脳内妄想無双は好きだが実現するのは違うと思う   作:大鷹とび

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いつも見てくださってありがとうございます。大鷹とびです。

今回は学園祭の出し物とダブルオーガンライザーの性能、日常の訓練
の3本です。

楽しんでいただければ幸いです。


46話 学園祭と遠い海

---1年1組教室

 

全校集会の後、教室に戻るとそのままクラスの出し物を決める事になった。

 

織斑先生はクラス代表である一夏にその進行を放り投げると、職員室へ戻ってしまった。

 

生徒間で決めるものである為、別段おかしくもない。

 

山田先生が見守る中、一夏は前に出て案を募った。

 

そうしていくつか案が出揃ったのだが───

 

「ウチのクラスの出し物の件ですが────全部却下!!」

 

「「「えええー!」」」

 

「ダメに決まってるだろ!こんなの!」

 

声を荒らげながら、一夏は電子黒板を指差す。

 

そこに書かれていたのは、一部の欲望に忠実なものばかりであった。

 

『男子2人のホストクラブ』

 

『男子2人とツイスター』

 

『男子2人とポッキーゲーム』

 

『男子2人と王様ゲーム』

 

男子が2人いるというアドバンテージを活かす気満々なのはいいが...

 

「ハハッ...なんかもう笑えて来る...はぁ...」

 

「おい、海!ため息ついてる場合かよ!何とか反論してくれ!」

 

「今考えてる...」

 

俺がそういうと一夏は山田先生の方へと顔を向けた。

 

「山田先生もこんなの駄目だと思いますよね!?」

 

「えっ?私は3番のポッキーゲームとかが良いかなぁなんて」

 

「え...」

 

「あれっ!?駄目なんですか?」

 

何故といった感じで困惑の表情を露わにする山田先生。

 

そういえば山田先生は女子校出身だったのを思い出した、何処かズレている。

 

溜息をつきながら、一夏はクラスメイトの方へ向き直る。

 

「大体誰が喜ぶんだよ!こんなもん!!」

 

「私は喜ぶけどなー。断言する」

 

「そーだそーだ!女子を喜ばせる義務を全うせよー」

 

「はぁ!?」

 

楽しげに反論する女子達に一夏はますます困惑する。

 

『織斑一夏並びに武藤海は1組の共有財産である──!』

 

そうだそうだー!と女子達は盛り上がる。

一夏の苦言など聞く耳持たず1組女子の盛り上がりは最高潮にまで達しようとしている。

 

ボルテージが最高潮まで上がりきる直前に俺の頭にとある疑問が浮かんだ。

 

「ところでこれ、俺と一夏はいつ学園祭まわれるんだ?後、さばける客の人数に限界あるだろ?」

 

「確かに、言われてみればその通りですね」

 

「「「え〜、そんなぁ...」」」

 

「ナイスだ!助かったぜ海!」

 

ホッと胸を撫で下ろす一夏。

 

山田先生の同意により、女子達の希望は潰えた。ギリギリセーフである。

 

現実的な話になると問題だらけの案であり、半分目を背けていた女子達も改めてそれを直視し、机に突っ伏した。

 

「じゃあ他の意見は無いか?なるべく普通ので頼む!」

 

「普通というと?」

 

問いかけるクラスメイト達。

 

言うからには自身も何か案を出さねばと一夏は顎に手を置き、一瞬考える。

 

「喫茶店とか?」

 

「普通過ぎるー!」

 

「じゃあお化け屋敷とか?」

 

「IS学園と合わなくない?」

 

普通過ぎる、合わないと否定され一夏が溜息をつく。

 

「いいだろうか?」

 

クラスの視線が一斉に声のもとへ向けられる。

手を挙げ、意見を述べようとしていたのはラウラであった。

 

「メイド喫茶はどうだろうか」

 

「は?」

 

「これは珍しい...」

 

意外な人物からの意外な提案に俺と一夏はおもわずリアクションしてしまう。

 

「嫁の言っていた喫茶店というのは悪くない。経費の回収も可能だからな。ただインパクトに欠けると思って一捻り加えさせてもらった」

 

