アルカナ~切り札の騎士~
第二期第一話「学園祭は波乱万丈 前編」
それはアテナとさだめが退院して、一週間と経たない内にやってきた。
「そういえば、セツのところは何をやるんですか?」
「お兄ちゃんのところはコスプレ喫茶ならぬコスプレデュエル。色んなモンスターの格好してお客さんとデュエルするんだよ」
「……なぜ私と同じく入院していたさだめさんが我が事のように答えられるのかが不思議です」
「わかってないなぁ。さだめはお兄ちゃんの事だったらなんだって知ってるんだよ」
ウソつけ。原作知識の癖に。
「私も遊びに行きますね! 学園祭の出し物!」
そう、学園祭である。しかしアテナよ。勘違いして貰っては困る。
「お前もウチで接客手伝いだからな」
「え!?」
当然だ。アテナのような素材を見逃してなるものか。原作だと明日香のハーピィ・レディだけだったが……。
「当然、お前もな。さだめ」
「お兄ちゃんのためなら喜んで!」
何が着られるのかな~なんて鼻歌すら歌っているさだめを見て、アテナも決心したらしい。
「わ、わかりました。お手伝いさせていただきます。えっと……」
「衣装は当日まで内緒な。安心しろ。お前たちのは、俺が一針一針丁寧に縫いあげた自信作だ」
「って、セツが縫ったんですか!?」
当り前だろう。何を驚いてるんだこいつは。
「い、いえ……セツが針仕事得意だったなんて知りませんでしたから……」
「知る人ぞ知る、俺の特殊スキルの一つだ」
「相変わらず妙な特技を持ってるんですね……」
俺の無駄スキルは主に学園祭でこそ発揮させると言っても過言ではない。
「昔からさだめの服を繕ってくれるのはお兄ちゃんだけだったから……」
「さだめさん……」
……なんか勝手にしんみりしているが……。
「繕うだけなら一から手縫いの技術まではいらんだろうが。ほぼ趣味の領域だよ」
コスプレ衣装はまた色々と別の難しさがあって苦労したもんだが……。
「ジャックにも協力して貰ったんだ。あいつは本当になんでもできるな」
まさか針仕事で俺に匹敵する技術を持っているとは思わなかった。
『むしろ私の方こそ、主様があれほどの腕を持っているとは夢にも思いませんでしたよ』
俺の言葉に反応して、ジャックがそうツッコミを入れてくる。
「俺は意外な特殊技能を大量に所持しているからな」
「役に立つのか立たないのか微妙な能力多いけどね」
「何をぅ。俺の特殊技能百八つの内の一つ『ゴキポンをサーチする程度の能力』でいくつの家庭が救われたと思っている」
「……セツ、今度女子寮に来てください。そこであの黒い悪魔の根絶を!」
女子寮に招待された。
「それはいいけど『混入された睡眠薬、媚薬を感じ取れる程度の能力』はなくして欲しい」
「……それはお前から貞操を護るために身に付けた生きるための知恵なんだが」
バレンタインだろうと普段の食事だろうとお構いなしに混ぜ物するからなコイツ。
「……なんか他の能力が聞きたいような聞きたくないような……」
「『旅行前日には眠れなくなる程度の能力』とか」
『主様、それはただ子供っぽいだけでは……』
などと冗談交じりの会話をしていると、完全に浮かれポンチと化した翔が駆け寄ってきた。
「みんなー! やったッス! 明日香さんが協力してくれることになったッス!」
「おお! やったな翔!」
「……あんなに必死で土下座されたら嫌とは言えないわよ……」
明日香は多少辟易しているらしい。まあ確かに、あの翔のテンションは引く。
まあそれはともかく。
「これで希冴姫とルインも併せて、女子分は確保したな」
「セツ……何時の間に希冴姫さんたちまで……」
その時、廊下の先から女子の黄色い声が聞こえてくる。ああ、これは……。
「やあ諸君! 元気に胸キュンポイントを溜めているかな?」
「あら、兄さんじゃない」
そう、復活したブリザードプリンスこと天上院吹雪さんだ。
「おお、アスリンじゃないか」
「アスリンはやめて」
「つれないなぁ。ところでセツ君。例の物はどうなっているかな?」
「バッチリです。明日香の協力も翔が見事とりつけてくれたので、万事が万事、上手くいっています」
「フフフ……それは何よりだ。僕も文化祭が楽しみで仕方がなくなってきたよ!」
