今回で原作とは根本的に違う部分が出てきます。
かなりご都合主義で書いてますがそれでも楽しんでいただければ幸いです。
---とある山の中
束さんと千冬さんに自分がどういう存在なのか、なぜISを持っているのかを俺は包み隠さずに全て説明した。流石にこの先何があるのかを知っている事までは原作崩壊も発生している以上話さなかったが...
「かーくんが別の世界からの転生者なんてねー」
「私は未だに信じられないがな」
「まあ信じられないのも当たり前ですけど、こればっかりは信じてもらうしかないですね」
「束さんは信じるよ。そもそもかーくんのISは、ぱっと見ただけでも今の束さんじゃ作れない技術の塊だったし」
「束がそういうなら間違いないんだろうな...」
どうやら信じてくれるみたいだ、なんかこの世界の束さんは俺の知っている原作の篠ノ之束よりも常識があるようで、今回の事件も原作のように束さんが各国のコンピューターをハッキングして起こしたのではなく、束さんのISを世の中に引きずり出すために第三者が引き起こした超大規模のテロだった。
束さんが発見した時にはミサイルは発射されていて他に手段が無かったので、白騎士を千冬さんが使ってミサイルを撃墜した、ということらしい。もう原作も何もないなこりゃ。
「束さんはどうするんですか?ISが表舞台に、しかも最強の兵器という形で引きずり出されちゃいましたけど...」
「うーん...こればっかりは仕方ないからISを世界に発表しようと思うよ、さっきコアを解析した時に分かったんだけど、ちーちゃんが最初に使ったのが原因なのかはたまたそれ以外なのか分からないけど、多分ISは女じゃないと動かせなくなってる...かーくんのISを除いてね」
「成る程、女性しか使えないなら兵器として利用されるのも渋られるだろうってことですね」
「薄い望みだけどね...ISの中核であるコアも沢山作らなければそうそう大戦になることもないだろうし...」
「そうですか...分かりました。俺はこのことに関しては何も言えませんし束さんにお任せしますよ、お願いしたいこともありますし」
「ん?どうしたのかな、かーくん」
「俺の機体、エクスエクシアっていうんですけど、白騎士と同じように束さん作製の試作機ということにして情報の開示は一切しないと発表して欲しいんです、こいつには今の人類には持て余すほどの技術が使われています、有益に使えれば宇宙へぐっと近づくようなモノですが、今世界に公開しても争いしか生まないと思うんです...それにISは女性しか使えないものになるなら男の俺が使えるというのも問題でしょう」
「そうなんだ...そうだね!分かったよかーくん、束さんにお任せあれ!」
「ありがとうございます束さん!そうだ、束さんなら信用できますし、この機体の技術を一部データ化して送りますね、全部は見せられませんけど」
「わぁお!いいのかいかーくん?」
「いいですよ、そのかわり束さんもこの技術を宇宙進出のためにしか使わないことを約束してください」
「もちろんそのつもりだよ!元々ISだって宇宙に行くために作ったんだから!」
「じゃあ安心ですね!」
うん!この束さんはとってもいい人だわ!原作知識だけで偏見を持っていた自分をぶん殴ってやりたい。
「話は済んだようだな、私も聞いていたし束も覚悟は決まっているようだ、私も覚悟を決めよう」
「千冬さんもご迷惑をお掛けします」
「お互い様だろう、これは私達3人の秘密だ」
「そうですね!」
なんとか一段落といったところだろうか、時間的にはまだ16時だし千冬さんに手伝ってもらえば親に心配をかけることも無さそうだ。
「じゃあ帰りましょうか、すいません千冬さん、俺の両親への言い訳になってもらいたいので家まで付いてきてもらっていいですか?」
「そのぐらいかまわないぞ、なにせ海は私の弟弟子だからな!」
「ありがとうございます!」
こうして束さんの端末にGN粒子に関する一部のデータを送信したり、束さんから連絡用の端末を貰ったりしてから3人で帰路に就いたのだった。
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---武藤家宅前
「海をわざわざ送ってもらって悪いわね、千冬ちゃん」
「いえいえ、私も一緒に練習していて有意義ですから、このくらいはなんてことはありません」
俺は千冬さんのおかげで親に怪しまれずに帰ることが出来た。千冬さんには感謝しかないな。
「では、私はこれで」
「ありがとうね千冬ちゃん、これからも海が迷惑をかけるかもしれないけどよろしくね?」
「もちろんです。じゃあな、海」
「はい、千冬さんも気を付けて」
千冬さんを見送って俺は家の中に入り、そのまま自分の部屋に入るとベッドに倒れこんだ。
仰向けに寝転んで自分の手を見ると小刻みに震えていた。
