Fate/Stardust Vendetta―星屑の復讐僤―― 作:ソクリ
「復讐は何も生まない。だったら、俺は総てを忘れて生きて行けと。この屈辱も虚無も全てを忘れて、明日を夢見ろと? そんな夢物語が許されるか」
レイジ・オブ・ダスト 男性/14歳
本作主人公、燃え盛る炎のように跳ね上がった黒髪に、紺と黒の衣装、同色のモッズコートを身に着け、黒色の手袋、背中に剣を携えた少年。その表情はどこまでも薄暗く、己の目的を果たすこと以外に何の興味もないという様子を浮かべている。
レイジという名前自体も偽名であり、直近の数年間の記憶も定かではない。ただ、記憶として残っているのは、生まれ育った村を焼かれた記憶と、手を離してしまった大切な少女の姿、そして、自分たちから総てを奪った「七星」という存在の名前だけである。
求めるのは、自分たちに災厄をもたらした七星たちの殲滅、彼らを殺戮し、大切な少女の笑顔を取り戻すことができるのならば、己の命すらも躊躇しないと決め、彼はセプテムの地へと舞い戻った。
その身体には実験によって与えられた人造七星の力、そして七星を喰らい殺すための魔術が与えられており、七星殺しの魔術使いともいえる。
セイヴァ―と呼ばれる謎の男より与えられた、15騎目のサーヴァント、アヴェンジャーと共に、彼は殺戮の世界へと飛び込んでいく。
その先には地獄しかないと知りながらも、彼は心の中で願う、復讐の先には地獄しかない、そのような結末は認めない。地獄を越えた先には、必ず花を咲かせることはできる。そんな結末が待っているのだと。
「少年よ、為すと決めたのならば最後まで戦い続けよ。途中で諦めることこそ、最大の悪であると知れ」
「小僧どもだけに任せてはおけまい。もっとも、儂は戦う事が出来ればそれで十分じゃが」
「復讐なんてどうでもいい。ただ、君と言う人が救われるのかどうかそれが知りたいんだ」
アヴェンジャー 真名『???』『???』『???』
男性/秩序・中庸/混沌・中庸/秩序・悪/筋力C耐久C敏捷B魔力C幸運B宝具B
汗血馬を駆る鎧を着こんだ壮年の男性、白髭を生やし、一枚布を身体に巻きつけた老人、黄色の衣を纏った病的な隈を浮かべた青年の三人で構成されるハイ・サーヴァント。
通常は鎧を着こんだ壮年の男性が主人格としてレイジと共に行動するが、必要に応じて老人と青年が身体の主人格を握り、主人格の変更と共に身体も変質を起こす。
セイヴァ―より直接与えられたサーヴァントと言う由来から、本来の正規的なサーヴァントとは異なり、それぞれの霊基がつぎはぎのように足され、ギリギリのバランスの上に成り立っている。
最も、それは弱小の英霊が重ね合わされたと言うわけではなく、壮年の男性と老人は復讐という点において世界でも有数の英霊であり、青年もまた他者に悪意を向けると言う点では有数の英霊であると言える。
彼らが為してきたことをレイジは決して糾弾しない。己が七星に復讐をするための道具として使えるのであれば、彼らが何を想おうとも拘泥しない。アヴェンジャーもまたレイジの復讐が止まらぬ限り、力を貸し続ける。聖杯への願いを託すには、彼らは既に終わってしまった者たちであるが故に……
「このセプテムの地を薄汚い七星の血族たちから解放する。そして聖杯戦争という大義名分を以て、私はこの地を治める王となる。君もその家族も既に不要なのだ、リゼ皇女」
タズミ・イチカラ― 男性/41歳
セプテム王家に古くから仕える大貴族イチカラ―家の現当主、数年前に他界をした父から当主の座を明け渡されたが、その当主交代劇には多くの噂話が付きまとっており、一説には、当主となるために父を暗殺したのではないかとも噂されている。
