Fate/Stardust Vendetta―星屑の復讐僤―― 作:ソクリ
――グロリアス・カストルム・領主別邸――
かつて、アングロ・サクソン人の王国であったブリテンの地は、大陸より押し寄せてきたノルマン人たちによって支配された。
通称『ノルマンコンクエスト』――征服王ウィリアム一世によって開かれたノルマン王朝が生まれたことで、大陸から隔てられていたブリテン島の歴史は大きなうねりを生み出していく。
ブリテン島の王にして同時にフランク王国における貴族、ノルマン朝より始まったノルマン人たちの支配体制とは、大陸に存在するフランク王国との従属関係を意味し、時に敵対し、時に協力し合う関係を後のイングランドとフランス王国に結び付けていった。
そして、ノルマン朝が断絶し、新たに生まれたイングランドの王朝を歴史上はプランタジネット朝イングランド、あるいはアンジュ―帝国と呼ぶ。
カペー朝フランス王国の臣下であるアンジュ―伯アンリによって新たに生み出されたプランタジネット朝は、広大なイングランドの王位を継承することによって、フランス王国の臣下でありながら、フランス国王を凌ぐほどの領土と権勢を手にし、いつしか、フランス王国に対抗できるほどの勢力を持ったアンジュ―帝国と呼ばれるほどの一大勢力を築き上げていった。
初代国王であるアンジュ―伯アンリことヘンリー二世、獅子心王と呼ばれたリチャード一世、失地王と呼ばれたジョン、多くの歴史に名を刻んだ王を産んだアンジュ―帝国であるが、それら複数の王に仕え、病床に伏して己の天寿を全うするまで長きに渡りアンジュ―帝国に仕えてきた騎士がいた。
名を――ウィリアム・マーシャル、アンジュ―帝国を支えてきた騎士の中の騎士、都合、五人の王に仕え、幾多の戦場に駆り出されながら、常に傷を負う事無く愛馬と共に戦場を駆け抜ける姿は、アンジュ―帝国において王のための騎士としてその名を馳せるに相応しき存在であった。
馬上試合や戦を愛馬と共に駆け抜けることがあれば、それだけで彼は無敗の騎士であった。彼を愛馬の上から引きずりおろすことが出来た者などおらず、英国最強の王とも呼ばれるリチャード一世でさえも、ウィリアムの技量には一目置くほどであった。
生涯を王に仕える騎士としての己に捧げ、アンジュ―帝国における王族同士の内紛に巻き込まれながらも最後までその誇りを失う事無く帝国とイングランド、そして王に仕え続けてきたこの騎士を謗る言葉がどうして見つけられようか。
リーゼリット・N・エトワールが召喚したランサーは王族に仕える者として呼び出す英霊としてはまさしく破格の存在であると言えよう。王に仕える騎士としての在り方を矜持とし、リゼの勝利の為に己の力を全身全霊振うことに迷いがない。
その上で、生前の逸話からもその実力は折り紙つき、もしも、侵略王が召喚されていなければ直接的な武力だけで見れば、最強のサーヴァントは彼であったかもしれない。
ランサー:ウィリアム・マーシャル、リーゼリットが信頼し、ヨハンが騎士としての師と仰ぐ男の槍より放たれた眩き光は、まさしく彼の勝利を象徴するかのように、アークやルシアごと、レイジたちをも飲みこむ光となって放たれる。
「やったか……!」
「いや……、確かにランサーの一撃は凄まじいが、これで全てを終わらせられるほど、柔な相手でもないよ、彼らは」
絶大な光の奔流を目撃して勝利を確信するヨハンに対して、アーチャーは冷静にまだ終わりではないと告げる。光が消え、超高熱によって発生した煙が晴れたその先には、周囲を無数の護符と式神によって構成された防御結界を張り巡らせ、なおかつ、通常は鋼鉄の腕だけを顕現しているアークの機神としての本来の姿である全体を盾代わりに使うことで、ランサーの攻撃を防ぎきる。しかし、全くの無傷という訳には当然だが行かない。
アークの鋼鉄で覆われた武装はところどころから火花を散らしており、朔姫とキャスターも肩で息を吐き、明らかに消耗をしている。
「しもうたわ、とっさに防御に力を割きすぎて、余力もつこうてしまったわ」
「で、でも、それくらいしないとさっきの攻撃を無傷で凌ぐのなんて無理だったよぉ」
「命あってのモノだねと思っておくべきじゃないか。そもそも、あんなもんを放てるなんて聞いてないぞ、こっちは……!」
「だが、今の技を振う前の宣言で、ランサーの真名はある程度想像が出来る。かの獅子心王に仕えた高名な騎士といえば、数えるほどしかいない。そして、あれほどの馬の扱いに長けた騎士といえば……」
「ああ、英国の最強の騎士の1人とも噂されるウィリアム・マーシャル、だね。もっとも、あんなビーム兵器を放つことができる逸話なんて、聞いたこともないんだけど!」
