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スゥと何かの音が聞こえた。
それと同時に今まで真っ暗だったのに明るくなる。
それを遮るように布団を潜るように被った。
他にも鳥の囀りが聞こえてくるが、何の鳥かは分からない。
――それよりも鳥ってなんだっけ?
そんなこと考えていると、被っていた布団が何者かに引っ張られ、布団がどこかに持っていかれてしまった。
ならばと顔面を枕に押し付ける……が、今度は敷布団がすごい勢いで引っ張られる。
一瞬の浮遊感を感じるのも束の間、重力に従い体が畳にぶつかる。
それが眠っていた意識を勢いよく吹き飛ばし、同時に体中に痛みが広がっていく。
特に痛かったお腹を押さえながら、上半身を上げてそれを行った張本人を見つける。
目をこすり――
欠伸をして――
体を伸ばし――
「おはよう! 永琳!」
「――ええ、おはよう」
なぜかにっこりと笑顔になった永琳に寒気を感じるのはなんでだろう?
そんなことを考えながら着替えていると、途中で永琳が行ってしまい、急いで着替えて跡を追いかけた。
――転んだ。
「「いただきます」」
永琳と一緒に手を合わせがらいつもの言葉を放つ。
『いただきます』は食材たちに対する感謝の言葉だと永琳に教わった。
今日の朝ご飯はまた卵かけご飯だった。
ご飯の上に卵をのせて、そこに醤油とか色々つけるたりして食すものだ。
様々なバリエーションを持っていて、万人に愛されている――らしい。
永琳は醤油をつけて、ネギをのせて食べている。
自分は味噌をつけて、胡椒をかけて食べている。
「……おいしいの?」
「うん! でもちょっと味が薄いかな?」
と言いつつ醤油をかけてみる……うまい!
永琳はなぜか咳払いをした。
風邪でもひいたんだろうか?
あ、胡椒のせいかもしれない。胡椒で鼻がむずむずしたのかもしれない!
――なんで胡椒で鼻がむずむずするんだろう?
「今日も少し帰るのが遅くなるわ」
唐突に永琳がそう話してきた。
けれど、こんなことは何度も経験していたので、余裕を持って口の中に入っていたものを飲み込み。
「いつ帰ってくるの?」
「そうねぇ、夕飯までには帰るわ」
「今日の夜のご飯何?」
「味噌汁」
「永琳の味噌汁大好き!」
なんだか分からない具がたくさん入っていてとてもおいしい!
なぜかいつもメモをとっていた気がするが理由は分からないが……
いつも理由を聞くと『実験』としか言ってくれない。
永琳は天才だからいつでも『ケンキュウ』を欠かさないらしいけど、自分は『ケンキュウ』がなんなのかは分からない。
「今日の勉強は何をやるか覚えてるかしら?」
「えっと……かけ算とわり算!」
足し算と引き算を覚えきった自分が、永琳に次の段階として渡されたものだ。
やって見た感想は、最初のうちは簡単だったけれど、進むにつれてどんどんややこしくなって――答えが分からなくなる。
「そうよ、部屋に置いておくからちゃんとやるのよ?」
「はーい!」
「返事は『はい』、延ばしてはダメ」
「はい!」
「よろしい」
永琳はコップに入った水を飲みきる。
それを真似るように自分も水を飲みきる……が、喉に詰まって咳が出る。
「「ごちそうさまでした」」
『ごちそうさまでした』も、永淋から教えてもらった。
意味は『いただきます』とほとんど一緒だって言っていた――気がする!
「無一、『ごちそうさまでした』の意味は?」
「忘れた!」
分からないことがあれば永琳に聞けば教えてくれる。
永淋が分からなければ聞きなさいと前に言ってくれた。
「……もう一度言うわよ」
なぜか頭を抱えている永琳だが、その表情は笑顔だった――
>――――――――――<
「えーと、3×3=……答えは9!」
自信満々に9という数字を書く。
そういえば永琳に勉強を教わって何年くらいたっだだろうか?
