東雲色に輝いて   作:東雲姉弟スコスコ侍

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二話

相変わらず騒ぎ倒していた変人ワンツーフィニッシュを軽く叱ってから、その後俺も混ざって騒いだら生徒会長に怒られた。風紀委員長としての仕事は果たしたから良いと思うんだけどなぁ…

 

「そう思わねぇ?」

 

「…思わないしふざけてないで仕事して」

 

「へーへー…全く冷てえなぁドライアイスかよ」

 

俺の目の前にいる無口無表情冷静沈着生徒会長こと薄明薊(はくめいあざみ)の冷たい返しになんだかやる気が削がれる…が、まあいつものことなのでまあいいとして。

 

「というか、なんで俺生徒会の仕事手伝わされてんの…?おかしくない?我風紀委員ぞ?」

 

「暇でしょ?」

 

「だからなに!?」

 

「…いいから、次の資料も手伝って」

 

「めんどくせぇ…」

 

ポンポン手渡される資料に目を通してさっさと仕事を終えていく。ある程度仕事を終え目の疲れを癒そうと外の風景を眺めていると、チラッと見覚えのある髪色の知り合いが見えたような気がする。

 

「…どうしたの?」

 

「珍しい奴が学校に来てるからな、ちょっと話しかけてくる」

 

「…そう。行ってらっしゃい」

 

手元にあった仕事を全て片付けると屋上の方へ向かっていったその知り合いの方へと足を運ぶ。屋上の扉を開けるとそこには見知った顔の二人。

 

「おいおい、まーた屋上で逢い引きかぁ?」

 

「うわぁっ!?…って、先輩!その言葉中学の時から聞き飽きた!」

 

「おやぁ、東雲先輩じゃないか。今朝ぶりだねぇ」

 

「よお。類、瑞希…って、相変わらず似合ってんなその服装」

 

「ふふ〜ん!あったり前でしょ?なんたってボクだからね!」

 

胸を張ってドヤ顔を決めてきたのは暁山瑞希。サラッといる類と同じで同じ中学校後輩だった。色々と苦労してる二人だが気さえ許してもらえれば普通に接せる相手なのだ。…まあ、くだらん噂のせいで忌避してるヤツらの方が多いらしいが。

 

「というか、瑞希が来てるの珍しいな」

 

「ふふふ、そうだねぇ。瑞希くんが来ることは珍しいからね」

 

「うっ、まあまあ!いいじゃんそれはさ!時々学校って来たくなるでしょ?」

 

「でもお前途中で帰るじゃん」

 

「うっ…」

 

「早退するからねぇ…」

 

「うぐっ…」

 

ニヤニヤしながら瑞希を弄っていると後ろからペチンと叩かれる。

 

「…後輩を虐めるのは推奨していない」

 

「いじめてません〜」

 

「あっ!薄明先輩!!」

 

「…ん。瑞希、類、久しい…このバカが迷惑かけた」

 

「おいてめぇコラ、やんのか」

 

あまりにも散々な言われようにちょっとイラッとしたので隠し持っていたピコピコハンマーを構えると生徒会長…薊が隠し持っていたであろうハリセンを取り出した…って、どこから出したそれ。

 

「いやいや二人とも!?その二つどこから出したの!?」

 

「「え?懐から?」」

 

「おかしいよ絶対!ねぇ類!おかしいよね!?」

 

「ふふふ、どうだろうねぇ…さすがの僕も異空間を作ったりは出来ないしねぇ」

 

「それはそれで出来たら怖いよ!?」

 

ナチュラルにギャグ空間へ持っていく天才が三人は不味い…!と瑞希が戦慄しているのを見て全員で首を傾げる。

 

「三人だけギャグ空間なのズルくない?」

 

「…ギャグ空間ってなに?」

 

「ずるいってなんだ?」

 

「ピェ…」

 

俺と薊が同時に首を傾げながら聞くと涙目になって類の後ろに隠れる瑞希。え、そんなに怖がられることしたっけ?

 

「ふふふ、キミたちと居ると退屈しないねぇ」

 

「こっちのセリフだわ変人ワンツーフィニッシュの片割れコラ」

 

「…あまりおいたが過ぎるとめっだよ」

 

「ふふふ、肝に銘じておくよ」

 

「ただ、みんなが面白いと思うようなことなら許す。盛大にやれ」

 

「ん、神高が盛り上がるなら良い」

 

グッと親指を立てると薊も親指を立てて薄く笑う。類の後ろにいる瑞希も親指を立てて類の肩を叩く。

 

「…ふふ、楽しみにしていてくれ」

 

「当然。つーか、類の演出もそうだけど司の反応も面白いよなぁ」

 

「…ん、天馬は確かにスターの素質があると思う…芸人のスターだけど」

 

「あれ好きだぞ、天を翔けるペガサスと書いて天馬!全てを司ると書いて司!その名は天馬司!ってやつ」

 

「あははは!何それ天馬センパイそんなこと言うの!?」

 

「彼の明るさは周りにいる人たちを笑顔にする魅力があるからねぇ」

 

そういった類の方を見て軽く笑うと尻を軽く蹴りながら笑う。

 

「手に入れた仲間は大切にしろよ?」

 

「当然さ」

 

「…瑞希もな」

 

「え?」

 

「俺らが気がついてないとでも?」

 

最近瑞希はよく笑うようになった。それがどんな人たちとの関わりなのかは分からないが…その人たちが瑞希のことをちゃんと見てくれる人であることを願う。

 

「相談ならいつでも受け付けてるからな」

 

「…ん、瑞希は大切な後輩」

 

「…あはは、ありがとうね先輩」

 

「当然、僕もね」

 

「いやぁ、類に相談はアレかなぁ」

 

「おやぁ、酷いなぁ」

 

そんな会話をして、笑い合える日々が続けばいいのにとらしくもなく心の底から思った。出来ればここに彰人や絵名が加われば俺としては最高なんだが。




薄明薊
生徒会長。画人の昔馴染みの友人であり、一番仲のいい相手。所詮幼なじみだが、彰人や絵名との絡みは無い。

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