脳内妄想無双は好きだが実現するのは違うと思う   作:大鷹とび

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いつも見てくださってありがとうございます。大鷹とびです。

大変遅くなり申し訳ありません...

ある程度書き溜めてはいますが中々筆が乗らず...

出来次第投稿していこうと思いますので今後もよろしくお願い致します。


63話 輪廻の花冠

ハンガーにあったIS...コスモスが強い光を発して思わず目を閉じた。

 

「なっなに!?」

 

状況を確認しようとしてISを部分展開しようとしても出来ず、目を開けると周りの風景ががらりと変わっていた。

 

「ここは...」

 

デュノア社のISハンガーにいた筈なのに今は僕が昔お母さんと住んでいた小さな家が目の前にあった。

 

「シャルロット?お前もいるのか?」

 

声の方に振り向くとお父さんとロゼンタさんが驚きながらもこちらに歩いてきていた。2人もここに連れてこられたみたいだ。

 

「我々はデュノア社のISハンガーにいた筈だ、ここは一体...」

 

「此処はコアネットワークの意識空間ですよ」

 

突然お父さんでもロゼンタさんでもない声が聞こえたと思えば僕たちの目の前に女の人が現れて...

 

「お母さん!?」

 

「この姿はあなた方の記憶から読み取って再現しているものに過ぎません、私はコスモスのコア人格です」

 

「コア人格!?まだパイロットもいないISにコア人格が発現するとは...」

 

お父さんが目の前にいるコスモスのコア人格と名乗る女の人の話を聞いて驚いているとそのまま女の人は話を続ける。

 

「私は貴女の専用機...ラファール・リヴァイヴ・カスタムIIのコア人格とシンクロして目覚めました」

 

「ラファールの?」

 

「そうだよ、シャルロット」

 

コスモスとは違う声が聞こえてコスモスの後ろから別の人影が出てくる。

 

「ぼ、僕...!?」

 

コスモスの後ろから出てきたのは小さい頃の僕そっくりの女の子だった。

 

「私がラファール・リヴァイヴ・カスタムIIのコア人格だよ」

 

「君が...」

 

目の前の女の子は自らをラファール・リヴァイヴ・カスタムIIのコア人格だと名乗って微笑んだ。

 

「どうして僕だけじゃなくお父さんとロゼンタさんまでここに?」

 

「お礼が言いたかったの、貴女達家族に」

 

「お礼?」

 

「私達に人の温かさを...温もりを教えてくれてありがとうって!ね?コスモス!」

 

「はい、私がこんなにも早く目覚めることが出来たのは貴女方家族の心に触れられたからなのです」

 

「家族か...僕が欲しかったのは...家族の温もりだったんだね...」

 

ラファールの言葉がすとんと胸に落ちた。

 

「お前はもう1人じゃないんだシャルロット」

 

「私達がいるわ、それに友達もたくさんいるのでしょう?」

 

「お父さん...ロゼンタさん...」

 

お父さんとロゼンタさんが近くで微笑んでくれる。

 

「貴女はもう大丈夫!私達も力になるから!」

 

「今度は貴女が温もりを守ってあげてください、私達を使って」

 

ラファールとコスモスが僕の手を握った瞬間ここに来た時と同じ光が辺りを包み込んだ。

 

———————————————————————

 

<海視点>

 

数拍置いてコスモスから発せられた強い光が弱まり、光に包まれていたデュノア社長やシャルロットさんの姿が見えてきた。

 

『ISの反応は1機分だけどコア反応は2つ...これは...凄いよ海!』

 

「ダブルオーガンライザー以外にISコアを2つ持つ機体が出てくるとは思わなかったな」

 

光が収まりそこに立っていたのは新しい機体を纏ったシャルロットさんだった。

 

「シャルロット?その姿は...」

 

シャルロットさんの近くにいたデュノア社長が声をかける。

 

「リイン=カーネイションFS...ラファールとコスモスが融合した、お父さん達の想いの結晶...あの2人がお父さん達の想いを形にしてくれたんです」

 

「そうか...もう私から言う事は無い、お前はお前の思う通りに生きなさい」

 

「ありがとう...お父さん...」

 