「それはそうでしょう。これは我が王たる獅子心王より拝領した剣の一閃を真似たもの、私が本来持ち得ることはできない輝きです。この力を行使することができるのは、私が騎士として真の忠節を捧げたことを王たちが認めてくれた証、それゆえに、私は私自身の力だけではなく、王たちの力を限定的に使うことができるのです」
「随分ペラペラ喋ってくれおるやないか」
「ええ、私自身の正体が知られたのであれば隠す必要はありません。隠さなかったところで、それを打倒することができるかどうかは全くの別問題ですからね」
朔姫は思いっきり舌打ちをする。まったくもってその通り、結局はライダーと戦った時と同じ結論に至る。以前のライダーは王として、軍団を率いる者として圧倒的な戦力を誇っていた。まさしくこの聖杯戦争における最強の存在であると言っても過言ではないだろう。ただ存在するだけで絶望を与える存在、あのような存在がなかなかいないことはよく理解できている。
だが、戦闘力という面で言えば、このランサーも決して見劣りしない相手だ。自身の圧倒的なまでの武力と、仕えてきた王たちに関わる逸話の再現を宝具として持ち得る。宝具の多種多様さがそのまま戦力の良し悪しになるのかという議論こそあるかもしれないが、あればあるだけ戦局の打開策として繰り出すことができるのも事実だ。
「降伏してもらえるのであれば、そちらを推奨させていただきますよ、無益な破壊は好みません。先ほどの攻撃を凌いだとしても、その威力は理解できたはずです、諦めるのであれば早い方がいいかと思いますよ」
このタイミングでリゼは降伏を勧告する。ランサーの圧倒的な力を目の当たりにし、その上でアーチャーもヨハンも健在、リゼ自身は戦闘力の面では不安があるにしても彼女がいることによって大きく戦略の幅が変わってくると考えれば脅威度は変わらない。
勝てない戦いにいつまでも従事しているなんて馬鹿らしいとでも言いたいのだろうか、あるいはさっさと戦いを切り上げたい理由でもあるのか。
しばしの沈黙が流れた。どのような判断をするのが最善であるのか、それを突き詰めるべきであるが、やはりというかなんというべきか口を開いたのはレイジであった。
「降伏、はしない。降伏したところでお前たち七星は、こいつらの命を奪う。そういうことをする奴らだ。地獄に放り込まれた俺がそうなるかもしれないことはいい、七星か俺か、どちらかが消えるまでの戦いだ。だが、それにこいつらまで巻き込むわけにはいかない。
なら、俺は最後までやる。最後までお前たちに抗い続ける……!」
「命を奪う、までのことをするつもりはありません。聖杯戦争の範疇内での戦いはセプテムという国に被害を齎す者ではありません。セレニウム・シルバでの戦いはタズミ卿の死を持って禊は終わりました。であれば、あとは聖杯戦争としてサーヴァントが消滅すれば―――」
「あんたの御託を聞いているんじゃない。星灰狼は必ずそうする。アイツはそういう男だ。俺たちの村を自分の手を汚さずに滅ぼし、ターニャを攫って、俺の身体を弄繰り回した。お前たちがどんな綺麗ごとを口にしたところで、アイツと手を結んでいる時点で信用できない。戦い続けるしかないんだ。弱者に許されているのは、強者に総てを委ねて滅ぼされるか、僅かな可能性に賭けて抗い続けるかのどちらかでしかないんだから」
それだけが地獄のような世界の中で花を咲かせる唯一の方法であるのだとレイジは叫ばずにはいられない。奪われてきた者でしかわからない感覚、何も知らないものからすればレイジはわからずやで、チャンスを棒に振っているだけとしか見えないだろう。それでも、奪われてきたからこそ分かることだってある。あの日の悔恨を、あの日の絶望を、胸に焼き続けてきたからこそ、レイジは二度と同じことを許してはならないと思うのだ。
「……っ、私だって……!」
レイジの憎しみに凝り固まりながらも、真っ直ぐな挑みかかるような瞳、お前はどうなんだと告げるような視線はリゼの胸に確かな痛みを覚えさせる。
セプテム皇女でありながら、聖杯戦争の中での自分は序列第四位のマスターでしかない。星灰狼という圧倒的な存在を前にすれば、結局、自分の意見など封殺されてしまう。その現実を知っているからこそ、リゼはレイジの言葉に歯噛みしてしまい、二の句を継ぐことが出来なくなってしまう。
「いいや、お前に選択肢なんてないんだよ、坊主。お前は降伏しなくちゃならない。そうだろう、お前が降伏してくれなけりゃ、このガキの脳天に鉛玉をぶち込むことになっちまうからなァ!!」
その時であった、レイジたち一行とリゼたちの戦闘に声を上げる人物がいた。それは戦闘の最初にレイジによって昏倒させられ戦いのフィールドから追い出されたに等しかったルチアーノである。