二人していたずらっぽい笑みを交わし合う。
「……ほどほどにしておけよ」
「あ、亮さん」
呆れかえったような溜息が聞こえたのでそちらに目を向けると正にその通りの顔をしたカイザー亮さんが立っていた。
「まったく……お前は普段ごく真面目だというのに、どうしてそう……」
「甘いですね。俺は学園祭では化けますよ?」
「吹雪のストッパーから吹雪の推進活性剤に変貌するな。手に負えん」
しかし、それにしても……。
「なんか……視線を感じません?」
今まで感じたことのないようなプレッシャーを感じる。吹雪さんや亮さんは特に気にしていないようだが……。心なしかアテナやさだめの視線も痛い。
「そりゃ当然だよ~」
「ユーキちゃん? なんか久しぶり?」
今日は千客万来だな。明日は学園祭だし、わからなくもないが。
「うん……わたしも久しぶりな気がするよ~」
「と、それは置いといて。なにが当然なんだ?」
「吹雪様、亮サマ、セツ君といえばアカデミアではモテ男トップスリーだから」
「……初耳なんだが」
「ハッハッハッ! いいじゃないか! セツ君も女の子にモテモテで嬉しくないかい?」
「いや……今の俺の立場からするとあながち喜んでばかりでもいられないんですが……」
事実、アテナたちの視線が痛い。痛すぎる。ザックザクだ。
「というか、他二人は様付けで何故俺は君付けだし……」
「え、えっと~庶民的で親しみやすいイケメンっていうか……」
「それ、地味って言わない?」
確実に三人の中では最下位だ。いや、別にいいんだけども。あの二人は最早不動のトップツーだし。
「吹雪様たちはなんというか、アイドル的な人気でセツ君は普通にモテるみたいな」
「……やっぱり、素直には喜べないな」
「なんという羨ましい悩みッスか……」
翔がうらみがましい目で睨んできている。……元喪男だった俺も気持ちはわかるんだが……。
「あ、そうだ。ユーキちゃんも明日、俺たちを手伝ってくんない?」
「ふぇっ!? わ、わたし?」
「ああ。衣装はこっちで何とかするからさ」
この際だ。引き込めるだけ引き込んでしまえ。衣装は余ってるのを調整すればいい。それくらいは今日一日でも十分可能だ。
「サイズは……と。オッケー把握した」
「把握したの!? 今の一瞬でわたしのサイズ把握したの!?」
特殊技能『一目で服のサイズを見分ける程度の能力』だ。
「なんでもそれつければいいと思ってませんか?」
気にするな。仕様だ。
「それで、どうかな?」
「う、うん。わたしでよければ……」
「ぃよっし! 癒し要員確保!」
「い、癒し……?」
「あ、いやなんでもない」
「そうなんだ。えっと、じゃあお願いします~」
これだ。この普通さが何よりの癒しなんだ。ちょっと拝んでおこう。
「南無……」
「せ、セツ君?」
不審な目を向けられてしまったので止める。
「あ、それで亮さんもどうです?」
これで亮さんまで入ってくれれば鉄壁の布陣になるんだが……。
「悪いが、遠慮させてもらう。柄じゃない」
「ですよねー……」
「ええっ!? いいじゃないか、一緒にやろうよ亮!」
「……お前の提案に乗って得をした話が、今まで一度でもあったか?」
「むしろ乗ってくれたことがないじゃないか」
そりゃまともな提案がなかったからだろうな。
「でも、できれば出て欲しいなぁ……カオス・ソルジャーのコスで。カオス・ソルジャーのコスで!!」
大声で強調してみる。遠目から見ている女子にも聞こえるように。案の定、周囲からの期待する目線が増幅した。
「ぬ……」
「ハッハッハッ! ナイスだセツ君! さあ亮、女の子たちにここまで期待されてやらないのは男じゃないよ!」
「い、いやしかしな……そもそもカオス・ソルジャーの衣装はすでに鎧だろう。本当に用意できるのか?」
「すでに用意しました! むしろ錬鉄しました!」
『造ったの!? 一から!?』
全員が驚愕していた。しなかったのはさだめくらいか。
「なにかおかしいか?」
「おかしいッスよ! 何もかも!」
「セツって鍛冶までできるんですか!?」
「いやー流石にマジな鎧じゃないけどな。アルミ製にメッキで」
それでも、段ボール製なんてチャチなもんでは決してない、本物の質感をお届け!
