日下部鎮守府の物語 ~工学者だったけど艦娘に恋したので、提督になりました~   作:天空のトロイカ

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White&White X`mas

クリスマスを自分に与えられた恵みを分かち合う機会としない限り、アラスカにある全ての雪をもってしても、ホワイト・クリスマスにはならない。

――ビング・クロスビー

 

 

年末の海風はさすがに寒気をはらんでいて身が凍える。

などと思っていたら、空から白い物が降り始めた。ホワイトクリスマスなんて何年ぶりだろう。

去年のNoël(クリスマス)はニースにいたし、その前は……ああ、なんだかもう遠い昔のようで記憶が曖昧だ。

 

「Honey、あーん残念。Hotな夜にお仕事なんて」

哨戒任務に出撃する直前のイントレピッドが、実に悔しそうに言う。

わざわざ提督が港まで見送りに来るのは異例ではあるけど、クリスマスにどうしても外せなかった仕事に行く恋人を見送ると考えればそんなに不自然なことじゃないだろう。

 

「ごめんなー。お前とはシたかったんだが」

頭を撫でてやると、イントレピッドは嬉しそうに顔を綻ばせた。

この辺、人間だろうが艦娘だろうが女の扱いはそんなに変わらない。父さんには色々言いたいこともあるが、頭の良さとこの手を私にくれたことだけは間違いなく感謝してる。

 

「25日は艦隊でパーティーやるから、そっちには参加してくれよ。健全なやつだけど」

「Okay! X`masの本番は明日だもんネ。ところでなんで、日本だとイヴが恋人の日なの?」

「さぁ、私もわからん」

少なくとも、私が物心ついた頃にはそういうことになってた。

と、その時。イントレピッドの僚艦として出撃する予定のいn……もとい艦娘が声を上げた。

 

「わん!」

「おーい時雨。戻ってこい。久しぶりに使ってやったはいいけど、犬になるのはシてる間だけでいいんだけどなぁ」

「あっ、ごめんなさいごめんなさい。僕はどうしようもない駄犬です。わん!」

「……戻ってこいって」

マジでもっかいお仕置きしたくなるだろうが。

隣で赤城がそんな時雨のことを羨ましそうに見ているのには気付いていたが、あえてスルーすることにした。

 


 

3人を海に送り出した後、私は鎮守府の一角にある真新しいプレハブ建築の前にやってきた。

 

「あ、真琴さん。見送り終わった?」

小屋の前には川内が立っていた。どうやら私を待っていたらしい。

 

「おう。なんだ川内、中で待ってりゃ良かったのに。寒かったろ?」

「うん、寒い。でも鎮守府で雪降る夜なんて滅多にないじゃん? 夜空の黒と雪の白が混ざって、綺麗だなって」

結構な詩人だなぁこいつ。

 

「ところでさ……こんなのいつ作ったの? 昨日の昼までここ、何もなかったよね?」

「昨日の昼までなかったんだから、その後に作ったに決まってるだろ。妖精とMM機関をフル稼働させりゃこのくらいは一日仕事だ」

「相変わらず技術力の無駄遣いがすごい。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

さすがの川内も呆れたような口調だった。

 

「艦娘との信頼醸成は立派な提督の仕事ですし?」

「だからってこんな。大浴場まで併設して」

「汚れた身体をすぐ流せるようにな。必須だろ」

メインとなるマット敷きの部屋は、最大で20人くらいでくんずほぐれつしても平気な広さを誇っている。ヤリ部屋だから家具の類はまともに用意してないが、どうせみんな勝手に私物を置いていってそのうち増えるだろう。

ちなみに今日は私たちが使うが、白露と夕雲、長門からそれぞれすでに使用申請が入ってる。

白露と夕雲は妹たちを喰い漁ってるらしいし、うちの長門はロリコンのいわゆる「ながもん」の割に本当にモテてるからな。

 

「そんなことより、そろそろ中に入るぞ。みんな揃ってるな?」

「うん……」

川内の肩を右手で抱き寄せる。ぴたっと身体がくっつくと、案の定身体は冷え切っていた。

まぁいいさ、冷えた身体もどうせすぐに熱くなる。

川内が自分から身を寄せてくるのを確認して、そっと尻に手を伸ばして軽く撫でる。相変わらず通常の川内と比べて、こいつは尻がでかい。最高だ。

 

「ひゃっ! ……もう」

一瞬びくっと身を震わせた川内を促して、私はプレハブの扉を開いた。

 


 

