今回はアツい展開!かも?
今後の流れの指標的な話にもなっている筈です。
楽しんでいただければ幸いです。
<<戦闘BGM 機動戦士ガンダムOOセカンドシーズン O-RAISER>>
俺はMSから視線を話さずに『TRANS-AM-FX』を解除しつつ拡張領域から小型の端末を取り出し、後ろにいるラウラに投げ渡しながら話しかける。
「その端末にレーゲンの位置情報が入ってる、お前の部隊の隊員は俺がキッチリ守ってやるから早く相棒を迎えに行ってこい!」
「っ!感謝します!お兄様!」
端末を受け取って俺の話を聞いたラウラはそのまま走ってレーゲンを取りに行った。少し心配だがラウラなら大丈夫だろうと直ぐに切り替えて、目の前のMSに集中する。
「蒼機兵...武藤海!何故男性操縦者の1人が我々に敵対する!」
「何故って...今さっき言ったばっかりじゃねぇか、『罪の無い命を好き勝手する権利なんてこの世界の誰にもねぇぞ』って」
俺の前に言える偉そうな格好をした奴が分かり切ったことを聞いてきたのでそれに返答してやる。そしてそのままMSのパイロットに俺は質問を投げかける。
「MSのパイロットさんよ、あんたらも本心であんな年端も行かないような女の子達を殺せって命令する奴に従ってんのか?」
「っ...俺達だってこんな事したくないさ...でもやらないと俺の、俺達の家族を食わせられなくなるんだ!仕方ないだろ!」
俺の問いに対してアヘッドのパイロットは感情を吐き出すように声を荒げる。
「でも、ここであいつらを殺して...それでアンタは家族に胸張って生きていけるのか?」
「そんなこと...分かってんだよ!俺だって!」
目の前のアヘッドのパイロットは感情的になり俺に怒りをぶつけるようにGNビームサーベルを抜いて向かってくる。
それをGNソードⅡで受け止めて鍔迫り合いになり、そのままMSのパイロットは俺に自身の怒りを吐露し続ける。
「MSが出て、これでやっとあんな子供じゃなく俺達が直接守れる、あんな小さな子供を戦わせずに済むって思って訓練し続けたのにMSによる最初の任務がこれだぞ!」
「そうか...」
俺は腰にマウントされている2本目のGNソードⅡを抜きアヘッドのGNビームサーベルを弾き飛ばし、思いっきり蹴り飛ばした。
「今の世界が歪んでいると思うなら一度0から考えてみろ、答えが出た時にまた会えるといいな」
「ぐっ...蒼機兵...」
加減していたとはいえISのパワーで蹴り飛ばされた衝撃は相当なものだったのだろう、MSのパイロットは地面に叩きつけられた後、気絶したようだ。
「それで?あんたはどうするんだ、ドイツ軍のお偉いさん」
俺とアヘッドが戦っている間に何やらこそこそやっていたドイツ軍のお偉いさんの方を向いて声をかけるとびくっと身体を跳ねさせてこちらを向くが直ぐにこちらを嘗めているような表情で浮かべた。
「どうするかだと?そんなのお前とその後ろの奴らを纏めて消せばいいだけだ、もうすぐここにMS100機の大部隊がくるんだからなぁ!」
お偉いさんが叫ぶと同時に残っていたGN-XⅢが俺の後ろにいる黒ウサギ隊の隊員達に残っていた装備のGNビームライフル攻撃してきたので、俺は即座にGNフィールドを展開してそれを防御し、即座にGNソードⅡをライフルモードに切り替えて打ち返し2機を破壊する。
アヘッドと異なりGN-XⅢは無人機なので遠慮なく胴体を撃ち抜いて破壊した。
『海!こっちに向かってくるMSを捕捉!アヘッド10、GN-XⅢ90の大部隊だよ!』
「分かってる!どうとでもしてやる!と言いたいところだけどラウラの仲間を庇いながらだとちと厳しいな...」
「お兄様!」
俺がどうやって戦うかを考えているとレーゲンを纏ったラウラがこっちに向かってきていた。どうやら上手く取り戻したようだ。
「ラウラか!相棒は取り返せたみたいだな!」
「おかげでなんとか!でもこの状況...どうすれば...」
真っ直ぐこちらに向かってくるMSの対処を考えているラウラに俺は口を開く。
「まずラウラはお前の仲間を安全な場所まで避難させてくれ、それまでの足止めは俺がしておく」
「なっ...!いくらお兄様でも無茶です!1人で100機のMSを相手にするなんて...」
「そう思うんだったらささっと避難させて戻ってきてくれ!どっちにしろ非武装の人間を守りながら100機のMSを相手にするのは無理なのは分かるだろ?」
「っ...!分かりました!すぐに戻ってきますから!」
流石軍人という事もあってラウラは俺の話を聞いて一瞬迷ったような表情をしたものの、直ぐに切り替えて自分の仲間を連れて離れていった。
「さてと...ユメ、さっきのアヘッドのパイロットみたいな人間もいるから出来ればアヘッドは無力化でいきたいんだが...バスターライザーソードってぶっ放したら有人機無人機関係なく消し炭だよな?」
