脳内妄想無双は好きだが実現するのは違うと思う   作:大鷹とび

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お久しぶりです。大鷹とびです。

感想、評価してくださりありがとうございます。

期間が空いて申し訳ありません。仕事等私生活が忙しく中々執筆が出来ませんでした。

また少しづづ再開していきますので宜しくお願いします!


18話 ポジションが決まった気がした

---IS学園 学生寮から少し離れた地点

 

俺はパーティを抜け出して夜風に当たっていた。このくらいの時期の風は丁度いい温度で心地が良かった。

 

「なんだかんだで流され続けてるな...俺は...」

 

ふと自分が転生者で原作の知識をある程度持っていることを思い出す。今更どうこう出来る訳では無いがこうしてふと思い出した時に言いようのない罪悪感に襲われる。

 

「考えていてもどうしようもないか...」

 

今頭に浮かんでいることを振り払うように頭を軽く振ってから俺はパーティー会場に戻ろうと学生寮に足を向けた。

 

「広すぎるのよこの学校!第一職員室って何処に行けばいいのか全然分かんないじゃない!」

 

なんだかとても聞き覚えのある声が聞こえる、どうやら声の主は道に迷っているようだ。俺の予想が間違っていなければ彼女だろうし、ここは助けに行くべきだろう、そう思って俺は声のする方を見た。

 

「もうここで野宿するわ!やってらんない!」

 

特徴的なリボンと栗色のツインテールでIS学園の制服を着た女子がボストンバッグを持ちつつ、自暴自棄になっていた。女子高生が野宿はどうなんだ...

 

「こんなところで何やってんだ...鈴...」

 

中学2年の時に転校して中国に帰ってしまった友人の鈴がそこにいたのだった。

 

「おーい、りーん!」

 

「え?」

 

俺は鈴が分かりやすいように手を振りながら近づいて行った、俺の事を見た鈴はとても驚いたような顔をしていた。

 

「あんた...もしかして海?海なの!?」

 

「おう!久しぶりだな鈴!」

 

「そういえば話題になってたわね、あんたが2人目としてIS学園に入学したって...まあそれはそれとして久しぶりね。海。」

 

「まあとある人との相談の結果そうなったんだ。鈴はこのタイミングでIS学園に転校してきたってことは国からの指示か何かか?」

 

「ええ、こうみえても中国の代表候補生なのよ、私」

 

「鈴が転校したのが中2の時だから1年ちょっとで代表候補生になったのか、そりゃ凄いな」

 

「いきなり企業代表になって初戦でイギリスの代表候補生を圧倒したあんたが言う?まあ素直に受け取っておくわ、ありがとね。」

 

「流石に世界中で話題になってるよなぁ...まあ今更気にしないよ、企業っていうバックがあるから俺は無事でいられる訳だしな。それよりも鈴、お前道に迷ってたんじゃないか?」

 

「あ!そう!そうなのよ!第一職員室って一体どこにあるの!?広すぎて分かりゃしないもの!」

 

「俺が案内してやるよ、流石に女子高生が野宿はまずいだろ...」

 

「助かるわ!ありがとう海...ってさっき叫んでたの聞かれてたのね...」

 

「あんだけ大声で叫んでたからな...まあ俺の最初の頃迷ってたしよく分かるよ。とりあえずついてきてくれ。」

 

あ...これ時間的に鈴を案内したらパーティはお開きになってるだろうし部屋に戻るのもかなり遅くなるな...一夏とあと簪さんにも連絡を入れておかないと...でも簪さんの連絡先持ってない...しょうがないか...戻った時に寝てたら明日の朝に謝っておこう。

 

「とりあえず一夏にメッセは送ってと...」

 

「ん?どうしたの海?」

 

「一夏に今日はもう合流出来ないからってメッセ送ってた。」

 

「成る程ね、まあ一夏には明日私も会えるでしょうしまたそこで話をしましょ?」

 

「そうだな。」

 

それから俺は鈴を案内して寮の部屋に戻ったが案の定消灯時間ギリギリになってしまった。部屋に戻った時簪さんはまだ起きて何か作業をしていたが俺が戻ってから直ぐに寝てしまった。作業している時の顔色がとても悪かったので明日聞いてみることにしよう。そう思いながら俺はそのまま床に就いた。

 

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---IS学園 学生寮 1035室

 

