【慣れてきたので】ホロライブラバーズ 難易度『オーディション』初見実況プレイ【腕試し】   作:T.W.L

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迫る休みの終わりに戦々恐々としつつ初投稿です。

今回は、全編拓巳君視点でお送りしまーす。


実況その8『第1回バトロワ その3』

「───────ふぅ………」

 

>さて、挑発とはいえ舐めたこと抜かしやがった桐生さんには是非とも土の味を舐めて欲しいものだが、相手はドラゴン化した竜族。生半可な攻撃ではびくともしない。

>それに今の()()()()が何れだけ続くかも分からん。火力と速度は十分に通じるレベルまで引き上がったが、吹っ飛んでる疲労がいつまた戻ってくるか……

 

「要するに後先考えず短期決戦しよう、って訳だ─────行くぞ」

 

>そう呟きながら、突き出すように戟を構えて『刺突』をするべく走り出す。

 

「───────ッ、『刈り取る』!」

 

ガガガガッ!

 

「────────ッ!?」

 

「───────ふぅ……(ちょっ、速すぎだろコレ!? しかも体が十二分に動くし、身体スペックがグンと跳ね上がってる感じだ……!)」

 

>だが、予想以上に上昇していた身体スペックによって、僅か数瞬で桐生さんに接近、通過していく。即座に出す技を切り替えたが、突き立てた刃が折れることもなく、甲高い音を立てて鱗を削り取った。

 

「────おうおう、いきなり飛び出してきたと思ったら随分とイメチェンしたなオイ? バチバチうるせー電飾まで付けてよォ?」

 

「うるさくて悪かったね桐生さん、電飾に関しては大目に見てくださいな。多分─────アンタを倒すまで鳴り止まないからさぁ!」

 

>そう啖呵を切って俺は桐生さんに突撃する。不思議と頭が冴えているからなのか、先程は制御しきれなかった移動をおおよそ制御できるようになってきた。

 

────ガッ、ガガッ、ガキィッ!

 

「───────ッ!(1、2、3、4! 足を止めるな、さっきと同じだ、いくら速くなって馬力が上がったからって回復したわけじゃない! もう一度捕まったら終わりだと思えッ!)」

 

>戟に帯電させたまま『刺突』、『薙ぎ払い』、『刈り取る』を組み合わせ、桐生さんに攻撃を与えていくのも忘れずに校庭を駆けていく。『貫突』や『圧壊』はまだ使わない。さっきの『貫突*1』みたく、最早別物になっている可能性があるからだ。

 

「ああもう、ウロチョロすんナ! 小回り利かねぇンだよこの状態!」

 

「なら小っちゃくなりますか!? その方が可愛らしいですし小回りも利きますよ!?」

 

「噓つけ! 絶対(ゼッテー)狙い撃ちする気でしょうガ!?」

 

「バレちゃいましたかねぇ!?」

 

>そんなわけあるか。確かにそっちが小さくなればこっちの攻撃は通るようになるが、そのことが=勝利に直結している程そっちのケツは青くないでしょうに。普通に考えて戦う前に居た体育館の十数人を、桐生さんがドラゴン状態で全部倒した訳がない。人型でもあの人数を相手にできる手段があるに違いないだろう………

 

「(そもそも、確実に経験値は上だしな──────)」

 

>マジでなんでこの学園に来たんだこの人? 学生生活でも体験したくなったのか? 他にも何か理由でも──────

 

「────────カァッ!」

 

ゴアァッ!

 

「──────ァッぶな!(って、そんな余計な事考えてて勝てる相手じゃないだろうが! まず足を崩すことを考えろ、その後はその時考えろ!)」

 

>頭が回りすぎて余計な事を考えている最中に、桐生さんがブレスを吐いてきた。そりゃ吐くよな、ドラゴンだもの。

 

「ドンドン行くぞオラァッ!」

 

ドドドドォン!!

 

>火球みたくして連続で爆撃してくるのやめてくれます? 回避できてるけど一歩間違えたら丸焦げじゃ済まないんですけど。そして一部自分に当たってるのにノーダメージっぽいのはやっぱ耐性あるんですねおかげで距離も離されたし気分はスタントマンですよふざけんな。

 

「(こんなに離れたら足崩すのは無理か………こりゃマジで虎穴に入る必要があるな…………………)──────いや、今更だよなァ!」

 

>そう叫んで、飛び交う火球を回避しつつ桐生さんに接近していく。自分でやってて狂気的だなコレ。

 

「アハハハハハハハハッハハハハハハハッ!」

 

>なんで嗤う。恐怖を狂気で潰していく。今やってることより()()()()()()()()()()()()()()()()()から。なぜなら─────

 

 

 

────シュタッ、シャッシャッシャッ!