彼はあろうことか、レイジと共に領主別邸へと足を踏み入れていたターニャの首を自分の片腕で締め付け、人質であると一目でわかるように密着させたうえでもう片方の腕に拳銃を握って、ターニャのこめかみへと突きつける。
「ターニャ……!? 貴様ァァァァァ、ターニャから離れろ!!」
「おいおい、随分な言い草じゃねぇか。テメェがここに彼女を連れ込んできたんだろう? ダメだぜ? 無茶をするような場には大事な彼女なんて連れてくるもんじゃねぇ。ただの足手まといになっちまうかもしれ根ぇだろ。自分の行動には責任が伴うかもしれないと考えておけって、俺はさっきも言ったよな?」
「お前、そうか、さっきの……」
「悲しいぜ、俺は善意でお前に忠告をしたつもりだったが、ソイツを破られた上にまさか、忠告をした相手が兄貴の仇だったなんてな、俺もヤキが回ったもんだぜ。そんなことにも気づかずにいたなんてな」
先ほど別行動をとっている時に、肩をぶつけて忠告をしたトレンチコートの人物がルチアーノであったことに、レイジも気づく。勿論あの場で素性の確認などしたわけでもなく
お互いに知らない相手に語り合ったことだ、大した意味などことは分かっている。
だが、あの時のルチアーノは少なくとも紳士ではあった。その紳士であった男の裏の顔を引き摺りだす原因を作ったのは紛れもなくレイジだ。
「やめ……、は、離して……お願い……!」
「ふん、嫌だね。むしろ、我慢しているだけでも喜んでほしい所だ。本当なら、あのガキの仲間ってだけでお前の脳天を打ち抜いてもいいと思っているんだぜ?」
「ルチアーノ、やめなさい! 人質を取るような真似を私は認めるつもりはありません!」
「悪いが黙っていてくださいよ皇女様! これは、ステッラファミリーの問題だ。俺らはヴィンセントの兄貴って言う頭目を殺された。抗争の果てって訳じゃねぇ、互いに同意の上でもなかった。突然、そこの通り魔のガキに殺されたんだ。だったら、落とし前は付けなくちゃいけねぇ、そうでなくちゃ、俺らステッラファミリーは一生舐められたままだよ」
激昂したルチアーノは皇女であるリゼの命令も聞かない。頭に血が上っているのは当然であるが、そもそも、国籍も違うルチアーノがセプテム皇女であるリゼの命令を聞く筋合いなどない。
「降伏を進めてこいつらの命を救うなんて、そんなことを俺は許さねぇ。兄貴を殺したこいつらを殺してやらなきゃ気が済まねぇ。レイジとかいったか? テメェに一つだけ同意してやるよ。
奪われた者の痛みは奪われた者にしかわからない。確かにその通りだとも。俺が兄貴を奪われて感じる痛みは俺にしかわからねぇ。分かってもらいたいなんて思わねぇよ。知ったところで兄貴が戻ってくるわけでもないからな」
どれだけ綺麗ごとを並べ立てたところで、それでヴィンセントが戻ってくるはずもないことをルチアーノは良く分かっている。リゼの言葉など、所詮は奪われたことがないから言える言葉だ。リゼにとってヴィンセントはその程度でしかなかった相手かもしれないが、ルチアーノにとっては違う。
家族同然の相手を理不尽に奪われたのであれば怒り狂い、復讐するしかないと思うのは当たり前のことだと分かっている。そこに妥協はない。和解はない。戻ってこないからこそ、どんな綺麗ごとも許されない。
皮肉なことは、そんなルチアーノの気持ちを誰よりも理解できるのが、最も憎らしいと思っているレイジであるということだろうか。
「なぁ、わかるよな、ガキ。テメェは俺がどんな言葉をぶつけたところで止まらないってことはよぉ?」
「ああ、分かっている。お前は絶対に止まらない。だが、ターニャは関係ない。お前が憎いのは俺だろう。ターニャはあの男を殺す時に何の協力していない」
「ひひっ、まぁ、そうだろうな。でなけりゃ、俺はもうこの引き金を弾いているよ。俺が理性を保っていられるのはこの嬢ちゃんが無関係だからだ。無関係ならどうして手を出したしたかって ? そりゃ、俺はマフィアでそういうことをするのに何の躊躇もないからさ。使える者は全部使う。それが俺たちの特権だ」
ルチアーノには特殊な力など何一つない。ただの人の命を簡単に踏みにじることが出来るだけの普通の人間だ。しかし、あらゆる魔力を持つ者たちの中で、今この場を支配しているのは紛れもなくルチアーノである。彼の行動1つでターニャの命は軽くむしりとられる。それをレイジたちは容認できないし、リゼもそんな行為を嫌悪している。だからこその均衡状態、これを演出することこそがルチアーノの目的であったとすれば、
「どうすれば、ターニャを解放してくれる?」
「ガキ、テメェの命と交換だ。言った通り、俺は兄貴の仇を討ちたいだけだ。それ以上を望まないし、命が幾つあっても足りねぇよ。だが、お前だけは殺してやらなきゃ気が済まねぇ。そこで手打ちと行こうじゃねぇか」
「………分かった」
