バットマン世界の警察に転生したら潜入任務をやる事になりました。え、僕がまさかのジョーカー!?   作:マッキーガイア

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13話、デュエラ

ーーーjokerーーー

 

ヤバい…見た所、バットマンはマッドハッターの脳波コントロールにやられているらしく未だにウサギの面を被った男を殴り続けている。あのままでは殺してしまう事になるだろう。それだけは何としてでも止めなくてはならない。

 

早く止めなくてはと、あたりを一周見渡すが、この部屋には窓もなければドアも無い、更にマッドハッターも中途半端に遠くにいると来た。少なくともバットマンを止める事に関しては詰んでる。

 

「ヒヒヒッ…」

 

と画面を見ながら笑うマッドハッター。

画面に集中している今なら行けるかも知れない…しかし、倒すに当たり面倒なのは奴の洗脳機械。僕やバットマンに使った様に中距離から遠距離まで使用可能な筈だ。

ならば当たり前の様に短距離用装備もあるはずだ。それがどこにあるのかを知らなくてはならない。

 

そうするとあの異様にデカイ帽子の中が一番怪しいのか…?

 

僕はふと奴の頭にある帽子を見ると、画面の光で帽子から透過した影が何か機械らしいものである事に気がつく。時折帽子の外からもわかるほどに熱を帯びてビリっと光っている。

 

「…なるほど…」

 

あれが精神操作デバイスなのだろう、

なんであんな所に…馬鹿なのかな?

 

まぁ、ああ言った精密機械はすぐ壊れるものだ。少し脳筋かも知れないが、殴って壊す、それで十分だろう。しかもあんな重そうなものを頭に乗せてるのだ。バランスとるのとか重要だと思うから、動きも遅いだろう。

 

そうある程度目安を付けると、ベッドからゆっくり足をつける。

 

未だに頭からフサつく金髪の髪の毛を邪魔に思いながらも僕はゆっくりと奴の近くに寄った。

 

「殺せ…殺せ殺せ!!」

 

笑いながらそう呟くマッドハッターに少し狂気を感じる。少し急がなくてはな、すると僕はゆっくりとマッドハッターの真後ろに立った。

 

「殺せ…殺せ…?

…あれ……なんだおかしいな…」

 

僕は近くにあった此奴の食事用のナイフだと思われる物を一本取ると、奴がこっちに気が付いたようだ。マッドハッターはゆっくりとこっちを向こうとする。

 

「…アリス…?

やっと起きたのかっ……フグッ!?!?」

 

瞬間、奴の顔面を掴み持ち上げる。

 

マッドハッターは僕の手によって二人分程浮かばされるとバタバタと抵抗し始めるが、あまり力が無いのか当たってもあまり痛くない。

なんとなく僕は奴の顔を見ると、ふとあるコミックを思い出す。ちょっとした悪戯心でその中にあった一文を少し短縮しながら言ってみる事にした。

 

「世界が絶望に染まって、あたり一面が血の海になっても、

毎日殺人に強姦に汚職に戦争に…何もかも嫌になる様な事が起ころうとも、自分だけはこ〜んな風にニッコリ笑いながら楽しく過ごせる秘密を教えてあげようか、」

 

手元に持ったナイフを奴の唇に突っ込む。同じネタだが仕方ない。尋問にはこれが一番きくってじっちゃんが言ってた。

 

「バカになるんだよ。」

 

そう言うと僕は奴の頭に乗っていたデバイスを壊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

"ちなみにここまでセリフ全部女声(ボイスチェンジャー(意図していない))です。"

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

ーーーMad Hatterーーー

 

パラパラと、脳波コントロールデバイスがバラバラになりながら宙を舞う。

 

誰が壊した…?

 

アリスだ。

 

アリス?なんで?

 

「あれ!?おかしいな!心を奪った筈なのに!!なんでだ!?