川内の言葉通り、中には乱交に参加する艦娘たち9人が勢揃いしていた。

ちなみに全員まだ服を着ている。脱がせて待たせておくと私の到着前に艦娘同士で始めそうな連中が何人かいるので、そこは厳命しておいた。

普段からシてる「最初の六人」は情欲に満ちた表情で、それ以外の面々は期待半分不安半分といった表情で、それぞれ私の顔を見ている。

 

「さてそれじゃ『最初の六人』以外のみんなに確認するぞ。優しくするか激しくするか決めるんで、恥ずかしがらずにこれまでの経験具合を申告するように」

艦娘は人間の男にとって大変都合の良い身体の作りになっているから、雑にシてもなんとかなるとは思うんだけど、やっぱり気持ちのいいところに手の届く夜戦がしたいからな。

 

「えっと、ゴーヤちゃんと何回か……」

最初におずおずと手を挙げて、恥ずかしそうに申告してきたのは阿賀野だった。

 

「おっと。いきなり爆弾飛んできたな」

「色々とあるんでちよ。阿賀野が『夜戦ってどのくらい気持ちいいのか知っておきたい』とか言うから、処女をいただいちゃったでち」

「まぁ私は処女厨じゃないから別にいいんだけど、意外な組み合わせだなぁ」

艦種も違うし、前世でも接点はなかったはずだ。艦娘になったからこその組み合わせと言えるだろう。

ところで「何回か」という言い方をしたところで、周囲の面々がじとっとした視線を阿賀野に一斉に向けたのは何かあるんだろうか。

 

「次、ジャーヴィスは?」

「Old Ladyとジェーナスと、何回かシたかなー。Darlingを好きって思ってからは断るようにしてるけど」

「マジか。おいウォースパイト、何やってんだ。いやスるなとは言わないが、本当に何やってんだあいつ」

おい、爆弾2連発ってどういうことだよ!

 

「レディ、ああ見えて結構Lewd(スケベ)なのよ?」

「むっつりスケベか。艦娘らしい」

さすが艦娘、どいつもこいつも期待を裏切らない。いやはや。

 

「次、は日向か……」

しまった夏の終わりの浮気がバレる。

 

「一部は知ってるとは思うが、提督と1回だ」

「まぁ、そうなるな」

日向が「自分の台詞を取るな」と言わんばかりの表情を向けてくるが、茶化さないとさすがに周囲の視線が怖いですよ?

ほら案の定、みんな「ズルい!」と騒ぎ出した。

 

「わ、若いの。いつの間に?」

カブールが日向に喰ってかかる。

 

「夏イベの終わりの時だ。君が背中を押してくれたおかげでもある。そこは感謝してるよ」

「解せぬ……ちなみにワシは処女よ。恥ずかしながら」

一通りわなわなと震えた後、ついでにそのままの流れでカブールは自分の経験を申告した。

 

「そっか。恥ずかしがる必要はないぞ、今日なくなるわけだし」

「でもワシ、歴戦艦なのに処女って」

「いいっていいって。優しく開発してやるから」

せっかくだから夜戦の気持ち良さを覚えていって欲しいところだ。いずれ堂々と2回目をできるようになった時に、自分から求めてくれるくらい好きになって欲しい。

 

「次は夕立……って、お前は慣れてそうだな」

「うん、自慢じゃないけど川内さんにも実戦経験は負けてないと思うよ。春雨とは頻繁にシてる。あと白露お姉ちゃんと1回だけっぽい?」

「お、なんで1回だけ?」

「お姉ちゃんがタチしたがったから下剋上したら、夕立には声かからなくなっちゃった。夕立と時雨、春雨以外の姉妹とはちょくちょくシてるっぽい」

あらら、性癖バッティングは不幸だな。というか私ともバッティングしてないか……?

などと考えていたら、

 

「提督さんとも勝負するっぽい? 夕立が勝ったら、明日から提督さんの一番は夕立ね?」

久しぶりに。

本当に久しぶりにこんな鼻っ柱の強い発言を耳にして、思わず下半身が反応した。

 

「……おっと、それがお前の本性か。告白してきた時は猫被ってたんだな」

「無理やり割り込んだら時雨みたいにされそうだと思ったけど、こんな絶好のチャンスは逃さないよ!」

「調子に乗ってんなお前。川内、何かコメントは?」

「あー。程々にね」

「おう、わかった」

さすが我が第一夫人、まったく動じていない。

 

「次は曙か。お前は逆に、あんまり経験なさそうだな?」

「……初めてよ。何よクソ提督、悪い?」

「悪いなんて言ってないだろ、そう尖るな。カブールと同じく、お前にもきっちり夜戦の良さを教えてやるから」

微笑みながらそう言ってやると、曙は照れたように視線を逸らした。

ツンデレという生物も、慣れると可愛いもんだ。

 

