まじで書きたいものを全部書いた。
それでは、どうぞ
5,000字とか行っちゃった、ユルシテ
新たに斧を持った彼、mako君と、《聖堕天使》と呼ばれる形態に変化したあこさん。
さっきは調子に乗ってそう来なくちゃ面白くないとか言ったが、1対3である都合上、こちらが不利だ。
mako「なら、その数分で終わらせます!」
聖堕天使あこ姫「了解!」
どうやらあの変化は時間制限があるらしい。
それなら、まだ勝機はある。
Yu「...来いっ!!」
mako君が斧を振るって向かってくる。
mako「カースロンド!!」
Yu「《バーチカル》ッ!」
mako君の斧、ものすごい質量だ。
片手剣一本では押される。
聖堕天使あこ姫「セイントリィー!!!」
Yu「(今の一瞬だけで詠唱を終わらせたのか!?)《シャープネイル》ッ...!」
左手に剣を出現させ、今の体制から取れるソードスキルを出す。
聖堕天使、とんでもない力だ。
火力が上がったうえ、詠唱の短縮も備わっているとなれば、先に術者を潰すほかない。
あこさんのセイントリィーを相殺し、そのまま右の剣を担いで、あこさんに接近する。
Yu「ソードスキル...《ソニック・リープ》!」
初動が早めの技、故に確実に入ると思ったのだが。
mako「させっかよっ!!」
Yu「(あの距離から一瞬で!?)」
mako君は俺の真後ろにいた。
その場所から回りこんで、俺のソニック・リープを真正面で弾いて見せた。
mako「あいつの攻撃は俺が引き受けます!師匠は構わず打ち続けてください!!」
Yu「(こりゃ、昨日の自分をひっぱたく必要がありそうだ...)こうなったら...借りるぞ、お前の技...」
両手に剣を持って、再び構える。
元の世界にいる、黒いあいつを模倣して。
左の剣を突き出して、そのまま体制を低く。
Yu「ソードスキル...《ダブル・サーキュラー》...!」
右足を踏み切って、左の剣で斧ごと貫き、体勢を崩す。
続いて右の剣をmako君の首に...
RinRin「真言くんに防御バフを付与!」
聖堕天使あこ姫「詠唱短縮...デッドリィー!!」
Yu「ぐっ...(っぶねぇ...)」
どうにか身を捻って躱したが、直撃していたらあの斧が降ってきていたことだろう。
いくらここがSAOの世界じゃなくたって、HPが0になる光景は見たくない。
第一、目の前の相手に現実じゃないからと言って手を抜くのはあまりにも失礼だ。
なら、出来ることすべてをやる必要があるだろう。
そう思い思考を切り替えて、目の前で考え事をしているmako君にアタック。
Yu「考え事か?」
そう言いながら、右から左から、剣の猛襲を浴びせる。
それにしても、mako君の斧、すごい硬さだ。
まぁ、武器である以上は、絶対的な弱点があるんだけどな。
今まで俺の剣を受け止めてきたmako君の斧、そう長くは持つまい。
だから、ここで決める。
Yu「ソードスキル」
mako「きや...がれぇっ!!!」
彼はモンスターでもなければ、PK常習犯でもない。
しかし、ここで負けるわけにはいかない。
なぜか?剣士のプライドがそうさせるんだ。
《選定の剣士》なんて呼ばれてる、俺のちっぽけなプライドが。
Yu「《スターバースト・ストリーム》...!」
星の瞬きの名を持つ、16連撃のソードスキル。
初見では絶対に防御に回る。そして、mako君は見事に策にはまってくれた。
そしてメインアームの斧を盾にして。
PvPっていうのは、相手の出方を読んで、それが当たった時が、本当に気持ちがいい。
Yu「
mako「え.........」
俺の放った15連撃目で、彼の斧は耐久値を全損させ、砕け散った。
続く16連撃目で、彼の胸元を貫く...予定だった。
RinRin「くっ...うっ...」
Yu「嘘だろ...防がれた...!?」
mako君を貫くはずだった剣はRinRinさんを貫き、しかし彼らのHPはいまだに5割を維持している。
ソードスキルのクールタイムが、今になって牙を向く。
後一撃、いや二撃当てれば、mako君を止められるのに...。
硬直を食らっている間に、mako君はRinRinさんを連れて飛び退り、代わりにあこさんが詠唱を始めている。
詠唱が聞こえた瞬間に、体に掛かる重みが消える。
Yu「逃...がすかぁっ!!」
すでに距離を取られているが、味方の詠唱の関係もあって近づけないだろうと踏み、一気に突っ込む。
RinRin「アイスバーン!」
Yu「チッ!」
氷塊が足元で邪魔をする。
mako「定命の円環を逸脱せし常闇の使徒に我命ず、其の闇の力をもってして彼の古の戦士たちを深淵より蘇らせたまえ!...ウォーリアーズ!!足止めを!!」
例の骸骨どもだ。
周りを囲んでいる。
突破口は開けるだろうが、出れたとしてもあこさんの魔法から逃れられるとは思えない。
だけど、ここであきらめるわけにはいかない。
俺が、あの世界でただ一人使えた、ソードスキルを...!