一夏のクラス代表就任パーティーの翌日、俺はいつもの日課の訓練を終えて部屋に戻ってきていた。これからシャワーを浴びて着替えてから朝食に向かう予定だが、いつもは起きている筈の簪さんがまだ寝たままだった。起こすのはなんだか悪いが、このままだと授業に遅れてしまう可能性もあるだろうし、起こすことにしよう。

 

「簪さん?そろそろ起きないと...」

 

「んぅ...」

 

俺が声をかけると簪さんは声を漏らしながら少し怠そうに身体を起こした。

 

「おはよう簪さん。」

 

「おはよう...」

 

簪さんが起きたのを確認してから俺はシャワーを浴びにシャワー室に入った。

 

「先に食堂で席取ってるから...」

 

「分かった、ありがとう。昨日は遅くに戻ってきて申し訳ない。」

 

「いい、気にしないで」

 

シャワー室の横の更衣室の洗面台で顔を洗った後簪さんが先に食堂に行っているとシャワー中の俺に話しかけてきたので返事をしておいた。IS学園に入学してから1週間ちょっと経ったが簪さんと本音さんが先に食堂で席を取っていてくれるのがいつもの流れになっている。

 

「ふぅ...」

 

シャワーを浴び終わって更衣室の方を確認すると既に簪さんは食堂へ向かったようなので俺はシャワー室から出て髪を乾かしたり水気をふき取ってから着替えて直ぐに食堂に向かった。

 

それにしても簪さんは大丈夫だろうか?起きた時に目の下の隈が凄かったし、明らかに体調が悪そうだった。倒れたりしなければいいけど...

 

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---IS学園1年1組教室

 

「隣の2組に転校生が来たんだって!」

 

「この時期に?珍しいね転校生なんて」

 

今1組では転校生の話題で持ちきりになっている。俺はその転校生が鈴だと分かっているので聞き流す。

 

「2組かぁ...どんな奴なんだろうな。海、知ってるか?」

 

「んぁ...?あぁ...分かんないけど会ってからのお楽しみって事にしておけばいいんじゃないか?」

 

「そっか、それもそうだな!」

 

すまんな一夏、本当は誰か分かってるけど正直に言ったらクラスの皆に囲まれるのは目に見えてるからそれは避けさせてくれ。

 

俺が一夏の質問に対して返答するとまたクラスの皆の会話が聞こえてきた。

 

「転校生って事はISの操縦とか上手だったりするのかな?」

 

「でも織斑君は専用機持ちだし、4組の専用機持ちの子は出ないらしいからスイーツは貰ったも同然でしょ!」

 

「その情報、古いよ!

 

声のした方を見ると教室の入り口に昨日会った鈴が仁王立ちしていた。一夏は鈴を見るなり立ちあがって近づいて行った。

 

「鈴...?鈴じゃないか!」

 

「久しぶりね、一夏!」

 

久しぶりに好きな人に会えたから鈴も内心嬉しいのだろう。心なしか声が弾んでいるように聞こえた。

 

「転校生ってお前だったのか!」

 

「そうよ!そして私は中国の代表候補生でもあるのよ!」

 

「マジかよ!中2の時に転校したから1年で代表候補生になったのか!?凄いな鈴!」

 

「ふふん!そうでしょう!あ、海も昨日はありがとね!」

 

「おうよー、お前が一夏とそうやって話せてるだけでも助けた甲斐があったってもんだ。」

 

「お礼は今度するわ!昼にまた話をしましょ。」

 

「おうよー」

 

鈴が俺を見つけて昨日の事について礼を言ってきたので返事をしておいた、まあ本当に鈴が一夏と話が出来ただけでも助けた甲斐があったってもんだ。

 

「一夏...誰だその女は?随分と仲が良いようだが...?」

 

「oh...」

 

やべぇ...すっかり箒のこと忘れてた...箒は入れ替わりで転校してきた鈴の事はもちろん知らないし、何より自分の想い人が他の女と親しげに会話していたら面白くないのは想像に難くないな...

 

「誰よアンタ?私は一夏と話してるんだから邪魔しないでくれる?」

 

「貴様こそ別のクラスの者だろう?さっさと自分のクラスに戻るべきじゃないのか?」

 

ヤバいって...一夏もなんかわたわたしてるだけだしどうやって解決したらいいんだこの状況...