「いや、分かったって、お前、何勝手に納得してんねん? 一杯飲みいこ言われてるんとちゃうぞ!」
「俺の命でターニャを救えるのなら、迷うことなんてないだろう。自分の命を惜しんでターニャを危険に晒す方が俺からすれば許せない」
「馬鹿か! 七星の連中に復讐する言うてたやろ! どっちか選ぶなんてまともな常識人ぶんな、お前、もっと頭おかしい奴やったろ!」
「だが、それ以外に方法がない。お前たちがさっきの攻撃で消耗してすぐに手が出せないのも分かっている。奴はそこまで分かって、俺に声を上げた。それが答えだ」
ルチアーノは怒りによってレイジを殺すつもりでいるが、だからといって我を忘れているわけではない。むしろ、自分の要求を通すことができるのがこの局面だと分かっている。
レイジに意識を奪われてから、すぐに意識を回復したのかはわからないが、まさしくハイエナのような反応速度といってもいいかもしれない。
「お前のことは心底憎らしいと思っているが、物分かりがいいことだけは評価してやるよ。そうだな、お前が自分で選んだことだ。だったら、最後まで自分のこととして責任を取らなくちゃいけないよなぁ」
レイジが覚悟を決めたことにルチアーノも自分の思惑が通るであろうことを確信する。
「……して」
「ん?」
「レイジを解放して。私のせいで、レイジが死ぬなんてこと、絶対に、ダメっ……!」
「ふん、悪いな嬢ちゃん。それは聞けない話だ。別にお前の為にあのガキは死ぬわけじゃない。兄貴を殺したからアイツはその咎を受けるんだ。復讐の正しさなんてもんは知らないが、あいつも復讐のために兄貴を殺した。だったら、俺の復讐だって正当化されなきゃおかしなことになる。あいつはそれが分かっているんだよ。立派じゃねぇか」
「そう言えるのなら、どうして命を奪おうとするの?」
「それはそれ、これはこれだ。男として覚悟の決まった生き方は嫌いじゃない。覚悟を決めなきゃ生きていけない世界の中で、尻尾を振って逃げるような奴よりも遥かに好感が持てる。けどよぉ、だからって兄貴を殺したことを許せるようなことはできねぇんだ。俺はそこまで器が大きくはない」
「レイジを殺したら、今度は私が貴方に復讐するわ」
「構わないぜ、ただ無抵抗で殺されるつもりはないぜ、お前さんが俺を殺せるのならばやればいい。俺だって同じだ。俺なりの方法でアイツを殺せるように動いたつもりだからな」
その結果として、ターニャを人質にとり、レイジに命を捧げることを強要した。悪党に等しい行為であることなど言うまでもなく分かっているし、自分は悪党だ。それでヴィンセントの仇を討つことができるのならば、ルチアーノは何ら罪悪感を抱くことはない。
「そうですか……、なら、何をされても、文句は言えませんよね?」
「あん……?」
ターニャの零した言葉、その纏う空気がこれまでのルチアーノに捕らえられた憐れな被害者としての声から、どこか冷気を纏った殺意を含んだ声に変わったことにルチアーノは気付く。しかし、ただの小娘が反抗することなど出来ない。反抗すれば、それを肴にレイジをよりむごたらしく殺すことができるかもしれない。
暴れてくれることを望んでいる、そんなルチアーノの心に隙が生まれていたことは事実であり――――
「七星流剣術―――花散」
その気の緩み、あるいは怠慢とでもいうべきだろうか。完全に想定外の行動を前にして、ルチアーノの全身から噴き出した血しぶきに誰もが目を奪われる結果となった。
「なっ――――!?」
「あれは、七星の魔力……!?」
「それだけじゃない。七星の魔力を使った魔術による剣術、あんな小さな子供が、それを―――」
リゼとヨハンは驚きの表情を浮かべる。ルチアーノがターニャを人質に取ったことはまさしく暴走ではあるが、ルチアーノが彼女に本気で手を出すつもりがないことを分かったうえで状況の静観をしていた。
レイジたち側に助ける術はなく、不穏な動きをすれば自分たちが彼らを封殺する。どんな個人的事情があったとしても、彼らが聖杯戦争の敵同士であることに変わりはないというスタンスであったため、まさか、ターニャが自分でルチアーノに対抗する手段を発露するなどとはさすがに考えてもいなかった。
しかも、それが七星の魔力を内包した行為によって引き起こされた斬撃、ルチアーノは全身を切り刻まれ、五体こそ満足に繋がっているが、全身から裂傷で血が噴き出しており、彼自身も何が起こったのか全く理解できていない。
「がっ、あああ、な、何が……何が起こって……」
「今だ!」
「ぎぃああああああああ」
「レイジ!!」
何が起こったのかを理解できなかったルチアーノの無防備にエドワードがガスパールより与えられた魔弾を一発放つ。銃弾はルチアーノの手に直撃し、拳銃が弾かれる、