此度のセプテムにおける聖杯戦争の主催者の1人でもあり、七星側と対峙する陣営側の纏め役として、王都から離れた領内に保有する城に参加者たる6人を集めている。
聖杯戦争における願いをセプテム国の繁栄であると口にしながらも、その腹中には己がセプテム国の王となる野心が芽生えている。七星の血族に支配されたセプテム国より七星を滅ぼすために聖杯戦争を利用する。大義名分が与えられたクーデターは、聖杯戦争におけるサーヴァントの召喚が現実となったことで、彼に未来絵図を浮かばせるに足りる地盤を築き上げた。
もっとも、彼は知らない。聖杯戦争がただの一方的な殺し合いではないことを。己もまた戦争の参加者の1人となったことを。
「軽薄な男はあまり好みませんね。千の言葉で飾り立てるよりも一つの武勲で、己の気品を示してみてはいかがですか? 戦士としても殿方としても、私はそちらのほうが信頼できます」
ランサー 真名『???』
女性/秩序・善/筋力C+ 耐久B 敏捷A 魔力D 幸運B 宝具A+
タズミ・イチカラーによって召喚されたサーヴァント、漆黒の全身スーツと上半身には鎧をまとってる女戦士。肩に付かない位置で切りそろえた漆黒の髪に濡れたような黒曜の瞳を持つ。性格は温厚、控えめである一方、優れた機知も持ち合わせている才女。忠義心に篤く、素朴で飾り気がなく、下からも上からも信頼されるタイプ。
武器は両腕それぞれに握った双槍であり、生前はこの双槍を振い、一つの軍団の長として、戦場を駆けぬけた。
タズミ自身の野望に付いては見抜いているものの、自分を召喚したマスターである以上、その命令に従うのは戦士として当たり前の事であると考え、従っている。
七星側のアーチャーとは、直接的な面識はないものの、懐かしい感覚を覚える相手である。
「お前と同じだアーチャー。俺もまた恥知らずにも生き残り続けてきた。だから……俺は死に場所を求めているのかもしれないな」
エドワード・ハミルトン 男性/30歳
タズミ・イチカラーによって招集された6人のマスターの1人、胸元の開いたシャツに、テンガロンハットを被った無精ひげを生やした人物。
元は聖堂教会に所属する代行者であったが、とある封印指定の魔術師を鎮圧するための戦いにおいて、仲間たちが全滅、命からがら生き残ったものの、次の任務に置いても同じように自分以外を残して仲間の代行者たちが全滅したことによって、聖堂教会の中でも死神のあだ名をつけられ、聖堂教会を去った。
その後は、フリーの魔術師狩りの傭兵として、代行者時代のつてを頼りながら、生計を立てていたが、ここでもやはり多くの知人をなくすことになり、自分自身の抗えない呪いのようなものを背負っていることを自覚する。
タズミの誘いに乗り、聖杯戦争に参加したのも、己の死に場所を求めての事であり、自分が最後まで聖杯戦争に勝ち残るとは考えていない。もしも、生き残ってしまったとすれば、願うのは己の身体に降りかかった呪いを解除することであろう。最も、そのような呪いが本当に存在しているのかすらも分からない。
アーチャーとは互いに深い悔恨を持つ者同士として気が合い、どのような結末を迎えたとしても、互いに恨むことは無いようにしようと約束し合う。
基本的には物静かでマイナス思考であるが、同じ陣営の八代朔姫にはその様子をイジり倒され、常々彼女のテンションに巻き込まれていくが……
「僕は悪魔に魂を売ったことで報いを受けた。あまりにも恥知らずな行為だった。その贖罪が出来るのなら、エドワード、君に力を貸そう」
アーチャー 真名『カスパール』
男性/中立・悪/筋力D 耐久E 敏捷C 魔力B 幸運C 宝具A
マスケット銃を持ち、近世の猟師服に身を包んだ青年、その表情は諦観と後悔に塗れ、どこか疲れ果てた枯れ木を思わせる。