 

「おい、何をしている貴様ら」

 

「何よ!」

 

鈴が背後から聞こえた声に対して強気に振り返るとそこには千冬さんが立っていた。

 

「ちっ...千冬さん...」

 

「織斑先生だ、鳳、二度目は無いぞ?さっさと2組に戻れ、授業開始の時間だ。」

 

「すっ...すいません...一夏、海、後でね!」

 

千冬さん本当に!本当に!ありがとうございます!

 

「貴様らもさっさと席につけ!授業を始めるぞ!あと武藤、織斑先生だ。」

 

千冬さんにナチュラルに心を読まれた後、号令と共にクラスの全員が席について今日の授業が開始されたのだった。

 

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---IS学園 食堂

 

昼食の時間になり、俺は一夏、箒、セシリアさんと共に食堂に来ていた。

 

「待ってたわよ!一夏!」

 

大きな声のする方を向くとラーメンを乗せたお盆を持って鈴がまた仁王立ちしていた。

 

「鈴...そこにいると他の人が食券買えないから先に座っててくれ...」

 

「わ、分かってるわよ!アンタ達が来るのが遅いから待ってたんじゃない!」

 

一夏と鈴がやり取りしている間に食券を買ってしまおう...今日は何食べようかなぁ...

 

「唐揚げ定食か...美味そうだな!これにしよう!」

 

「あっ!海!なにしれっと先に食券買ってんだ!」

 

「お前たちが痴話喧嘩してるのいちいち終わるまで待ってらんねぇよ...あ、これお願いします、特盛で」

 

「はいよー、いつもありがとねー、この前のチョコムースも美味かったよ。」

 

「口に合ったようなら良かったです、また何か機会があったら調理場お借りしますね。」

 

「あんたならいつでも歓迎するよ!唐揚げ定食が出来たら呼ぶからそれまで待ってておくれ。」

 

「はい、ありがとうございます。」

 

食券を出してから鈴が取っていてくれた席に座る、箒とセシリアさんも食券を買って出してきたようだ。

 

「ほら、一夏も何か言いたそうな顔してないで早く買って来いよ。」

 

「わ、分かってるよ!」

 

「鈴も早く席についてそのラーメン食べた方がいいんじゃないか?伸びちまうぞ?」

 

「分かってるわよ!」

 

俺がそれぞれ促すと一夏は食券を買いに、鈴は座ってラーメンを食べ始めた。ラーメンも美味そうだな...明日はラーメンにしよう。

 

「んでいつまで箒は鈴を睨みつけてるんだよ、疲れるだろうが...」

 

「しっ...しかし」

 

「しかしもお菓子も無いの!一夏が説明するから待ってればいいだろ?「○○番の唐揚げ定食特盛あがったよー!」お、俺のやつがきた!俺は自分の飯取りに行くけどそれまで口論とか起こすなよ?」

 

ずっと鈴の事を睨みつけている箒に釘を刺しておいて俺は自分のご飯を取りに行った。一夏も食券を出し終わったのかこっちに向かってくる。

 

「おい一夏、俺が飯取りに行ってる間に簡単に鈴達に説明しとけ、じゃないと面倒なことになるぞ。」

 

「え?どうゆうことだそれ?」

 

「いいから説明しとけ!」

 

「お、おう...」

 

これで多少はまともになるだろ...今は何より飯が食べたいしな!んでこれが唐揚げ定食か!

 

「おお!めちゃくちゃ美味そう!」

 

山盛りのカラッと上がった唐揚げからいい匂いが立ち上っている!これは期待できるな!早く持って行って食べよう!

 

「か、海!助けてくれ!」

 

「はぁぁ...分かってた...分かってたさ...」

 

せっかく唐揚げを楽しもうとしたところで一夏が俺に助けを求めてきた、案の定鈴と箒の二人を落ち着かせることは出来なかったようだ。

 

「お待たせ!早く食べようぜ!」

 

俺はあくまで自然に席に戻ってテーブルの全員に声をかけた。

 

「あ、ああ...そうだな、せっかくのご飯が冷めてしまう。」

 

「私はもう食べ終わったから待ってるわね。」

 

「そうか、悪いな鈴...おい一夏!いつまでも突っ立ってないで飯取って来たなら早く食べようぜ!」

 

「お、おう!そうだな!」

 

まず話の席についてもらう事には成功したな...ここからが本番だ。

 

「鈴、とりあえず自己紹介はしたのか?」

 

「え?ああ...そういえばまだだったわ...じゃあ改めて、私は鳳 鈴音、中国の代表候補生よ。」

 

「篠ノ之 箒だ。」

 

「セシリア オルコットですわ、イギリスの代表候補生をしています。」

 

「俺と一夏は今更自己紹介は必要ないだろう、んで鈴と箒にそれぞれを説明しておくと箒は俺と一夏の小学4年までの幼馴染で、鈴は箒と入れ替わりで転校してきて中学2年までよく遊んでた幼馴染って訳だ。」

 

「ふーん、成程ねぇ、だからファースト幼馴染とセカンド幼馴染って言ったのね...」

 

一夏ぁ...分かっちゃいたけどお前なぁ...もうちょっとうまく説明してくれよ...

