとは思っていません。
人それぞれ…。
英雄の意味もそうだと思っていますので…。
では、また次回。