真名は、カスパール、ウェーバーの歌劇『魔弾の射手』に登場する、悪魔と契約した猟師。猟師仲間のマックスに撃てば必ず的中する悪魔の魔弾を渡し、彼と彼の婚約者を亡き者にしようとした人物。魔弾は全部で7発あり、6発までは射手の狙った物に当たるが、
最後の一発だけは悪魔ザミエルが狙った者に当たるという呪いがかかっていた。
最後の銃弾で悪魔ザミエルが選んだのはカスパールであり、彼はその因果が巡るようにして魔弾によって命を落とした。
それが悪魔のささやきによるものであったのか、自分自身が悪魔に魂を売ったからの末路だったのか、もはや彼にも分からない。あるのは果ての無い後悔と贖罪の意識だけであった。
戦闘スタイルは己のマスケット銃を使った射撃と、魔弾の射手の逸話にもなった7発の悪魔の銃弾、6発は必ず相手に的中させ、7発目だけは外した場合に必ず術者が命を落とす。なお、原典からこの銃弾は他者に明け渡ることもできる。
聖杯に掛ける願いは、『マックスへの贖罪』、かつての己の過ちの清算をこそ心よりのぞんでいる。
「これはチャンスさ。ステッラを出し抜いて、俺達のファミリーがこのセプテムを裏から牛耳る。イチカラーの旦那には感謝してもしきれないねぇ」
ジャスティン・ドミルコフ 男性/44歳
タズミ・イチカラーによって招集された6人のマスターの1人、赤髪のオールバックに成金趣味の金色のネックレスと色合いが強いスーツを着込み、葉巻を常に外さない男。
その正体は、アルバニア・マフィアの一員であり、セプテムの対外政策における武器調達を行ってきた武器密輸人。タズミ・イチカラーとは過去より個人的な親交があり、彼が国獲りを実行するに当たって、同志の1人として招聘された。成功の暁には、対抗組織であるステッラ家を完全に排除し、裏の取引を一気に担うことが約束されている。
尊大にして横暴、己が世界の主役であることを疑わない性格であり、この聖杯戦争でも徹底的に他者を利用して、甘い汁を吸う事が出来れば過程がどうであろうと構わないと考えている。裏社会の中で魔術とのかかわりはさほど深くはないが、ドミルコフ家は過去には、魔術師の家系の傍流でもあり、魔術回路自体は身体に存在している。
アサシン召喚の経緯は単純な強さよりも、自分との相性、親和性を見込んでの召喚である。
「やれやれ、こんな大舞台に召喚されて、古今東西の英霊どもと争えと。ドミルコフの小僧も無茶な要求をしてくれるもんだ」
アサシン 真名『アル・カポネ』
男性/中立・悪/筋力C 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運B 宝具C
やや肥満気味な体型ではあるが、高級なスーツと白帽子を被った貫録のある人物、ジャスティンがマスターではあるものの、傍目に見ればアサシン自身がジャスティンを従えているようにも見える威光を放っている。
真名は『アル・カポネ』、1930年代、禁酒法時代のアメリカ・シカゴにおいて密造酒の製造・販売、売春業、賭博業等を行い暗躍の限りを尽くした伝説のギャング・スター。
直接的な戦闘力自体は皆無に近いものの、暗躍や交渉、あるいは情報遮断と言った搦め手においてこそその真価を発揮する。
聖杯に掛ける願いは『二度目の生』、生前の失敗を糧に、再び暗黒街のトップへと躍り出ることを目論んでいる。ジャスティンにとってはまさしく相性の上で最高とも呼べる人物ではあるが、その実、ジャスティンはアサシンと共に最後まで勝ち抜くことを望んではいない。どこまでも都合よく立ち回るための駒としての認識であり、それが両者にとって薄氷の上を渡るような関係性であることは言うまでもない。
「ハッピーエンド上等!!どれほどの絶望が襲い掛かって来たとしても、諦めなければ道は必ず開かれるってことを、今から俺が教えてやるよ!!」
