アーウィンケルさんち   作:たむろする猫

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こどもの日

ネイト・アーウィンケルは『男の子』である。

いかにちょっと複雑で面倒くさい理由で高等部に

通っていても、彼の年齢は中等部のそれと同じ。

知能こそは高等部に相応しいものではあるが、

成熟しているとは言い難い高等部の生徒以上に

精神が成長していない。

ぶっちゃけけてしまうと、お子様なわけである。

だから、

 

「うわ〜」

 

ワクワクといった様子を隠しきれない彼の視線の先には

大きな黒色の鯉、小さな青色の鯉とそれらに挟まれた

赤色の中くらいの鯉。

要するに鯉のぼりである。

優雅に空を泳ぐ鯉のぼりを見つめ、ネイトは目をキラキラとさせている。

 

「ぷっうふふ、くふっ」

「ちょっ、ちょっとクルーエルさん!?

なんで笑ってるんですか!!」

 

何とも未だ未だ幼いと言えるネイトの姿に

クルーエルは堪えきれないといった様に笑い出す。

かわいーなーとか思ってるのはネイトには内緒だ。

 

「ふふ、なんでもないよ」

「うそですよ! 絶対面白がってるでしょ!!」

「そんなことないよ〜」

 

ぐわーと掴みかかってくるネイトの手を

クルーエルはひらりひらりとよけて行く。

その姿は仲のいい姉弟の様に見え全くもって、

カップルのそれではなかったが、そんな二人を見ている

親からすれば微笑ましく思えるものだった。

 

「あ〜楽しそうでいいね〜」

 

そんな事を言いつつじゃれあっている二人をニコニコとしながら

見るカインツではあったが、その笑顔の裏で

若干お父さんの事ねぎらってくれてもいいんじゃないかなー。

とか考えていたりする。

じっさい今さっきまでくそでかい鯉のぼりを一人で

空に泳がすため悪戦苦闘していたのだか、

ネイトは鯉のぼりが泳ぎ出した途端に目をキラキラさせ

鯉のぼりに釘付けになり、労ってくれる可能性のあった

クルーエルはクルーエルでそんなネイトをみてニコニコと

していたと思ったら可笑しくなったのか笑い出した。

妻であるイブマリーはそもそも労ってくれる様な人では無い。

 

「もうっクルーエルさんっ!

笑わないで下さいよー!!」

「笑ってないよ〜。ふふっ!」

「あぁ又は笑ったぁ!!」

 

ネイト(ムスコ)クルーエル(ギムスメ)(予定)は

楽しそうである。

まぁいっかと笑ながらカインツは鯉のぼりを上げるために使った

道具やら鯉のぼりが入っていた箱を片付けようと腰を上げたところで

 

「カインツ〜?鯉のぼりあげ終わったんなら、

兜もさっさと出しちゃって頂戴!」

「あぁうん、わかったよ」

 

トボトボと荷物を持ち上げ兜を出すために

倉庫に向かう父の背中はなんだかとっても悲しそうだった、

というのはネイトとじゃれ会いながらもチラッとカインツの方を

見ていたクルーエル談である。

 

「お疲れ様です」

 




三日遅れの「こどもの日」
え?
世界観がおかしいって?
気にしないの「アーウィンケルさん家」
の世界は混沌です。

気にしない事をお勧めします。
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