「織斑君と武藤君はどうするのー?」

 

「男子2人は執事の格好をして貰うなんてどうかな?2人とも料理も上手だし、厨房もやって貰うとかどう?」

 

「いいねそれ!」「賛成!」

 

シャルロットさんの案にクラスの皆が目を輝かせる。

 

一度決まってしまえば後は早いもので服の調達や料理のメニュー等の話も、トントン拍子に進む。

皆積極的に役割を申し出る事もあり、かなり細部までの話が纏まった。

 

『御奉仕喫茶』──1組の出し物はそれに決まった。

 

一夏はそうしてまとめられた案を紙に纏めて職員室にいる織斑先生に出しに行った。

 

それにしてもこんなメイド喫茶みたいな案は普通は俺達男子が出して女子に否定されるみたいなものではないのだろうか?

 

「まあ元々女子高のIS学園でそんなことを気にするだけ無駄か...」

 

「どうしたの?むっきー」

 

「いや、独り言だから気にしないで」

 

「分かったー」

 

———————————————————————

 

---IS学園 第1アリーナ

 

『武藤、準備はいいか?』

 

「いつでも大丈夫です」

 

ダブルオーガンライザーを纏い俺は貸し切り状態のアリーナ上空にいた。

 

織斑先生が言うには学園側としてISのスペックデータは取る必要があるとのことで俺はスペックデータぐらいならと承諾して今に至る。

 

『では開始しろ、まずは機動性のデータからだ』

 

「分かりました」

 

俺はスラスターを蒸かしアリーナを飛び回る。

 

バレルロールや急制動、瞬時加速を織り交ぜ複雑なマニューバをこなしていく。

 

『これは...凄いですね...あんな複雑な軌道をしているのにスラスター音がほとんどしていませんし、武藤君もさも当たり前といった感じで動いています』

 

『スラスター音に関しては副次的なものだが武藤のISの特徴の1つだ、そして簡単にやっているのはあいつの努力の結果だろう、武藤!次は武装データの確認だ、ターゲットドローンを射出する。各武装を使用して攻撃してくれ』

 

「了解です」

 

俺は指示通りにGNビームピストルⅡから順番に武装を使い的確にドローンを攻撃していく、GNツインドッズキャノン、GNマイクロミサイル、GNソードⅡライフルモードまで撃った後は格闘用の武装を使用してドローンを切り裂き、最後にGNビームソードで10機のドローンを纏めて切り裂いたところでアリーナの地面に着地する。

 

「これで大丈夫でしょうか?一応搭載されてる全武装は使用しました」

 

『武装データはこれで大丈夫だ、だがまだ使っていないシステムがあるだろう、臨海学校の時に使用していたシステムだ』

 

「さて?なんのことでしょうか?」

 

『とぼけなくていい、既に更識妹の戦闘ログで把握している』

 

「はぁ...分かりました。ターゲットドローンの射出をお願いします、量は...設定できる最大量で」

 

『分かった、準備はいいか?』

 

「いつでも大丈夫です」

 

『では射出!』

 

織斑先生の合図で無数のドローンが射出される。

 

「ふぅ...『TRANS-AM-FX』始動...」

 

俺が呟くと同時にダブルオーガンライザーが真紅に染まり、地面から飛び上がると爆発的なスピードでドローンとドローンの間を縫うように飛び、GNソードⅡですれ違いざまに切りつけながらもGNツインドッズキャノンで別のドローンを撃ち抜く。

 

『凄い...』

 

山田先生の感嘆するような呟きが通信越しに聞こえた時には既に全てのターゲットドローンを落として俺は地面に降りていた。

 

『3分で500機のターゲットドローンを一発も外さずに墜とすか...凄まじい性能だな...』

 

「必要なデータは取れましたか?」

 

『ああ、充分だ、もう上がっていいぞ』

 

「分かりました、失礼します」

 

織斑先生に確認してから俺はアリーナからピットに入りそのままダブルオーガンライザーを解除して出て行った。

 

「ふぅ...少し疲れたな...でも一夏達の所にもいかないと...購買でお菓子でも買ってから行くか」

 

