今回は学年別トーナメント回となりますが原作とはかなり変更しています。
楽しんでいただければ幸いです。
---IS学園 第3アリーナ 更衣室
いよいよ学年別トーナメント当日となり俺達は男子更衣室に備え付けられたモニターで観客席やアリーナの様子を見ながら待機していた。
「すげぇ人数の観客だな...」
「そりゃそうだろ、今年は俺達男性操縦者がいるから余計に多いだろうな」
「まあ、そんなことは気にしないぜ!俺は海に勝つ事だけを考えてきたからな!だろ?シャル」
「そうだね、僕たちなりに武藤君対策はしてきたから油断禁物だよ?」
「期待して待ってるよ、さて、そろそろトーナメント表が発表されるみたいだぞ?」
そう言って画面の方を見ると丁度モニターがトーナメント表に切り替わった。
『学年別トーナメント 一回戦第一試合 織斑一夏&シャルル・デュノアペア対篠ノ之箒&ラウラ・ボーデヴィッヒペア』
「海とは当たらなかったか...それにラウラと箒が相手なら最初から全力でいかないとな!」
「ラウラはISの修理間に合ったんだな、まあそこはいいとして...一夏!」
「ん?なんだ?海」
「俺の自惚れでなければラウラは一年生の中では俺に次いで強いし、箒の接近戦の強さは言わずもがなだ、頑張れよ?」
「おう!行こうぜ!シャル!」
「うん!武藤君も頑張ってね!」
「もちろん」
一夏とシャルルさんは更衣室を出てピットに向かって行った。
「さてさて、お手並み拝見と...『ドクンッ』っ!?」
更衣室の椅子に座ってモニターを見ようとした時に『赤と緑のビームが大量に飛んでくるビジョン』が頭の中をよぎった。
「今のは...嘘だろ!?」
今俺が感じたものが事実なら観客もいるアリーナがとんでもない事になる!
「くっ...間に合うか...!?」
俺は急いで更衣室を飛び出して先生達のいる管制室に向かって走り出した。
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---IS学園 第3アリーナ ピット
<一夏視点>
俺はシャルと一緒にピットの中でISを起動して待機していた。
「いよいよだな、ラウラも箒も強いけど頑張ろうぜ!」
「うん!僕たちのコンビネーションを武藤君達に見せ付けようよ!」
ビーーーッ!
『試合開始5分前です。各選手はISを装着のうえ、カタパルトへ』
「よし!行くか!」
俺とシャルはそれぞれカタパルトに乗って準備する。
『試合時間1分前です。各選手はアリーナへ』
「織斑一夏、『白式』出ます!」
「シャルル・デュノア、『ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ』行きます!」
アリーナへと飛び出すとラウラと箒は先に待っていた。
「ラウラ、機体の修理間に合ったんだな」
「ああ、織斑先生や色んな人が手伝ってくれてパーツをドイツから取り寄せられたんだ、その人達の為にも今日は負けるわけにはいかないぞ、嫁よ」
「成る程な、でも俺だって海が見てるんだ、負けるわけにはいかないぜ!それに箒にも練習の成果見せないとな!」
「私だって専用機は無いが私なりにやれることはやってきたんだ、そうそうやらせんぞ?」
「みんなやる気十分だね、もちろん僕もだけど!」
『試合時間まであと5秒。4、3、2、1−−試合開始!』
ついに始まった!海に少しでも成長してる所見せないとな!
