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それでは今回は学園祭の話となります。
楽しんでいただければ幸いです。
---1年1組教室
やることが決まってしまえば後は本番に向けて準備するだけでそれは思いのほかスムーズに進んでいる。
メイド服や執事服に関してもクラスに以外にもコスプレが趣味の女子がいたこともあり、その女子を中心に手先が器用なメンバーでクラス全員分の服を縫い上げてしまった。
趣味の面でもレベルが高いのか...IS学園恐るべしである。
提供する料理に関しては俺と一夏主導で細かくレシピを纏めて本番で誰でも作れるようにする。
俺や一夏以外にも料理が得意な女子も多かったため、様々な意見を取り入れてブラッシュアップしていった。
ちなみに前に俺が作ったチョコムースもメニューに入れることになったのだが、レシピ通りに作っても何故か俺と同じ味が出せないと言われて俺が全て担当する事になった、何故なのか...
残りのメンバーは教室の装飾やその他諸々の部分を決めたりしていた。
何やら女子たちの争うような声が聞こえたが気にしないことにする。
「ねぇねぇ!一度一夏君と海君に執事服着てほしいんだけどいいかな?とゆうか着て!」
「え?わ、分かった...」
「まあ衣装合わせは必要だしな、必要な事だろう」
「やった!じゅあこれ衣装ね!はい!あ、海君はこれ使って髪をオールバックにしてきて!じゃあよろしく!」
「「お、おう...」」
あまりの気合というか迫力に俺と一夏は同じ反応をしながら衣装を受け取って空き教室に着替えに行く。
「凄い迫力だったな...」
「そうだな...」
先ほどの裁縫担当の女子の推しの事を話しながら執事服に着替える。
「俺は着替え終わったけど、海はどうだ?」
「まだ髪のセットが終わってないから先に行っててくれ」
「分かった、先に言って待ってるなー」
先に着替えの終わった一夏は1人で教室に向かっていった。
「なんで俺はオールバックなんだ?」
疑問に思いながらも渡されたワックスを使って髪をオールバックにして再度おかしいところが無いか確認してから教室に向かった。
途中で感極まったような女子の悲鳴が聞こえたのがとても嫌な予感がするがどうすることも出来ないのでそのまま教室に入る。
「なんか悲鳴みたいな声が聞こえたけど...」
「お、海も来たんだな、なんか皆俺を見たら悲鳴を上げててよくわかんねぇんだよ...」
「それはお前...『キャアァァァァ!』おわぁ!」
この唐変木にお前の執事服姿にクラスのみんなは悲鳴を上げているんだと言おうとした瞬間に再び悲鳴が俺と一夏の耳を突き刺した。
「海君の執事服もやばい!」
「優しそうなイケメン執事の一夏君とは対極のワイルドなイケメン執事の海君!いい!」
「オールバックがやばい!もう何がってとにかくやばい!顔の傷跡も相まってやばい!壁ドンして欲しい!」
クラスの皆が興奮してまくしたてているのに思わず俺と一夏は後退る。
「な、なんで皆こんなに騒いでるんだっ!」
「今ばっかりはお前に同意するよっ!」
教室の後ろの方に下がると丁度そこにはいつものメンバーがいた。
「わぁ!似合ってるよ2人とも!」
「馬子にも衣裳だな」
「オルコット家に執事として迎えたいぐらいですわ」
「悪くないな...」
シャルロットさん、箒、セシリアさん、ラウラが俺達を見てそれぞれ感想を述べる。
「良かったな一夏、似合ってるってよ、じゃあ後は頼む」
「ちょっ...海!ずりぃぞ!」
俺は一夏を生贄にクラスの皆の間をスルスルと縫って一度教室から出た。
「ふぅ...大変だった...」
俺は廊下の壁にもたれかかり一息つく。
「か、海...?なんでそんな格好を?」
声を掛けられた方を向けば自分のクラスの出し物に使うであろう荷物を持った簪さんが俺を見ていた。
「ああ...簪さんか、俺達のクラスはご奉仕喫茶をやるんだけどそれの衣装合わせで着させられてね...」
「そうなんだ...でも凄く似合ってるよ...!かっこいいと思う」
「そう言ってもらえたなら本番も安心できるよ」
「じゃあ私はこれで...」
「分かった、また訓練で」
俺と少し会話した後、簪さんは自分の教室の方へ戻っていった。
「さて、流石に一夏の所に戻ってやるか...」