永琳と会ったのはいつのことだったか思い出せない。というか、会った時の記憶がかなりあやふやだったりする。
でも確か毎日絵日記をかいていたから……
気になってしまい勉強に集中できなってしまった。
なんで気になると勉強に集中できなくなるのだろう?
考えた言葉をそのまま紙に書く。
こうすれば忘れても大丈夫だと永琳が言っていた。
とりあえず勉強の手を止め、毎日書いている絵日記を探すと、絵日記は数秒で見つかった。
でも、絵日記は数十冊以上あってどれが最初に書いたのか分からなかった。
頑張って探してみたけど見つかる気配はなかった。
もしかしたら見つけていても気づかなかったのかもしれない。
「うーん……そうだ! 永琳に聞こう!」
頭を働かせてすぐに思いついたことである。
永琳は天才だからどれくらい前に会ったのかを覚えているはずだ。
そう思った自分は紙に『いつ会ったのかを聞く』と書く。
「あれ? これいつ書いたんだろう?」
その上には何かが書いてあったが、それは書いた覚えがない文字だった。
『なんで気になると勉強に集中できなくなるか永琳に聞く』
そう書いてあった。
自分が書いたのだろうと思うけど、いつ書いたのかも覚えてないし、どう行った経緯で書いたのかも思い出すことができない。
「まあいっか、勉強やろう!」
そういって絵日記を後ろにポイッと投げると、何やら後ろから大きな物音が聞こえた。
多分気のせいだと思い、勉強を続ける。
「えーと、18÷2=……答えは9!」
そう言いながら9という文字を書く……なぜか馬鹿にされた気分だが気のせいだろう?
大体お昼ご飯の時間になった。
自分は台所に置いてあった『おむらいす』を『れんじ』に入れる。
そして大きくて丸いボタンを押すと、『おむらいす』はくるくると回り、暫くすると『れんじ』から音が鳴る。
それが合図だと分かっている自分は『れんじ』から『おむらいす』を取り出す。
ホクホクと湯気が出ておいしそうな『おむらいす』見て、自分は早く食べたいという思いが強くなる。
そこに、近くに置いてあった『けちゃっぷ』をかけて『すぷーん』で食べる。
――前に
「いただきます」
目を力強くつぶって、手を合わせる。
手を合わせたときに『すぷーん』が床に落ちそうになったが、寸でのところで掴む。
『おむらいす』は少し味が薄いが、永琳が作ってくれたのですごくおいしかった。
今度永琳が、料理を教えてくれると言ってくれたので楽しみだった。
自分も永琳の味噌汁が作れるようになりたかったので、とても楽しみに待ち望んでいる。
「ごちそうさまでした」
目を力強くつぶって、手を合わせる。
食器を水道のところに持っていき、中に入れた。
食器は帰って来た永琳がいつも洗ってくれる。
前に食器を洗う時に何枚も割ってしまい、永琳に迷惑をかけたことがあった。
それから自分は食器を洗わないように言われているので、永琳には迷惑をかけるが任せてしまっている。
でも、今度食器の洗い方も教えてくれると言ってくれた。
食器が洗えるようになったら永琳の手間が少なくなる……そう思うと午後にやることにも気合が入る。
ふと思う。
なんで気合が入るのだろう?
意気込んでいたものが急速に冷める。
色々考えてみるが何故だか分からなかった。
ポケットに入っていた鉛筆とメモ帳にそれを書き込む。
永琳にいつもメモを持つように言われていた。
そうすれば近くに紙がなくてもそれに書くことができる。
それを聞いた時には『口から尻尾』だった。
――ん?
『口から尻尾』
あれ、何か違うような?
