ただそれだけ。
時は流れ、現在の最前線は74層。
もはやβ時代の知識などほぼ意味をなさないような場所に来ている。
現在俺は、《リザードマンロード》というトカゲ頭みたいなモンスターと剣を交えている。
向こうの装備は
対して俺は、盾を使わず、剣だけ装備して奴と対峙している。
「ぐらぁっ!」
トカゲが叫ぶ。
曲刀なんて使ったことがないからソードスキルの名前なんて全く知らないが、突進系であることは確かだ。
どれくらいの間合いかなんて知らないから、とりあえず跳んでよける。
偶然として後ろを取れたので、そのまま片手水平四連撃《ホリゾンタル・スクエア》を放つ。
奴は今後ろを向いているので、盾による防御も、剣による相殺だってできない。
そして俺の四連撃をきれいに食らったトカゲ頭のモンスターは、その体をポリゴンの欠片にして消滅した。
Yu「はぁ...付いてねえなぁ...」
俺がこうやってこぼすのは、さっきの戦闘はやりたくてやったわけじゃなく、走った先にたまたまさっきのモンスターがポップしたから戦闘を行っただけだ。
かといって、俺にターゲットがついたまま、出口まで向かってしまえば、モンスターを引き連れたまま迷宮区を出ることになってしまう。ただ、迷宮区でポップしたモンスターがフィールドに出てくることはない。
しかし、もし出口の前にプレイヤーがいたら、それは《トレイン》行為と呼ばれ、こういう類のゲームでは非常に失礼に当たる。まあ、それを狙って起こし、
...まあ、こんな状況下で、マナーもへったくれもないけど。
Yu「それができるのはよっぽどの手練れだよなっと...」
スピードを落とさずそのままフィールドを突っ切り、転移門がある圏内の街まで一直線に駆ける。
Yu「転移、フローリア」
そう言うと、俺の体は青い光に包まれて、目を開けた次の瞬間には、ギルドホームのあるフローリアの街が広がっていた。
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Yu「だぁー!疲れたぁっ!!...ってあれ、誰もいないのか」
ここはギルド「Roselia」のギルドホーム。
成り行き、と言っては失礼だが、俺も一応Roseliaの一員だ。
普段なら誰かしらいるんだが、今日は留守みたいだ。
Yu「ま、ちょうどいいか」
と言って帰りがけに狩った牛の肉をオブジェクト化させ、キッチンに立つ。
こう見えて料理スキルは500を超えているので、Cランクぐらいの食材だったら大体扱える。
と、ホームのドアが開く。
L「た、ただいまぁ...」
A「りんりん、スパルタすぎるぅ...」
Yu「お、お帰り。随分と疲れ切ってんな」
L「それが聞いてよユイト~!燐子ったら...」
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Yk「ユイトのレベルに追いつく?」
R「はい。ユキナさんがユニークスキルを持っている今、私たちはユキナさんを守る必要があります」
S「確かに、ユイトさん一人に任せてしまいがちですからね」
L「でも燐子?今のユイト、どれくらいなの?」
R「聞いてみましょうか...」
ユイトにメッセージを送り、わずか数十秒で帰ってきた内容に固まるりんりん。
A「あの、りんりん?どうしたの?」
R「いえ、やりましょう」
L「なんかスイッチ入ってる!?」
S「聞かぬが仏、というやつだったのでしょうか...」
向かったのは高効率の狩場。
まだ一人何時間まで、という制限がついてない狩場だ。
R「今からここでレベリングをします」
りんりんが提案したレベリング方法は二人一組。
R「組み方としては、あこちゃんとユキナさん、サヨさんとリサさんでお願いします」
A「あれ、りんりんは?」
R「レベル差が付きすぎているので、今日はお休みします」
A「(絶対夜中行くやつだ...)」
最初に狩場に入っていったのはユキナ&あこ。
A「ユキナさん、とりあえず目の前のモブを倒すことだけ考えてください」
Yk「わかったわ。あこは平気なの?」
A「何とかなるので大丈夫です!」
そして、一時間後、彼女らはげっそりして帰ってきた。
Yk「燐子...これだいぶ効くわね...」
A「ユキナさんのリカバー、めっちゃ大変なんですけど...」
L「これ、あたしたち平気かな?」
S「下手な動きをしなければ、大丈夫だと思います」
そして彼女らも、狩場に入って一時間後、げっそりして帰ってきた。
L「も、もうだめ、ギブ...」
S「効率もいいし、レベルも上がる...ただ...しんどいですね」
その後も、体力や組変えをしながら約4時間、この狩りをやり続け、Roseliaのレベルは全員が70を超えるという、中層にいるべきではないレベルになった。
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L「ってことがあって...」
A「りんりん、ユイトさんのレベル見てからなんかスイッチ入ったみたいで...」
S「今、いくつなんですか?」
Yu「...93」
Yk「...ごめんなさい、慣れないことをしすぎて耳がおかしいの。もう一回言ってくれるかしら?」
Yu「...93」
L「...わお」
A「りんりんが燃えるのも、なんかわかった気がする...」
Yu「追いつくのは嬉しいんだけどさ...ここまでくるとKoBとかに目付けられそうで怖いんだよな」
R「血盟騎士団が...どうしてですか?」
Yu「あそこって選りすぐりのプレイヤー集めた最強集団だろ?とくにりんりんさんとかは強いしさ」
一番恐れるべきなのは、Roseliaから引っこ抜いてくること。
ギルドの複数加入はできないし、一度入ってしまうと抜けるのにまた面倒になる。
それだけは避けたい。
Yk「それなら、一番警戒するのはユイトじゃないかしら?」
S「そうですね、この中で一番強いのはユイトさんですし」
Yu「いや俺はほら、ビーターだし。あいつらにとっちゃゲームクリアのために生かしてるようなもんでしょ」
R「そんなこと...ないとおもいます」
Yu「本当にそうかな。今度KoBの連中に聞いてみるといい。『ユイトは好きか?』ってね」
忘れちゃいけない。
俺はビーター。
βテスターに向けられる悪意は、俺が背負わなきゃいけない。
そうじゃなきゃ、テスターの立つ瀬がない。
Yu「...さて、ちょっと明るめの話題を振ろう。ご飯食べようか」
Yk「ユイトが作ったの?」
L「...」
Yu「おいリサ、俺が作ったからって露骨にまずそうみたいに考えるな。というか顔に出てる」
L「いやいや思ってない思ってない...まあ、ちょっと心配だけど」
A「この世界の料理って、スキルが上がれば上がるほどおいしくなるから、たぶん平気だよ!ね、りんりん!」
R「...そう、だね」
飯を食った後でも、りんりんさんの顔はずっと沈んでいた。
Yu「俺、どうしたらいいんだ」
あとがき、読了感謝です。
最近は...書いてはいるけどネタが思いつかん感じで、まあスピードが下がってます。
次か次の次辺りでグリームアイズ戦したく思うので、よろしくお願いします。
ウマがね、楽s((
正直、ライブレポート。読んでてどう感じた?
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良かった
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伝わらない、だめだった