「よし、大体方針は決まった。『最初の六人』は普段からシてるから後回しとして……とりあえず夕立、まずお前からだ。きっちりわからせてやる」

「むー、余裕でいられるのも今の内だよ!」

きゃんきゃん吠える駄犬をいったん無視して、私は周囲の艦娘たちを少し下がらせた。

部屋の中心にぽっかりと空間が用意され、そこに私と夕立が一対一で向かい合う。

 

「最高に素敵なパーティしましょ?」

経験豊富を謳うだけあって、夕立は皆が見守る中でも臆すことなく、堂々と服を脱ぎ捨てて裸になった。

秋のハロウィンの頃に私が魅了された、上背の割に豊かな胸が揺れる。

 

「ああ、よろしくな。夕立、愛してるぞ」

言いながら、私も服を脱ぎ捨て一糸まとわぬ姿になった。

夕立、そして周囲の他の艦娘たちが、驚きと期待の入り交じった視線を下半身に注ぐのを感じる。この感じは何度経験しても心地よいな。

 

「な、なに……それ」

「白人とのハーフで良かったことはいくつかあるが、こいつはそのひとつだ。まぁ自慢だが、ガキの頃から色んな女を鳴かせてきた。お前のこともきっちり虜にしてやるからな?」

言うが早いか。夕立の小柄な身体を抱き寄せて、覆いかぶさるように唇を奪った。

 


 

「逆らってごめんなさい夕立は身の程知らずにも提督さんに勝負とか言いました、勝てるわけありませんでした……」

赤い瞳をとろとろに蕩けさせながら、四つん這いになった夕立が頬を擦り寄せてくる。

ちなみに敗北を認めさせた時に、多少の悪ノリを込めて犬耳と首輪、尻尾を完全装備させている。時雨にもよく付けさせている物だが、さすが犬っぽさでは負けてない。よく似合うぞ。

 

「威勢の割には口ほどにもなかったなお前。ザコ下半身のクソ雌犬が」

「はい、夕立はザコ下半身のクソ雌犬です。お願いします提督さん、もっと欲しいっぽい……」

「うーん、我ながら良く仕上がった。でもダーメ、お前は少し放置。あといいと言うまで『わん』以外喋るな」

「わん!」

夕立は嬉しそうに犬の鳴き声を真似て、下半身を大きく広げる完全服従のポーズを取る。

 

「よし、じゃあ次は……」

そう言いながら周囲の面々を見回すと、「最初の六人」以外はみんな割と引き気味だった。

うーん。特に処女2人には刺激が強すぎたか?

 

「こらこら。調子に乗ったこと言わなきゃあんな風にはしないって。優しく気持ち良くしてやるから。じゃあ先にカブール。次は曙。お前たちの処女をいただくぞ」

「ワ、ワシ……?」

「お前だよ。ほら、おいで」

夕立を強引に部屋の隅に追いやって、かわりにカブールを中心に呼び寄せる。

 

「みんなに見られながら処女喪失、どんな気持ちだ?」

「さ、さすがに恥ずかしいぞ」

「いつも中破したら半裸になってる艦娘なんだから、今更だろ。ほら、脱いで。綺麗な身体を見せてみろよ」

耳元で優しく囁いてやれば、やはり私と夕立の夜戦を見て興奮はしていたのか、たちまち表情が蕩けていく。

 

「は……はい……」

「よし、愛してるぞカブール」

こいつも上背の割に胸が豊かだ。胸だけ戦艦らしいと言うべきなのだろうか。

その胸に手を伸ばしてしばらく弾力を楽しんでいると、すぐに声に甘いものが混じり始めた。

 


 

カブール、曙、ジャーヴィス、日向の順番に絶頂させたところで、不意に喉の乾きを覚えた。

 

「水分はしっかり取れよー。シまくってるとすーぐ脱水症状起こすからなー」

周囲に声をかけつつ自分も水を飲む。

夜戦では色んな体液が大量に分泌されるからな。快楽にかまけてそこを怠ると冗談抜きに危険なことになる。

 

「真琴さんはまだまだ元気だね?」

「そりゃあな。まだお前たちが残ってるし」

声をかけてきた川内に言葉を返す。新しい子にばかりかまけて「最初の六人」をないがしろにするような真似はできない。そんな奴にはハーレムを運営する資格はないというものだ。

 

「良かった。みんなばっちり準備できてるよ。……後ろもね」

少しだけ恥ずかしそうに自らの尻に手を当てて、扇情的に腰を揺らしてみせる辺りは、私の好みを完全に熟知していて好感が持てる。

 

