新訳・機動戦士ガンダム0083~星屑の光、裁きの剣~ 作:アライズ
新訳・機動戦士ガンダム0083~星屑の光、裁きの剣~
第4話
月面の出会い
ガトー:連邦が『私に女装癖がある』という噂を流しているという話をジオンの同胞から聞いた。
クルト:仕方ないじゃないです?『あんたいっつも女装してるじゃないかい』ってシーマ様もいってました。
ガトー:軍人である以上命令は絶対……とはいわないが自らの責務は果たすべきだ。だがそれを癖のようにいわれるのは我慢ならない。
※要約すると『女装自体は嫌じゃないけどそれを自分の性癖だと思われたくはない』ということ。
クルト:ところでさっき『懐かしくもある』といってましたが、それは何です?
ガトー:昔の話だ。
ガトーは昔月面に潜伏していた。
ニナ:私ね。モビルスーツにスラスターを搭載したコンテナを合体させてモビルアーマーとして運用できるようにしようと思っているの。
ガトー:そんなこと技術的に不可能だろう。仮に技術の進歩でできるようになったとして、考えてるそれは複座式か?
ニナ:モビルスーツは一人乗りが原則よ。
ガトー:そんな物パイロットに求める物が多すぎる。
月面潜伏中であるガトーに、ニナは新たな機体コンセプトへの悩みを打ち明けていた。
ニナ:パイロットへの負担を考えたら、コンテナを腕にくっ付けてモビルスーツの火器統制システムに繋げたいところだけど。
※ミーティアが単座式でも動かせるのはモビルスーツの火器統制システムとリンクしてるから、という考察。
動かしているパイロットの腕前が相当高いのもあるだろうが、それならコウ一人でデンドロビウム動かすのに何の苦労もないはずなので。
ノイエ・ジールはどうなのかといわれそうだが、モビルスーツ内蔵はしてない分デンドロより負担は軽い物と思われる。
それでもガトークラスのパイロットやニュータイプじゃないと全力を発揮できない機体ではあるのだが。
ガトー:何か問題でもあるのか?
ニナ:このモビルスーツに求められる機能的にダウンサイズが難しいのよね。
ガトー:コンテナをモビルアーマーとして動かせるようにして、それにもコクピットを付けることで実質的な複座式にしたらどうだ?
ニナ:その案貰ったけど、あなた本当に単なる技術者なの?まるで軍人みたいな視点よ。
ガトー:技術者は軍人に寄り添うべき物じゃないのか。少なくとも私はそう思う。
現在に戻り、コウは月面を彷徨っていた。脱走したわけではなかったのだが、外出中に息抜きしようとしたら道が分からなくなったのだ。
コウ:しまったな。港はどっちだったか……ジャンク屋があるから聞いてみよう。
ケリィ:そんな格好でどうしたんだ?
コウ:すみません、道に迷ってしまって。
ケリィ:それなら案内するが、その代わり少し手伝って欲しいことがある。
コウ:僕に?
ケリィ:軍人なら『僕』なんて言うな。
コウ:ガトーも『私』とかいってましたよ?
ケリィ:まあ『ソロモンの悪夢』は軍人気質が強いからな……
コウ:ともかく。俺は道案内の代わりに、何を手伝えばいいんです?
ケリィ:このジャンクモビルアーマー、修理すれば高く売れるんじゃないかと思ってな。
コウ:分かりました、手伝います。
続く