痛みに悶えているルチアーノのことなど意にも介さずに拘束する力が弱まったターニャはルチアーノを振り切って、レイジの下へと走る。レイジもルチアーノへと近づこうとしていた足が小走りとなり、ターニャへと向かうと、飛び込んできたターニャを抱き寄せる。
「すまない、ターニャ。君を守ると言っていたのに、俺はあいつらと戦うことばかりにかまけてしまって……」
「いいんだよレイジ。私の為に迷わず自分を犠牲にするって言ったよね、なんとかしなくちゃって思ったの。だから、気にしないで。足手まといになりたくないのは私も同じだから……!」
「さっきのは……」
「わかんない。なんとかしなくちゃって思ったら、突然出来たんだ。えへへ、あの時のレイジと同じだね」
「………そうか」
七星の魔力を発現させたのは言うまでもなく、灰狼たちによって、ターニャの身体が弄繰り回されたことによる結果だ。それを素直に喜ぶべきなのかはわからない。だが、その力が無ければ救い出すことが出来なかったかもしれないことを考えると複雑な思いだった。
「あの子も七星の魔術師……、まさか、あの子が7人目の七星のマスター……!?」
セレニウム・シルバでターニャは灰狼に連れて来られていたが、リゼとは面識がなかった。しかし、あの場にはリゼが顔を合わせたことのないセイバーのマスターがいた。
先ほどの魔術、決して生半可な七星の魔術ではない。あれは、七星としての魔術回路を形成し、不完全ではあったとしても、完全に使いこなしていなければ発動することができない力だ。この瞬間に目覚めたとか、誰にも教わらずに使えたなんてことは有り得ない。そのような使い方で放ったのであれば暴走してルチアーノ自身の命すらも奪っていたことだろう。
(だとすれば、あの子は星灰狼やカシム・ナジェムが連れてきた魔術師、でも、だったら、どうして、彼らに与しているの? わからない、私の知らない情報が多すぎる)
「リゼ、集中しろ、まだ戦いは終わっていない!」
「ヨハン、くん……」
「驚いたのは俺も同じだ。だけど、今は目の前のこと以外を考えるのはやめろ。どちらにしたって、あいつらに問いたださなければわからないことが多すぎる。それは生き残らなければできないことだ」
「……うん、そうだね、ありがとうヨハン君」
心を揺さぶられる状況であったとしても、まだ戦いは終わっていない。ランサーの攻撃によって大きく優勢を勝ち取ったリゼたちではあるが、ターニャの行動によってレイジは息を吹き返し、そして、体力回復の時間を与えてしまったことは事実である。
仕切り直し、あるいはここから決着へと向かうのか、何にしても終わりの時は近い。
「ターニャ、下がっていてくれ。後は俺達の番だ」
「無茶はしないでね、レイジ」
「ああ、分かっている」
「これ以上はさせないよ。今度こそ、お前を斬る」
「やってみろよ、七星が……!」
対峙するレイジとヨハン、今度は先ほどのようにはいかないと大剣を握る手に力を込める。
・・・
一方、もう一つの戦い、桜子とロイ側の戦いもまた七星側優勢の状況が続いていた。ロイとカシムの戦いは拮抗状態、されど、桜子とランサー側はキャスターの協力を受けたアサシン陣営によって、致命傷を免れるための防戦を強いられ、優勢を取るための方法を見出すこともできない状況であった。
「あはは、お姉さん、とってもダンスが得意なのね。フラウとこんなに踊ってくださる方はなかなかいないのよ? ねぇねぇ、もっともっと踊りましょう。フラウ、今はとっても踊りたい気分なの」
『ふはは、モテる女は大変であるのう、ランサーよ。ほれほれ、必死に踊らんと、アサシンに追いつかれてしまうぞ? それとも、妾の砲火に晒されることに興奮するようになってしまったか?』
「まさか、私にはそんな趣味はありませんッ!!」
双槍を振い、アサシンへと一閃を放つが、アサシンは危機回避するように跳躍し、攻撃を回避する。追撃をすればあっさりと隙を晒すアサシンへと穂先が届くであろうが、そこはキャスターの援護が入ることで追撃を許さない。
先ほどからこれの繰り返しであり、同時に散華は桜子を舞い踊るように翻弄して、ずっと攻撃を繰り返していく。
「ふふっ、桜子さん、貴女の七星流剣術では私を捉えることはできません。実力があることは分かります。そして神祇省の技術である式神を用いての戦い方も実に見事です。ですが、宗家として七星の地を最も色濃く受け継いでいる私には遠く及ばない。
七星流剣術―――『紅姫』!」
「速い―――っああああああああああ」
七星の魔力を伝えられた長刀がまるで蛇のようにうねるようにして、桜子の身体に巻きつくように斬撃を繰り出す。桜子の身体から鮮血が迸り、魔力を通じて自己回復を図るが、勿論、散華とて一撃で桜子を倒せるなどとは考えていない。ジワジワと桜子の体力を削り、魔力を奪い、そして最後には首を斬る。
