「アレクシア様、この暗殺者をこの地区の本物の自警団か騎士に預けますか?」
うーん、普通ならそうするんだけど……割とこの暗殺者能力高そうだからもし交渉が出来るのであれば取り込むのもありかもしれない。
「……いえ、アレックスたち親衛隊に預けなさい」
「……なるほど。では、もし彼との"交渉"が上手くいったら私が面倒を見ましょうか? 家を追放された身とはいえ、一応一通りの訓練は受けていますし」
うーん、やっぱこの子優秀なんだよね、なんでカイン家はこんな優秀な子を追放したのだろうか?って思うくらいには。いやまぁ、理由はなんとなく分かるけど。あの家に彼女みたいな悪くいうと器用貧乏な人材は要らないのだろう。
「えぇ、任せるわ。でも、またあなたの仕事が増えるわね……」
「構いませんよ。私はアレクシア様に仕えている身ですから。では、とりあえず簡単に拘束しておきますね」
どこに隠していたのか分からないがベルタは太めの縄を取り出し、暗殺者を拘束しようとする……ん? この反応は……魔力反応……!
「ベルタ、避けて! 彼に魔力反応が!」
「……チッ、バレましたか」
「アレクシア様、忠告ありがとうございます。助かりました」
暗殺者の短剣がベルタが元々いた場所に振り下ろされる……動きがさっきよりも早かった。短剣にも魔力反応がある気がするから短剣の効果か?
……というか彼、見た目が変わっている。
さっきまで自警団の男性の姿を確かにしていたのに……今は東の方の大陸に位置するとある国独自の服……着物を着た黒髪の女性になっている。
さっきまで変身魔法を使ってたのか? てか、もしかしてあの警備してた人とベルタが言ってた変身魔法を使う暗殺者って……
「やはりあなたでしたか……変身魔法を使ってカール卿を暗殺しようとしたのは」
「そうですよ。にしてもカイン家の人は本当に邪魔ですね……あなたが居なければアレクシア様を仕留められたのに。前もあなたの家の人に邪魔されたんですよ。本当に邪魔な人達ね……まぁ今から一人減ると思えばいくらか気分も良くなりますが」
「……アレクシア様、気をつけてください。彼女、恐らくさっきより強いです」
「では行きますよ、カイン家の娘。今からあなたを倒して、アレクシア様を殺します」
再び、彼女は姿勢を低くする。
また私に近づく気だ。
……恐らくベルタが倒されることは無いはずだ。
でも、ベルタが食い止められ無くて私のところに来ることはあるかもしれない。
聖剣を召喚しといて良かった。そう思いながら私は始原の聖剣を構える。
設定紹介
始原の聖剣
神が人に与えた初めての聖剣。神造兵器であるため、他の武器とは一線を画す性能をしているが、本来は異界から来襲した■■を倒すためのもののため対人戦では本来の性能の半分しか発揮されない。
紹介文は話が先に続くにつれて伏字が見えるようになったり、長くなったりします。