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---IS学園 第3アリーナ 管制室
<海視点>
管制室前に到着した俺は直ぐにドアをノックした。
「すいません!武藤です!織斑先生はいますか!」
「武藤君!?何故管制室に?更衣室で待機していないと...」
「緊急事態なんです!織斑先生はいますか!?」
「えっ!?わ、分かりました!」
「なんだ?どうした武藤?」
山田先生が部屋に戻って千冬さんを呼ぼうとすると既に千冬さんはこっちに来ていた。
「織斑先生!直ぐにアリーナの観客を避難させてください!この前の無人機乱入と同じような事が起きます!」
「なんだと!?事実なら確かに直ぐ避難を開始しなければならないが...何故そんなことが分かる?」
「確証は出来ません...でも確信出来たんです...頭の中にアリーナが攻撃される光景が急によぎって...」
「そんなことが...<ピリリリリリ>誰だこんな時に私の携帯にかけてくるのは...」
携帯が急に鳴り千冬さんが取り出して直ぐに音を消そうとして画面を見た瞬間に表情を変えて俺達から離れて電話に出た。
「今取り込み中だぞ?...何!?それは本当か!?分かった、ならお前達を信じるとしよう」
「織斑先生?いきなり焦ったように電話に出られましたけど何かあったんですか?」
「山田先生、直ぐに全教員に緊急事態対応の準備とアリーナの観客の避難誘導を連絡してください」
「そ、それは武藤君の言っていたことが本当だという事ですか!?」
「そうです、この責任は私が取りますから直ちに対応をお願いします!」
「わ、分かりました」
山田先生は千冬さんに言われて直ぐに連絡の為に動き始めた。
「さて、お前にも動いてもらうぞ武藤」
「もちろんです、俺が言ったから始まった事ですし、何よりまたあの無人機が来るのであれば一夏達にはまだ荷が重いと思いますから...」
俺と千冬さんが話している間に山田先生は管制室から出て俺と千冬さんだけが残っていた。
「今なら話せるか...さっきの電話は束からだった、お前の身体の事と前回の無人機襲撃からひそかに学園の周りを監視していたことを伝えられたよ」
「俺の身体の事はいいとして、その監視網に無人機らしき反応が引っかかったということですね?」
「その通りだ、束の言う通りならあと5分もしないうちにこちらに来て攻撃が始まるらしい」
「じゃあ俺が先行して時間を稼ぎます、その間に観客の避難と専用機持ちへの連絡を」
「なっ...!?前回の様に無茶をすることは許可出来んぞ!」
「大丈夫です、元々トーナメントで使う予定だった対多数用の重武装パッケージがありますので。それを撃ち切ったら直ぐに戻って他の専用機持ちと一緒に対処するつもりですから」
「その言葉信じるぞ?」
「千冬さんに対して嘘なんてつけませんよ」
俺は肩をすくめながらあえて先生ではなく千冬さん呼びをした。
「はぁ...分かった、今度は無傷で帰ってこい、いいな?」
「もちろんです、では直ぐに出撃します!」
俺は千冬さんに頭を下げた後一番近い出口に向かい、管制室を後にした。
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---IS学園 第3アリーナ
<一夏視点>
「うぉおぉぉぉ!」
俺はラウラに向かって雪片弐型を振り下ろした。
「甘いぞ嫁よ!」
ラウラはプラズマ手刀で受け止めて即座に距離をとりレールガンを撃ってきた。
「危ねっ!」
俺はそれを間一髪で躱してラウラと再度向き合って機会を窺う。
「中々やるなかなりの訓練をしてきたようだ!」
「海に勝つって宣言したからな!俺だってやられてばかりじゃないぜ!」
「私も負けるわけにはいかない!お兄様に勝ちたいのは私も同じだからな!」
ラウラも海に勝ちたいのは同じみたいだ、それでもあいつとは長い付き合いだし絶対に決勝まで行って見せるぜ!
「じゃあ正々堂々勝負だ!ラウラ!」
「もちろんだ!いくぞ嫁よ!」
『緊急事態の為、現在試合中の専用機持ちに連絡する!』
再度俺とラウラがお互いの武器で打ち合おうとした瞬間にプライベート・チャネルで千冬姉から通信が掛かって来た。緊急事態?どうしたんだ?
「緊急事態?どうゆう事ですか織斑先生」
俺達から少し離れて戦っていたシャルと通信を聞いて止まっていてシャルは千冬姉に質問していた。
『前回のクラス代表戦の時と同型と思われる無人機がまたこちらに向かってきているらしい、既に観客には詳細を伏せたうえでアリーナの機器のトラブルの対応という事にしてパニックにならない様にしつつ避難誘導を開始している。』
「な、なんだって!?それは本当か!?千冬姉!」
『だから織斑先生だと...まあいい、信頼できる筋からの情報だ、既に武藤が単身で出撃し先制攻撃を仕掛けに行っている』
「また海は一人で!?」
『今回は対多数用のパッケージを用いて先制攻撃後にこちらに合流するそうだ、だから前回の様にはならないだろう、でなければ私も出撃を許可せん』
「そ、そうなのか...」
『お前達は海が倒し切れなかった無人機と戦闘出来るように準備をしておくように、職員部隊も既に準備して出撃待機状態だ』
「分かりました」
ラウラは直ぐに返事をして自分の機体のチェックを始めていた。流石軍人だなぁ...
