新訳・機動戦士ガンダム0083~星屑の光、裁きの剣~ 作:アライズ
新訳・機動戦士ガンダム0083~星屑の光、裁きの剣~
第9話
駆け抜ける嵐
コンペイトウにおける戦術核の使用…それはデラーズフリートにおける作戦の一つでしかなかった。
星の屑作戦の真の目的はコロニーを地球へ投下させる事であった。
月軌道を利用したスイングハイにより、連邦艦隊の追跡を振り切ったコロニーであったが衛星軌道上にそれを阻止する艦隊が存在していた。
後のティターンズの代表の一人であるバスク・オム率いる艦隊である。彼らはシーマ・ガラハウから作戦を聞いておりソーラーシステム2によるコロニーの破壊を計画していた。
その事を知らないコーウェン派のアルビオンはコロニーの阻止の為、ラビアンローズからガンダム試作三号機とその追加兵装、通称デンドロビウムを受諾する。
コロニーを落とす者と阻止するものの戦いが始まろうとしていた。
グワデン付近
デラーズ:シーマよ、お前が周到な存在であるのは理解しているが、ワシを出し抜けると思っていたか。
シーマ:なんのことさね??
デラーズ:その機体ガーベラテトラはアナハイムの回し物…。ガンダムなのだろう?
シーマ:ふ、正解だよ。コロニーによる揺さぶりも含めこの機体は手にいれた。ただそれだけならあたしらの船を包囲する理由も出撃停止させる理由にもならないはずさ。
デラーズ:貴様はあのソーラーシステムを知っている。ワシをハめているのだろう?その機体で新たな生き筋を探しているのだろう?ドブネズミめ。
シーマ:私は兵士さ。泥臭くも何も初めから大義や上司の理想なんて知りはしないんだよ。デラーズ、そんな行動で命を散らすのはごめんだって言いたいのさ。
デラーズ:ガトーやカリウスこそいないが、我が親衛隊を敵に回したことを後悔するが良いシーマよ。
只のドムタイプと思うなよ。
シーマ艦隊の船であるリリーマルレーンの周りにはグロウスパイル、バインニヒツ、ドムバラッジ、そして青いリックドムと二丁のビームバズーカを持ったリックドムⅡ、計八機が存在していた。
シーマ:野郎ども覚悟を決めな。デラーズの首を取るよ!
ガーベラテトラのもつビームマシンガン、射程と取り回しにおいて言えば現環境最強とも呼べる兵器であったが数に苦戦している。
いや、真に苦戦していた理由はやはり信念の差なのだろうか?
シーマ:く、どうしてだ!お前達はどうしてそんなに命が捨てられるんだい!
サーベルを抜くガーベラテトラは機動性で挟み撃ちにしてきたグロウスパイル二機の攻撃をかわし、サーベルで二機撃墜させる。
デラーズ:これがジオンの誇りなのだよ。死んで行った同胞の為に星の屑は成就されねばならんのだ。
シーマ:ならデラーズ、あんたは仲間の名前を全部覚えていると言うのかい??
デラーズ:ぬ?
ガーベラテトラは一機のゲルググMの囮によりグワデンの艦橋へ辿り着く。
シーマ:今のゲルググMは海兵隊のアーク・スミノフ。格闘家だった奴で戦争に駆り出されながら楽しく生きてた奴さ。死んだ奴を間近で見てるのはどっちなのかねぇ???
デラーズ:親衛隊、あのピンクの悪魔を止めろ…!!
シーマ:くっ!ビームマシンガン…マキシマムモード。冥土の土産に持っていきな!!
ビームマシンガンの出力を上げることでバーナーのような高出力ビームがグワデンの艦橋を貫く。
デラーズ:ワシはここまでか…。だがワシの意志を継いだ同胞はまだ死してはおらん。
行け、ガトー…まだコロニーはあるのだろう?獅子身中の虫はワシが払ったのだ…。
青いドムはバズーカをガーベラテトラに直撃させ、サーベルでコクピットを貫く、しかしガーベラテトラは近くにあったグロウスパイルの武器でその青いドムと相討ちとなる。
シーマ:なんてこったい…デラーズ…こうなるなんて思いもしなかったさね…。あぁ…でも…これで解放されるんだね…。
ガーベラテトラとグワデンは共に爆散した…。
一方、アルビオン。
シナプス:デラーズ旗艦が轟沈だと?
オペレーター:はい!どうやら仲間割れとのことです!
シナプス:後はコロニーの撃墜か。ウラキ少尉、チャンドラ隊長代理…。阻止限界点は近いが…。やって見せるのだぞ。
続く