七星散華は人を甚振って楽しむ趣味があるわけではないが、必要があれば時間をかけて嬲り殺す。桜子ほどの相手であれば、当然、早々の決着がつくわけがないということは散華も分かっており、徐々に徐々に削っていく方針へと変えたのだ。
桜子が人間である限り、斬り続ければいずれは限界が来る。いまだ自分に明確なダメージを与えることが出来ていない桜子と終始桜子を圧倒し、あの桜子が防御を続けなければ勝負が決まってしまうであろう程の動きを見せる散華、どちらがこのまま戦っていけば勝つのかは言うまでもない。
(少し拍子抜けしてしまいましたね、七星桜子。聖杯戦争を生き残った七星として期待をしていましたが、所詮はこの程度ですか。ええ、まったく話になりません。回生を続けてきた灰狼様や自身を改造してきたカシム様であればまだしも、貴方では私を凌ぐことなど出来ませんね)
胸の中でざわつく感覚、それが優越感のようなものであることを散華は理解する。愛憎を含んでいるわけではない執着の向かう先は、自分が七星として彼女より優れているかどうかという点である。わずか20年間にも満たない人生ではあるが、散華はその人生を七星に捧げてきた。あらゆるものを犠牲にして七星宗家としてその血を受け継ぎ魔術師狩りとしての人生歩むことに総てを捧げて来たのだ。
どれほど才能に恵まれていたとしても、七星としての運命から逃げて、普通の人間と同じような幸せを享受しようとした桜子に自分が負けるはずがないし、負けていい道理などないと散華は思っている。
直接桜子と対峙して、やはり自分の方が七星として圧倒的に各上であることを理解した散華が抱く優越感とはすなわちそういうことである。確かに桜子は強い、不可視の剣術を用いて戦うその戦闘スタイルは七星の血を最大限に活用することで無数の戦闘経験を自分へとフィードバックして、自分の意識レベル以上の超反応を引き出している散華自身の七星の魔術体型でなければ迎撃は不可能であったかもしれない。
もっとも、桜子が強ければ強いほど、宗家としての自分の強さが際立つというもの。灰狼に勝利を捧げることが決まりきっている此度の聖杯戦争で手にすることができる勲章、そして七星の運命に背いた裏切り者の宿性を同時に果たすことができるのだ。
散華としては一挙両得、あるいは三得といったところであろうか。
「さぁ、桜子さん。貴女の不幸は、ここで私に出会ってしまったことです。どうか、その不運を呪いながら、逝ってください!!」
「まず――――っ、避けられない!」
桜子がわずかに見せた隙を決して見逃さない散華の超反応、それが及ぶ先は桜子の絶命へと向かう運命であり、類まれな強者である桜子であるからこそ、自分の待ち受ける運命が理解できてしまう。
あぁ、もうこれはダメだろうと思ったその時に―――
「ここで君に出会ってしまったことが桜子の不幸であるというのなら、10年前に俺と出会っていたことが桜子にとっての幸運だよ。そう簡単に終わらせられると思うなよ、七星」
「――――!? ロイ・エーデルフェルト! くっ、がああああああ」
桜子へと致死の一撃を放つ間際、散華の身体に凄まじいほどの重力がかかる。流体移動魔術による重力増幅、かつて秋津の聖杯戦争でも桜子が幾度となくロイによって嵌められた技ではあるが、それに加えて地面から魔力弾がまるでアーチを描くように散華へと伸びあがっていき、動きが悪くなった散華の身体に直撃すると煙を上げながら、散華の身体が吹き飛ばされる。
散華の超反応は確かに圧倒的ではあるが、圧倒的であるが故にそれが当たり前であると感じている。重力増加により通常通りに動かなくなった身体では超反応に身体が追い付かない。流体魔術という場所を全く選ぶことなく魔力が溢れている場所であれば闘う事が出来るロイにとっては、能力頼りである散華はある意味で最も戦いやすい相手であるとも言えよう。
いかに圧倒的な反応速度を持っていようとも、その土俵を破壊してしまうことのできるロイが参戦すれば、一気にその優位性を崩されることを理解し、散華はロイに苦々しい表情を向ける。
「おや、七星の魔術師として、感情なんてものは置き去りにしてしまっているのではないかと思っていたが、そういう顔が出来るのか。君も、魔術師殺しの七星を名乗るには些か人間らしいじゃないか」
「余計なお世話ですね、ロイ・エーデルフェルト。貴方の相手は私ではない筈です、そうでしょう、カシム殿」
「無論、動きを止められた間にそちらへの介入を許すとは、油断も隙もないな」
エンジン音を届かせながら、背中にスラスターを身に着けたカシムが空中から降り立つ。背中に飛行するためのスラスター、そして指先には銃弾を放つための銃口、モノアイはロイと桜子の動きを冠去るように動き回っており、一目見るだけでも、生物としての面影が全く見えない。