 

「とりあえずここまでで鈴と箒がお互いに気になってたことは解決したか?」

 

「ああ」「そうね」

 

「ならよかった、じゃあさっさとご飯を食べよう、俺はもう正直腹が減って腹が減って我慢が出来ないんだ!いただきます!」

 

俺は鈴と箒にそれぞれの問題が解決したかどうか確認して『パンッ』と勢いよく手を合わせてから唐揚げを頬張り始めた。

 

「うん!美味い!肉にしっかり味が付いているし、ジューシーに揚がっている!これはご飯が進むな!」

 

俺がご飯を食べているのを見て一夏達も余計に腹が減ったのかそれぞれ目の前のご飯を食べ始めた。良かった...これで平和的解決だな!

 

「そういえば一夏、もしアンタが良ければISの操縦とか私が見てあげてもいいわよ?」

 

...いやぁぁぁぁぁぁ...また火種がぁぁ....いやここは俺が先んじて解決を!

 

「おい!待っ...「鈴、悪いが今一夏には俺とセシリアさんが特訓を付けてるんだ、こいつはクラス代表戦があるからそれが終わるまでは待ってくれないか?今朝の口ぶりだと鈴が2組の代表を

変わってもらったんだろうし対戦相手に戦術を見られる訳にもいかないからな。クラス代表戦が

終わったら一緒に訓練しようぜ!」

 

箒がまた何か言おうとしたが俺が遮らせてもらった。箒には悪いがこれ以上飯の邪魔されるのは勘弁だ。

 

「そうゆうことなら仕方ないわね...その代わりクラス代表戦が終わったら私と戦ってもらうわ!海!」

 

「なんで一夏の訓練の話から俺に飛び火するんだよ...まあいいけどな、クラス代表戦が終わったらまた話しよう。箒も一緒に訓練に参加するといい」

 

「海がそういうのなら私も退こう、その代わり私とも戦ってもらうぞ」

 

「箒もかよ...なんで二人ともそんなに俺と戦いたいんだ?」

 

「私の当面の目標は海だからな!」

 

「私は純粋に海の強さが気になるからね!一夏とはクラス代表戦でやれるし!」

 

なんなんだこの武人たち...まあ俺も人の事は言えないか...

 

「分かったよ...それぞれ一回づつ模擬戦をしよう、クラス代表戦が終わったらな。さて、飯飯!」

 

「...なんか、お疲れ様ですわ、海さん...」

 

「...ありがとうセシリアさん...」

 

もう大丈夫だろ...これ以上フォローは絶対にしないかな!俺は心にそう決めて唐揚げを口に運んだ。

 

———————————————————————

 

---IS学園 廊下

 

俺は昨日約束した通り本音さんに案内されて生徒会室に向かっていた。

 

「はぁ...やだなぁ...牽制した人にもう一回会わないといけないのって拷問以外の何物でもないよ...」

 

「大丈夫ー、私も生徒会室に残るから安心してー」

 

「本音さんの優しさが骨身に沁みるよ...」

 

本音さんから後光が差してるように見える...ああ、神様仏様本音様...

 

「むっきーなに拝んでるの?あ、ここが生徒会室だよー」

 

「ありがとう本音さん。とうとう着いてしまったか...ええい!南無三!」

 

俺は覚悟を決めて生徒会室の扉を叩いた。

 

「失礼します。」

 

「どうぞ」

 

返事が返って来たので俺は扉を開けて中に入った。

 

入って直ぐ長机に置かれた【生徒会長】と書かれたネームプレートが視界に入った。

 

入学試験の時に俺をつけてきていた水色の髪の女生徒が更識 楯無、この学園の生徒会長だ。また、彼女の後ろには眼鏡をかけた真面目そうな感じの女生徒がいた。リボンの色が赤色なのでおそらく3年生だろう。

 

「入学試験の時以来ですね、改めまして武藤 海です。」

 

