戦艦ミズーリ異世界の海を進む   作:まっちゃんたろし

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まさかの3話投稿ですw。皆様がこの小説を読んで下さっているのを知ると、執筆の励みになります!では第3話をお楽しみ下さい!


本国の思惑

メナードはミズーリの臨検内容を第三艦隊基地に持って行った。基地の敷居を跨ぎ、司令室に向かった。

 

コンコン

 

「ヒュルム公国第三艦隊所属メナード、入ります‼︎」

 

「入れ。」

 

「ルーメン司令官。謎の巨大船の報告に上がりました。」

 

「読め。」

 

「はっ!巨大船の名前は戦艦ミズーリと言う名前で航海目的は元の世界に戻るためだと言う事です‼︎」

 

ルーメン司令官の眉がピクッと上がった。

 

「元の世界に戻る為だと?」

 

「はい。本当は別の世界に居たらしいのですが、謎の光に包まれて此方の世界に来てしまったと言っております。」

 

司令室の椅子から立ち上がったルーメンはメナードに1枚の紙を渡した。

 

「これは?」

 

「さっき上層部の方に連絡した所、巨大船に対する方針を決めたそうだ。これはその方針の内容だ。」

 

ルーメン司令官がメナードに渡したミズーリの方針はこう書いてあった。

 

⚪︎巨大船は我が国で保護する。巨大船にはなるべく譲歩し、決して高圧的な態度で接してはならない。

 

⚪︎巨大船を我が艦隊の援軍として迎え入れる。

 

主にこの2つが本国の上層部が決めた方針であった。

 

「巨大船を艦隊の援軍にして迎え入れるとはどう言う事ですか?」

 

率直な疑問をルーメン司令官に言った。

 

「お前も知っているはずだが、我がヒュルム公国とドットール王国は戦争真っ只中だ。しかし、我が公国艦隊はドットール王国艦隊の3倍の差がある。これでは公国艦隊は直ぐに壊滅してしまう。其処で上層部は巨大船を我が艦隊に編入して戦力増強を図っているのだ。」

 

上層部の勝手な方針を聞いたメナードは手を強く握りしめた。

 

「分かるぞ、お前の気持ち。だが今は一刻を争う事態なんだ。このままだとこの美しいヒュルム公国が滅亡してしまう。だからどうか、この方針にあまり水を差さないようにしてくれないか?」

 

「...分かりました。では、この方針を巨大船に伝えて来ます。」

 

「頼んだ。」

 

メナードは扉の前で敬礼し、司令室から出て行った。

 

「すまない、メナード...。」

 

誰もいない司令室でルーメンは小声で言った。

 

.............

 

(まだかな〜。俺そろそろ眠くなって来たよ。)

 

すると港から一隻の戦列艦が向かって来た。

 

(お、来た来た。)

 

「すまない、遅れてしまった。今、本国の方針を伝える。」

 

ミズーリは黙って聞いた。

 

「1つ、巨大船は我が国で保護する。その代わり巨大船にはなるべく譲歩する事。」

 

これぐらいは当たり前か。と思っていたミズーリであったが、次の方針で驚く。

 

「2つ、有事の際は我が艦隊に協力する様に。」

 

この方針にミズーリは驚いた。国家間の戦争に協力する羽目になったミズーリは悩んだ。

 

「『艦隊に協力する』ですか...。」

 

「頼む。今、我が公国はドットール王国との戦争真っ只中なんだ。我々とドットール王国の兵力差は3倍以上ある。だからどうか我々の艦隊に協力してほしい...‼︎」

 

甲板に額をつけ、メナードは土下座した。

 

「メナード少佐‼︎頭をお上げ下さい‼︎貴方の様な人間が頭を下げるんなんて‼︎」

 

「皆の気持ちは良く分かる。だが今は国家存亡の危機なんだ。だから頼む。お前達も頭を下げてくれ。」

 

メナードはこの方針を決めた上層部の人間に腹の底から怒りが湧いていた。それでも国を人1倍に思っていたメナードは頭を下げるしか無かった。

 

「...分かりました。」

 

そして全ての兵士がミズーリに頭を下げた。

 

「ちょちょっと、皆さん顔を上げて下さい。」

 

メナード達は顔を上げてミズーリの方を見た。

 

「貴方方の事情は良く分かりました。良いでしょう。この戦艦ミズーリが貴方方の艦隊に協力します。ただし条件があります。私をこの港に泊まれる様にする事。そしてこの世界についての情報を教える事。これが約束されなければ私は貴方方に協力しません。」

 

この回答を聞いたメナードは涙を流した。

 

「それくらいなら大丈夫だ!協力を承諾してくれてありがとう!本当に...ありがとう!」

 

(それくらいこの人はこの国を思っていたのか....)

 

ミズーリはメナードに哀れみの感情を抱いた。

 

「それでは今から本国に貴方の話をしてくるからこの港でゆっくりしてくれ。」

 

涙を拭き取り、メナードは馬車に乗って公都に向かった。

 

「ひとまず何とか住む場所は確保出来たな。今日は色々とあったから少し休むか。」

 

ミズーリは仮眠を取り始めるのだった。

 

.............

 

〜公都エンダール〜

 

港の街よりも豪華な建物が立ち並ぶ公都では人々が溢れかえっていた。

 

「早く伝えなくてはな...。」

 

.............

 

〜ジャンパル城〜

 

公都の中心にあるこの城はヒュルム公国の政治の中心である。日本でいう所の国会議事堂と首相官邸が合体した行政機関である。城の中に入ったメナードは王室に向かった。

 

「着いた....。」

 

メナードは何度も王室に来たことがあったが、王室に来る度に緊張してしまう。それでも心を落ち着かせ、扉を叩いた。

 

コンコン

 

「入るがよい。」

 

王室に入ったメナードは膝を付き、頭を下げた。

 

「リース陛下、巨大船の件についてのご報告に上がりました。」

 

「うむ。それで巨大船は何と言っておった。」

 

「まとめると、この国の港に寄港出来る様にする事。そしてもう1つは、この世界の情報について教える事です。」

 

意外と欲深い要求じゃなかった事にリースは少し驚いた。

 

「そうか。そんな簡単な事だったら話は早い。その巨大船に良いと伝えておけ。」

 

「はっ‼︎」

 

メナードは素早く立ち上がって扉に向かって歩き、足を一回鳴らして胸に右手を置いた。

 

「リース陛下の名に掛けて‼︎」

 

そうしてメナードは王室を退室した。

 

.............

 

(んん〜どれくらい寝たかな?)

 

ミズーリは辺りを見ると周りは夕方であった。

 

(もう夕方か。そろそろメナードさんがくるはずだが、まだかな?)

 

すると馬車が此方に向かって来た。

 

「ミズーリさん。陛下に貴方の条件を具申した所、陛下に許しを貰う事が出来ました。」

 

メナードが少し喜んだ顔でそう言うと、

 

「よっしゃ‼︎これで当分困る事は無いぜ‼︎」

 

ミズーリは大層喜んでいた。

 

「それでは、暫くの間宜しくお願いします。」

 

「はい、宜しくお願いします。」

 

こうしてミズーリとヒュルム公国の同盟が結ばれる事となった。

 

 




あぁ〜3話書くと結構疲れますね。そろそろ、戦闘シーンを書いていきたいと思うので待っていて下さい‼︎
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