アルカナ~切り札の騎士~   作:西本 悠

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番外編7「アテナんち 後編」

アルカナ~切り札の騎士~

番外編7「アテナんち 後編」

 

 

 

 

 

「ア~~テ~~ナ~~!!」

「あ、お兄ちゃんです」

 アテナの気の抜けたような台詞と共に飛び込んできた灰色っぽい長髪を軽く結んだ男は、アテナを見て一瞬破顔し、次いで俺を見て般若の表情を浮かべた。

「アテナ! 久しぶりだ! 良く帰ってきた!」

「はい。お兄ちゃんも相変わらずそうですね」

「うむ! 僕は何時でも元気だとも!」

「あらアポロ。帰って来ていたのね」

「なんだ、それならそれでもっと早く顔を出さんか」

「出したよ! っていうか帰ってきたの昨日だし! 一緒に夕飯食べたじゃないか!?」

「む? そうだったか? どうにもお前が居た記憶が……」

「また僕のこと忘れてたんだろう!? 道理でアテナが帰って来ているのに僕に声がかからなかったわけだよ!」

「良く気が付きましたね。お兄ちゃん」

「ちょっとコンビニでも行こうかと思って玄関に行ったらアテナの靴があったからね。……同時に、見慣れない男物の靴も置いてあったけど」

 ギンッ! と俺に鋭い目を向けてくるアポロさん。甘い。普通の殺気ならさだめで受け慣れている。俺は軽く受け流した。

「っていうか、朝食だって一緒に食べたし、その時にアテナが帰ってきたら教えてくれって言っておいた筈だろ!?」

「そうだったかな……?」

「お父さん、歳ですか?」

「がふぅっ!?」

 アテナ、相変わらずツッコミの威力が致死クラスだな。そして今の一連の流れで大体お兄さんの人物像は掴めた。ズバリ、影が薄くて受難体質。

「しかも!」

 ビシィ! とアポロさんは俺を指差す。

「アテナに付いたヘンな虫まで普通に歓迎してるし!」

 凄い。夫妻ですらそこまで直截的な表現はしなかったのに。

「ヘンな虫とはなんですか! セツは……」

「あーアテナ。落ち着け。多分こじれるだけだから」

 まあ、アテナの口撃力なら一撃のもとに再起不能なまで粉砕してくれそうな気はするが、それは余りにも哀れ過ぎる。

「アテナだとぅ!? キサマ誰の許可を得てアテナを呼び捨てに!」

 アテナの許可だよ。と言ったら身も蓋もないのでやめておく。

「私がそう呼んで欲しいって言ったんですけど……」

 だからアテナ。俺の気遣いをトコトン無に帰すな。

「ハッ!? しかもそのコーヒーは、アテナが淹れたのか!?」

「はい。淹れ方はアカデミアで、セツに教えて貰いました」

 アテナ。何故そうまでして波風を立たせる方向に持って行くんだ。どうせ天然だろうが。

「く……コーヒーの入れ方を知っているくらいでいい気になるなよ……どうやって父さんと母さんを籠絡したかは知らないが、僕はそう簡単には……」

 うん。凄く典型的なシスコン兄さんだなこの人。

「セツもシスコンですけどね」

「失礼な。俺はアポロさんとは別タイプのシスコンだ」

「シスコンは認めるんですね」

「とりあえず、さだめに彼氏が出来たりなんかした日にゃあ……」

「セツ以外の彼氏は出来ない気がしますけど。いえ、出来ないですね」

 言い直してまで断言するな。良いじゃないかIFなんだから。

「とりあえず俺の語彙の許す限りの罵詈雑言を吐いた後、無駄スキルの限りを尽くして地獄ツアーに案内し、全国の晒し者にした挙句に祝福してやる勢いだ」

「今の台詞の何処に祝福する余地がありましたか。というかこれ以上ないくらいにシスコンですよ」

「ほぅ、その辺りは気が合うな」

「気が合っちゃうんですか!?」

「恐縮です」

「セツ、気付いてください! 流れ的に、地獄ツアーに案内されるのはセツですよ!」

 おっと、つい。

「というかだな。晒し者といえばお前あれだろ! 以前アカデミアの入学式で妹と銀髪美女の二股かけてた鬼畜界の英雄だろ!」

「忘れた頃に蘇るあの悪夢!」

 畜生、さだめとルインめ、しっかり既成事実の偽装建築に成功してやがる!