「手がずっと震えてら...いくら精神年齢が25歳だって言っても、ミサイルやら戦闘機と戦うのは怖かったな...緊張の糸が切れて安心したらもう...」
精神的にも身体的にもISを使っていきなり戦闘をするのはかなりの負担だったようだ、俺はそのまま気絶するように眠りについた。
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---小学校教室
『白騎士・蒼機兵事件』から2年が経ち、俺達は小学4年生になった。
この2年の間に世界はすさまじく変化した...。
これまでの全ての兵器を凌駕するISは世界に衝撃を与え、各国はすぐさまISの研究と導入を決定。しかしISには幾つもの問題があった。まず、『女性しか搭乗出来ない』というもの。次に核となる『ISコア』が解析不能で量産が出来ない事。そして、その『ISコア』が全部で467個しかないこと。
開発者の束さんの発表によってISの性能はある程度の理解が進んだものの、肝心の問題は解決出来なかった。
国の暴走や混乱を避けるために国連は新たに『IS委員会』を設立。ISの軍事利用を禁止し、日本への情報開示と共有を定めた『アラスカ条約』を締結。同時にISのパイロットなどISに関連する人材を育成する『IS学園』を設立、日本が運営する。あらゆる国家機関に属さず、学園の関係者に対して一切の干渉が許されないという国家規約が付けられた。
事件時に使用されたIS『白騎士』は事件後に解体と初期化された後、企業などに情報公開され第一世代ISの開発基盤となった。しかしもう一方の『蒼機兵』であるエクスエクシアは束さんの作った2機目のISとして発表されるも、不具合によりコアを含めて封印中ということしか発表されなかった。
開発者である束さんの家族は、束さん以外は政府の重要人物保護プログラムにより離散し、監視付きで各地を転々とさせられる事となった。
つまり俺と一夏は箒に連絡を取ることが出来なくなった訳だ。政府が一切知らせずにやりやがったから知れたのは箒が転校すると言われた後だった。
一夏なんてえらい落ち込んだんだぞ...慰めるのに俺がどれだけ苦労したと思ってるんだ...
ちなみに篠ノ之道場は柳韻さんがいなくなったので閉じてしまったが、柳韻さんがいなくなる前に篠ノ之流剣術を教わり切ることが出来たのは不幸中の幸いと言えなくも無い。今でも一人で鍛錬は欠かさないしね。
「皆さん、今日は新しいお友達を紹介します。中国からの転校生の「
「こ、こンニちは。凰鈴音デス。よ、よろシクおねがイします...」
頭の中でここ2年の内容を整理していたら先生が転校生を紹介していたようだ...ってセカンド幼馴染こと「凰 鈴音」じゃないか!そういえばもうそんなタイミングか...
「転校生か、海!あとで話に行こうぜ!」
「おーう、分かったー」
休み時間になると転校生の下にクラスメイトが集まった、その中にはもちろん一夏と俺もいる。
「俺は織斑一夏って言うんだ、
「俺は武藤海。よろしく、凰さん」
2人で転校生の前に立ち自己紹介をした。
「アの...エっと...」
あーいきなり大勢に囲まれて緊張しちゃってるし困ってる訳だ。ここは人助けをしておきますか。
『いきなり大人数で囲ってごめんな、みんな凰さんと仲良くなりたいんだよ』
『きみ中国語話せるの!?』
『まあ、少しな、困ったことがあったらいつでも聞いてくれ』
『分かった!ありがとう助けてくれて』
『おう、これからもよろしく』
俺と鈴さんが中国語で会話をしている一部始終を見て、一夏を含むクラスメイトはポカンとしていた。
「みんな、凰さんは緊張してうまく喋れなかったけどこれからよろしくって」
「ちょちょちょ待ってくれ海!なんでお前中国語を喋れるんだよ!」
一夏が我に返り驚きを隠せないまま俺に聞いてくると、他のクラスメイトも同じように俺に質問してきた。
「あー、図書館とか本屋とかいって中国語とか英語の本読みまくったからだと思うわ、皆でも出来ると思うよ」
「「「「出来るか!」」」」
なんか皆から総ツッコミを貰ってしまった...ほんとに本見て勉強しただけなのに...
「ま、まあ海がなんかおかしいのは今に始まったことじゃないし、改めてよろしくな凰さん!」
「ウ、うん、ヨろしク!」
うんうん、仲良きことは美しき事だな、色々あったけどまだまだ充実した学生生活が送れそうだ。
「ふっふっふ...束さんは約束を絶対に忘れないのだ!時間はかかっちゃうけど待っててね、かーくん!」
前回の後書きでも書きましたが、この小説での白騎士事件は第三者によって起こされたテロということになっています。あと束さんは原作よりはかなりまともな設定です。
次回、とうとうアレを使うかも?
それでは次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。
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