脳内妄想無双は好きだが実現するのは違うと思う   作:大鷹とび

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いつも見てくださってありがとうございます。大鷹とびです。

期間が空いて申し訳ないです。

仕事で精神をやられまして...

今回は読者の皆さんも気になっていると思うので楽しんでいただければ嬉しいです。


56話 予想外の出会い

アイルランド軍のISパイロットがディランディ大尉と呼んだ男の見た目は完全にガンダムOOに出てくるロックオン・ストラトスと同じだった。

 

「嘘だろ...」

 

あまりの衝撃に思わず言葉をこぼしてしまう。

 

「どうかしましたか?」

 

「...いえ、あのMSパイロットと会話は出来るのかなと」

 

「元々、ディランディ大尉には同席頂く予定でしたので出来ますよ、何か気になることでも」

 

「ええ、まあ...」

 

「大尉は凄いんですよ、まだ配備されて間もないMSを見事に乗りこなしてあっという間に大尉の座まで上り詰めてMSの専用機まで頂いてるんです、特に狙撃の腕が凄くて!」

 

「そうですか」

 

ISパイロットの言葉から目の前にいるのはニール・ディランディだろうと判断する。

 

「おいおい、エイミー、そんなに色々話すなよ、一応国家機密だぞ?」

 

「えー...だってお兄ちゃんの事自慢したかったんだもん!」

 

「自慢って...お前が案内してる人間はもっとすごい人間だろうが...」

 

2人の会話から俺を案内していたパイロットがまさかのOO劇中では自爆テロによって死亡していた妹だという事も分かった。

 

「あ、すみません蒼機兵さん!」

 

「いえ...ご兄妹なんですね」

 

「はい!自慢の兄なんです!あ、この建物の中でお話出来ればとの事ですので少々お待ちくださいね」

 

歩いているうちに大きな建物の前に着くと、そう言ってISパイロット...エイミー・ディランディは建物の中に入っていき、俺と...ニール・ディランディらしき男が残された。

 

「明るい妹さんですね」

 

「ん?ああ、ちょっと明るすぎるがな、でも仲良くやってるよ、蒼機兵...あんたに兄妹は?」

 

「俺は一人っ子ですね」

 

「そうか、ところで蒼機兵さんよ、なんか俺について気になることがあるみたいだが...」

 

先ほどの会話を最初から聞いていたのか、俺に対してニール・ディランディが何が気になるのかと聞いてくる。向こうから聞いてくれるならありがたい。

 

「じゃあ自分達2人しかいない今のうちにまずは確認を...まずは、貴方はニール・ディランディで間違いないですか?」

 

「ん?またフルネームは名乗ってない筈なんだけどな、まあそうだ、俺はニール・ディランディで間違いないぜ」

 

「では次に...『ソレスタルビーイング』、『GN粒子』、そして『ロックオン・ストラトス』この言葉に聞き覚えは?」

 

「っ!?...お前、一体何者だ...!」

 

俺の言葉に驚愕して警戒するニール・ディランディ、概ね満足な反応が得られたので俺はそのまま言葉を続ける。

 

「俺が何者かは後で教えます、そのかわり今日出国の準備をしておいてください」

 

「んないきなり言われたって...!」

 

「俺は元の世界で貴方が死んだ後、世界がどうなったかほぼ全て知っています」

 

「何ッ!?」

 

「それも含めて全てお話します、ただ貴方以外の人に...アイルランド政府やら色んな所に聞かれるわけにはいかないんです、だから俺と一緒に日本に来てください、『蒼機兵と篠ノ之束から技術の提供で受け取りに自身が指定された』とでも言えば許可は下りる筈です、必要なら俺も政府に交渉しましょう」

 

「はぁ...オーライ、分かったよ、その代わりちゃんとこの後の話し合いでウチの政府の高官連中を説得してくれよな」

 

「もちろんです、丁度妹さんも戻ってきたみたいですしね」

 

タイミングよく建物から手を振りながらエイミー・ディランディが出てくる。

 

「お待たせしました~!準備が出来ましたのでこちらにどうぞ~!」

 

肩をすくめながらニール・ディランディは建物に入っていき俺も続いて入る。

 

応接室のような部屋に案内されると既に部屋の中には政府の高官らしき人間がいて、とても丁寧にもてなされ、机を挟んで高官と対面で座り、軍属のディランディ兄妹はボディガードも兼ねている為なのか立って控える。

俺が座って一呼吸置くと高官が口を開いた。

 

「今回は助けていただき大変感謝しています」

 

「いえ...こちらはこちらの目的の為に動いただけですから...」

 

「それでも結果的に我が国のIS・MS部隊は全滅せずに済みましたから、救っていただいたことに変わりはありません」

 

当たり障りのない会話を続けながら俺は高官の狙いを探っていた。

 

「(感情や考えに悪意はない...狙いは弱体化した防衛力を何とか補強したいという事か...自分の国を守りたい一心の行動...政府の人間がみんなこんな人間ならな...)」

 

少し集中すれば目の前にいる高官の心の内が手に取るように分かった。死者の残留思念に囚われかけたのはどうやら悪い事だけではなかったみたいだ、もう二度とごめんだが...