全身を鋼鉄の鎧へと変貌させた存在、それこそがカシム・ナジェムであると言われて、納得できるほどだ。誰かから伝え聞く話で全身を鋼鉄化させた存在などいるはずがないというものでも、目の前の存在を目の当たりにすればそれを信じる他なくなるだろう。
「お前の相手は己だ、ロイ・エーデルフェルト。七星桜子に相応しい相手がいるようにお前にも相応しい相手がいる。それだけの話しだ。戦う相手を間違えるな、七星散華よりも己の方が強い」
「………」
その言葉に散華は無言でカシムへと視線を向けるが、カシムはその視線に気づかない。動くモノアイはただ、目の前の倒すべき敵であるロイだけを見ている。
「さて、俺には君たちのどちらかが強いのか等は分からない。片方としか戦っていないから何て陳腐な理由ではないよ。単純に、お前たちのどちらかが強いのかなんてことに俺は興味がないんだ。どうでもいいことだからね」
ロイは二人の七星を見下すように、強いことが当たり前であるからこその持論を口にする。
「誰かより強い、誰かよりも勝っている、そんなことを考えるのは、強さを自分のアイデンティティにしなければならないからだ。他人との力量差という尺度を持たなければ自分の強さを図ることができない存在が見出す心の安寧のために必要な要素だよ。
絶対的な強者はそんなことは思わない。何故なら、相手がどれだけ強かろうとも、自分が強いことを知っている。それを自覚したうえで勝るかどうかは別問題であることを知っている。
カシム・ナジェム、お前の努力は認めよう。自らの身体を鋼鉄へと変貌させるその執念、強さへの渇望、そして俺を挑戦相手として認定したこと、最強を名乗るうえでお前は自分なりに最大限の努力をしたことを認めよう。
だが、その上で、お前は俺には勝てない。俺は只強いだけの魔術師だ。そう一言で言い捨てることができるほどに、俺は強さという一点だけに関して言えば、隔絶している」
あらゆる努力を認めよう。勝利を願う心も認めよう。だがし、しかし、それら全てを理解したうえでロイは、カシムはお前では自分には勝てないとはっきりと宣言する。
「貴様!」
先ほどの一瞬、カシムを振り切るだけではなく、桜子を救い、散華に有効打を与えたのはカシムにとっては屈辱以外の何物でもなかった。最強の七星を自称するために、あらゆる武装と身体能力の向上を図ってきた。
拳1つで建造物を破壊し、脚力と機械の翼によって機動力は人間であった頃の数倍に及んでいる。その上で重火器と近接武装をも内蔵した肉体、そして攻撃には七星の魔力が付与されることによって、並の魔術師であれば間違いなく対抗することができない。
もしも、桜子とカシムが対峙したとなれば、散華のように攻撃を回避して詰めるのではなく、攻撃を受け止めながらもあらゆるレンジから押し切る手法で無理矢理に桜子を倒すことも可能であっただろう。
だが、この男は並大抵の魔術師ではない。エーデルフェルトに生まれた鬼子、強すぎるが故に怖れられたイレギュラー、確かに彼を越えることが出来たのだとすれば、カシムは最強の七星の王冠を手にすることができるだろう。灰狼ですらも追いつくことができない領域の中に入ることができるだろう。
しかし―――それが実現可能かどうかは別問題である。
天が煌めく、そして大地が鳴動する。天より流星が堕ちるように、そして地震が起きるように、そのどちらもが突如として発生したことから明らかに自然現象ではないことを想起させた。そもそも、先ほどまで空に星など輝いていなかったのだ。まるで周囲の時間をこの場所だけ加速させたかのように、まるでこの場所だけ星の活動を活発化させたように、超自然現象をいともたやすくロイを発生させて、天と地、その双方からカシムを逃がすまいと流体魔術が解放される。
「俺は自分の魔術に名前を付けるようなことはしない。ただ天より降りそそぐ流星が如き光と大地を鳴動させる魔力の奔流、その身で受け止めるがいい」
「――――――」
何かカシムが言葉を発した。しかしその言葉は続く轟音によって掻き消された。天より飛来した隕石が落下するかのような轟音と、破滅の如き大地の鳴動と共に地面が割れてその割れた先から魔力が爆発する。
大地にも空にも逃げ場所など存在することなく、如何にその身を鋼鉄へと変えていたとしても、人間大の身体である限り避けるための手段は何処にも存在しない。
一瞬、ほんの一瞬によって歴然とした力の差を見せつけるかのように、これまで互角の戦いをしているはずだと確信していたカシムは、自分とロイの間に存在する隔絶した力量差を思い知らされる。
「ぐぅぅ、がぁぁぁぁぁ、ぎぃ、ああああああああああああ!!」