俺は購買に寄り道をしてから一夏達の居る別のアリーナに向かった。

 

———————————————————————

 

---IS学園 第4アリーナ

 

俺が一夏達の居るアリーナに着くと丁度一夏と箒が模擬戦をしているところだった。

 

上空で激しく切り結び、叩き付けられる金属の音が辺りに響いた。ぶつかり合いにより火花が散っている。

 

「はぁっ!」

 

「くっ!」

 

箒が二刀を振るい、それを一夏が雪片弍型で弾く。

 

「2人とも気合入ってるな」

 

俺が2人の戦う様子を見ながら呟くと前にいたセシリアさんやラウラ達が振り向く。

 

「あ、海戻ってきてたのね、無事に終わったの?」

 

「ああ、まあ普通に動かしてデータ取ってもらったら終わりだったからな、今訓練はどんな感じなんだ?」

 

近くにいたが鈴が話しかけてきたのでそれに答えつつ今の状況を確認する。

 

「楯無さん指導の下私たちが交代で一夏の相手をしてるって感じね、それで今は箒の番ってわけ」

 

「成る程な、一夏も頑張ってるようで何よりだな、ところで購買でプリンとか買ってきたけど皆食べるか?」

 

「いいの?じゃあ貰うわね」

 

「わたくしも頂きますわ」

 

「お兄様がそういうなら遠慮なく頂きます」

 

「僕ももらうね、ありがとう武藤君」

 

「私も...」

 

皆それぞれ俺の持っている袋から好きなスイーツを取り出して食べ始める。

 

「さて、一夏達は...っと丁度終わったみたいだな」

 

「はぁぁぁぁ.....疲れたぁぁって海?戻ってきてたのか!」

 

「ついさっきな、一夏も箒もお疲れ様だ、購買で甘い物買ってきたから食べていいぞ」

 

「お!サンキュー!」

 

「私も頂くとしよう」

 

疲れた様子の一夏と箒にスイーツを渡していると楯無先輩も近づいてきた。

 

「あら、海くんもデータ取りは終わったのかしら?」

 

「ええ、スムーズに終わったので購買に寄って皆に差し入れでもと思いまして。楯無先輩もどうぞ」

 

「じゃあ遠慮なく頂くわね」

 

楯無先輩にスイーツを渡しながら俺は訓練の様子を質問する。

 

「一夏の訓練はどうですか?」

 

「まあまあね、まだアリーナの使用時間は残ってるし...海くん、一夏くんの相手お願いできるかしら?」

 

「えっ!?海と1対1で...」

 

実は第二形態移行してから俺と一夏は1対1でまともには戦ったことがない為楯無先輩の言葉に一夏は困惑する

 

「分かりました、俺は大丈夫です、戦い方はどんな感じにすれば?」

 

「海くんの1番やりやすいスタイルでいいわ、今の段階では一夏くんは海くんに太刀打ちできないだろうけど戦う事で得られることは多いもの」

 

そうゆうことなら全力で協力しよう、まあ流石にTRANS-AM-FXまでは使わないが...

 

「や、やってやる!行くぞ海!」

 

「気張りすぎなくていいぞ、肩肘張らずに出来る事全部試すつもりでこい」

 

俺と一夏はそれぞれISを展開してアリーナに飛び出す。

 

一夏の絶叫が響き渡ったのはその10秒後の事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「凄まじいですわ...」

 

「え、えげつないわね...」

 

「あれが第二形態移行したお兄様の実力か...」

 

「凄く遠く感じるよ...」

 

「海...」

 

「私達も頑張らないとな...」

 

上からセシリアさん、鈴、ラウラ、シャルロットさん、簪さん、箒である。

 

男同士が戦っている様子を見ながら彼女達は『蒼機兵』との距離を感じて覚悟を再度固めるのだった。




原作通り学園祭の出し物はご奉仕喫茶になりました。
まあ、オリ主も料理は出来るのでこれは最初から決定事項でした。

そして圧倒的なダブルオーガンライザー...

その性能は今後何を齎すのか...

今後も楽しみにしていただければと思います。
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