「というか、アカデミアのラブコメ担当といい、俺の通り名はホントロクなもんねえな!」

「概ね事実だからじゃ……」

「せめて鬼畜界の英雄の称号は返上させていただきたい!」

 いやホントマジで。

「あ、でも他にもありますよ通り名。『御堂切、困った時は、無駄スキル』とか」

「それは一般的に川柳っていうんだよ! っていうか、やっぱりロクな内容じゃないし!」

「これは、到底否定できない完全無欠の事実だと思いますけど……」

「くっ……まさか料理が出来る上、ボケツッコミまで完璧にこなすとは……御堂切、恐ろしい奴!」

「ヘンに評価上がった!?」

 さ、流石はアテナの兄妹……色々と感性が外れてやがる……。

「アテナ! 何か奴の弱点を知らないのか!? なんかこう、僕が勝負して奴をコテンパンにとっちめてやれるようなやつ!」

「お兄ちゃん、その発想滅茶苦茶カッコ悪いです」

「実は俺、早口言葉が苦手で……」

「はっはっはー! 口を滑らせたな御堂切! ならば早口言葉で勝負だ! ガガギゴギガガガギゴゴギギャギャガッ!?」

 あ、舌噛んだ。

「ガガギゴギガガガギゴゴギガガガギゴガガギゴギガガガギゴゴギガガガギゴガガギゴギガガガギゴゴギガガガギゴ」

 はい勝利。馬鹿め、口を滑らすほど滑舌がいいなら、早口言葉も楽勝だと何故わからんのか……。

「セツ、それは違うと思います……」

「まあ、饅頭怖いの応用だな」

「ちょっと大人げないです」

「まさかモロに引っかかるとは……」

 流石アテナの兄妹。何処か残念なイケメンさんだった。

「セツ、何か今、凄く引っかかる物言いをされた気がします」

「気のせいじゃないか?」

 残念なのは事実だしな。

「ぐぐぐ……」

 あ、復活してきた。

「く……まさか貴様の苦手分野でも負けてしまうとは……」

「おいアテナ。お前の兄貴、思いっきり信じてるぞ」

「お兄ちゃん、思い込み激しいので……」

「さすが兄妹」

「どういう意味ですか!」

「ええい妹とイチャつくなぁ!」

「え、今のイチャついてる内に入るの!?」

 極々普通のやり取りだったと思うが……。

「息ぴったりだったものねぇ」

 さだめやルインとのやり取りも大体こんな感じなんだが……。

「さだめさんとのやり取りは、少しレベルが違います。割って入る余地がなくて……ちょっと嫉妬です」

「いや、あんな頭悪い会話に嫉妬されても困るんだが……」

 九割下ネタだし。

「くっ! こうなったらデュエルで勝負だ!」

「そう来たか」

 ある意味必然の流れだが。

「うぇ……お兄ちゃんのデュエルですか……」

 何故か、アテナが凄く嫌そうな顔をしている。

「なんだ? そんなにおぞましいデッキを使うのか?」

「いえそうじゃないんですけど……まあ、デュエルしてみればわかります。ホント、セツみたいなタイプは凄く嫌がるデュエルだと思いますけど」

「俺が嫌がる……?」

 俺の苦手とするデッキ? いや、どちらかというと俺が嫌いなデッキ……しかし、俺はさだめの影響で大半のデッキは受け入れられるつもりだが……。

「さあ、さっさとデュエルディスクを構えろ!」

「あーはいはい」

 デュエリスト足るもの、いつでもどこでもデュエルディスクは手放さない。実はアカデミアの外に許可なく持ちだすのはダメなんだが、まあそこら辺はなんとでもなる。

「「デュエル!!」」

 そしてデュエルが始まった。

「僕のターン、ドロー!」

 うわ、先攻奪われた。

「はっはっは! いきなり終わりにしてやる!」

「なに!?」

 まさか、ワンキルデッキか!?