とりあえずメモに『口から尻尾』と書いておく。
もしかしたら永琳が知っているかもしれない……いや、絶対に知っていると思う。
メモに書きながらそう思う。
書き終わったメモをポケットに入れて外に出る準備をすることにした。
>――――――――――<
「いち! に! さん! し!」
今自分は運動の前の準備運動をしている。
これをやらないと怪我をするから絶対にやるように永琳にきつく言われているからだ。
「ご! ろく! しち! はち!」
最後のストレッチが終わり、軽く背伸びをし、その後脱力しながら息をはく。
今日やることを確認しつつ、もう一度軽くストレッチを行う。
「よし! まずは家を一周!」
顔を手でペチペチと叩く。
それで気合いが入ったような気分になる。
そこから全力で走り始める。
――が、
「つ、疲れた」
よくよく考えたらストレッチをしたばかりで、『かなり』疲れているのを忘れていた。
少し休んでから走ろうと考えつつ、縁側までよろよろと歩き、何とか座ることができた。
かなり前に永琳と一緒に運動した時、すぐに疲れてしまい呆れられてしまった。
永琳はそこまで運動をしないので体力が少ない方だと言っていたが、それより自分は永琳より体力がないみたいで、すごく恥ずかしかった。
「よ、よし! 走ろう!」
まだまだ疲れは残っているが、ここで頑張らないと体力がつかないだろう。
そう思ってすぐに走りだす……全力で――
「も、もう無理……」
数メートル走って地面に突っ伏してしまった。
地面の砂を握りしめ、太股あたりに感じる違和感を無視しつつ、気合だけで立ち上がり、根性だけで走り出す。
「あ、後――どれく、らいだろ――う」
よろよろと走るその姿は、もはや走っているとは言えないだろう。
そんなことも知らない自分は、歯を食いしばり、一歩一歩足に力を入れて走りだす。
走りきるのには――数時間ほどかかった。
「み、水ぅ」
よたよたと歩きながら家の中へと移動する。
玄関の段差を上がるのも辛く感じ、途中で力尽き茶の間で倒れてしまう。
畳の匂いをほのかに感じ、帰ってきたことを自覚し、目当ての物を必死に探しだす。
そこに、丁度よく無色の液体が入った変な『こっぷ』がちゃぶ台に置いてあった。
何か漢字が書いてあるが読むことはできない。
【劇薬注意】
これの意味は分からないが……
喉を潤すために――
喉が渇いたから――
喉が欲しがってるから――
「い、いただきます」
『こっぷ』に入っていた液体を一息で飲み干す。
味がほとんどしないが、喉を潤し、いの中へと収まっていく。
これで喉の渇きは治ったような気が……
「あ、あれ?」
喉の潤ったと思った時である。
今度は意識が遠のいてきた。
まだ夜じゃないのに眠くなってき――
>――――――――――<
思ったより時間がかかってしまった。
そう考えながら自分の家の門を開く。
とっくに夕飯の時間が過ぎていることから、多分無一はお腹をすかせてまっているのだろう。
そう思いつつ庭を歩いて行く。
チラッと地面を見ると、まだ新しい足跡が残っていた。
その足跡は規則性がなく、それがどういう意味なのかを容易に想像でき、クスッと笑みを浮かべてしまう。
「まだまだね」
私はそう言って玄関の扉を開く。
玄関に置いてある靴は綺麗に整頓されていた――一足を除いてだが。
その靴を次に履きやすいように置く。
よく見ると、その靴はもうボロボロになってきていた。
「明日は靴も買わないといけないかしら?」
靴を見ながらそんなことを言い、私は無一の部屋に向かおうとするが、途中で茶の間に人の気配を感じ、まずそこに寄ることにした。
もしかしたら疲れきってそこで眠っているのかもしれない。
案の定そこには無一が眠っていたが、状況が少し違うことに気づく。
「あら?」
よく見ると無一の手に何かが握られていた。
それにひどく見覚えがあった私は、冷静になりつつ無一の手にあるものを手に取る。
【劇薬注意】
少し冷や汗をかいているのが分かる。
だが、天才の私は少し考えてみる。
確かこの中に入っていたものは――