一息ついた後、俺は生贄にした一夏を助けてやろうと教室に再度入っていったのだった。
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あっという間に時間が経ち、学園祭当日。
ここまでクラス全員で準備をしてきて、この日の為に備えてきた。
接客、提供するメニュー、内装、不安な要素は無いと言っていいだろう。
だが――
「嘘!?1組であの織斑君と武藤君の接客が受けられるの!?」
「しかも執事服よ!」
「この機会を逃す手は無いわ!」
こんな感じで世界に2人しかいない男性操縦者の姿を一目見ようとする客が内外問わずに押し寄せているからだ。
代表候補生のセシリアさんやラウラ達がメイド姿だというのも人気に拍車をかけている。
「幾ら何でも凄すぎないか...」
「俺、チョコムース300個用意したんだけどこれ一瞬で終わるな...」
前もって作る必要のあるチョコムースは俺が気合で300個用意したのだが、既に100個売れている。
このペースなら速攻で売り切れるだろう。
ちなみに『ワイルド系執事の甘いチョコムース♪』というメニュー名で売られており最後にホイップクリームを絞るのだがそれは俺が客の前でやるという事になっている。
その作業のおかげで俺は教室内を慌ただしく動き回り、一夏もパンケーキにクリームを絞ったりしているので俺と同じくらい忙しそうにしている。
目が回るような忙しさの中、入り口から見知った顔が入ってきた。
「弾と蘭!来てくれたんだな!」
「おー、2人ともありがとうな!弾はどうしたんだ?」
「こんにちは!一夏さんに海さん!凄い人気ですね!兄のことはお構いなく。自業自得なので」
幼馴染の五反田兄妹が来てくれたので俺と一夏は忙しい合間を縫ってなんとか会話する。
「じゃあとりあえず蘭からだな!お嬢様。お席に案内させていただきます」
「お、お嬢様!?あ、お願いします!」
大方一夏目的で来たのであろう蘭は一夏に案内されて満足そうに座席に向かっていった。
「弾、大丈夫か?」
「悪い...そっとしておいてくれ...どうせ俺は駄目な奴なんだ」
「何があったかは聞かないぞ、うちのクラスの女子に案内してもらってくれ」
「海くーん!指名入ったよー!」
「直ぐに参ります!じゃあな弾、元気出せよ」
俺に指名が入ったので弾に一声かけてからそちらに向かう。
「お待たせしましたお嬢様...って簪さん?」
「えっと...来ちゃった」
「それは全然大丈夫だよ、えっとご注文はいかがなさいますか、お嬢様」
「じゃあ、『ワイルド系執事の甘いチョコムース♪』と『執事のご褒美セット』で」
「それ入れちゃうかぁ...かしこまりました。少々お待ちください」
俺は簪さんに注文されたチョコムースとポッキーを持っていく。
「では最後の仕上げをさせていただきます」
俺は簪さんの目の前でチョコムースにホイップクリームを絞る。
「どうぞ、お召し上がりください」
「ン...おいしい、前に食べたのと同じ味...後は、『執事のご褒美セット』もあるから海も座って...」
「では...失礼しますお嬢様」
「は、はい!あーん!」
簪さんがポッキーを持って俺にあーんしてくる。正直言ってめちゃくちゃ可愛い。
「美味しいです、お嬢様」
簪さんのあーんに過剰反応しないように抑えながらポッキーを全部食べ切った。
「えっと、この後って時間空いてるかな?」
「1時間後だけどそこならシフトが空くよ、今は一夏の休憩時間だから」
「ん、それで大丈夫、もしよかったら一緒に学園祭回らない?」
「分かった、じゃあまた1時間後に」
「うん、また後で」
一緒に学園祭を回る約束をした後簪さんは自分のクラスに帰っていった。
「さて、もうひと頑張りしますか」
俺は再度気合を入れて執事の仕事に戻った。
「ずるいずるい!私も執事服着たかーくんにご奉仕されたい!」
「落ち着いてください束様...今度直接頼めばいいのでは?」
「じゃあそうしよっと...執事なかーくん...じゅるり」
という訳で学園祭の準備と当日の一幕でした。
一夏は優しいイケメン執事だったのでオリ主はその逆のワイルド系にしたかったのでそうしました。理由はただそれだけですw
そして次回は簪と?
今後も楽しみにしていただければと思います。
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