Fate/Stardust Vendetta―星屑の復讐僤――   作:ソクリ

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第8話「激動」③

――グロリアス・カストルム――

『さて、いよいよ終盤かな?』

「ええ、そうでしょう、カシム・ナジェムが敗北し、ロイ・エーデルフェルトもその力を大きく落とした。とはいえ、今の七星桜子では、七星散華を倒すことはできないでしょう。地力が違う、七星に総てを捧げた彼女と自分の幸福に時間を捧げた彼女では、努力も願いの質も異なっている。何かを捧げなければその差を埋めることはどうあってもできない」

 

 桜子たちのマスター同士の戦いを見物するアフラ・マズダとセイヴァーは冷静に彼女たちの戦況について私見を述べる。ランサーが離脱したとはいえ、いまだにセイバーとの戦いを継続しているはずであるが、とても命のやり取りをし、戦っているようには見えない。

 

 当たり前のように他人の戦いに言葉を述べるその様子は、追い詰められている様子はなく、ギリシア神話に名を連ねる兄妹を相手にしながら不遜としか言えない様子だった。

 

「さて、そろそろ無益な戦いは止めようじゃないか、セイバー。私はここに戦いに来たわけではない。あくまでも我が主と君たちのマスターの顔合わせのためだ。これでも、雑務が滞っているのでね、そろそろお暇したいと願っている」

 

「そんな言葉で私達が逃がすと思っているのですか」

「神たる我らを虚仮にしようとするその態度、いつまでも浮かべられると思うなよ、下郎が。貴様には神の怒りをぶつけるだけでは生ぬるい」

 

「神、神、か……。先ほども言ったが、私にとっての神は1人しかいない。この時代では多くの存在を神として認め崇める共生の時代であるそうだが、無数に存在する神など人を分断させるための悪因にしかなりかねんよ。なべてこの世界は善と悪に大別される。それ以外の思想など、それこそ些末事だ。多様な生き方を認めるのはいいが、その多様さが余計に根源的な善と悪を見失わせようとしている。それは間違っているとは思わんかね?」

 

「貴様と問答をするつもりはない。貴様の思想は貴様の思想、勝手にさえずっていろ」

「それとも、私の思想を認めれば神で無くなるのが恐ろしいのかな? カストロ、君は確か、人間によって神から人へと追い落とされた存在で――――おおっと、危ない、危ない」

「貴様ぁ、わざと口にしているだろう!」

 

 カストロが怒りのあまり、光の如き速度で一閃を放つが、変わらず宝具による時間停止の法理が周囲を貪っており、セイヴァーは難なくカストロの攻撃を避けて見せる。宝具の効果さえなければ、セイバーの攻撃を避けることができる道理はないが、時間停止空間の中では、及ぶ攻撃のほとんどがスローモーションのようになってしまう。

 

「さて、決着が近いとはいえ、彼女たちも逃がしてはくれないぞ。どうするつもりだね?」

 

 セイヴァーの見立ては正しい。カシムがロイによって追い詰められたからこそ、散華は桜子だけでもここで首を取らなければならないと、ロイが消耗したこの瞬間を狙い、足を踏み込んだ。

 

決死か、あるいはカシムを連れての撤退、判断に使われる時間はほんの数秒もない。どちらが自分にとっての利があるのかと判断し、ここで桜子の首を取ることを選んだ。仕切り直しの果てにロイをもう一度、自分で相手取るよりも不利な空気感の中でも、ここで火事場泥棒のような形とはいえ、初志貫徹をするべきであるという判断であった。

 

 桜子自身が消耗をしていること自体は事実である。それにつけ込むことが出来れば、充分に――――

 

「いいえ、これ以上はさせません。ロイがせっかく生み出してくれたこのチャンスを無駄にはさせません、宝具発動!」

 

 十分に桜子の首を取れると判断した散華とアサシンにとって、これまで防戦一方であったランサーが声を上げる。

 

「先ほどまで何もできなかった貴女に何ができるというのですか! その二つの槍を振ったとしても、私とフラウには追いつけません!」

 

 散華の超反応には通常の白兵戦で本領を発揮するランサーの力は通用しない。そして、アサシンも捨て身の特攻をすれば彼女の身体を腐食させ、戦闘不能へと追い込むことができる。アサシン陣営に対して通常の白兵戦は完全な悪手である。告げる散華に対して、先ほどのロイが引き起こした地響きのような轟音がいずこから鳴り響き