「水がぁ……水がぁ……」
無一から寝言が聞こえる。
この薬品は試作型の『夢見薬』というものだ。
効果は読んで字の如く、夢を見ることができる薬なのだが、夢の内容までは決めれないのでお蔵入りする予定の薬だった。
「まあ……見なかったことにしましょう」
そう言って私は台所に移動することにした。
無一には実験用……もとい、おいしい味噌汁を作らないといけない。
彼を利用して新薬の研究をするなんてことは一切考えていない。
――まあ半分くらいは考えていたりする。
>――――――――――<
どこからかいい匂いがする。
自分が起きて一番に感じたことである。
匂いの元はいつもの場所からのようだ。
目をこすりながら立ち上がり、その匂いにつられるかのように歩きだした。
「あら? 起きたのね」
そこにはいつもの赤青の服を着た永琳がいた。
その後ろにはグツグツと音を立てながらいい匂いを出す鍋があった。
「いい夢を見れたかしら?」
「夢?」
「――いえ、なんでもないわ」
永琳がにっこりと笑顔でそう言うと鍋の中をかきまぜる。
たまに緑色の煙が出ているが、『いつものこと』なので気にすることはない。
「もう少しでできるから茶の間で待ってて頂戴」
「はーい……じゃない、はい!」
「よろしい」
永琳はガラス瓶の液体を鍋に入れながらそう言った。
今度は赤い煙が出てきて、綺麗だと思った。
>――――――――――<
「ごちそうさまでした!」
目の前に会った味噌汁を残さず綺麗に食べた。
その後にはちゃんと手を合わせて食材に感謝をする。
「今回はどうだったかしら?」
「おいしかった!」
「そう……これも大丈夫と……次はあの薬品を使ってみようかしら?」
永琳が何かをぶつぶつ呟いているが聞こえることはない。
とりあえず――
なんとなく――
意味もなく――
ポケットに手を入れると、そこにはメモが入っていた。
「あ、そうだ永琳! 聞きたいことがあるんだけど……」
「この薬品はやっぱり使えなさそうね……でもこっちの薬品は――」
「えーりーんー!」
「永淋よ……何かしら」
自分はメモを開いて今日書いたところを探してみる。
若干どれが今日書いたのか分からなくなりかけたが、何とか見つけることが出来た。
その場所に書いてあったことは――
「永琳! 『口から尻尾』ってなに!?」
「……なんて言ったかしら?」
「『口から尻尾』だよ?」
永琳は少し考えるそぶりをする。
もしかしたら永琳にも分からないことがあるのかな……なんだか心配になってきてしまった。
「もしかして……『目から鱗』かしら」
「え? 『目から鱗』なんてでないよ?」
「それを言ったら『口から尻尾』なんてでるかしら?」
そう言われてみると確かにおかしい……のかな?
だんだん何を聞きたかったのかが分からなくなってきてしまった。
永琳はオロオロしている無一を尻目に、無一のメモ帳に目を通していた。
そこには、永琳の頭を悩ませるものばかりでだったが、その中に一つだけ目に留まるものがあった。
『いつ会ったのかを聞く』
それは永琳と無一があってどれだけ経ったのかを聞く。
たったそれだけのことだが、永琳はふと考える。
(そういえば……この馬鹿と会ってからけっこう経つわね)
永琳は無一の食器を台所に持って行きながらそう考えた。
無一は未だに何かを唸っているが、いつものことなので気にしていない様子である。
(確か……あら? そういえばどれくらいたったのかしら?)
永琳は考えるが、正確に会った日がどれくらい前なのか忘れてしまったようだ。
柄にもないと思いつつ食器を洗うが……途中で溜息を吐く。
食器を洗い終えた永琳は無一の元へと歩み寄るが、無一は未だに何かを考えながら唸っていた。
「無一」
「むーん……ん? どうかしたの永琳?」
「貴方の部屋に行くわよ」
「ふぇ?」
「日記よ日記、私も書いているけどあなたみたいに毎日は書いていないの」
永琳は無一の服の襟を掴み歩きはじめる。
無一は痛そうな表情をしつつ抵抗する……が、
(あれ? なんで服の後ろを持って歩かれると痛いんだろう?)