二振りの剣を収納し、天に向かって手を掲げる。
その手を軽く握り、何かを掴む。
本来ならばソードスキルだが、この世界じゃ、きっと魔法扱いだろう。
Yu「我が体内に存在する魔力を以て、聖剣の完成とする...!」
瞬間、手の中に確かな重量が加わる。
それと同時に、周りを囲んでいた骸骨どもが消え失せる。
この聖剣を以て、すべてを終わらせよう...!
聖堕天使あこ姫「ラグナロク・ゼロ!!」
Yu「エクス...カリバッー!!!」
二つの光が交わる──ー
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Yu「...うわ...立ってられんのもやっとのはずだぞ...」
膝をついている者の前に、守るようにして立ちふさがる男が一人、mako君だ。
Yu「さすがにこれは...正面から受けて耐えきれる技じゃねえんだけどな...」
ましてや、メインアームがぶっ壊れた彼では。
RinRin「あと...は...お...ねが...い」
Yu「一人で耐えきったんじゃ、なさそうだ。ただ、いくらHPと魔力をもらったからって無傷じゃないはずだ。立ってられるのがやっとのはず...」
そう言ったとき、彼を取り囲むオーラが変わったように見えた。
いや、実際、変わっている。
黒い灰が、彼の周りを漂っている。
それと同時に、彼の雰囲気も変わった。
mako「黒き兵ども 黒き灰となりて 再びその命散らすとき 闇より暗い黒き神 顕現する」
Yu「まだ、やる気かよ...」
二振りの剣を再び呼び出して、攻撃に備える。
mako「黒き無念 黒き執念 黒き憎悪 抑えることなかれ 全てを開放し 彼の者に」
彼の周りの黒い灰が、空中に浮きあがる。
そして、mako君がその中心まで浮き上がり...
mako「繝ッ繝ャ繝ッ繝ャ繝弱ぞ繝??繧ヲ繝イ」
Yu「...なん...だ...!?」
なんて言ったかは聞き取れなかったが、mako君が黒い灰に飲み込まれていく。
Yu「(...この感じ...フロアボスか...!?いや、それ以上だ...相手はプログラムじゃない、人間だ...!クォーターのボスより、絶対に厄介だ...!)」
mako「繝?繧ッ繝ュ繝弱き繝溘?倥こ繝ウ繧イ繝ウ縲」
黒い灰は、明確な形を持って、彼の周りを漂う。
そこに現れた形は、髑髏だった。
そしてその骸骨の上にHPバーが表示される。
Yu「ムクロ、ノ、カミ...骸骨どもの残滓か...?」
顔を上げないと全体が見えないなんて。
Yu「フロアボスみたいな感じ出してんな...骸の神...なるほどな...」
mako「ムクロノカミ」
Yu「!!」
mako「〘セイサイ〙」
そう唱えた、いや呟いた瞬間に、骸骨の右手が降ってくる。
しかし、その右手はまともに食らえば一発死。
かすり傷でもHPを2割持っていかれた。
Yu「(グリームアイズの時見たく、受け流すことはできねえか...!)ぐっ...!」
右手がゆっくりと戻っていく。
このスピードなら、懐に潜り込めそうだ。
mako「〘セイサイ〙」
Yu「は!?」
ものすごいスピードで二撃目、三撃目、四撃目と続く。
まともに当たらないように避けるだけでも手いっぱいだ。
この威力の腕振りが通常技判定なら、ぶっ壊れもいいとこだ。
しかし。
mako「がっ...!」
という声とともに、mako君のHPゲージが1割減る。
魔力だけではなく、文字通り力を出し切ってまで、俺を倒すつもりでいるらしい。
でも、ただ避けているだけじゃ、この勝負は終わらない。
mako「〘セイサイ〙!!」
Yu「(ここっ!)今!」
骸骨の腕に乗り、駆け上る。
おそらくmako君がいる胸の中心が、弱点に位置する部分だろう。
Yu「ソードスキル...!?」
mako「ムクロノカミ〘シデ〙」
詠唱とともに、俺の足に何かが引っ付く。
短くて細い腕が、俺の足を掴んでいる。
やむなく彼の右腕ごと切り落とすが、そこで判断を間違ったことに気付いた。
俺が着地したとき、すでに彼の腕は再生してある。
故に、腕の振り降ろしがまともに当たる。
Yu「あっ...がっ...な...に...を...!」
mako君が俺を持ち上げている。
しかし、ここで降参を宣言するほど、俺は大人じゃない。
あるいは、ここで負けを認めるほど、出来た人間じゃない。
Yu「ま...だだ...!負けちゃ...いない...!」
mako「ムクロノカミ〘シンジ──ー」
そう言った瞬間、彼の体が崩れた。
咄嗟に彼のHPバーを見る。
残り数ドット。
彼の骸骨は、その形を無に帰していく。
ここで決める。
防御バフなんか関係ない。
俺が今出せる、最高で最大火力の技を、最後にぶつけるんだ。
それで、お別れしよう。
Yu「《ジ・イクリプス》ッ!!!」
骸骨のコアごと、彼を斬る。
崩れ落ちる骸骨を見ながら、mako君と目が合う。
彼は笑っていた。
自分が負けたにも関わらず。
それは、この世界がゲームだからであろうか?