「っとと、俺も準備しないとな、前みたいに海が大けがしたら大変だ...」
俺も直ぐに機体のチェックを始めてこれからの戦いに備える。
「無理しないでくれよ海...」
遠くの空を見ながら俺は一人で戦いに行った親友の無事を願った。
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---IS学園 30km地点 上空
<海視点>
俺は自分が見た光景と感じている感覚、そして出撃した後に束さんが送ってくれた情報を頼りに無人機が通るであろうポイントで待ち伏せていた。
「こんなトラブル下じゃなくて試合でお披露目して皆を驚かせたかったんだけどな...仕方ない...重武装パッケージ『泡影』展開!」
俺は空中で重武装パッケージの『泡影』を展開する。このパッケージは機動力を犠牲に火力を推力を可能な限り高めるための装備で学年別トーナメントの為に毎日夢現で少しづつ作成していたものだ。
両肩部ミサイルランチャーや両腕部ガトリングガンなど全身に強力な火器を装備し、背部には追加スラスターを4つ装備することで推力も上げている。また、このパッケージ使用中は夢現を給弾システムとして運用し、夢現の中で弾薬を生成しつつ各武装に供給するため、武装のオーバーヒートを加味しても約5分間撃ち続ける事が出来るため今回のような状況にぴったりな装備だ。
「簪さんとか好きそうだな...これ...」
こんな状況でそんなことを考えてる場合ではないんだろうけどふとそんなことを考えているとハイパーセンサーに反応があった。
「おいでなすったか!GN-Xやバリエントはまだあいつらには荷が重いだろうしここで一気に殲滅させてもらう!」
俺はだんだん近づいてくる機体を確認しながら各武器のチェックをしていつでも撃てるようにしておく、そして改めて敵機を確認するとそれは前回のGN-Xやバリエントとは違う事が分かった。
「あの機影は...GN-XⅡにドートレス・ネオ!?前より強化された機体!?」
ISからの情報越しに俺の目に映し出された機影は、ガンダムOOのGN-Xの後継機であるGN-XⅡがGN-XⅡキャノンとGN-XⅡソードと通常の形態の機体が各2機づつ、ガンダムXで新地球連邦軍がドートレス直系の後継機として開発した機体であるドートレス・ネオが6機の計12機だった。
「くっ...よりによって強化されてるのかよ!学園には行かせねぇぞ!各武装オールグリーン!敵機射程内に侵入!再三の警告無視を確認!」
こっちの射程内に入った瞬間にGN-XⅡキャノンのGNキャノンが飛んできたので、俺はシールドを展開しそれを防いだが、流石の威力と言うべきか一撃でシールドが駄目になってしまった。
「チッ!こちらへの敵対行動確認!全弾発射する!」
俺はGN-XⅡとドートレス・ネオに向けて『泡影』の全武装で攻撃を開始した。装備されたガトリングやミサイルが一気に火を噴く。
「当たったかどうかの確認なんてしないぞ!全部撃ち切ってやる!」
とにかく撃ち続けてガトリングの砲身が焼き付き、ミサイルの弾薬が尽きるまで目の前の空間を焼き払った。
「これで撃ち止めだ...出来れば全滅...最低でも半分は持っていけてれば...」
俺はハイパーセンサーに注視して結果を確認した、もしほぼ墜とせていなかった場合は即座に撤退して防衛戦の準備を整えないといけないので少しの変化も見逃さない様にしないと...
「ッ!!やっぱり全滅は出来なかったか!それでもセンサー反応が6つ...最低値は取ったな!よし、本当は詳細に確認したいけど離脱が最優先だ!」
敵機の反応が6つに減っていることを確認して即座に反転、ブースター以外の泡影の装備をパージし最大出力で学園へと撤退する、ちなみにパージした泡影のパーツは自動で爆発し、チャフをまき散らすようになっているので即座に追いつかれて反撃という可能性も低いだろう。何より重武装を支える為の補助ブースターを身軽な状態で移動に使うのだから追いつける訳も無い、学園まで30kmだが5分とかからずに戻れるはずだ。
「ここからが正念場だな...一夏...箒...簪さん...皆は俺が守る...命を賭けてでも...」
---秘密ラボ内
「情報はかーくんに送ったし向こうは任せるしかない...でもこっちは束さんの仕事だね!今度こそ尻尾掴んでやる!クーちゃん!サポートよろしく!」
「かしこまりました束様」
「絶対逃がさないぞ!かーくんのご飯を私から遠ざけた罪は重いのだ!」
と言う訳で学年別トーナメントと言う名の2回目の無人機襲撃の導入でした。
主人公の機体の名前を決めてからずっと出したかった装備をやっと出すことが出来ました。イメージはガンダムヘビーアームズ改(EW)が一番近いです。
それでは次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。
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