 

「貴方さえよろしければもう少しアイルランドに滞在してISパイロットに指導等を行っていただきたいというのが本心ですが...助けていただいた上にそんな失礼な事は言えません、せめて滞在中は最大限おもてなしさせていただきます」

 

「(自身の思惑すら隠さずに曝け出すか...)ありがとうございます、申し訳ありませんが自分はこのあと直ぐに日本に帰ることになると思います、ですが技術提供をさせていただきたい」

 

「え!?よ、よろしいんですか!?」

 

「はい、その代わり日本でしか自分達の技術は渡せません。なので日本政府への交渉と、受け渡し担当として彼...ニール・ディランディを日本に同行させたいのです」

 

「分かりました、その条件を吞みましょう、日本政府への交渉も直ぐに対応致します、ディランディ大尉も直ぐに準備をお願いします」

 

「了解致しました」

 

高官の指示にニール・ディランディは直ぐに返事と敬礼を返し、部屋を出ていく。

 

『(海、そろそろお母さんが到着するよ)』

 

「(やっぱりか、束さん心配してきちゃうと思ったんだよなぁ、分かった、ありがとうユメ)」

 

「すいません、迎えが来たようです、また不法侵入してしまうことをお許しください」

 

「いえいえ、技術提供をしていただけるのですからそのくらいは全く問題ありません」

 

俺が高官に再度の不法侵入を謝り、問題ないと返事をもらった瞬間にズドーンと大きな音と振動がする。

 

「何だ!?何が!?」

 

高官の人と部屋に残っていたエイミー・ディランディが混乱している間に部屋の天井から束さんが派手に降りてきて俺に飛び付いてくる。

 

「かーくん大丈夫!?頭痛くない!?気分は!?」

 

「束さん、大丈夫ですから一度離れてください...他の人もいますから...」

 

「し、篠ノ之博士...」

 

「あ?なんだよお前、束さんとかーくんの時間を邪魔したら殺すぞ」

 

「ひっ...」

 

「束さん、駄目ですよそんなこと言ったら、せっかく色々気を利かせてくれたし、真に国の事を考えてるこの世の中じゃ絶滅危惧種みたいなものですよその人は」

 

別に束さんに声をかけるつもりでもなかったであろう高官の人は束さんに凄まれて怯えてしまったので俺が束さんを宥める。

 

「ふーん、まあいいや、早く帰ろうかーくん、戻って色々診ないと...」

 

「束さん申し訳ないんですけど帰りに人間1人とMS1機追加で載せられますか?」

 

「んー?直ぐにかーくんを診れるように改良型人参ロケットできたから積載量もたっぷりで全然余裕だけどどうして?」

 

「(プライベートチャネルで話しますけど自分達に味方してくれそうな向こうの世界の人間を偶々見つけました)」

 

「(成る程、それは是非ともお話と協力を仰ぎたいね)」

 

「(技術提供の受け渡しの担当として俺から指定したのでもう準備してくれてます、後はこの国は今回の戦闘で戦力がかなり落ちてしまっているのでこの前完成した対MS用の防衛システムを一台置いていきたいんですけど...)」

 

「(丁度もしもの為に一台持ってきてあったからそれを置いていこうか、解析すれば量産は出来るだろうし非殺傷で転用も出来ないだろうからね)」

 

「(ありがとうございます)」

 

プライベートチャネルで数秒で束さんとの会話を済ませる。

 

「じゃあ帰ろうかかーくん」

 

「分かりました、じゃあ自分達は帰ります、もちろんディランディ大尉も連れていきますのでご安心を」

 

「わ、分かりました。本日はありがとうございました」

 

「あ、対MS用の防衛システムも置いていきますので有効に使ってください、技術提供の一環という事で」

 

「は、はい...」

 

防衛システムを置いていくことを伝えて俺は束さんと建物を出て外に行くとそこには記憶になる人参ロケットを4倍ぐらいにスケールアップしたものが地面に突き刺さっていた。

 

「どおりで振動と音がでかいと思った...」

 

俺が人参ロケットを見上げているとMSを運搬用の車両に乗せてニール・ディランディがやってきた。

 

「どぉわぁ!何なんだこりゃぁ!」

 

車から降りて人参ロケットを見て驚いている間に束さんがサクッとMSをロケットに搬入していた。

 

「君がかーくんの言ってた人だね、ほらほら早く乗って!防衛システムはもう置いてきたしサクッと帰るよ!」

 

そう言って束さんは俺とニール・ディランディをロケットに放り込むと自分もさっとロケットに乗り込んであっという間に飛び立つ。

 

「おい待て説明を...おわぁぁぁぁ!」

 

「いつものだぁ...」

 

俺はロケットの中でニール・ディランディの反応を楽しみながら空の旅を楽しむのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--ロケット機内

 

「そういえば束さん」

 

「ん?どうしたんだいかーくん」

 

「ユメが束さんの事をお母さんって呼んでたんですけど、コア人格は皆束さんの事を母親だと思ってるんですよね」

 

「そうだね、皆いい子たちだよ」

 

「まさかと思いますけど俺の事父親って思ってたりしないですよね...」

 

「サア、ドウダロウネー」

 

「カタコトになってますよ...」




という訳でまさかの初代ロックオン・ストラトスことニール・ディランディとの邂逅でした。この世界ではちゃんと家族も無事です。

この出会いがどんな展開を齎すのか...

それでは今後も楽しみにしていただければと思います。
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