ブォォォ...
フュー帝国の軍港の周りで汽笛を鳴らしながら進んでいるミズーリがいた。軍港には街の住人達がミズーリの姿を一目見ようと集まっていた。
「「「「「デケェ。」」」」」
街の住人達は息ピッタリにデケェと口にした。遠くから見ても圧倒されるその巨体に軍人も街の住人達はそれ以外の言葉が見つからなかった。
(皆んな俺の方をメッチャ見てるな...。)
自分の方を見ているのに気付いたミズーリは少し驚いた。
「本当にデカイな...あの鉄の巨大船...。」
町の住人達と一緒にミズーリを見ていた海軍軍人の男であるグランが部下と話していた。
「えぇ...そうですね...。あんな巨大船は世界を探しても何処にもありませんよ。」
ミズーリと同盟を組めた事に2人は心から安堵した。
........
「遂にこの時が来たか...。」
ピリアス大帝国の海軍大臣であるヴェルスは洗面器の鏡の前でそう呟いた。
トントン...
ヴェルスの部屋のドアを叩く音が聞こえた。
「大臣。そろそろ侵攻作戦の最終調整が始まりますので皇室においで下さい。」
「分かった。直ぐに行く。」
ヴェルスは上着を羽織って部屋を後にした。
........
皇室に着いたヴェルスは皇室の扉を叩き、入って行った。
「よくぞ来た。では侵攻作戦の最終調整を頼むぞ。」
ユクラス一世はそう言い、ヴェルスに侵攻作戦の最終調整を指示した。
「はっ!!」
こうして最終調整は前回の侵攻作戦の概要とはほぼ変わらず、最終調整は無事終了した。
........
「フワァ...暇だな...。」
欠伸をしながら机に足を掛けている軍服を着た男がそこには居た。彼は先程ミズーリを見ていた男、グランであった。グランはこのフュー帝国の海軍司令官であり、しかもこう見えて部下からは厚い信頼を得ている。
「少し昼寝するか...。」
グランが昼寝をしようとした瞬間、司令室の扉が激しく叩かれた。驚いたグランは何事かと思い、シャキッとした。
「大変です司令官!!海軍省の方から緊急の連絡が入りました!!」
「な、何だと!?読み上げろ!!」
「はっ!!『フュー帝国の北方80km地点でピリアス大帝国の艦艇を魔信レーダーで捉えた。フュー帝国の全ての海軍基地は全艦出撃し、これを撃滅せよ。』との事です。」
「な、何だと...!?何隻向かってきてるんだ!?」
「魔信レーダーで捉えただけですので、正確な数は分かっておりません...。」
フュー帝国の魔信レーダーは他の列強国と比べたらこれでもマシな性能だが、数を特定できないという致命的な弱点があった。他の列強国の魔信レーダーはレーダーなのに探知出来ないというレーダーとしての意味がないレーダーがある為、フュー帝国の魔信レーダーは幾分かマシである。
「フュー帝国までの到着時間はどれくらいだ?」
「約2時間後ですね...。」
「クソ!奴等め等々動き出しやがったか...!他の海軍基地にも伝達されているのか?」
「はい、たった今全ての海軍基地に連絡しています。」
「これは不味い事になったな...。」
グランは頭を抱えた。
.......
〜ピリアス大帝国連合艦隊旗艦イーラン〜
ピリアス大帝国の最新戦艦であるイーランは艦隊を率いてフュー帝国に向かっていた。
「フュー帝国までは後どれくらいだ?」
艦隊司令官であるワーンが通信員に尋ねた。
「後2時間です。」
「2時間か...。通信員、全艦に打電。攻撃準備せよと打電しろ。」
「了解。」
こうして最強の大帝国であるピリアス大帝国の艦隊が着々とフュー帝国に近づいて行った。
......
(レーダーに感ありか....。)
ミズーリのレーダーでもフュー帝国の艦隊を既に捉えていた。しかもフュー帝国の魔信レーダーとは違い、数もしっかり捉えていた。
(どうする?俺だけでもこの数なら相手出来るが、勝手に行って良いのか?)
悩んだミズーリは決断した。
(此処でじっとしちゃいられないな。俺だけでコイツらを潰すしかない。)
そしてミズーリはスチームエンジン付け、ピリアス大帝国の艦隊にたった一隻で立ち向かって行った。
こうして伝説の海戦が今始まろうとしていた...。
もう少し投稿ペースを上げれる様に努力します。