「ははは。手慣れたもんだな。うん、いいぞ」

それにしても川内はともかく、金剛や青葉も尻でスることにすっかり抵抗感なくなったよな。丹念に時間をかけて快楽を身体に教え込んだ甲斐があったというものだ。

 

「よし、一列に並んでこっちにケツ向けろ。順番にイかせてやる。まだまだ性夜は長いぞ、存分に楽しもうな」

これだけの献身を受けて、そそり立たないのは男として失格だろう。再び力を取り戻した私の下半身を、これまで待たされてすっかり焦れていた連中が物欲しげに見つめる。

とりあえず、前と後ろに2発ずつといったところかな。

 


 

一晩明けてクリスマス当日。

昨夜とは打って変わって、今日は健全なクリスマスパーティーだ。食堂(ダイニング)を飾り付けて、みんなで集まって思い思いに談笑している。

建物の外は一面の白に染まっている。ここはショートランドと言いつつ実際は関東沖合に作られた人工島だから、本物のショートランド諸島と違って雪が降らないわけではない。それでもここまで積もるのは、なかなか珍しいのではないか。

 

「しかしあからさまに空気が桃色だな。私が言えた義理でもないが」

性夜を過ごしたのは、私と嫁艦たちだけではないということだろう。

 

「ほんとにね」

隣で川内が相槌を打つ。

さっきまで誰かしらが入れ替わり立ち替わり近くにいたのだが、今は食堂の隅に腰を下ろして二人きりの時間を過ごしていた。

 

「いや昨日は久しぶりに限界まで出した。さすがに腰が疲れた……」

誤算だったのは超人(ポストヒューマン)が何十発単位で出せようと、10人も同時にヤると最初にイかせた子が最後の子をイかせるまでに復活して、私自身が休む暇がないということだ。

次の機会があるなら、さすがにもうちょっと人数を絞ろう。

 

「言って休憩すれば良かったのに」

「んー。でも滅多にない機会だし、楽しんでもらいたいじゃん?」

「相変わらず鬼畜のドSのくせに、そういうサービス精神は旺盛だよね」

川内は感心したように言う。

 

「『SMのSはSlave(奴隷)、MはMaster(御主人様)』と言う名言があるくらいだからな」

「おかげで最後にはみんなトロットロになって、えっちな喘ぎ声出しまくってたよね」

「……お前もな」

「てへっ」

普段から互いの痴態は見慣れているけども、昨晩はまた別物だ。やはり第三者の目があると乱れ方が違う。

 

「しかし、もうすぐシンギュラリティ到来から一年かぁ。なんとか生き延びたな」

今年はまだ終わっていない、あと一週間ほど残っている。

けれどもなんだか体感で8年分くらいあったような密度の一年だったんだ。多少は感傷的になっても許されるだろう。

 

「2046年は、どんな年になるんだろうな」

「さぁ……? 未来なんてわからないよ。ただどんな年になったとしても、夜戦ができるならあたしとしては満足かな」

「おうおう。いの一番に夜戦って辺りがお前らしい」

立てば芍薬座れば牡丹、口を開けば夜戦バカ。

そんな川内だから、きっと私は好きになったのだ。

――と、その時。不意に声がかけられる。

 

「あっ、こんなところにいましター! Hey川内、いつまでも提督ひとりじめはNoネー!」

金剛の奴だった。

 

「ちぇー。じゃあ提督、行こうか。みんな待ってるよ」

「おう、そうだな」

私と川内は立ち上がって、再びパーティ会場の中心へと戻っていく。

 

メリークリスマス!

4000年と2045年の境目に生まれた、ナザレの大工の息子に感謝だ。

そして2045年の歴史を「先」へと繋いでくれた、艦娘たちにも……な。




※久しぶりに日下部の一人称で進行する、クリスマス・イヴおよびクリスマス当日の話です。こういうエロバカな話は書いていて楽しいですね。
ちなみにタイトルにWhite()が2つある理由、片方は雪を指していますが、もう1つが指しているものは……ご想像にお任せします()

艦これ2022年夏イベ、とりあえずE1を甲でクリアしました。今回いきなりきつかったですね。
これを投稿する頃にはE2に出撃しているはずです。後段3海域の全6海域といいうことで、今回も甲クリアは厳しいかもしれませんが、行けるところまで行きたいと思います。

ちなみに文中で2045年の締めくくりみたいな書き方をしていますが、これはツイッター投稿時にこういう風に書いたからです。これを書いた時には、まさかこの後年内に艦これ内部で大きな動きがあるとは思いませんでした……。
そんなわけで2045年の話があと3話あります(文章量の関係で分割しない限り)。
リアルでは2022年の年末が少しずつ近付いてきてますが……頑張ります……。
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