『そうだね、ISと違ってMSは装甲で受けるしかないから確実に消し炭になるかな、でも『TRANS-AM-FX』でここまでぶっとばしてきた関係でまだ粒子のチャージ終わってないよ』
「なら普通に戦った場合で考えた時の粒子残量はどうだ?」
『アヘッドは無力化、残りは撃墜で考えるとちょっと厳しいかもね、分かってるだろうけどただ破壊するより手加減する方が難しいから、戦う事は出来るけど途中で粒子のチャージが間に合わなくなるかも』
「そうか...でもやるしかないよな!付き合ってくれ!」
『もちろん!』
ユメに状況を聞いた後、俺はMS部隊が飛んでいる高さに合わせるように飛び立ち、戦力差100対1の戦いに飛び込んでいった。
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<ラウラ視点>
全員揃っているな!ここまでくれば安心だ。
私はお兄様に言われた通り、黒ウサギ隊の隊員を安全な場所に避難させた。そしてそのままお兄様の元へと向かおうとする。
「待ってください隊長!そのまま彼の元に向かうつもりですか!」
「そうだ!1秒でも早くお兄様の元へ向かわなければ!こうしている間にもお兄様は1人で100機のMSを相手に戦っているんだ!」
隊員の1人が直ぐにでも飛び立とうとした私を引き留めてくる。
「ですが...分かっている筈です!隊長が参戦しても100対1が100対2になるだけ...それなら隊長だけでも...」
「それだけは絶対にダメだ!お兄様は私を信じて1人でMSの相手を引き受けたんだ!ここでお兄様を放って逃げ出すのは私が私としている意味が無くなる!これからもお前達やお兄様、嫁や皆と一緒に生きていく為に、ここで逃げるのは絶対に駄目なんだ!」
一緒に逃げようと提案してきた隊員に、私が私である為の決意をぶつける。これが私なのだと感情を口にすると...
「た、隊長!レーゲンが!」
「なっなんだ!レーゲンが光って...VTシステムはもう搭載されていない筈!」
突然私の纏っているシュヴァルツェア・レーゲンが強く輝きだし私はそのまま光に飲み込まれた。
「ここは...」
気が付くと私は見たことのない場所に立っていた。戦後の様で周りにある建物は崩れているが、所々に植物が生えていて気持ちのいい風が吹いていた。
「ここはコアネットワークの意識空間です。マスター」
私の後ろから声が聞こえて振り向くとドイツの軍服を着た、私と同じ銀髪の女が立っていた。
「コアネットワークの意識空間だと?じゃあお前は...」
「はい、私はシュヴァルツェア・レーゲンのコア人格です、そしてここへ呼んだのは第二形態移行の為です」
「第二形態移行だと?」
「マスターの自分が自分としている意味と意思が確固たるものになった事で私との繋がりが強くなった今なら第二形態移行出来るということです。蒼機兵...お父様が下さったデバイスの中にあった情報と物資のお陰でマスターに完全に適合した機体になることが出来ます」
私の前にいるシュヴァルツェア・レーゲンのコア人格だという女はそう説明してきた。お兄様の事をお父様と言っている事は今は気にしないでおこう。
「そうか、なら頼む」
私は2つ返事でレーゲンに第二形態移行を頼む。
「その前に、1つ...このまま第二形態移行してお父様に協力すればマスターは確実にドイツにはいられません、帰る場所もなくなりますが...」
レーゲンは心配するような試すような表情で私に質問ともいえない事実を投げかけてくるが...私の答えは決まっている。
「帰る場所ならある、それはもうドイツじゃない私が私でいられる仲間の所だ、その仲間を守る為にお前の力が必要だ、レーゲン...一緒に戦ってもらうぞ」
「充分です、共にまいりましょうマスター」
「ああ!」
そして私の視界はここに来る前と同じ光で埋め尽くされ...
「た、隊長?その姿は...」
「戻ってきたか...」
私に呼びかける声で現実に戻ってきたことを確認してそのまま自身の纏っているレーゲンを確認すると...
「これが第二形態移行したレーゲン...いやシュヴァルツストライクか...これなら!」
「隊長が第二形態移行...」
私は一度黒ウサギ隊の全員を見てから声をかける。
「これから私はお兄様...蒼機兵の援護に向かう!すぐに戻ってくるから安心して待っていてくれ!」
「「「はい!」」」
仲間達の力強い返事を背に私はお兄様の元に飛び立った。
『うぉぉぉ!これアツい!アツいよ海!』
「アツいってなんだよ!まだ無人機20機しか墜としてねぇんだから気合入れてサポートしてくれユメ!」
という訳で急に変わった世界に苦悩する人間がいることと...
ラウラ覚醒回でした!
シュヴァルツェア・レーゲンの第二形態移行は名前で元ネタ分かっちゃう人も多いかもしれませんね!
それでは今後も楽しみにしていただければと思います。
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