「あーやっぱりお兄ちゃん、デッキ変えてないんですね……」

 外野からアテナのうんざりしたような声が聞こえてくる。なんだ、一体何が来る……?

「僕はモンスターを一枚セットし、マジックカード『太陽の書』を発動する!」

「リバースモンスターか!?」

 だが、そうだとしても一体何を……?

「さあ、見るがいい害虫! これが僕のフェイバリットだ!『ダイス・ポット』!」

「…………は?」

 おい……ちょっと待て。視界の隅では、アテナがあちゃーと頭を抱えている。割とレアな光景だったりするが、とりあえず今はスルー。

「さあ、始めようか! 運命のダイスロールを!」

「ちょ……おい」

「ん? どうした御堂切! 余りの恐ろしさに怖気づいたか!?」

「先攻一ターン目に『ダイス・ポット』とかテメエタクティクス舐めてんのかぁぁ!?」

 戦術も戦略もない。ただ純粋に運だけが勝敗を決する。ライフ4000なら、特に。

「だから言ったんです。セツが大嫌いなタイプですって」

 なるほど。大半のデッキを許容できる俺でもコイツは許し難い。別にバーン自体はいいが、まったくただの運頼みなこの戯けたギャンブルだけは許容できん!

「はっはっは! 勝てば官軍! さあ、ダイスロールだ!」

 ソリッドビジョンの上でダイスが転がる。出た目は……5。

「……ふ。運が良かったな。このターンではまだ生き残れるらし……」

「ほらダイスロール出た目は6だつまり俺の勝ちだよザマァみやがれこんちくしょうがぁぁぁ!!」

 ピシャアアアアアアアアアアアアアアン!!

「ぎゃあああああああああっ!?」

 アポロLP0

 ふぅ……。

「これは、タクティクスを馬鹿にした、デュエルの神からの裁きだ!」

「ば、馬鹿なぁ……この僕が、この『ダイス・ポット』に於いて負けるとは……!」

「はいアテナ。トドメをどうぞ」

「お兄ちゃん、ものすっごくカッコ悪いです……」

「ぐふぅぁっ!?」

 天音アポロ、撃沈。

「しかし……虚しい」

 『ダイス・ポット』だって、ちゃんとした戦略の下に使われるなら別に構わないが、ただの運頼みは正直どうしても、な。

「く……こうなったら手当たり次第だ!」

 何処か自棄っぽいアポロさんが部屋から様々な道具を取り出してくる。

「チェス!」

 五分後。

「チェックメイト」

「畜生!」

 舐めるな。さだめ程じゃないが、俺はこういうのは得意中の得意だ。

「将棋!」

 五分後。

「王手。詰んだ」

「ぐはっ!?」

 チェスで惨敗したんだから将棋だって大差ないとは思わないのか。いやまあ、将棋とチェスじゃ意外と違うけどさ。

「オセロ!」

 五分後。

「じゃ、これで俺の勝ちっと」

「盤面が黒一色に!?」

 俺もびっくりだよ。弱過ぎる。

「囲碁!」

 十分後。

「はいこれで終わり」

「ぬぐっ!?」

 作者がルール知らないので詳細は省略。

「麻雀!」

 五分後。

「あ、それロン。四暗刻大三元」

「ダブル役満!?」

 ぶち抜いた。

「ええい! 君は完璧超人か!? こうなったらなりふり構っちゃいられない! 格闘ゲーム!」

「別に完璧じゃないっつのに……というか、ほぼ自滅の上どれもこれも残念な実力だったし」

「うるさい! いいからさっさとキャラを選べ!」

 

 

 

 

 

