戦艦ミズーリ異世界の海を進む   作:まっちゃんたろし

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投稿が遅れてしまい申し訳ありません。不定期ながらも今後も投稿していくので宜しくお願いします。


2度目の軍事同盟交渉

静かな港で外交官の男2人と戦艦が軍事同盟の締結交渉を進めていた。ミズーリはフュー帝国の真の目的がまだ分からなかった。

 

「それでは話し合いを始めましょう。早速本題に入らせて貰いますが、我がフュー帝国やその他の列強国は今最大の危機に直面しているのです。」

 

ハンバルが真剣な眼差しでそう言った。

 

「最大の危機?」

 

「えぇ、この遥か西側にある大帝国、『ピリアス大帝国』による野蛮な侵略行為が世界中で行われているのです。」

 

(今でも思うが、この世界には国際協調という概念はあるのか...?)

 

何処の国も戦争ばっかりで、平和的な解決の努力もしないこの異世界の国際常識にミズーリは僅かながらも怒りを覚えた。

 

「それでそのピリアス大帝国という国を倒す為に私と手を組んでくれと言う訳ですね?」

 

「話が早くて助かります。それで、無条件とは言いませんが我々の国と手を組んでくれますか?」

 

「さっきも言いましたが、此方から出す条件を呑まない場合は貴方方の国とは手を結びません。条件を呑むなら手を結びましょう。」

 

「分かりました。それで、その条件と言うのは?」

 

「1つ、この軍事同盟はピリアス大帝国を倒したら直ぐに破棄する事。1つ、フュー帝国の軍港をピリアス大帝国を倒すまで使わせる事。1つ、自分がフュー帝国に来た事を世界に公表しない事。以下の3つの条件が呑めないなら私は手を組みません。」

 

「分かりました。貴方が提示した条件を外務省の上層部に伝えるので少々お待ちください。」

 

ハンバルはポケットから立方体の魔道具を取り出した。

 

「此方、フュー帝国外務省所属、ハンバル・グラースです。」

 

『ハンバル君か。どうだ、巨大船との交渉は順調か?』

 

魔道具からはさっきの初老の男の声が聞こえてきた。

 

「えぇ、その事で少し話があります。」

 

『うむ。』

 

「巨大船が提示して来た条件なのですが、その条件を私達の代わりに皇帝陛下にお伝えして頂きたいのです。」

 

『このワシが、君達の仕事を代わりに請け負うのか。』

 

少し笑った声で初老の男が言う。

 

「申し訳ありません。ですが、今は一刻を争う事態なのでどうかお願いします。」

 

『分かっておる。それで、巨大船が提示した条件と言うのは?』

 

「1つ目が、ピリアス大帝国を倒したらこの軍事同盟は破棄する。2つ目はフュー帝国の軍港をピリアス大帝国を倒すまで使わせる事。そして3つ目が、巨大船がこのフュー帝国に来た事を世界に公表しない事。以上の3つが、巨大船が出してきた条件です。」

 

『成る程、分かった。その条件を皇帝陛下に掛け合ってみよう。暫く待ってくれ。終わったら今度はこっちから連絡する。』

 

「分かりました。有り難う御座います。」

 

そうしてハンバルと初老の男の会話は終わった。

 

「外務省所属の上の人物が貴方の提示した条件を皇帝陛下に掛け合って貰うので、それまでの間少々お待ち下さい。」

 

「はい、分かりました。」

 

......

 

〜フュー帝国帝都ガンダーレ〜

 

このフュー帝国の帝都であるガンダーレは世界で1番人口が多い大帝都である。裕福な帝国民の大半はこの帝都に住んでいる。そして、この帝都の中心から西に行くと、大きな城がある。グランブルと言うとても神聖な城があり、この城に勤務する者達は選りすぐりのエリート達が働いている。内装も派手に彩られており、まさに、これぞ皇帝が住む城と言う雰囲気を醸し出している。

 

「さてと、ハンバル君達が連絡してくれた巨大船が提示した条件を皇帝陛下にお伝えせねば。」

 

外務省の玄関から出てきた男。この男が先程ハンバルと会話していた初老の男である。名前はダン・ゼンバーと言う。彼は馬車に乗り込み、グランブルに向かった。

 

〜15分後〜

 

城に着いた馬車は城の庭に停まった。ダンは馬車から降り、城の中に入って行った。

 

「いつ来てもこの城は装飾が派手だな。目が痛くなりそうだ。」

 

そんな事を思っていると、皇帝陛下がいる部屋の扉に着いた。

 

トントン...

 

「フュー帝国外務省所属、ダン・ゼンバー。皇帝陛下に御用がある為来ました。」

 

「入れ。」

 

扉の奥から声が聞こえる。

 

「失礼致します。」

 

扉を開けて中に入る。其処には10代後半ぐらいの青年の様な男が玉座に座っていた。

 

「良く来たな、ダン。それで我に用とは何だ?」

 

「先程港にやって来た巨大船が提示した条件をお伝えしに参りました。」

 

「ほう、この栄えあるフュー帝国に条件を突き付けるとはな...。それで、その条件とは何だ?」

 

「部下からの報告によると、ピリアス大帝国を倒したら軍事同盟を破棄する事。フュー帝国の軍港をピリアス大帝国を倒すまで使わせる事。そして最後が、巨大船がフュー帝国に来た事を世界に公表しない事。これら3つが巨大船が提示した条件です。」

 

「そうか、軍事同盟を破棄すると言う条件があるのか...。」

 

やけに軍事同盟を破棄すると言う事にブツブツ言っている皇帝に対してダンは尋ねた。

 

「陛下、恐れながらお聞きしますが何故、軍事同盟を破棄すると言う条件に敏感なのですか?」

 

「それはだな、ダン。私はあの巨大船をフュー帝国の物にしたいのだ。」

 

「え?」

 

意外な理由でつい、間が抜けた声を出したダン。皇帝はそんな事を気にせず話を続ける。

 

「あの巨大船を解体して研究する事で我が帝国の海軍力は他国の列強国と、圧倒的な差を付ける事が出来るだろう。あんなに技術が詰まっている船をみすみす手放したくないと私は思っている。」

 

皇帝の自分勝手な考えにダンは怒りが込み上げたが何とか沈めた。

 

「ですが、その条件を呑まなければ軍事同盟を締結しないと申しております。」

 

「それは分かっている。だから、条件を守るフリをしてピリアス大帝国との戦争が終わったら巨大船を拿捕すれば良いのだ。」

 

「そ、そんな事をすれば他国の列強国に非難される恐れがあります!!偉大なフュー帝国が、他国ではなく巨大船だけとの軍事同盟とは言え、条件を守らないと言うレッテルを貼られてしまいます!!どうかお考え直して下さい!!」

 

「何だ貴様。私の考えが素晴らしいと思わないのか。」

 

腹の底から湧いてくる怒りをなんとか鎮めたダンは大人しく皇帝の言う事に従った。

 

「フン、打ち首にしないだけ有り難いと思え。巨大船には条件を呑むように伝えるのだ。分かっていると思うが、我の考えは絶対に言うな。」

 

「...分かりました。」

 

そうしてダンは部屋から出て行った。

 

「巨大船が我が物に...フフフ...。」

 

誰も居ない皇帝の部屋で唯一人、皇帝の不敵な笑い声が部屋中に響いた。

 

 

 

 

 

 

 




これからもリアルの方が忙しくなると思いますが、これからも投稿していくのでお願いします。。
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