今回は簪との学園祭デート回です。
楽しんでいただければ幸いです。
---1年1組教室
その後俺は一夏が休憩で抜けた穴を埋める為に教室にあるテーブルをひたすらぐるぐると回り続け、接客し続ける事1時間...
一夏が休憩から帰ってきた。
「海!戻ったぞ!休憩に入ってくれ」
「お~う...後は頼むわ一夏...」
俺はほとほと疲れ果て、一夏と後退してから水分を取り教室を出た。
「あ、お疲れ様、海」
教室の前には簪さんが待ってくれていた。
「ああ...簪さん待っててくれたのか...」
「凄い疲れてるね、大丈夫?」
「大丈夫...でも最初はちょっと軽食取りながら休める場所がいいかな...」
「ん...分かった、じゃあ2組が丁度いいと思う、すぐ隣だから」
「ああ...簪さんの優しさが沁みるよ...」
簪さんの気遣いで最初は2組の中華料理を食べに行くことにした。
「席空いてるかな...?」
「おーう...来たぞ...」
ぶっちゃけ幾ら疲れても接客という仕事をしている以上、顔に出すわけにもいかなかったので思ったよりも疲れている、それはもうキャラが崩れかけるぐらいには...
「あら、簪に海じゃない、席なら幾らでも空いてるわよ、1組のおかげでね」
2組に入ると直ぐに鈴が反応して俺達を席に案内しながら皮肉ってくる。
「悪かったよ...でもこっちはこっちで地獄だったんだ...いっぱい注文するから許してくれ...という訳で酢豚とチンジャオロース2人前づつ、あと白米山盛りで...」
「私はゴマ団子を...」
「簪は普通だけど海あんた本気?注文通りに持ってきたら4人分はあるじゃない、食べきれるの?」
「朝から準備が忙しすぎて何も食ってないんだよ...ちゃんと食べきるから出してくれ...」
「残すんじゃないわよ?」
「分かってるって」
「じゃあ持ってくるわね、少し待ってなさいな」
そう言って鈴は奥の方に引っ込んでいった。
「凄い量食べるんだね...」
「ん?ああ、普段も結構食べてると思うけど今は特にお腹減っちゃって」
「言われてみれば確かに海が食べてるご飯って絶対大盛り以上だった気がするし、操縦訓練の休憩中にもほぼ間食してたような気も...」
「食べないと持たなくて...食べた分トレーニングやISの操縦で消費出来てると思うから太ってはいないし」
俺がそういった瞬間に何故か簪さんが一瞬怪訝そうな目で俺を見てきたような気がする。
「そうなんだ...」
他愛もない会話をしているうちに鈴が大きな皿を運んできた。
「はい、酢豚とチンジャオロース2人前づつ、あと白米山盛りね、簪のゴマ団子もあるわよ」
「おお!待ってました!いただきます!」
「いただきます...」
「うん!美味い!中学の時から腕を上げたな!」
「当たり前でしょう!努力の成果ってやつよ!」
「しかし酢豚を食べると例の事件を思い出すな...」
「例の事件って?」
「そそそ、それはいいじゃない!さっさと食べなさいよ!」
「はいはい、簪さん、悪いけどこれは鈴にとっての死活問題だから触れないでやってくれ」
「わ、分かった」
その後、結局俺は4人前の料理を食べきり会計したのだが鈴を含めた2組の女子が引いていた。解せぬ...
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お腹を満たし、すっかり復活したので俺は改めて簪さんと学園祭を回った。
「ISの歴史か...しかしこうやってでかでかと自分の事が書かれているとムズムズするな...」
「それは仕方ないと思う、海は最初期のISのうち1機を所有していて白騎士と違って素性もハッキリしているから...」
「それでもこそばゆい!」
ISの歴史を纏め、教室いっぱいに様々な資料を展示しているクラスを見に行ったり...
「何故学園祭で爆弾解除なんだ?」
「ふっ...このくらい余裕...」
「簪さん早っ!」
爆弾解除のアトラクションを体験したり...