鋼鉄の肉体ですらも焼却しかねないほどの圧倒的な力を与えられて、肉体が消し飛ぶことがないように必死に七星の魔力を自己回復へと当てるが、それでも焼け石に水であるように肉体が次々と損傷し、自己回復の範疇から逸脱したパーツから消し飛んでいく。
『やれやれ、喜び勇んだ主がこれでは、妾まで巻き込まれかねんわ。主は望まぬであろうが、少しは手を貸してやるとするか』
このまま、状況を静観していれば、自分のマスターが消し飛んでしまう可能性を理解したキャスターは自身の錬金術を活用して、カシムの周囲へと魔力障壁、そして再生魔術を重ね掛けする。
手を出したのが遅かったため、この場での完全回復は難しいだろうが、ひとまずカシムが死を迎えることはないだろう。
『しかして、妾も初めてこの目で見たが、げに恐ろしきかなロイ・エーデルフェルト。確かにアレは最強を冠するに相応しい。人の領分をはみ出した異形よ。くっく、人の身であれに勝利できる存在などおるのかもわからんな』
思わず楽しいものを見るような反応をキャスターは浮かべてしまう。実に興味深い、人間の姿をした異形のようであると思える。陣地を超越した存在であるキャスターからしてもロイは人間という種にカテゴライズするにはあまりにも不釣り合いが過ぎる。
カシムがそこまで固執する存在とはいかほどのモノなのかと考えていたキャスターだが、なるほど、これは想像以上だ。素晴らしい、おぞましい。いつの時代にも突然変異のように姿を現す人の姿をした化け物は存在しているわけだが、これは中々格別だ。
『安心するがいい、我が主よ。お主は妾を呼びだした。お主だけで及ばずとも、お主があやつを凌駕する様、見届けたいと妾は願う。くっく、ライダーの勝利に終わるだけの聖杯戦争、ようやく楽しみが見えて来たわ』
この場にはおらずに戦いの状況を見守るだけではあるが、キャスターは笑みを浮かべる。ようやくこの聖杯戦争の中でも夢中になれるモノを見つけることが出来たとでも言わんばかりの表情はマスターであるカシムへの心配など微塵も存在しない。ただ、人知を超えた存在へと己のマスターを至らせる。その道程が実に面白いものであると思っているに過ぎないのだ。
そして、光と地響き、そして轟音が鳴りやんだ先には全身から火花と煙を上げながら、倒れ伏すカシムの姿があった。明らかな戦闘不能、この場で戦うことは不可能であろう。
「……っ、さすがにこちらとしても力を使いすぎたか」
もっとも、ロイとて何も代償がなかったわけではない。あれほどの凄まじい魔術を使った以上、消耗も大きく、膝を突き、荒い息を吐く。常に余裕の戦いを見せてきたロイの消耗する姿など桜子は見たこともない。
「ロイ・エーデルフェルトが動けなくなった。であれば、これこそが絶好の機会でしょう」
そして、最強の戦力が動けなくなった時こそが決着の時であるとばかりに再び散華が動き出す。同時にアサシンも散華と共にダンスを踊るように動き始め、
「マスター!」
「ええ、私達も負けてはいられない。なんとしても、追い返すよ、ランサー!」
【CLASS】ランサー
【マスター】リーゼリット・N・エトワール
【真名】ウィリアム・マーシャル
【性別】男性
【身長・体重】182cm・78kg
【属性】秩序・善
【ステータス】
筋力B 耐久B 敏捷A
魔力E 幸運B 宝具A+
【クラス別スキル】
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
【固有スキル】
無窮の武練:A
ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。心技体の完全な合一により、いかなる精神的制約の影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。
守護騎士:B
騎士道における理想の騎士として、今もなお讃えられるランサーに与えられた希少スキル。他者を守る純粋な使命感によって、その防御力は短時間ではあるが、凄まじい上昇を見せる。
騎乗:C+
騎乗の才能。幻想種や野獣を除き、大抵の乗り物を人並み以上に乗りこなせる。更に騎馬を乗りこなす際、有利な補正が掛かる
【宝具】
『五王の忠臣(アール・マーシャル)』
ランク:E~A- 種別:- レンジ:- 最大補足:-
5人の王に仕え、信頼を勝ち取ったランサーに与えられた恩恵。王の威光たる宝具を借り受け、一時的に使用することが可能となる。
○永久に輝く勝利の剣(エクスカリバー・ライオンハート)/対軍宝具
アーサー王を信仰したリチャード獅子心王は剣を初めとした道具に「エクスカリバー」と名付けたという逸話に由来する宝具。手に持った武器を聖剣に見立て光の斬撃を放つ。ただし、その武器が衝撃に耐えられるかは別。威力は本来の聖剣には劣るが、加護のない通常の防御では一撃のもとに斬り落とされるだろう。