大事な親子の会話を静観していると急にけたたましいアラート音が辺りに響き渡った。

 

「なんだ!」

 

デュノア社長が即座に自身の携帯で状況を確認する。表情を見る限り芳しくなさそうだ。

 

「なんだと!?どうしてこんな時に...」

 

会話を終えて携帯を仕舞ったデュノア社長がこちらに向き直り口を開く。

 

「MSの集団が真っ直ぐこちらに向かってきているようだ、どうやらテロリストの様だが...よりにもよってこんな時に...」

 

「僕が迎え撃ちます、お父さん」

 

「しかしシャルロット...」

 

「僕は僕が守りたいものを守る、それが僕の生き方です!」

 

「そうか...分かった、私はロゼンタと共に従業員の避難をする、そちらはまかせたぞ」

 

「はい!武藤くんもお願い!僕の大事なものを守るために!」

 

シャルロットさんが俺に向き直って真っ直ぐ目を見てくる。もとより一緒に迎撃に出るつもりだったけどこの顔が出来るならシャルロットさんにもう憂いはなさそうだ。

 

「もちろんだ!シャルロットさんの手伝いをさせてくれ、お互いに助け合うからこその友達や仲間だろ?」

 

「ありがとう!武藤君!行こう!」

 

「ああ!」

 

シャルロットさんが飛び出したのに続いて、俺もダブルオーガンライザーを纏ってハンガーを出た。

 

———————————————————————

 

--デュノア社前

 

『レーダーに反応あり!MSが30機、真っ直ぐこちらに向かってくるよ!距離1000!60秒後に会敵!』

 

「了解!シャルロットさん!準備は大丈夫?」

 

「大丈夫、もう大切なものは誰にも奪わせない!絶対に守ってみせるから!単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー) 全武器完全展開(フル・ウェポンズ・スイッチ)!」

 

シャルロットさんが単一仕様能力を発動した瞬間、シャルロットさんの周りに、半透明の武装が数えきれないほど出現した。

 

「これは...」

 

「リイン=カーネイションFSの単一仕様能力だよ、説明は後でね!来るよ!」

 

シャルロットさんの言葉に気を取り直して向き直ると、既にはっきり見えるほどの距離までMSの部隊が迫ってきていた。

 

「こちらに接近中のMSに告げます!直ちに停止し投降してください!」

 

「シャルロットさん...」

 

シャルロットさんは出来る事なら戦いたくないのだろう、MS部隊に投降を促していた。だが...

 

「シャルロットさん、あいつ等には何を言っても無駄だよ...」

 

「うん...でも、もしかしたらって...こうなっちゃう事も分かってたから、戦う事を迷ってなにも守れないような事にはならないように覚悟は決めてるよ」

 

シャルロットさんの呼びかけも空しく、敵のMS部隊は止まることなく各々の射撃武器を構えながら真っ直ぐこちらに突っ込んできた。

 

『海!攻撃来るよ!』

 

「っ!シャルロットさん回避を!」

 

ユメが叫ぶと同時に敵からの射撃がこちらに放たれたので俺は回避運動を取りつつシャルロットさんにも回避するように促す。

 

「大丈夫だよ、武藤君」

 

<<BGM 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 遠雷 ~遠くにある明かり~>>

 

シャルロットさんが俺の方を向いて微笑んだと同時にシャルロットさんの周りに展開されていた武装の内、シールドが実体化してこちらに飛んできたビームやミサイルを全て防いだ。

 

「マジか...ダブルオーガンライザーでもここまでの防御は無理だな...」

 

「これが全武器完全展開(フル・ウェポンズ・スイッチ)の能力だよ、今見えてるこの半透明の武装はリイン=カーネイションFSに登録されている武装が全て展開されてて全部僕が自由に使えるし、今みたいに遠隔操作で実体化させて防御したりも出来るよ」

 

「ほぼBT兵器の上位互換みたいな能力だな...セシリアさん泣くぞ...」

 

「この能力実はコスモスとリヴァイブのコア人格の2人に僕の思考を読み取ってサポートしてもらってるんだ、だからBT兵器とはまた違うと思うよ、ISコアが2つ搭載されてるからこそできる力業かな」

 

「それもそれで凄いけどね...」

 