「十分に異常だと思うわ……」
「俺の無駄スキルに限りはない」
「確かに、鍛冶スキルが役に立つことなんて滅多にないよね~」
「何故そんなスキルを会得しようと思ったんだ……」
「中華鍋とかの修繕してたらハマりまして」
針仕事と同じく、家事が趣味になったわけだ。
「中華鍋の修繕は、普通個人ではしませんよ……」
「まあそんなわけで、結構出来にも自信がありますから。是非」
「…………すでに作ったものを無下にするのも悪いな」
『キターーーーーーーーーーー!!』
ちなみに、俺たちではない。周囲を固めていた女子連中がすごい勢いで連絡網らしきものを回し始めた。
「……これで学園祭は決まりだな」
「ああ。これでイケなかったら嘘だ」
もうこの時点で成功はほぼ間違いない。
「あとはセツの作った衣装がどれだけすごいかにかかってますよ」
「ふ……俺は学園祭においては一切の妥協をしない」
「お兄ちゃんの凄さ……その目に焼き付けるといいよ」
「……さだめさんが嫌に誇らしげなのが目につきます」
そして、学園祭当日。
「さあ目にも見よ! これがカオス・ソルジャー・カイザーだ!」
『キャアアアアアアアアアアアッ!!』
「す、すげぇ……女子連中の反応も不思議じゃないぜ……」
「まさか、ここまでとは……」
亮さんが目を剥いて驚愕してるのなんて実にレアだ。
「お前……これで十分食っていけるぞ」
「お褒めに預かり恐悦至極。さあ、続いてはお待ちかね、天上院兄妹!」
ババン! と吹雪さんが自ら用意したサーチライトが照らす。そこから登場したのは……。
「キミたちの頭上には……何が広がっている……?」
『天!!』
「ンンン~ジョイン! ブリザードプリンス改め、ブリザード・ウォリアー吹雪、今ここに降臨だ!」
『キャアアアアアアアアアアアッ!!』
蒼銀の鎧に身を包んだ吹雪さんの登場で、一気に場が湧く。
「せ、セツ? 本当にこれ、個人で作ったのかしら?」
『ウオオオオオオオオオオオオッ!!』
そしてコールド・エンチャンターのコスに身を包んだ明日香の登場で、男子生徒も凄まじい熱気だ。……なお、原作だとハーピィ・レディのコスだったが、敢えて俺はこちらを選択した。吹雪さんと並べるために。
「ハッハッハッ! いいねセツ君! まさか本当にアスリンとペアでプロデュースしてくれるとは思わなかったよ!」
「あ、重たくないですか? それ結構重厚な奴で、結構重量がありますけど」
「無問題だよセツ君! 確かに多少動きづらいが、ここまで立派なものに文句なんてつけられない」
「……そうね。不気味なくらいに立派ね」
「ぃよし! 場のテンションは最高潮!」
いつの間にかデュエル関係なしにファッションショーになっている気がするが、まあ盛り上がっているので問題なし。学園祭なんてもんは盛り上がったもん勝ちだ。
「アテナ! いけるか?」
「こ、この後だと物凄く気が進みませんが……」
「心配はいらない。俺が最高のコーディネイトを披露してやる」
アテナの衣装は考えに考え抜いた末セレクトした自信作だ。
「続いては! 天音アテナ扮する『アテナ』~!」
「ど、どうも……」
『キターーーーーーーーーー!!』
「ひゃあ!?」
ふふふ……アテナはすでにレッド寮では女神扱いだからな……この反応も予想済みだ。シャルナに協力してもらって細部ま凝り凝りに拘った渾身の一作だ。ちょっちアテナの身長が足りないが、それはそれで。
くくく……俺の無駄スキルもとうとう神の領域に足を踏み入れたな。
注目されまくって羞恥から縮こまるアテナ。それを見て更に熱狂の渦が巻き起こる。
「む……」
微妙に気に入らん。
「次! さだめ!」
「はーい」
