ボクは無事に国立魔法大学付属第二高校に通えることになった。この学校には第一高校と同じで一科生と二科生に入学した学生を分けている。これは差別を生んでしまう。今に始まったことではないらしいが年々、酷くなっているらしい。今のところ大きな揉め事は起こっていないがいずれ起こってしまうのではないかと心配している。まあ、ボクなんかが心配することではないと思うけどね。
そして第二高校に入学してから気付いたが…九島光宣くんも第二高校に入学していた。九島光宣と言えば九島烈の孫に当たる人物。病弱でほとんどを病室で過ごす事が多い。その九島光宣くんが入学式には顔を出していた。
クラスも同じになったこともあって話すことが多くなってきた。まさかこんなところで会うことになるとは思いもしなかった。九島光宣くんとは幼い頃に一度だけ会った。それ以来だから軽く見積もっても十年以上は会っていない。
まだ入学してから一週間ぐらいの年月しか経過してないけど、それなりに第二高校での生活には満足している。このまますんなりに時間が経過していると良いんだけどな…
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七草家
『七草家』と言えば十師族の中でも『四葉家』と同じぐらいの権力を保持している一族。そして今、ここには現当主の七草弘一の娘のうち二人がいる。次女の七草香澄、三女の七草泉美の二人。この二人は双子で瓜二つの為に初対面の人は間違えてしまうことも多くあったりするらしい。七草家というのはとても有名な名家ということもあってお見合いの話なども出たりする。そして今、七草香澄と七草泉美は父の七草弘一から婚約の話を持ち掛けられている。
「お前たちもそういうことを考える時期に入ってきているしな。どうだ?」
父親としては娘の嫁ぎ先を早い内に決めておきたいという気持ちがあるのだろう。父親としては複雑な心境だろうに。
それから数十分の時間が経ち、三女の泉美が口を開いた。
「…お断りさせていただいてもよろしいでしょうか?お父様」
その言葉に父親の弘一は驚いたような表情を見せることなく、理由を娘の泉美に聞いた。
「理由を聞かせてくれ」
「こういう事をもっと時間を掛けて考えたいんです」
泉美は父の目を真正面から見ながら言った。父親としてもこんな真剣そうな眼差しで言われることがなかったのか、弘一は少したじろいでいる。
「ボクもまだいいかな」
「そうか」
そして自室に戻った彼女たち--------
「ねぇ…香澄ちゃん、今度の休みに行かない?」
「良いね!!行こう!行こう!あいつがどんな顔をするか今からでも楽しみだよ」
「…もう数年ぶりだからね」
七草家ではこのような会話が繰り広げられていた。