イカれてる!イカれてる!君も僕と同じなのかな!?」

 

僕がそう叫ぶとアリスは次第に僕の口に入れたナイフを少しずつ唇に向けた。

 

「あの洗脳はどうやって止めるの?マッド…バットマンは私の獲物…横取りは許さないわよ。(ボイスチェンジャーが勝手に女性らしい喋り方に修正済み)」

 

「ヒッ…ま。待って!バットマンを世間的に殺せるチャンスなんだよ!?獲物ってなら譲ってやっても良いから!」

 

「…ねぇ。貴方、なんで怖い顔をしているのかしら?」

 

「…へ…?」

 

「さっきまであんなに愉快に笑っていたじゃない、もしかしてこの数秒の間に笑えなくなっちゃったのかしら?病気?それは大変ね!治さなくちゃ、かわいそうに」

 

そう言うとア…女は僕の口に入れたナイフを唇に食い込ませ…

 

「止めろ!!!。わかった!!止める!!止めるから!!」

 

「何言ってるの?貴方病気なのよ?

安心して、直ぐ笑顔にしてあげるから」

 

 

イカれている。

口の裂け目からナイフの刃が当たる痛みを感じながら僕は思う。

確かに僕もイカれてるけど、此奴ほどじゃないと理解した。

多分此奴は自分がイカれている事に気づいていないんだろう、気づいていない程、無意識な事なんだ。

 

彼女の瞳をみる。

 

狂気は感じない。意思も感じない。ただあるのは無のみ。情緒不安定というべきか、

痛む頬に意識を向けながらポケットに入っていた4センチほどのスイッチを見せる。

 

「す…スイッチは…これだ…」

 

「ありがと。」

 

彼女がそう言うと僕を液晶テレビに投げ捨てた。

 

パリーン!!

 

と液晶が割れる音が響くと同時に僕は地面に落ちる。背中の痛みを感じると、少しして彼女を見上げてみる。

 

綺麗だ…だけど違う、アリスじゃない。あれはアリスになってくれない。

 

 

「な、名前を!!…き、君の名前は!?」

 

 

 

アリスじゃないのならなんなんだと自問自答していた時、思わず彼女が振り返ったのを見ていたら、ふとそんな事を問いてしまった。

 

それを見た彼女は、

 

「そうね、じゃあ、こんなのはどうかしら…?

"デュエラ"」

 

そう、呟いた。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

ーーーBatmanーーー

 

トランプの兵士達を振り切り時計塔に向かう。

 

多分、あれがこの馬鹿げた場所を抜ける鍵なのだろう。あの目立ちたがり屋が分かりにくい場所に出口なんて作るはずが無い。

 

時計塔にフックを取り付けて、巻き上げる。移動用のフックショットは昔から役に立ってくれる。

 

 

「……な…んだ…またフラついて…」

 

 

フックショットで飛んでいたはずなのに、いつの間にか何も無いところに転がった。

空気の部屋の中にいる様な変な感覚に陥る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、右手が血まみれになった。

 

「…っ!?」

 

驚いて一瞬、脳が機能停止に陥るが、しっかり見てみると床に血まみれになっている男がいた。多分さっきまで殴られていたのだろうと言うのが分かる。

痛めていた骨がまるで急に治った様な感覚の所為で少し気だるい。周りを見渡すとさっきまでの廊下だった。

 

「戻ったのか…?」

 

意味不明の感覚に気後しながらも一歩歩み出す。

隣の扉がたしかマッドハッターの部屋だった筈だ。

扉をハッキングして無理やり開ける。扉が向こう側から見たら隠し扉の様になっていたらしい。多分、例のアリスを逃がさない様にする為だろう。

中は中央にベッドが一つ横たわっていて、対極側には割れた液晶テレビがある。

 

部屋が少し暗いのでマスクの赤外線モードをオンにする。幾分か見やすくなった部屋を眺めているとふと、部屋の端少し小さいが震えている影があった。

 

「…マッドハッター…いや、ジャービス。もう終わりだ。」

 

私はそう呟き、その影の肩に触れる。奴の肩から伝わる振動、

 

恐怖…何度か当てられた事のある物だ、そう珍しい事ではない。しかし、この部屋の惨状を見るとどうも少しおかしい。

 

マッドハッターが狂乱してやったとも考えられるが、何処か違う。

 

瞬間、私の足元にとあるトランプカードが流れて来た。

そのカードを見た瞬間に、察しが付く、なんでこんな事をしたかとか、なんでこうなっているのかは分からない。けど犯人はわかった。

 

 

 

 

「…またなのか…joker…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「は?ボイスチェンジャーが…首元に着いているから持ってきてくれ…?何それ、知らなかったんですけど、
…それ先に言いましょうよ…報連相…知ってます?
え、知らない?……世界が違うとこう言う事も起こるのかぁ…?」
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