また唸りながら考える無一だったが、永琳はそれに気づかずに歩き続ける。
もし第三者がこの光景を見たらとても滑稽であっただろう。
>――――――――――<
「無一」
「はい」
「反省」
「はい……」
永琳が自分の部屋に入ったら怒られた。
理由は日記が散らかっているからだ。
一体いつ散らかしたのかは覚えていないが、永琳が言うのだから自分がやったのだろう。そんなことを考えながら一つ一つ順番通りに整理しながら棚に入れていく。
「あれ? 57の前ってなんだっけ?」
「56よ」
「56番56番……あった!」
そう言って散らかっている中から56と大きく書かれれた日記を取り出す。
その日記『も』とても古くなっていて、ぎりぎり数字が読めるくらいだった。
「新しいものから探すのはいいけれど……できれば1番を探してくれないかしら」
「永淋は1番が好きだもんね」
「そんなこと……あるかもしれないわね」
永琳がクスッと笑った。
何で永琳が笑ったか分からないけど、永琳が笑ったから自分も笑う。
「でも何で永琳は探さないの?」
「星の数を数えるのに忙しいのよ」
「永琳すごい!」
そう言うと永琳がなぜか呆れたようだがよく分からなかった。
なぜだろうと考えながら次の日記を探す。
――すると
「あ! 1番見つけた!」
「あら、もう見つけたのね」
永琳が近くに来るが溜息をはいた。
なんで溜息を吐いたのだろうか?
「それは11番よ」
「……あ、本当だ」
自分は11番の日記を棚に入れる。
そんなこんなで夜が更けていく――
>――――――――――<
「あ、あった……」
もう風呂に入る時間になる頃にやっと1番の日記を見つけることが出来た。
永琳は軽く伸びをした後、その日記を覗き見る。
「今度こそ1番ね……何回間違えるのよ」
「6回!」
「そこは覚えなくてもいいのよ」
永琳は溜息を吐きながらその日記の最初のページを開く。
そしてすぐにその日記を閉じ、棚に入れた。
「さあ、お風呂には入って来なさい」
「あれ? 何か聞かないといけないことがあったような気がするけど?」
「上がったら教えてあげるわ」
「はーい!」
「無一」
「あ、違った……はい!」
「よろしい」
自分はきちんと返事をした後、お風呂に入りに行った。
永琳は軽く手を振って見送ってくれた。
「もう千年か……時間とは恐ろしいものね」
私はそう呟いて庭に出る。
空には綺麗な円を描く月が光っていた。
その月に向かって右手をのばす……当然その手は月に届くはずもなく途中で止まる。
その行動が自分でも可笑しくてつい笑みを浮かべてしまう。
そんなことを考えている途中で浴場から笑い声が聞こえた。
無一と会ってから千年が経ったが、これと言って何も感じるものがなかった。
せいぜい実験につきあってくれる友人と言ったところである。
まあ、頭が痛くなるのをどうにかしてほしいところだが……
「さて……そろそろ私も仕事をしようかしら」
私の仕事は二つ
一つは無一の能力研究
千年経って未だに解明できないところがある。
そう考えるといい暇つぶしにはなっていると思う。
もう一つの仕事――
それはそこまで難しい仕事ではない。
ただ――
「月……ねぇ」
「いい~湯~だな~ハハハ!」
本当にいい湯加減のお風呂である。
お風呂の原理とかそんなのはわからないけど……とにかく疲れが無くなっていくのを感じる。
「ん? そういえばなんでお風呂に入ると疲れがなくなるんだろう?」
うーんと言いながら考えるが、やっぱり分かるはずなんてない。
だったら永琳に聞こうかな……
そう考えながらお風呂からでる。
でも、出た瞬間に頭がグラングランして倒れる。
「ふぇ?」
そしてだんだん意識が消えていき――
「風呂の中で考えすぎてのぼせたって所かしら」
その後、風呂場にやってきた永琳に救出された。
無一は完璧に意識を失っていたが、命に別条はなかったという――