アーク・ザ・フルドライブ 男性/35歳 真名『???』
???/秩序・善/筋力C 耐久A++ 敏捷B 魔力B 幸運A+ 宝具EX
炎のように逆だった青髪と反比例するように整えられたスーツ、そして服の上からでもわかる筋骨隆々の体躯をした男。飄々とした態度を浮かべながらも、その言葉の一つ一つには確固たる芯が宿っており、己が一度決めたことは何があろうとも遂行する意志力を持ち合わせている。
タズミによって招聘されたマスターの1人であり、本人は魔術協会からの推薦で呼ばれたと告げるが、魔術協会にはアークと呼ばれる人物のデータはなく、あらゆる提出された情報が偽造された謎の人物。何よりも、彼の特異性はサーヴァントと自身の肉体が融合していると言う点にある。
真名は明かされていないものの、彼のサーヴァント、ライダーは金属生命体のような何かであり、それがアークの身体に文字通り装着されることによって、サーヴァントとしての戦闘力を発揮する。言わば、戦闘のスタイルや技法自体はアーク自身に頼り切る形にはなるモノの、圧倒的な強度とアーク自身の膂力と技量によって、並のサーヴァント程度であれば征圧することができるほどの戦闘能力を有している。
己をハッピーエンド至上主義者であると語り、どれほどの劣勢であろうとも、誰かを犠牲にしての勝利ではなく、活路を見出し、生存の道を模索する。それは最も困難な道を歩む聖者の如くであるが、その在り方こそが自身の核であると彼は語る。
レイジたちの一団では、総合的な戦闘能力はロイに次ぐ2番手、七星を倒し、その先に待ち受ける黒幕を揉み通し、彼は幸福なる結末を模索していく。
「魔を払うんが神祇省の役割なら、調子こいとる絶対神なんて放置しとくわけにはいかんやろ、七星の企みなんぞどうでもえーわ。うちらの目的はアフラ・マズダ一択、それを忘れんときな」
八代朔姫(やつしろ さき) 女性/18歳
神祇省最大派閥『京都大陰陽連』筆頭家八代の次期当主、ピンク色の制服に白と黒のパーカーを羽織ったピンク色の髪の少女。右目の下の泣きほくろが特徴。
陰陽師として天性の才能を持ち、さまざまな式神や詠唱無しでの陰陽術の使用を可能としている。ただし、性格は傲岸不遜、非常に口が悪く、態度も尊大であるが、どうにも運が悪く、悪態が自分に帰ってきがちであるため、桜子を含めた神祇省の面々には世話を焼かれている。
かつて、秋津市で起こった聖杯戦争では図らずも聖杯戦争に関わり、その最中で絶対神アフラ・マズダの存在を感知、神祇省として看過できない存在であることを見越し、この10年間、その存在を追い続けてきた。
セプテムにおける聖杯戦争にはタズミからの招待を受けての参加となるが、その実、アフラ・マズダの反応をセプテムで検知し、絶対神を討滅するための絶好の機会であるとして参戦を決めた。
同様の目的を持つ桜子を護衛として推挙したのも朔姫自らの事で、言葉には出さないものの、桜子の実力に全幅の信頼を寄せている。
契約しているキャスターとは友人同士のような間柄であり、さながら悪友のような関係を築いている。レイジを始めとして暗くなりがちな面々を取りもつムードメーカーの立場でもある。
「え、姫も、姫もそっちの方がいい!!姫も朔姫ちゃんと一緒にレディーファーストの権利を主張する!!」
キャスター 真名『???』
女性/秩序・善/筋力E 耐久E 敏捷D 魔力A+ 幸運A 宝具A+
脇の部分が露出した巫女服と赤袴を基調としたミニスカート、鮮やかな金髪をサイドテールに結んだ少女、契約者である八代朔姫とは友人のような間柄で接している。
