ついにダイブします。
家に帰り、エギルさんからもらったパッケージを開ける。
中身はSAOと同じ感じのメモリーカード。
ベッド横に置いてあるナーヴギアを手に取ってから、しばし迷う。
本当に、これをもう一度被っても問題はないのか。
また、ログアウトができない死のゲームになるのではないか。
いや、それはない。
このゲームのユーザーのほとんどはアミュスフィアというセキュリティ強化がされたフルダイブ機器によるダイブをしている。
故に、そんな心配は必要ない。
意を決して、ナーヴギアにメモリーカードを入れ、ナーヴギアを被る。
バイザーを下ろすと、視界の端っこに時刻が見える。
そのまま、目を瞑り。
もう一度、あの世界で。
Yu「リンク・スタート!!」
『ようこそ、アルヴヘイム・オンラインへ!まずはキャラクターネームを決めてください』
ログイン画面を手慣れた操作で通過して、合成音声の指示に従い、名前を「Yuito」と入力する。
ユイトなんてそこら中にいっぱいいるだろうし、俺自身、そこまで俺が人気者だとは思ってない。
『次に、あなたのアバターの種族を決めてください』
Yu「サラマンダー...シルフ...有名どこだな...?プーカ...レプラコーン...?知らないのもあるけど...」
俺はウンディーネを選択した。
なんとなく、青い初期衣装が気に入ったから。
まぁ、この際プーカとやらでもよかっただろう。
どうせ、真面目に攻略する気はないんだ。
『すべての初期設定が完了しました。これより、選択した種族の領地へ送られます。幸運を祈ります』
合成音声の声が途切れると、体を浮遊感が包む。
目を開けると、見えるのは三日月状になっている池と、その中央にある城。
どうやら、ここがウンディーネの領地らしい。
Yu「よっ...と」
意外にも落下の最後は緩やかになってくれたので、足から着地する。
見渡す限り、まばらに人がいる。
ウンディーネは人気のない種族なのか、それとも大型のクエストが動いているのか。
なんにせよニュービーの俺には関係のないことだ。
とにかく、世界樹とやらに行かなければ。
そのためには、仮想世界の動きの勘を取り戻さなければいけない。
おぼつかない足取りで領地外に出て、装備を確認する。
回復主体とはいえ、武器に剣はさすがにあるよねとか考えつつ、ウィンドウを開く。
Yu「...?俺、このゲーム前にやってたか?」
そう言わざるを得ないステータスが、眼下に広がっていた。
片手剣《1000》、索敵《520》、追跡《290》、料理《780》、隠蔽《920》、暗視《500》、《驕ク螳壹?鬨主」ォ》、《鬨主」ォ邇》
二個ほど文字化けはしているが、初心者とは思えないスキル熟練度だ。
それにステータスも。
STR値が1万を超えて、HPも1万5千に入っている。
どう見たって異常だ。
ストレージを見ると、これまた文字化けの羅列。
Yu「一体、誰の...」
そう言いかけてから、はっとする。
片手剣マスター、料理が780。
見覚えがある。
ということは、この文字化けは。
だとすれば、誰の、ではない。
Yu「ははっ...
間違いなく、SAOの時のデータがまんま引き継いである。
しかし、これはどういうことなんだろう。
まあいい。
もとより真っ当にゲームをする気はなかった。
強くてニューゲームが出来るなら、喜んで甘えようじゃないか。
しかし、このゲーム、やけに見覚えがある。
魔法が使えて、剣技がないSAO...
Yu「あっ」
今は無き浮遊城74層にて、圏内フィールドで寝落ちした際、夢に見た、あるいは実際に降り立ったかもしれないあの場所。
俺が知らないRoseliaと、俺の知る限り最強の
そこに近い。
ともすると、その場所かもしれないが。
まあなんにせよ、一刻も早く世界樹とやらにたどり着かなければ。
とりあえず名残惜しみながら文字化けの羅列をデリートし、初期武装だけにする。
Yu「スモールソード...弱そうだし...軽いし...」
あの浮遊城でも、1層の売店で売ってたスモールソードはちゃっちかった。
しかしそれは、俺がレベル1だったからそれ相応だったこともあって、今の俺のSTR値はレベル換算で97,8のそれだ。
もはや、こんな剣など、その辺に落ちてる木の枝に近い。
...まあ、この世界に木の枝なんてものは落ちてないけど。
Yu「とりあえず真ん中付近に歩いてみっかね...飛ぶって言うのもなんかわかんねえし」
スモールソードを片手に、俺は世界樹に向けて第一歩を踏み出した。
打ち切りマンガの終わりみたいになっちゃった
しかしまだまだ続くよ
正直、ライブレポート。読んでてどう感じた?
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良かった
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伝わらない、だめだった