戦姫絶唱シンフォギア ・イフ   作:邪神イリス

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不朽の聖剣

「最近、響の様子がおかしい?」

 

夜21時過ぎ、カイトは未来から相談を受けていた。

 

「うん・・・何か隠し事をしているみたいで。急に体を鍛え始めて、今日も修行だとか言って朝から学校を休んで出かけちゃって・・・今も

帰って来たと思ったら、用事があるって言って何処かに行っちゃったし・・・・」

 

未来の話を聞いて、カイトは確証があった。

 

「(恐らく、シンフォギア関連だろうな。大方機密とかそう言うので、未来に理由を説明したくても話せないんだろう)」

 

しかし、自分がその事を未来に言うわけにもいかないため、どうしたものかと考える。

 

「・・・・・まぁ、俺から言える事は、響が自分から話してくれるのを待つぐらいしかないんじゃないか?あいつは嘘をつくような奴じゃないし、そんな素振りもなかった。なら、俺は信じて待つだけだ」

 

「・・・そうだよね」

 

「ああ・・・・そうだ!たしか3、4日後ぐらいの放課後が空いてるって言ってたよな。せっかくだから、竜馬達も誘って、みんなでどこかに食べに行こうぜ」

 

「ホント!?」

 

「おう。楽しみにしててくれ」

 

「うん・・・ありがとう」

 

未来が嬉しそうな声を上げると、カイトはそれを肯定する。

 

「じゃあ、おやすみ」

 

「お休みなさい」

 

スマホから通話が切られた音が鳴ると、カイトはベッドの上に寝転がる。

 

「・・・・・・それを言うなら、俺だって、皆に隠し事してるんだけどな」

 

暗い顔で小さく呟くと、カイトは目を閉じて眠りにつくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午前5時頃。朝日が昇り始めた頃、カイトは目を見開いて飛び起きた。

 

「(この気配、ノイズッ!!)」

 

カイトは窓を開けて空へ飛び立つとイフへと姿を変え、すぐに現場へ向かう。

 

「あれは・・・!」

 

現場の近くまでに辿り着くと、大量の飛行型ノイズが群れを成して、イフへと特攻して来る。

 

「チィ!!」

 

舌打ちしながらイフは左手に持つ槍の穂先を回転させ、巨大な竜巻を起こす。

 

「邪魔だ!!」

 

次々と向かってくるノイズに苛立ちながらも、右手に持った剣を振って斬撃波を放ち、背中から突起を生やして分裂させ、槍状に変化させて襲い掛かってくるノイズを蹴散らす。

 

そんな時だった、近くのコンビナート地帯から金色の光柱が天に向かって伸び、そこから人型の影が現れる。

 

「なんだありゃあ・・・?」

 

その光景に何か嫌な感じがしたイフは、残っていたノイズを瞬殺し、その場へ急行する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、現場では異常事態が発生していた。

 

昨日の夕方、広木防衛大臣が殺害された後、本部最奥区画、アビスに厳重保管されているサクリスト-D『デュランダル』の強奪目的と結論付けた政府の命により、二課はデュランダルを永田町の最深部の特別電算室、通称、記憶の遺跡に輸送する事となった。

 

道中、高い確率で襲撃が起こる事を見据え、響は護衛の為に了子と共に車に乗り、奏はあらかじめシンフォギアを纏って待機していた。

 

そして案の定、クリスがノイズを引き連れながら出現。

 

奏は足止めの為に現れたノイズの相手をせざるを得ず、直接襲って来たノイズ達は響が対応。弦十郎に鍛えられた事もあり、以前よりもしっかり戦えるようになっていた。

 

そんな中、突如としてデュランダルが覚醒起動。クリスが奪うのを阻止しようと、響がデュランダルを手にしたその時だった。

 

「う・・・ゥウゥ・・・!」

 

唸り声を発する響。その手に握られているデュランダルが放つ光は、先ほどよりも一層強く輝いていた。

 