 

「荒れ狂え河神の鉄槌―――『涌沸し奔瀑する嚇怒の波濤(ヒマロス・スィモス・スカマンドロス)』!!」

 

 ランサーがその手に握る二本の槍を回転させて地面に突き刺す。すると、それが呼び水になったかのように、ランサーや桜子の背後から突如として何もなかったはずの空間に、さながら津波のような水流が発生し、勢いよく流れてきたのだ。

 

「なっ――――!?」

「ロイ、セイバー、今です!!」

 

 その水流が押し寄せる津波の如く周囲一帯を呑み込んでいく。突然の襲来に引き合わせるようにセイバーはランサーの言葉を耳に受けると、セイヴァーに対して苦々しい表情を浮かべながらも、身体を翻し、消耗したロイを担いで、桜子を担いだランサーと合流し、水流に身体を呑み込まれた散華とアサシンを見向きもせずに撤退していく。

 

「きゃあああ、ますたぁ、これ流れが早すぎるの。フラウ、流されてしまうわ!」

「まさか、こんな方法で私達を出し抜くなんて……、見事、というほかありませんね。さすがにこの奥の手は考えていませんでした……」

 

 確かに周囲一帯を呑み込む勢いの水流が津波のように押し寄せて来れば、いかな超反応でも逃げ場がなくなる。先ほどのカシムが最初から逃げ場を奪われるように天と地から攻撃を受けていたように、迫りくる水流に対して逃げ場を生み出すのであれば空を飛ぶか、空間を跳躍する他ない。

 

 散華があくまでも人間としての反応速度の限界を追求した魔術師である以上、そうした手法を取ることができないとランサーは咄嗟に判断したのだろう。消極的な撤退をするための判断であったにしても、その判断に間違いはない。

 

「トロイア戦争の英雄、アステロパイオスは河を司る神であるスカマンドロスの寵愛を得た女戦士であった。宿命の好敵手であり、己の命を奪ったアキレウスを激流の河へと誘い込み、そこでの一騎打ちを再現した宝具といえば確かにこの水流は彼女という英霊の本質の一端に相応しいだろう。惜しげもなく、とはさすがに彼女に失礼かもしれないが、必要な瞬間に必要な宝具という手札を切る。タズミ・イチカラーは実に優秀な英霊を召喚した。惜しむらくはその優秀な英霊を使いこなして生き残るだけの才が召喚者は持ち得なかったということか」

 

 河神スカマンドロスに愛された女戦士アステロパイオスが取りえる最善手によって彼らは七星序列第二位と第三位の襲撃から辛くも撤退することに成功した。ロイによってカシムを追い込むことに成功したが、大筋を評価すれば、桜子たちが何とか撤退することが出来たという評価は決して間違いではないだろう。

 

 セイヴァー、そしてアフラ・マズダから始まる遭遇戦から始まった戦いではあったが、桜子とロイの奮闘を間近で見れたことはアフラ・マズダにとっても実に有意義であった。

『此度の聖杯戦争でもランサーのサーヴァントを引き当てるあたり、断ち切れない運命を感じさせるな。だが、彼女であれば、私の物語の紡ぎ手として最後まで桜子を生かしてくれるだろう』

「今後も積極的に関わりますかな?」

 

『さすがにそこまで過保護ではないとも。次に会う時には聖杯戦争も大勢が決している頃合だろう。その時には改めて彼女に問うつもりだよ。この世界における絶対的な善の存在の必要性に。その為に君は……あの少年を使ったのだろう』

「さて……、私は星灰狼に頼まれただけに過ぎませんがね。私の思惑と彼の思惑が一致したのは偶然でありましょう」

 

『なるほど、そういうことにしておこうじゃないか』

 

 言うべきことを言い終えたのか、中空に浮かんでいた大きな瞳が閉じられてこの世界から消失し、この地に顕現していた大いなる力が消失したことがセイヴァーには理解できた。それと入れ替わるようにして、ランサーによって生じた水流に覆われている箇所の地面へと大きな魔方陣が浮かび上がり、宝具の使用者がいなくなった津波の如き水流が魔方陣の鳴動と共に、まるで夢幻であったかのように消失する。

 

 自分たちへと干渉する者が無くなったことで身体を投げ出された散華とアサシンはゴホゴホと咳き込んで、息を整える。

 