とりあえず次に行く。アテナもこれ以上は羞恥で倒れそうだし。
「ホントにそれだけかのぅ?」
祭りだからということで精霊界から来てもらったキングが茶化す。
「ええい黙れキング。さだめは『魅惑の女王LV3』!」
『おおおおおおおおおおおお……』
ちょっと他とは反応が違うな。まあさだめに関しては元々の印象が怖かったんだろうが。
「おにいちゃ~ん! どう? 似合ってる?」
「ああ、似合ってるから擦り寄ってくんな」
「だって今のさだめは『魅惑の女王Lv3』だもーん。お兄ちゃんを装備~♪」
「するなっ!」
調子に乗り始めたのでチョップ。割と痛くしたつもりだが、全く堪えてないあたりは流石さだめか。
「そういや、お前は何もしないのか?」
「あん? 俺か?」
というか十代。前から思っちゃいたが、なんだそのごちゃごちゃしたコスは。ええと……『闇・道化師のサギー』に『エルフの剣士』に『鉄の騎士ギア・フリード』に『魔導戦士ブレイカー』に……カオスだな。
「というか、サギーだけ浮いてる」
他は戦士系なのに。いや、ブレイカーは魔法使いだけど。見た目は戦士。
「そりゃお前がオレたちのプロデュースはしてくれなかったからだろ!」
当り前だ。確実に客が掴める亮さんや吹雪さんなら兎も角、なぜ態々男をプロデュースせにゃならんのだ。
「ま、ウケ狙いとしちゃまあまあなんじゃないか?」
俺がウケ狙いでプロデュースするとしたら確実に『ハーピィ・クィーン』のコスを強要するが。男に。
「……それ、トラウマになるぞ。やった方もやられた方も」
「確かに」
やはり俺はさだめの兄だな。こんなところで血のつながりを認識したくはなかったが。
「それで、お前は?」
「おっと。そうだったな。じゃあそろそろ俺も着替えてくるからその間場を持たせといてくれ」
吹雪さんが率先して司会を引き受けてくれてるから問題なさそうだが。
「さあ皆! 続いての登場は我らが万丈目サンダー! 扮装は『XYZドラゴンキャノン』だ! 皆で万丈目君を迎えようじゃないか! 1!」
『2!』
『万丈目サンダー!!』
「サンダー!」
……よし。大丈夫そうだ
盛り上がる会場の裏で、俺も用意しておいた衣装に着替える。ちょっと着るのに手間がかかるのが難点だな。仕方ないが。
「さて! ここで僕を始めとした皆の衣装、演出をプロデュースしてくれた今回の立役者を呼ぶとしようじゃないか!」
おし、出番か。打ち合わせ通りに頼みますよ。吹雪さん。
「まずは彼を呼ぶ準備をしようじゃないか! 希冴姫君、いや『クィーンズ・ナイト』!」
「……まったく、セツ様の遊び心にも困ったものですわね……キング殿!」
「ほっほっほ。まあ、後先考えずに突っ走るのは若者の特権じゃて……ジャックよ!」
「喧嘩の仲裁などに比べれば、なんと平和で容易いことかと……」
希冴姫扮する……というか本人だが。『絵札の三銃士』たちが剣を合わせる。態々このために精霊界から来てもらったのだ。流石にいい仕事をする。
「さあ、召喚(よ)ぼうじゃないか! 御堂切君……いやさ『アルカナ ナイトジョーカー』を!」
ドライアイスで演出。……ここまでは考えてなかったんだが、どうも吹雪さんがやってくれたらしい。さすが、気の利く人だ。
「はぁっ!」
俺は手に持った剣を堂々と前に突き出す。『融合』のイラスト(隼人にがんばってもらった)が突き破られ、その後ろから俺は悠々とした足取りで姿を現す。
息を呑み、静まり返った会場を、俺は鋭い目で見回す。
「呼びかけに応え……我、降臨せり!」
『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!』
爆発する歓声。よし! 手ごたえ十分!