明朗快活、元気満点、自分を姫と呼び、少女特有の我儘さを醸し出す姿はサーヴァントのそれと言うよりも、朔姫自身が連れてきた護衛の陰陽師か何かのようにすら見える。しかし、少女特有の恥じらいは持ち合わせ、あけすけなく言いたいことを口走る朔姫に対して、動揺してしまう一幕も見られる。
彼女自身はキャスターの英霊だけに戦闘を得意とするわけではない。しかし、自身の巫術による天候操作や最も得意とする結界術の使用によって、レイジたちの一団の中でもトップクラスの防御力を有する。オールマイティに富んだ朔姫と組んでの防衛戦闘に徹すれば、例え一騎当千の英霊であろうとも、彼女たちの結界を突破することは難しい。
生前に決して不遇の生を送ったわけではないことから、聖杯に掛ける特別な願いを持ち合わせてはいない。朔姫のアフラ・マズダ打倒に対しては理解を示しており、彼女の力になるために手を貸している。
「ラインの黄金、それがバーサーカーと私を引き合わせてくれたんだろうね。お互いに報われないね、苦労するよ」
ルシア・メルクーア 女性/24歳
タズミによって招集された6人のマスターの1人、スリットの入ったトゥニカと頭を覆うウィンブル、胸元にはロザリオを身につけた見た目からわかるクリーム色の髪のシスター、勿論、ただのシスターであるわけもなく、聖堂教会の現役代行者である。
生まれつきの体質として、人の思考や行動を色で判別できる眼と類まれなる反射神経を持ち合わせ、その二つを組み合わせた超反応を駆使した戦闘スタイルが特徴、武器は腰に提げた二挺拳銃であり、遠近両面において戦闘を可能としている。
幼年期には、自身の眼に映る世界を受け入れることが出来ず、他者から迫害される人生を送ったこともあったが、神様から与えられた贈り物であると開き直り、自分の力を最も幸福に使用することができる場所を探した結果、聖堂教会に行き着いた。
理由こそ利己的なモノではあるが、他者を重んじ、誰かの助けになりたいと言う気持ちは嘘偽りのないものであり、私利私欲に塗れたタズミの態度を内心では嫌悪している。
召喚したバーサーカーの境遇を案じ、彼が救われる道を模索しようとするが……
「俺はいつかは討ち果たされるモノ、マスターがどれほど言葉を尽し、令呪を使おうとも悪竜と言う運命からは逃れられない。いっそのこと、完全に狂っていればよかったものを」
バーサーカー 真名『ファヴニール』
男性/混沌・狂/筋力A 耐久A 敏捷E 魔力B 幸運E 宝具A
全身を竜の鱗のような鎧で覆った黒の偉丈夫、その指には黄金の指輪がはめ込まれ、派の半分が凶暴な肉食獣の牙のように変質している。
寡黙にして強壮、狂戦士の英霊でありながらマスターとの意思疎通を可能としているが、己をいずれ倒されるべき存在であると定義し、聖杯の獲得を目論む素振りを見せることはない。
真名はファヴニール、北欧神話に名高き悪竜現象の化身。人間として意思疎通ができる状態の彼は、理性と言う枷を嵌められた状態であり、彼の本質は悪竜というただ暴れまわり、総てを滅ぼす竜そのものである。
戦闘時に置いては宝具を解放することによって、悪竜そのものへと変質し、マスターとの意思疎通は不可能となり、ただ目の前の敵を滅ぼすだけの存在へと変貌する。
戦略的な行動を取ることが出来なくなる反面、その攻撃力と防御力は圧倒的であり、彼を討滅するには、竜殺しの剣と並び立つほどの宝具を使わなければ撃破することは不可能であろう。
「理解をするよ、同じ兄として妹の身を第一に案じるのは当たり前のことだ。君の逸話や憎悪などよりも、その一点こそが最も信頼に足りると思っている。俺達は上手くやれるだろうと確信したよ」
ロイ・エーデルフェルト 男性/33歳