「ふははははは、随分艶めかしい姿になってしまったなぁ、散華よ。お主もアサシンも、そうして水に濡れた姿を見ておると、女子としての美しさが際立つではないか」

「助けていただけた事には感謝をしますが、余計なお世話ですよ、キャスター。私は七星宗家の後継者です。次代に血を残すために子を為すことはあっても、女としての幸せなんて、七星であることを受け入れた時から捨てていますから」

 

「ほう、そうか、そうか。まぁええとも。妾のマスターはお主であるわけではない。お主がどのように生きようとも、お主の勝手じゃ。精々面白味のある見世物として妾を楽しませてくれるのであればそれで十分よ。このまま虚仮にされて終わるつもりはなかろう?」

「……、勿論です。七星桜子の底は知れました。次は必ず、その首を斬りおとす……!」

 

 対峙したからこそ、理解できた。七星桜子は七星散華にとって怖れるに値する相手ではない。今回はサーヴァントの機転によって何とか難を脱することが出来たが、散華とて、次はこのような手の内で終わらせるようなことはない。

 

 桜子が散華の超反応を打開することが出来なければ、次が桜子の敗北、そして死を迎える日となることだろう。

 

「だそうだ、序列三位がここまでの大言を口にしておるのだ。お主もこのまま終わるような口ではなかろう、我が主、マスターよ」

「無論、だ……」

 

 キュルルとモノアイが動く、先ほど、ロイ・エーデルフェルトによって重篤なダメージを与えられたカシム・ナジェムは自身のサーヴァントであるキャスターによって与えられた回復魔術によって、何とか会話と自立行動が可能なまでに回復することには成功していた。もっとも、それですぐにロイを追撃するということができるまでには至っていない。

 

「どうじゃった? お主が求め続けていた相手との戦いは、さぞかし楽しかったであろう」

「楽しい……? 笑えない冗談だな、キャスター。惨敗だよ、このような敗北を目の当たりにして楽しいと思える感情があるのならば、己はこの身を鋼鉄に変えることなどなかっただろう」

 

 傍から見れば、ロイを相手にカシムは十分に善戦をしていた。そもそも、ロイという存在自体がイレギュラーの極みのような存在である以上、真っ当に闘う事が出来るという土俵に立つことができる人間自体が限られている。ほとんどの魔術師は対峙したとしても最初の激突で敗北を迎えていることだろう。

 

 そんなロイに対して、全力の流体魔術を使わせた時点でカシムは十分に善戦をしたと言えよう。しかし、それでは満足できない。その程度で満足できるのならば、カシムは自分の身体を鋼鉄に変えるような狂気を自分自身に向けるようなことはしないのだから。

 

「まずもって、防御力が足りていない。ロイ・エーデルフェルトの流体魔術に対抗するには奴の猛攻に耐えうるだけの装甲と魔術障壁が必要になる。七星の魔術を装甲に重ね掛けする方向で改造すれば可能だろう。その上で単純な身体能力面では決して劣っているわけではない。コンセプトが間違っていた。奴を封殺するに足りるだけの能力を手に入れたとしても奴を封じることはできない。この世界のあらゆる魔力が奴に味方をする。

 ならば、自由にさせた上でこちらがそれを凌駕するしかない。力押しの極致となるが……、致し方ない。いつの時代も極限に近づけば近づくほどにシンプルになる」

 

「自分の命が奪われるかどうかの瀬戸際でそこまで考えを巡らせておったのか?」

「呆れたか?」

 

「ああ、そうだな、狂っているとも。であるが、妾のマスターを名乗るのだ。それほどの狂気がなければ面白くもない。死ぬかどうかの瀬戸際でも勝利するための一手を渇望する。まともな感性では生きることに必死になるというのに、それ以上にあの男に勝ちたいか。くく、ひひ」

 

「それが己の存在理由だ。もはや後戻りなど出来ない。生まれ持った肉体にやむを得ない理由もなく手を入れたのだ。その理由を達成することなく、総てを投げ出すなど、それこそ愚かしいという他ない。己は灰狼ほどの欲望はない。ただ、己の存在証明をすることが出来ればいい。持たざる者であっても、持ち得る者を凌駕することができるのだと証明しなければ、ここまでに犠牲にしてきた者たちが報われまい」

 