「素晴らしい! 本当にすごいじゃないかセツ君!」
「……お前は本当に、その道で食っていけばいいんじゃないか……?」
「ば、バカな……俺様のXYZを超える完成度だと……?」
ふ、ふふふ……これでこそ何日も何日も貫徹で作業した甲斐もあるってもんだ。
「ところでどうだろう? ここは一つ、僕とお手合わせ願えないかな?」
吹雪さんがデュエルディスクを構える。最後の演出。
「……いいだろう!」
俺も希冴姫に手渡されたデュエルディスクを構える。
「悪いけど、こちらは僕とアスリンの二人がかりとさせてもらうよ!」
「はぁ……まあ、そういうことだから、よろしくね」
「天位の騎士に否やはない。行くぞ!」
「「「デュエル!」」」
セツLP4000
吹雪&明日香LP4000
「俺の先攻だ。ドロー!」
今回は二対一。俺→吹雪さん→俺→明日香→俺……という特殊なターン構成で行う特殊タッグルールだ。尚、吹雪さんと明日香のフィールドは共通。互いが伏せたカードを使うこともできるが、使うのはセットしたプレイヤーとなる。
「俺は『クィーンズ・ナイト』を攻撃表示で召喚。カードを一枚セットし、ターンエンドだ」
『クィーンズ・ナイト』ATK1500
「フフ、僕のターン! ドローするよ!」
尚、今回吹雪さんと明日香のデッキはこの日のために組んだ特別製である。
「僕は手札から永続魔法『ウォーター・ハザード』を使おう。そしてその効果で、手札から『ブリザード・ウォリアー』を特殊召喚だ!」
『ブリザード・ウォリアー』ATK1400
吹雪さんの扮したモンスターが召喚されたことで、外野が大きく盛り上がる。
「更に、僕は『ブリザード・ドラゴン』を攻撃表示で召喚するよ」
『ブリザード・ドラゴン』ATK1800
「バトルだ!『ブリザード・ドラゴン』で『クィーンズ・ナイト』に攻撃だよ!」
「そうはいかない! カウンター罠『攻撃の無力化』!『ブリザード・ドラゴン』の攻撃を無効にし、バトルを終了させる!」
「ならば『ブリザード・ドラゴン』のモンスター効果だ。『クィーンズ・ナイト』は次のキミのエンドフェイズまで、その体を凍りつかせる!」
『きゃ……っ!?』
「くっ……」
これで、希冴姫はエンドフェイズまで、攻撃と表示形式の変更を封じられた。
「さて、僕はカードを一枚セットしてターンを終了するよ」
「俺のターン、ドロー!」
希冴姫の攻撃は封じられた。しかし、それだけでは三銃士は止まらない!
「俺は『キングス・ナイト』を召喚!」
『キングス・ナイト』ATK1600
「おっと、この瞬間永続トラップ発動!『アイスバーン』! これは僕たちの場に水属性モンスターが存在し、君の場にモンスターが召喚、特殊召喚に成功した時に、そのモンスターを守備表示に変更するカードさ」
「なにっ!?」
『キングス・ナイト』DEF1400
「くっ……俺はキングの効果でデッキから『ジャックス・ナイト』を特殊召喚する」
「勿論、その場合でも『アイスバーン』の効果は起動するよ」
『ジャックス・ナイト』DEF1000
希冴姫の攻撃も封じられている以上、俺にはこのターン、何もできない。
「……俺はターンを終了する」
これは……中々厳しいデュエルになりそうだな。
ものっそい長くなってしまったので分けます。尚、今回のデュエルは完全に書き下ろしになります。以前掲載していた時は殺陣だったんですけど、どこかの甲殻類さんからデュエルしろよとお説教食らったんでデュエルします。次回は明日香のターンからデュエル再開です。
それでは、悠でした!