それが運命だけど
諦めはしない
もう目覚めたから
燃えるときめきは
時代を写し
色鮮やかに
燃え盛る炎
トレセン学園
「…どうしたんですか?」
「どうしたはこっちのセリフですよ…どこをどうしたら保健室に何十回も行くことになるんです!?ウマ娘じゃなくて!!貴方が!!」
「それだけですか。では」
「ではじゃないですよ!」
「ゴールドやーい…」
「ゴルシって呼ぶ約束だったろ!?」
「…そうだったか?」
はらひれほろひれ…気分が悪いのを堪えてトレーニング場へ向かう。何かを説明するのはとても大変だ。そして俺はそれがとても苦手だ。だから保健室へ行ってゴルシのついでに寝ることにしてる。そうじゃなきゃ耐えられん。
「よーしそれじゃあ行くぞー!」タッタッタッ
「最近ゴルシが言うこと聞くようになったな…」
「まぁ…私は顔色悪い人には休息が大事だぞとか言われたくありませんが」
「お、こりゃ鬼龍院」
「ちょっとかっこよくするのやめてもらえませんか」
「昭和だったら大ウケ間違いなし」
「今令和です」
「…懐かしいなぁ。ぶっ壊れたDS…」
「それ昭和じゃないです」
「あら」
「トレーナー!見ろこれ!」
「双眼鏡双眼鏡」
「普通持ってないんですよ」
「…?ありゃ…車か」
「車ぁ!?」
トレーニング場
「いたた…あ、私記者の」
「ゴルシ、練習再開してこい。俺はこの車もう一回落とす」
「ええ!?」
「わかった!任せたぞトレーナー!」
「ど、道徳心は…?」
「道徳心ってのがあるなら背中のアザは存在しねえよ」ゲシッゲシッ
「ぎゃぁぁぁぁぁあぁあぁあ!?私のトラック〜!」
「…よし。あと一押しが欲しいがこれ以上やると後が怖いな」
「今も怖いですよ!?」
「トレーナー!アタシを見やがれー!」
「…うい」
ゴルシもよく走る上によく叫ぶ。車も同じだな。車種とか言う区別するジャンルでエンジン音があったりなかったり。バイクなんかもう聞きたくない。うるさくてたまらん。つか近所迷惑。ゴルシはそこまでは行ってないから良いか。
「そういえばなんのトレーニングやってるんです?」
「…今いる場所は…スピードですね。椅子ってどこだっけな…」
「ああ、椅子ならそこに」
「ありがとうございます。んしょ…」
「うぃー!」
翌日 トレセン学園生徒会室
「なんでだ?」
「ゴルシさんが奇行に走りすぎて輪が乱れてるので!トレーナーであるあなたから注意をしてください!」
「…そうか。そうだよな。そうだったわ。すまん」
「あ、あれぇ…?」
「ゴルシ探すか…」
トレセン学園 屋上
「屋根上だよ馬鹿」
「まーどっちでも良いだろ!」
「でだゴルシ。生徒会からお前うるさいから黙っていてくれと言われた」
「やっぱりこんなゴルシちゃんは静かな方が可愛いのかしらん?」
「可愛くないことはない。可愛くありたければメイクだの化粧だのしろってことだな」
「アタシすっぴんだぞ」
「…すまん、女の事情は知らん」
「そうか」
「そうだ。最近調子悪いし…気分転換に出掛けるか」
「おー!」
…出掛けると言った瞬間のこいつは何故こうもやる気に満ち溢れているのか。知りたい気持ちはあるが知ろうという勇気はない。さて、さっさと出かけて帰るか。まぁ気分転換の王者は服とゲーセンくらいのものだろう。後は…
ニ○リ 寝室ゾーン
「…ふぅ」
「お前こんなとこで落ち着くのか?」
「まあな。最近調子悪くてさ」
「顔色悪いもんな!」
「病院行くべきか行かないべきか…」
「よし!行くぞー!」
病院
「検査の結果…ちょっとした炎症が起きたんでしょう多分」
「いや多分じゃ困るんよ先生」
「ま、なんとかなるけど。どうにかして直さないと、やばいからねそれ」
「うい」
「良かったな!がんじゃなくて!」
「良いか悪いのか…」
「悪い!!」
「単純明快!…待てお前なんで俺ががん検査したってわかった?」
「にひひ〜」
「…!?」
翌日 トレセン学園
「…去年の夏、だろうけどなぁ…」
「何が?」
「馬鹿みたいに暑くて死にかけた」
「そうか?」
「ああそうだ。お前に温度を感じる器官があればの話だがな」
「失敬な!ちゃんとあるわ!…あれ?…どうやら部屋に忘れてきたみたいだ!」
「お前本当どうやって生きてんの…?」
「あ、あの〜」
「どしたん?」
「病院行ったらしいって聞いたので…」
「あいつがヤブ医者じゃなかったら軽い炎症、そうじゃなかったら炎症に似た何か…だと」
「当たり判定が広くてデカイぞ!」
「それじゃ困るんですよ!?」
「俺は困らん!」
「それはわかりません!とにかく、病院に行ったなら正式な云々手続き云々」
「…おっと」ササッ
「ん、すまんゴルシ。倒れかけた」
「いや〜そんな褒めることでは」
「聞いてるんですか!?」
「聞いてるともみたまとも」
「クレヨンしんちゃんみたいなこと言わないでください!」
「ありゃま。ゴルシ〜トレーニング行くぞ〜」
「お、良いなそれ」
「今!お説教中ですから!!!控えてください!!!」
「ほら見ろ怒られたぞゴルシ」
「!?」
「小学生みたいなノリはやめてください!そもそもあなた達は自覚があるんですか!?GⅠレース何回勝ちました!?」
「…20回くらいは負けてるな」
「25回勝ってるんですよわかってます?」
「らしいわゴルシ」
「ひょっとしてアタシら千年に一人並みにレアなケースじゃね?」
「そんなことは言ってない!」
そんなことを言い合っているととあることに気がついた。俺、足元がまとまらん。いつも少し動いてる。心なしか頭も揺れてる。平衡感覚…?が無くなってきてんのか?やべーなオイ。あの医者はらしかみてねえよ
「トレーナーさん!?」
「んぇ!?」
「あなた!さっきから見てて危なっかしいんですよ!もっとピシッと」
「ピシィッ!…おろ?」ユラッ
「なんで!?」
実は最近、足元がおぼつかないんです。
ガチなんです。ゴルシちゃんはG Iレースを楽々クリアできてしまう最強馬なんです。