「ゥウ・・・ゥウゥゥゥゥゥウウウゥウウウ・・・!!!」

 

そして次の瞬間、黄金の光が天を貫くように昂る。

 

突き出すように高く掲げられたデュランダルは、石器で出来た剣のようなものから翡翠色のラインが入った黄金の剣へとその姿を変えた。

 

「その剣を早く手放せ!」

 

そのタイミングで、足止めを振り切って駆けつけた奏が叫ぶ。しかし、今の響には聞こえていないのか、反応しない。

 

「・・・」

 

「おい、聞いてんのか!?」

 

「ァ・・・ガ・・・」

 

「・・・ッ!お前、まさか・・・」

 

様子がおかしい事に気づいた時には、時既に遅し。

 

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッッッ!!!!!」

 

真っ黒になった響の目は妖しい輝きを持つ赤く光る理性無き目に変わり、その口からは獣の如き雄叫びを上げている。

 

その様子を見ていたクリスは、すぐ傍にいる了子の方を一瞥する。視線の先には、何処か狂気的に見える笑みを浮かべている了子の姿があった。その姿を見た少女は、歯を食い縛って再び視線を響に向ける。

 

「そんな力を見せびらかすなぁぁぁぁぁ!!!」

 

腰に携えていた杖を響に向け、数十体のノイズを召喚すると、響はデュランダルを高く掲げたまま体ごとクリスに振り向いてデュランダルを大きく振り被る。

 

「ッ!?」

 

逸早く身の危険を察知したネフシュタンの少女は直様その場から離脱し、響は咆哮を上げながら何の躊躇いも無くデュランダルを振り下ろした。

 

そして、巨大な黄金の斬撃が薬品工場を穿とうとした瞬間、イフが割って入り、斬撃ごとデュランダルを受け止める。

 

『ぐぅっ・・・!!』

 

デュランダルから生成されたエネルギー状の刃がイフに命中すると同時に爆発が起こり、辺り一帯が爆煙に包まれる。

 

「(お前を連れ帰って・・・・・あたしは・・・・・・)」

 

内心で自身の想いを吐露しながら、ネフシュタンの少女は広がる爆煙の中にその姿を消した。

 

そんな中、斬撃を受け止め切ったイフは再び攻撃を放とうとする響に突っ込んで紫色の鞭で拘束し、デュランダルを掴み上げる。

 

瞬間、イフの頭の中に、強烈な何かが流れ込んでくる。

 

コワセコワセコワセスベテヲコワセメノマエノモノゼンブコワシ『黙ってろ』

 

本人にとっては、ただただウザったらしい破壊衝動を、いとも容易くねじ伏せた。

 

そして、拘束されてもなお暴れる響の心の中に声をかける。

 

『(戻ってこい、響。お前は誰かを助けるために力を使うんだろう?)』

 

「・・・ゥウ・・・?」

 

その言葉を聞いた響は我を取り戻し、その目に理性の色が戻る。

 

「・・・イ、フ・・・さん・・・?私・・・」

 

次第に響の体から力は抜けていき、変身が解けて元の制服姿に戻ると同時に、そのままイフの腕の中で気絶した。

 

『・・・・・』

 

イフはそっと、抱えた響を奏に差し出すと、視線を奏に向ける。

 

『・・・・後は頼む』

 

「あぁ・・・ありがとな」

 

奏の言葉を聞くと、イフはそのまま何処かに飛び去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、作戦は中止となり、起動してしまったデュランダルは、再び二課のアビスに保管される事となった。

 

 

 

 




どうも、邪神イリスです。

ウルトラマンのMADでイフのシーンが出た瞬間に、急にやる気スイッチが入り、3回目のコロナワクチン摂取の副作用で苦しみながら、その場のノリと勢いで執筆いたしました。

おかげで、今回は少ぉしばかり短めです。

因みにですが、カイトは母親が朝食が出来た事を伝えに来る前に自室に戻れたので、特に両親に怪しまれたりはしていないです。
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