ロゼリアート・オンライン   作:ユイトアクエリア

19 / 80
Yuito君は先に走って行ってしまいましたからね、ピンチです。
4話まで置いておいたアンケート、ご協力ありがとうございます。
今回から、新しいアンケートを実施しているので、回答にご協力いただけたらなと思います。
それでは本編、どうぞ。


5話 青薔薇、βとはぐれてピンチになる

「ど、どうしよう...見失ってしまいました...」

 

RinRinとAko、Sayoは森の秘薬クエストを受諾後、リトルネペントがポップする森へダッシュしていくYuitoを追いかけて、同じ森までやってきたのだが...

 

「うだが...Akoさんの言っていた食虫植物のようなモンスター、なかなか見かけませんね...」

「それに、この森に入っていったYuitoさんも見当たりません...」

「う~ん...もう森の中なんだから、出てきてもおかしくないと思うんだけどなぁ...」

 

三人が頭を抱えだした瞬間、近くでモンスターがポップする音が響いた。

 

「...!皆さん、構えてください!!」

「これが、リトルネペント...」

「気を付けてくださいSayoさん!あいつ、武器が壊れやすくなる液吐いてくるので!!」

「それと、あのモンスターは、口と茎の接合部が弱点になってます!!」

 

リトルネペント総ポップ数、6。さっきまでのパーティであれば一人一体相手をすればよかったが、YuikinaとLisaはさっきの家で留守番をしているし、Yuitoに至っては先に飛び出してしまった。

 

「皆さん!ここは一体ずつ抑えましょう!」

 

RinRinの号令で、三人はそれぞれ違う個体に向けて走っていく。

 

「はぁっ!!」

 

気合の入った声を発しながら、RinRinは単発水平切り《ホリゾンタル》をリトルネペントの弱点に当てる。

弱点というだけあって、ほかの部位より与えられるダメージが多い。場合によっては一撃即死というのも十分にあり得る。

 

「...!三割弱...!」

 

 

しかし、それはあくまで敵Mobよりレベルがはるかに高ければの話。この場にいるプレイヤーの今のレベルは1。対してリトルネペントは3。

 

「あと二回で、いける!!」

 

しかし、裏を返せばレベル差があってもそれだけ与えられるということ。

RinRinは弱点だけを正確に切り、残りの手付かずのネペントたちのほうに向かう。

近づいてホリゾンタルのモーションを取ろうとしたが、直前で固まった。

 

ーー増えてる...それに実付きまで...!

 

実付きとは赤い風船のような実が口の後ろから伸びた部分についているネペントの呼称。

戦闘力的にもノーマルと大差ないので倒そうと思えば倒せるのだが、その実がただの飾りじゃないことをRinRinはよく知っている。

あの実を割ると、周囲から来れるだけのネペントが大量に来てしまうのだ。

別に実を割らずに倒せばいいのだが、意図的に実を割らせようとしてくる動きをしてくるため、不用意に近づけない。

と、その時、誰かが走ってくるような音が聞こえた。

 

「......!そいつは......!」

 

誰かの忠告する声が聞こえる。

その声を無視して、人影は飛び上がる。

剣の向きは横ではなく、縦。

つまり、あの人影は実付きに向かって垂直切りを放とうとしている。

 

「ダメ...!」

「うぉらぁっ!!」

 

RinRinが叫ぶのと、人影が気合を入った声を上げるのは、ほぼ同時だった。

その後、少し遅れて届いた着地音が、RinRinの意識を引き戻した。

 

「残り4体...数が多いわ...」

 

そうぼやきながら立ち上がったのは、さっき家を全力疾走で飛び出していったYuitoだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そういやRinRinさんたち置いてきちゃったんだっけ、と考える間にも、俺の足は走り続け、俺の腕はホリゾンタルの構えを取り続けては切り捨てていく。

 

「おぉ...お前器用だな...」

 

隣にいたKiritoがつぶやく。

今の俺のソードスキル発動状態を見てのことだろうが、別にこれは難しくない。

俺だけはぐれてパーティメンバーがモンスターに群がられてる時によくやったものだ。

と、そんな話ではない。

現在俺たちは行く当てもない...わけではないが、森を走り回っている。

自分たちの分の胚珠は既に取れているので、さっきの家に戻れば報酬はもらえるのだが、わざわざパーティを組んでもらったのに自然解消的な感じで別れるのもどうかと思い、現在はフレンドマップを見ながらRinRinさんのもとに向かっているっていう話だ。

 

何体目かのネペントを切り捨てていくと、視界が開け、そこに五体、俺らに後ろを向けているネペントを確認した。

リトルネペントは人間でいうところの『目』に該当する部分がなく、バックアタックや奇襲は成功しない。

 

「そのままそっち向いててくれよなぁ...頼むぜ...?」

 

まあ誰かがタゲ取ってなきゃの話だけどな!!

ゆえに俺は、今出せる最高のスピードで距離を詰めて、ジャンプして飛び上がり、ホリゾンタルではなく片手垂直切り《バーチカル》のモーションを取る。

 

「あっ...!バカ!そいつは実付きだ!」

 

俺のバーチカルの構えを見てKiritoが叫ぶ。

実がついている奴にバーチカルは禁忌といってもいい。

いくら頭の後ろに実がついてるとはいえ、垂直切りでは実にもカスってしまいかねない。

しかも今俺が切ろうとしているのは、実付きの真後ろ。

つまり、超危険ってわけだ。

 

「へっ!そんなこと、わかってらぁに!!」

 

もちろん、ネペントをタゲっているプレイヤーにも、もちろん俺にも、危害が加わらないように実付きを倒す術はある。

()()()()()()()()()()()()

 

「うぉらぁっ!!」

 

実にぎりぎり当たらない部分を始点として、根元のほうまで一直線を描く。

実を割らず、さらに弱点を切れて、なおかつ重力加速度によるパワーの増加。

後は単純に作業ゲーと化したネペント狩りによるレベル差。

速度の乗った俺のバーチカルは、実付きを一発で屠った。

 

「残り4体...数が多いわ...」

 

今まで何百体ものネペントを切り捨ててきたのに、四体ごときで何を言っているんだと、自分で自分を突っ込みたかった。

 

 

 

 




はい、あとがきです。
今回、同じ時間を別の視点で描いてみるという試みをしてみたのですが、いかがだったでしょうか。
まあこれは個人的にやりたかったことなので、たぶん次の話でもやります、きっと。

皆様はRoseliaの映画のテーマコレクション、買いましたでしょうか。
私はあれを聞きながら執筆したり、ゲームをしてたりしていたのですが、捗ることこの上ないということでね、えぇ。一種のエナジードリンクですね、これは。()

捗るは捗るのですが、2日に1話ペースだといつか失踪しそう(はい、あるとじゃないと)なので、今日から週一ペースでやっていこうと思います。
ご理解の程、よろしくお願い致します。

ということで、読了ありがとうございました。
お気に入り、感想、評価をすると、主が飛び上がライズします。

後、前書きに書いたとおり、新しいアンケートにも、ご協力をお願いいたします。

正直、ライブレポート。読んでてどう感じた?

  • 良かった
  • 伝わらない、だめだった
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。