「そんなにかしこまらなくても大丈夫よ、こちらこそ改めて、生徒会長の更識 楯無よ、楯無でいいわ、海君。たっちゃんでも可よ♪」

 

「布仏 虚です、初めまして、こちらへどうぞ。」

 

虚先輩に座るように促されて俺は来客用の椅子に座った。楯無先輩は俺の向かいに座った。

 

「それで自分に何の用でしょうか?専用機のデータも自分が所属している月兎製作所のデータも入学したのでちゃんと学園に提出されていると思いますけど...」

 

「そうね、そのあたりについては問題は無いわ、今日は別の事を聞きたいのよ」

 

「別の事とは?」

 

「貴方は簪ちゃんにとってなんなの?」

 

「...はい?」

 

あ、そうだった、この人シスコン拗らせてるんだった...完全にISと企業の事だと思ってたから思わず変な声が出てしまった。とりあえず正直に答えておこう。

 

「何かと言われるとルームメイトですね趣味の合う友人だとも思ってます」

 

「はぁ!?あんなに可愛い簪ちゃんがただのルームメイトですってぇ!?可愛いからぺろぺろしたいとか手を出したいとか思わないわけぇ!?」

 

急にぶっ壊れたよこのシスコン生徒会長...どうすりゃいいんだ?なんか扇子を開いたと思ったら【殺】とか書いてあるし...

 

「えーっと...織斑先生が自分達の事を信用して今の寮に入れてくれた訳ですからその信用を裏切る訳に行きませんし、簪さんに関しては友人として接することはあれどそこまでは思って無いですよ、そもそも常識的にいきなり手を出そうとするような人なんでただの変態でしょう?」

 

「なに!?貴方は簪ちゃんに魅力が無いって言いたいの!?はっ!?もしかして海君はホモなの!?」

 

「違いますね、いい加減やめてくれませんか?一夏の特訓もあるので戻りたいんですけど...」

 

「すみません武藤君、お嬢様、落ち着いてください」

 

「落ち着けるもんですか! 可愛い簪ちゃんと同じ部屋なのに!やっぱりホ...ひぐぅ!?」

 

「お嬢様...」

 

楯無先輩が急にへんな声を出したと思ったら虚先輩が強めのツッコミをしていた。痛そうだなあれ...

 

「ふぅ...ごめんなさいね海君取り乱しちゃって...」

 

「まあ大丈夫です...」

 

その後再度自己紹介をしてから会話を再開した。

 

楯無先輩はIS学園の生徒会長でロシアの【国家代表】でありこの学園最強だと。

 

虚先輩は彼女の従者だと。妹と同じだと言っていたが本当に姉妹なのかと思うくらいしっかりしていると思った。

 

そして楯無先輩から俺がここに呼び出された理由を聞いて俺は大きな溜息をついてしまった。

 

呼び出された理由は簪さんについての確認だったからだ。もう手遅れだろこのシスコン生徒会長...

 

何でも今日の夜から少しの間学園を離れるらしい、そのためにルームメイトである俺に彼女の現状を確認したかったようだ。何を食べてるとか何をしてるとかその他諸々聞かれた。

 

「成る程、簪ちゃんの今の状況はよく分かったわ、ありがとう海君」

 

「いえ...妹の事が心配になるのは仕方のない事だと思います」

 

「本当にわざわざすいません武藤君」

 

「虚先輩も大変ですね...」

 

「そう言ってもらえるだけで助かります...」

 

虚先輩は本当に頑張っていると思う、こんな人の従者やってるんだから心労も半端じゃないんだろうな。

 

「最後に一ついいかしら海君?」

 

「なんでしょうか?」

 

「貴方は何が目的でISを使ってるの?」

 

「...夢を叶えることと責任を取るためですよ、では自分はこれで失礼します。楯無先輩、簪さんを心配するのもいいですけどまずはちゃんと面と向かって話をするべきだと俺は思いますよ?」

 

「っ...そうね...」

 

「では失礼しました。」

 

俺は頭を下げてから生徒会室から出て一夏達が訓練しているアリーナへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば結局本音さん生徒会室に入ってきてねえじゃん!」

 

俺は廊下でふと思い出してついツッコんでしまった。周りの人に見られて恥ずかしい思いもしたので本音さんには今度仕返ししよう。

 




オリ主は苦労人ポジションがすっかり板についてしまいました。

今後どうなっていくのか予想しながら待っていただければ嬉しいです。
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