 

 

 

「気分は義経の八艘飛び、ってね!」

 

──────なッ!? ちょっ、上がってくんナ!?」

 

>─────桐生さんの体の上を爆走するのだから。

 

「アハハハハハハハ! 曲芸でもやってる気分ですねぇ!」

 

「─────ああったく、ハエみてーにちょこまかト……!」

 

>ハエみたい、というのはちょっと違う。あくまでこっちは走ったり飛んだりしつつ攻撃してるからだ。どちらかというとノミの方が合ってるだろう。

>ただ、この行動は無論ブラフ。本当の目的は、桐生さんの思考を断つ為に脳を……頭を攻撃できる場所を見つけるためだ。

 

>そして、脳を揺らすためのいい場所を見つけ、フェイントを織り交ぜてその場所───────桐生さんの尻尾の付け根、腰の上に移動する。

 

「────捉えた!」

 

「────────しまッ!?」

 

>桐生さんの腰上から後頭部を射程に捉えて、戟の先端を向ける形で一瞬静止する。ここから『貫突』─────いや、この状態での技は名前を変えた方がいいだろう。貫通する勢いで刺突する『貫突』より鋭く速い、閃光のような刺突─────────

 

「─────『閃突』ッ!

 

────────キュオオオオンッ!!

 

「─────ンガァッ!!?」

 

>閃光のように繰り出された『貫突』改め『閃突』で桐生さんの後頭部を弾き、そのまま空中にカッ飛んでいった俺は、戟を正眼に構えて縦に回り始める。

 

「イっつぅ…………って、やらせっカ! ─────ガアッ!」

 

>こっちに向かってくる火球も、回転したまま戟で弾き、切り裂いていく。

 

「─────ォォォォォォォォオオオオオオオッ!!」

 

>クルクルと前転するような落ち方から、横になって戟を振り回すような落ち方に変えて、回転数も上げていく。

>目指すは脳天。そうでなくとも絶対に命中させる──────!

 

「ブッ飛べェェェェェェェェッッ!!!」

 

>これで倒す、そう気迫を込めて戟を振り下ろす。大振りの一撃は桐生さんに直撃すると共に─────

 

ドゴォォォォォォォォン!!

バリッ、バゴオオオオオオオオオオンッッ!!!

「────────ガッ、グウ……ッ!!」

 

>大きな衝撃波と、規格外な太さの雷の柱を発生させる。地面から斜め上に伸びるよう発生した()()に身体を貫かれた桐生さんは────

 

「─────なかなか、やるじゃねーカ…………今回は降参だ

 

>そう言い残すと共に、()()()()()()()リタイアの光に包まれ始めた。

 

 

><桐生ココが降参しました>

><残り10人!>

 

 

「───────くっ、ふぅ………」

 

>桐生さんの巨体がリタイアの光に包まれると同時に、疲労が倍増しで襲ってきた。さっきまでの雷による強化も切れているようで、心なしか体が復活前よりも重くなっている気がする…………

 

「いや、いつまでも此処に居たら危ない、し…………早く離れて身を隠さないと───────」

 

>だが、『言うは易く行うは難し』とはよく言ったもので、戟を突き立てて立つのが精一杯である。

>それでも動かないことには何も変わらない、よって戟を支えにして一歩ずつ進む。

 

「───────あっ」

 

>その最中、俺の耳と肌が外敵の存在を感じ取る。

>こちらに向かって照準する動き、格納されているミサイルを外部に出す駆動音、恐らく機人が発したであろうそれらを感じ取った。感じ取った、が───────

 

「───────あー、流石に無理だわコレ」

 

>いくら先に察知できようと、体が動かなければ回避のしようがない。そして今の俺の状態は一歩歩くのにも苦労する状態───────────端的に言えば、詰み(チェックメイト)というやつだ。

 

「次までに、この強化使いこなさなきゃ───────」

 

ドドドドドドドドドドォォォォンッ!!!

 

>そうして俺は、ミサイルの一斉射撃で脱落したのだった。

 

 

><PC(プレイヤーキャラクター)「立神拓巳」がリタイアしました>

><第一回バトルロワイアル、立神拓巳・・・総合10位>

*1
吹っ飛ばされた場所から桐生さんまでの距離は普通に射程外だったし、そもそもスピードが規格外過ぎた




週間投稿のノルマを完了したので失踪します。次回はまだ未定ですが、最悪年内までには出そうと考えています。

質問等有れば感想にて。時折後書きにも追記します。

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