「……あの、なんか仲良くなってません?」

「はっはっは! すっかり親友だなあれじゃ」

「男の子ねぇ……」

「だっ!? なんだその動き!? システム上不可能だろ!」

「ふはははははーっ! この僕の専攻はプログラミングだ!」

「市販のゲームのプログラム書き換えるなよ! ええいクソ!」

「ぬあっ!? く、まだまだぁ!」

「お兄ちゃん……」

「大人げないわねぇ……それでいて負けてるのもあの子らしいけど」

「確かに……」

 

 

 

 

 

「ぎゃあああああ!?」

「はっ! 汚い手を使うからこうなる!」

「ぐ……ならばトランプで勝負だ!」

「なぁ、二人でトランプは虚しいだろ」

 スピードとかポーカーならいいかもしれんが。

「なら父さんたちにも入って貰えばいい!」

 おいこら味方を増やすな。

「それじゃ俺が人数的に不利だろ。なら俺はアテナを味方につけるが文句ないな?」

「なにぃ!? 何故アテナがお前の側なんだ!?」

「他に俺の味方に付く人がいないからだよ! アテナ!」

「あ、はい。私はセツの味方です」

「アテナ何故!? お兄ちゃんの味方はしてくれないのか!?」

 いやだって、そもそも俺を連れてきたのはアテナだし。

「く、ダメだ。僕にはアテナを敵に回して戦うことは出来ない!」

「なら二人で出来るポーカーにでもするか? あ、ちなみに俺の主力デッキは【切り札の騎士】だが」

「勝てる気がしない!?」

 実際トランプはめっちゃ強くなったしな。希冴姫たちの加護なのかは不明だが。

「アテナ、セツ君。今日は泊まって行くんだろう?」

「はい。そのつもりですよ」

「ええまあ。御迷惑でなければ」

「迷惑ではない。が、部屋に見張りくらいは許してくれるな?」

「暗殺者でなければ」

「その案は流石に却下したな」

「あったのかよ!」

「え? それじゃあもしかして、夜セツの部屋に行っちゃダメなんですか?」

「当たり前だろアテナ! 何考えているんだ! 男は野獣だぞ!?」

「セツに限ってそれはないですよ。というか、むしろ野獣だったならこんな苦労は……」

 どちらかと言えば、襲われてるのは常に俺だしな。

「……ふむ。キミはあれか? ふの……」

「言わせねえよ!? っていうか違う! フルメタルの理性の賜物だ!」

 それで尚耐えるのが難しいレベルだが。二回は押し倒されたし。言わないけど。

「アテナ。ダメよ諦めたら。よく言うでしょ? 押してダメなら押し倒せって」

「あんたの影響か!」

「それは既に実行済みなんですけど……」

「アテナも余計なこと言うな!?」

 折角黙っていたのに!

「あら、それでも耐えたの? 凄い自制心ねぇ……」

「あんたそれでいいのか!?」

 さっきまでの態度は何処に行った!?

「それで? 彼とは結局、何処まで行ったの?」

「余計な詮索するなよ!」

「えっと、その……キス、まで……」

「アテナさんちょっと黙ってお願い!」

「セツ君。ちょっとお話しようか……」

「父さん、僕も手伝うぞ」

「全ッ力でお断りします! お話なら今ここで!」

「キス? 何回?」

「えっと、二回、です」

「あら、意外と少ない。もっと積極的に行かなきゃダメじゃない」

「そしてそっちはもう黙れ!」

 これ以上積極的になられたら流石に自制する自信がない。

「ほら、あの反応。きっと後一息で陥落するわ。お母さんにはわかる!」

「そ、そうなんですか? よ、よし……!」

「気合入れるな! 血の雨が降るぞ!?」

 物理的にな!