いや、きっと彼は、そういう人間だからだ。
心優しく、しかし本気になるときはなる。
そんな、俺より人間らしい奴だった。
ともあれ、これで決着がついた。
mako君のHPは0、俺のHPは少しだけ残っている。
もしmako君にMPが少しでもあれば、魔法を打たれて俺も死ぬだろうが。
まあ、そんなことはしないだろう。
mako「俺のターンはな?」
そう言ったとき、骸骨の影でタイミングを計っていたあこさんと、目が合った。
mako君は、彼が出しうるすべての力を、文字通り振り絞って、俺の足止めをしたんだ。
俺のHPをぎりぎりまで削って。
だとすれば、彼のHP切れも計算のうち、だったのだろうか?
聖堕天使あこ姫「喰らえっ!!デットリィィィィーーー!!!」
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あこさんのデッドリィーを食らって、地面に落ちる。
左上にある俺のHPは、もうなくなっている。
Yu「(俺、負けたんだな...)俺の、負けだ」
3人であるということを失念していた、俺の意識配分の問題だな。
でも、こうやって対プレイヤー戦をやったのなんて、初めてだった。
楽しかった。
mako「...お前、本当は何者なんだ?」
mako君がそう聞く。
ぶっちゃけ答える気も失せていたが、最後に交わす会話として、それはあまりにも味気ないから、答えることにした。
まあでも、明確な答えは言わない。
Yu「俺はYuitoだよ。この世界じゃ、あんたもmakoなんだろ?それでいいじゃねえの」
mako「そう...だな」
男二人、闘技場の真ん中で仰向けに倒れながら会話を紡ぐ。
いつの間にか湧いていたギャラリーは、誰一人としていなくなっていた。
mako「あぁ...くっそ疲れた...。二度とお前とは戦いたくねぇ...」
Yu「(そんな悲しいことい言うなよ)...俺も、当分いいかな...」
mako「なぁ...他にもいろいろ聞きたいことあるんだけど...!?」
mako君が俺の方を見て言葉を止めた。
見ると、俺の体は青く光り、腕や足にはヒビが入っている。
mako「お前、それ...!?」
Yu「(時間、ってやつかな)あ...もう、か...」
最後ぐらい、真正面から顔を見てやろう。
...意外とイケメンだな、mako君。
Yu「ありがとな、mako。おかげで、久しぶりに...いろんな制約に縛られず...本気で楽しめた...」
mako君は何も言わない。
最後は笑顔で。
悲しい別れには、しなくないから。
それに、
Yu「...じゃあな...!」
ポリゴンの結晶になる間際、彼に送ったフレンド申請は届いただろうか。
まぁ、届いていても、届いていなくてもいい。
彼のことは、決して忘れない。
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「...さん....トさん...」
誰かが呼んでいる。
R「ユイトさん...起きてください...」
Yu「ん...ぅ...」
隣には見知った格好のRinRinさん。
ウィンドウを開いてみると、慣れ親しんだ音と共に、見慣れたウィンドウが開いた。
そして、当然のごとく無いログアウトボタン。
Yu「...帰って、来たんだな...」
R「...大丈夫、ですか?」
Yu「あ、あぁ...平気。ちょっとリアルな夢を見てたみたいだ」
R「リアルな、夢?」
Yu「そう。気になるなら、少し語ろうか?」
R「はい、お願いします...」
なぁ、mako。
makoがこっちにいたら、めちゃめちゃ強いと思う。
でも、どうか。
makoには、その世界で、斧を振り回しててくれ。
俺の大事な人にそっくりな、その人を守るために。
Yu「そんじゃまぁ、語るとするかぁ...!」
大事な人を護る、俺の知る限り、最強の戦士、
読了感謝!
書いてるうちに、「あれ、これってプログレッシブ的なあれじゃね?」とか考えた私は、ちょいちょい台詞改変したりしてやってます。
Yuito目線のVSmako君ということで、一つ。
というわけで、コラボをしてくれた砂糖のカタマリ様、本当にありがとうございます!!
それプラス前日譚、後日譚を書くことを快諾してくれて、マジでありがとうございました!!
監視対象も大詰め、というかラスト1話!(マジで終わってほしくないけど応援する)
またいつか、彼が現実に帰ってきたとき、合間見えると信じて。
砂糖のカタマリ様:小説『監視対象と約束された日々』→https://syosetu.org/novel/251752/
正直、ライブレポート。読んでてどう感じた?
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良かった
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伝わらない、だめだった