タズミによって招聘された6人のマスターの1人、ブラウンヘアの紺色の魔術師ロープに身を包んだ男性。秋津において行われた聖杯戦争の勝利者であり、エーデルフェルトの再興を果たした10年前の聖杯戦争における最強のマスター。
聖杯戦争終了後は、エーデルフェルトの家を出て、世界放浪の旅に出ていたが、その圧倒的な魔術の才覚は衰えることなく、その才能を買ったタズミによって七星との決戦の切り札として招聘を受けた。
ロイ自身はセプテムの情勢などには欠片も興味はないが、対峙する相手が七星であること、10年前から自分がどれだけ強くなることが出来たのか、そして、予感に過ぎないが、10年前に対峙した彼女ともう一度再会することができるのではないかという思いから参加を決めた。
得意とする魔術は10年前と変わらずの流体制御、契約を果たしたセイバーとの流れるようなコンビネーションを以て、レイジたち一団の中で圧倒的な強さを発揮する。
かつては敵として対峙した桜子とは、今作では背中を預け合う仲として全幅の信頼を寄せるが、同時に桜子を生かして帰すことを自分に課していく。
「「我ら導き星―――人の子よ、空を仰げ。我らが照らす光の先へと進むがいい」」
セイバー 真名『ディオスクロイ兄妹』
男性・女性/混沌・中庸/筋力A 耐久A 敏捷B 魔力C 幸運C 宝具B
ロイによって召喚された、兄カストロと妹ポルクスの二人組のサーヴァント。二者で一個の英霊。ギリシャ神話における双子神としての特性を持つ神霊級のサーヴァントであり、ロイと言う絶対的なマスターの存在もあり、その実力を遺憾なく発揮できる。
兄であるカストロは、神から人へと零落させられた過去から、人間に対して無差別な憎悪を抱いているが、本質が似通っていたからか、ロイに対しては皮肉を口にするものの、あからさまな悪意を見せる素振りはない。ポルクスは目が離せない兄を支えるしっかり者の妹として、ロイにとってはむず痒い存在であると言える。
聖杯によって失われた神格を取り戻すことができればと考える想いもあるが、同時にそれは自分たちの来歴を崩してしまうことでもあることを理解しているため、必ずしも聖杯に執着しているわけではない。
「七星の宿命も、私自身の運命も捻じ伏せる。私の帰りを待っている人がいるから」
遠坂桜子 女性/28歳
10年前の秋津市で行われた聖杯戦争のマスターであり、七星の血族、旧姓七星桜子。現在は同じくマスターであった遠坂蓮司と結婚し、遠坂家当主の妻となった。なお、あくまでも籍を入れただけであるため、式はあげていない。
聖杯戦争終了後、自分の身体の中に宿っている七星の血を制御するための術を手にするために、神祇省の門を叩き、八代朔姫や香椎唯那の下で修業と実戦経験を積んだ。此度の聖杯戦争はその時の縁もあって、朔姫の護衛と言う形で参戦を果たすこととなった。
戦闘スタイルは10年前よりもなお洗練された七星流剣術と無から有を生み出す七星の魔術体系、そして神祇省にて学んだ式神に七星の魔力を乗せることで、形に出来るイメージの範囲を一気に広げることを可能とし、擬似的な分身を生み出すことも可能となった。
セプテムにおける聖杯戦争は彼女にとって大きく二つの意味がある。一つは、七星の暴走を止めること、そしてもう一つは母から続く因縁であるアフラ・マズダを倒すこと。
その二つを果たすためにセプテムへと乗り込んだ彼女はそこで一人の少年と出会う。レイジ・オブ・ダスト、七星を殺すために生きる少年。決して幸福になることはないであろう少年の姿に桜子は心を痛め、彼を気に掛けていくことになるが……
サーヴァントのスキル等の詳細なモノは後程上げさせていただきます。
UCの頃からの読者の方はまた長い付き合いになると思いますが、よろしくお願いします。
新規の方は、楽しんでもらえると幸いです。
次回からはプロローグです。