 結局、事前の準備はあまり意味を為さず、しかし何やら気に入られたらしい俺は、その後アテナ家での二泊三日も無事(と言っていいのかわからんが)乗り切り、心身ともに疲れ果てながらも(いつものことだが)、アカデミアに帰りつくことが出来たのだった。

「……またその内、か。なーんか、嫌な予感するなぁ……」

 帰り際にかけられた言葉を思い出し、げんなりとする。

「それにしても、良かったです。お兄ちゃんたちがセツを気に入ってくれて」

「あれは……気に入られたと言うのか……?」

 思い切りアポロさんには目の仇にされていたが。

「そんなことないですよ。お兄ちゃん、凄く楽しそうでした」

「……そうか。ま、確かにあんな人たちが家族なら、楽しそうではあるな」

 自分の家族がアレだから、尚更な。

「はぅえっ!?」

 しかし、アテナは何を思ったか顔を真っ赤にして俯いてしまった。

「? どうしたアテナ」

「ぅ、その……せ、セツは……」

「なんだ?」

「セツは、私の家族と、家族になりたい、ですか?」

「? ああ、楽しそうな家族だしな」

「…………」

 深く考えずにそう答えると、アテナは益々顔を赤くして縮こまる。

「……ん?」

 ふと、気付いた。

『私の家族と、家族になりたい、ですか?』

『ああ、楽しそうな家族だしな』

 まて……まったく深く考えずに口走ったが……これは、見方によっちゃ……。

「ま、待てアテナ。勘違いするなよ? あれは単なる感想というか……決して深い意味は……」

 慌てて否定しようとするが、キッと真っ赤になったアテナに見上げられ、俺は言葉に詰まった。

「セツは、いつでも思わせぶり過ぎます」

「う……いやその、すまん」

「だ、だから……そんな軽薄な口は……こうして、塞いじゃいますっ!」

「んむっ!?」

「ん……」

 飛びつかれたアテナの唇が、俺のそれを塞ぐ。三回目。相変わらず意識がスパークするような感覚。

「っ……あ、アテナ」

「か、覚悟してくださいっ。わ、私この三日間で、お母さんに色々教わりましたから!」

「な、なに?」

 待て、あの母親の教えはまさか……。

「お、押してダメなら……」

「ま、待てアテナ!」

「押し倒すっ!」

 がばっ! ともう心配になるくらい顔を赤くしたアテナが俺にとびかかって……

「させるかぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

「きゃふっ!?」

 来る直前に、見慣れた小さな影がアテナを思いっきり蹴り飛ばした。

 ザバーン!

 港でのやり取りだったので、アテナは思いっきり蹴り飛ばされた挙句、海に転落した。

「はぁ、はぁ、はぁ……あ、危なかった。本当に、危なかった……!」

「さ、さだめ?」

 満身創痍という言葉が相応しいさだめは、すっかりボロボロだった。

「くっ! ホントに、油断も隙もあったもんじゃない……まさかシャルナやゴーズ・カイエンコンビまで持ち出してさだめを妨害に走るとは……ルインの援護がなければ間に合わないところだった……!」

 まさか、三日三晩戦い続けてたのか。

「ぷはっ! さ、さだめさん酷いです! なにも蹴っとばすことないじゃないですか!?」

「問答無用で消さなかったことを感謝して欲しいくらいだよ……! まさかさだめ以外に、こんな港のど真ん中で凶行に及ぼうとする奴がいるとは……!」

 それについては同感。というか、アテナは周りが見えなくなってたっぽい。

「もう許さない! アテナ!」

「私だって! 今日こそ、決着をつけます!」

「望むところ!」

 海からびしょびしょになって這い上がってきたアテナと、ボロボロで満身創痍のさだめがぶつかり合う。見るに堪えないドッグファイトが始まったところで俺は……。

「……帰るか」

 全てを放り投げてレッド寮に帰るのだった。

 

 

 

 

 

「……お帰り。そしていらっしゃい」

「何故ここに居る。ルイン」

「貴方の行動は予測済み」

 言葉通り先読みされていたルインと、察知して戻ってきた二人との間に再び戦いが起こるのは、最早語るまでもないことだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 






 はい。というわけで、番外編はここまでとなります。もっと一杯あった気がするって? いえいえ、その大体が100万PV記念だとか、人気投票結果発表だったりとか、コラボ小説だったりとか、今載せるのはちょっとためらわれるものばかりなので、それらを除くとこんなもんです。
 次回からは通常更新に戻ります……と、言いたいところですが、五期の書き溜めも終わってませんので、申し訳ありませんがしばらくお休み致します。
 それでは、悠でした!
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