展開されている武装をよく見るとストライクのビームライフルやストライカーパック、ガンダムF90のシールドやミッションパックの武装があった。

 

「(リイン=カーネイションFS...FSはフォーミュラ・ストライクの略か、シャルロットさんに渡した端末には換装機構を持った機体のデータを入れておいたけど、まさかデュアルコアになることで2機分の特徴を取り込むとは思わなかったな、あの機体は恐らく全身のパーツが換装可能だろう)」

 

「さあ、いくよ!」

 

シャルロットさんは両手にそれぞれストライクとF90のビームライフルを展開、攻撃をアンチ・ビームシールドで防ぎつつ、花弁のような非固定浮遊部位(アンロック・ユニット)から実弾とビームを織り交ぜた射撃をすることで牽制、動きを誘導することでビームライフルの射撃を確実に当ててゆく。

 

「こりゃ俺は要らないかもな、シャルロットさんの対応力に2つのISコア人格からのサポートがあれば殆ど隙は無いだろうし...っと」

 

シャルロットさんの様子をハイパーセンサーで確認しつつ俺はGN-XⅢから飛んできたビームを躱し、ツインドッズキャノンを撃ち返してそのまま撃墜する。

 

「どうして他の人の大切なものを奪おうとするんだ!貴方達は!」

 

F90のミッションパック D-TYPE、ストライクのソードストライカー、ミッションパック B-TYPEと次々に自身の装備を切り替えつつ、遠隔操作される武装も駆使してシャルロットさんはあっという間に1人で無人機を20機撃墜、有人機も8機無力化して残りの1機、アヘッドと対峙していた。

 

「ISは俺から仕事を!家族を!全部奪っていったんだ!復讐して何が悪い!」

 

「ISの所為で家族や仕事を失ったからって他の人の大切なものを奪うのは間違ってる!それじゃあ貴方も何も変わらない!」

 

「シャルロットさん...」

 

アヘッドのパイロットから吐き出される呪詛を受け止めてシャルロットさんは復讐を止めようとする。

 

「ISを使っているお前なんかに俺の気持ちが分かってたまるか!全部消えてしまえ!」

 

アヘッドのパイロットが叫ぶと同時にライフルを投げ捨てビームサーベルを腰だめに構えてシャルロットさんに突っ込む。

 

「シャルロットさん!危ない!」

 

俺が叫ぶ前にシャルロットさんは既に動き出していた。ミッションパック K-TYPEのビームシールドを装備してビームサーベルを受け流し、隙が出来たところで腕部に蹴りを入れてビームサーベルをアヘッドの手から弾き飛ばした。

 

「投降してください...貴方の怒りは僕に話してくれませんか?ISパイロットと話なんてしたくないかもしれません。でも誰かを傷つける前に話して欲しいんです。僕も家族を失う気持ちは少し分かるから...」

 

「うっ...ぐっ...俺は...」

 

シャルロットさんの話を聞いてアヘッドは動きを止めた。

 

「何も変わらない...か...」

 

『海...?(海の心が読めない?こんなこと今までなかったのに...それに一瞬感じたこの嫌な感じは...?)』

 

「ああ...ごめんユメ、ちょっと考えててな、とりあえずシャルロットさんがテロリストは制圧したし、もう心配いらないだろうから今日休んだらイギリスに行こう」

 

『う、うん...』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『こんにちは、私とコスモスもコア人格仲間としてよろしく...ってどうしたの?ユメ』

 

『海の心が読めなかったの...戦闘中じゃなかったから大丈夫だったけど、今までこんなこと無かったから不安で...それに一瞬感じた嫌な感じ...触れるもの全てを壊して滅ぼすかのような感じは...』

 

『あのお父さんがそんな破滅願望みたいなものを持っているとは思わないけど...』

 

『それは分かってるんだけど...もしかしたらって...元々今の問題を解決して敵を全部倒したら自分も死のうとしていたぐらいだから...』 

 

『うーん...とりあえずお母さんに共有はした方がいいかもね』

 

『うん、そうする...』




今回はシャルロットの二次移行回でした。

順調に仲間たちが強化されていきます。

最終決戦はいつになるのか...


それでは次回も楽しみにしていただければと思います。
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