「お点前頂戴致します...」
「流石更識家のお嬢様...様になってるなぁ...」
「ちょっ...急に言わないで///」
実はラウラが所属していて織斑先生が顧問の茶道部に行ってお茶を頂いたりと、様々なものを見たり体験することが出来た。
「さて...時間的に次がラストだけど...簪さんは行きたいところある?」
「えっと...個人で出してて結構当たってるって評判の占いしてる先輩の所に行きたいんだけど...」
「占いなんて珍しいね、じゃあその先輩の所に行こうか」
簪さんの希望通りに占いをやっている先輩の居る教室へと向かう。
校舎の端の方の教室だったので少し歩いたが教室の扉の前まで着いたので扉をノックをすると
「はーい、どうぞ」
返事が返ってきたので扉を開けて教室に入ると、暗幕でそれっぽい雰囲気になった教室の真ん中にテーブルと椅子に座っている噂の先輩がいた。
「これはこれは珍しいお客さんだ、お二人さんも占ってもらいに?」
「えっと...よく当たるって聞いたので...」
「自分で当たるよ、とは言わないけどそれなりに評価はしてもらってるかな?まあ、とりあえず二人とも私の前にどうぞ座ってもらって」
「あ、はい、失礼します」
先輩に促されて椅子に座ると先輩はタロットカードを裏向きで机に広げて混ぜ始める。
「タロットカード占いなんですね」
「そうだよー、まあガッチガチにやると時間かかるから簡単にだけどね、じゃあ何について占おうか」
「えっと私と海それぞれ総合的に見てもらうことって出来ますか?」
「OKOKじゃあカードを並べたからこの中から4枚選んで表にしてみて?まずは簪ちゃんからかな」
「分かりました」
簪さんは先輩に言われるまま4枚のカードを選び表にする。
「星の逆位置、死神の正位置、審判の正位置、そして聖杯2の正位置か...」
「ど、どうですか...?」
「近々物凄く苦労する上に現実を見させられて悲観しちゃうかもって出てるね、その上で何かがスッパリと終わるような感じ?」
「そ、そんな...」
「でもこのカード、審判の正位置と聖杯2の正位置が出てるでしょ?だからその苦労さえ乗り越えられれば恋愛含めて色々と上手くいく、頑張ってよかったって思える時がくるかも」
「そうなんですね...ならちょっと良かったかな、気を付けて生活します」
「まあ、あくまで占いだから参考程度にね、じゃあ次は武藤くんね、もうカードは混ぜて並べなおしてるから4枚めくってみて?」
「じゃあ遠慮なく...」
俺も先輩に促されて4枚のカードを捲る。
「塔の正位置、棒5の正位置、棒10の正位置、そして...お、また聖杯2の正位置が出たね!それにしても...」
「えっとどうしたんですか?」
先輩の反応に俺は何となく嫌な予感がする。
「聖杯2の正位置以外の3枚、結構壮絶なものが出てるかも...」
「えぇ...」
「まず、今海くんが頑張っていることに関して精神的プレッシャーを感じる逃げられない場面が訪れる上に、結果の出ない不毛な争いが続き、心も体も疲労困憊してしまうって出てるね...」
「ま、マジですか...」
「うん、その上で予想していなかった出来事が起こって、ビックリしてしまうかも」
「うへぇ...」
「でもそれを乗り越えれば簪ちゃんと同じようにドキドキするような、恋の甘いロマンスが訪れるかもよ?」
「恋のロマンス!?簪さんの時には言ってなかったような...」
「まあ細かいことは気にしない気にしない!あくまで占いだから、ね?」
「わ、分かりました」
俺と簪さんは占いの結果を聞いた後席を立つ。
「じゃあ2人とも来てくれてありがとうね」
「いえ、とても参考になりました。こちらこそありがとうございました」
占いをしてくれた先輩にお礼を言って俺と簪さんは教室を出た。
「なんか、私も海も苦労しそうだね...」
「まあ、先輩もあくまで占いだからって言ってたし、少し気を付けて生活してれば大丈夫だと思うよ」
「うん...そうだね、じゃあ私はクラスに戻るけど海は?」
「俺も戻るよ、そろそろ一夏が限界を迎えてそうだ」
「分かった、じゃあね海」
簪さんと別れて俺は1組の教室へと向かった。
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1組の教室に戻り仮設バックヤードに入ると一夏が死にそうな顔で休憩していた。
「一夏、戻ったぞ」
「かっ海!助けてくれ!もう限界なんだ!」
「分かった分かった、ここまでありがとうな一夏」
「海君、さっそく3番テーブルからオーダー入ったからお願い!あと一夏君も一緒に行って!」
「分かった!すぐに出るよ!」
呼ばれたので3番テーブルに一夏と向かうとそこには...
「はーい楯無先輩参上!」
何故かメイド服を着た生徒会長が座っていた。
「どうしたんですか?楯無先輩、あと何故メイド服を?」
「ああ、なんか楯無さんは海がいない間に途中で来て手伝ってくれたんだよ、何故かは分からないけど...」
「そうゆうことか...」
「相変わらずつれないわねー、海くんは、まあ聞いてくれてるだけいっか、とりあえず二人とも君達の教室手伝ってあげたんだから、生徒会の出し物にも協力しなさいな」
「俺がいない間に進んだ話に勝手に巻き込まれた件について」
「まあまあ、そう言わずに生徒会の出し物、観客型参加演劇に協力してくれるとおねーさん助かるなぁ」
「は?」
「絶対碌でもないからな一夏」
「とにかく行くわよ! ゴーゴー!!」
「おわぁ!?」
「逃げてぇ...」
楯無先輩は俺と一夏を引っ張って何処かへ連れて行こうとする。この先どうなるかは原作知識で分かっているが自分が当事者になると考えるとため息が止まらくなった。
「ああ...一夏君と海君がいないと困るのに...」
「これ大丈夫なのかな...」
学園祭での簪とオリ主のデート回でした。
占いの部分は調べて書きましたけど何か間違っていたらすいません。
次回は原作でもあったシンデレラの回になる予定です。