課題は無数にある。ロイとの対峙を得て、ここまで身体を弄繰り回したというのに、いまだに足りない部分が出てきているなど、正気であれば耐えられない話だが、カシムは既に悪魔に魂を売り渡している。七星として己が最強になる為であれば、どんな犠牲をもいとわない。そうした狂気を内包しているからこそ、彼の行動には躊躇がないのだ。

 

「追わないのであれば、こちらも一度撤退しましょうか。王都に戻るのならば、リーゼリット皇女たちと一緒に戻った方が良いでしょうし」

 

「であれば、そなたらはリーゼリットに合流するがいい。妾たちは先に王都に戻ろう。我が主の肉体修復と改造を行わなければならぬからな」

「承知しました。では、また王都で会いましょう」

 

 そうして、キャスターの転移魔術によってカシムは先に姿を消した。後に残された散華とアサシンは、外傷こそないものの、水に濡れた不快感が残り、その場に座ったままでいた。

 

「気色悪い……」

「ますたぁ、どこかお体が痛いのかしら? フラウにできることはあるかしら?」

「いいえ、大丈夫ですよ。私は元気ですから」

 

 ポツリと零した言葉に反応したアサシンが口にした自分の身を心配する言葉に散華はニコリと笑みを浮かべて大丈夫だと反応する。

 

 果たして先程の言葉は誰に向けての言葉であったのか。久しく覚えることもなかった感傷に浸りながら、散華はしばらくその場から動くことはなかった。

 

――グロリアス・カストルム・領主別邸――

 桜子とロイの戦いが終わりを迎えるのと同刻、領主別邸で行われている戦いも佳境を迎えようとしていた。ルチアーノからターニャが救いだされたことで後先のことを考える必要が無くなったレイジたちは持てる力を振り絞って、状況の打開を模索する。

 

(あかんな、さっきのランサーの攻撃を防ぎ切ったことで消耗も激しい。無茶をすればいけないこともないやろうが、ランサーもアーチャーも追い込まれているわけやない。死力を尽くして戦う覚悟がなくちゃ勝つってのは難しいわな、こりゃ)

 

 ここで、リゼとヨハンを撃破することが出来れば、最上の結果ではあるが、朔姫はその結果を求めることにかなりの困難が伴うことを察していた。こちらのサーヴァント戦力はアヴェンジャーとキャスターのみ、サーヴァントに伍する実力を秘めているアークを入れて数の上では圧倒できるが、先のランサーの攻撃を防いだことでキャスターとアークの消耗は大きい。

 

後先を考えずにここで消滅覚悟で戦うのであれば見えてくるモノもあるだろうが……、朔姫にその考えはない。どう考えても此処は命を捨てるべきステージではない。

 

(それに、皇女様の気持ちが変わっとらんのなら、対ライダー陣営も見越して、あえて皇女様たちを泳がせておくのも策の一つではあるしな)

 

 ここは撤退をするのが筋だ。桜子とロイという中核戦力もいない状況の中で決着を急ぐ必要はない。ランサーの真名を知ることが出来たし、リゼの目論みも知ることが出来た。頃合としては十分だ、あとはその撤退するタイミングの問題だが……、

 

「だぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「しつこいな、さっきよりも息を吹き返したか……」

 

「七星の連中に負けるわけにはいかない。お前たちは必ず、さっきのターニャに行ったようなことをする。お前たちの身勝手な目論見の為に誰かを犠牲にする。それは許してはいけないんだよ!」

 

 朔姫が撤退を考えるのをよそにレイジとヨハンの激突は終わることなく続く。ターニャを救いだしたことで風向きが変わったこともあり、レイジの猛攻が続く。ただ、技術的な面を言えば、やはり優勢はヨハンの方であると言えよう。冷静に、レイジの攻撃を処理しながら、ヨハンはレイジの激情へとその関心を寄せる。

 

「お前はどうして戦うんだ?」

「言ったはずだ、復讐のためだと! お前たち七星を全て滅ぼすことが、俺の目的だ!」

 

「ああ、そうだな、それはさっき聞いたし、お前の様子から見れば、ルチアーノの言葉もお前は同意が出来るんだろう。失った奴の気持ちは失った奴にしかわからない。ヴィンセントがお前に危害を加えたのなら、お前が怒って、刃を向けるのは当たり前のことだ。それはいい」

 

 綺麗ごとで世界が回るわけではないことをヨハンは良く知っている。スラムの世界で生きるか死ぬかの瀬戸際を生きたことだってある。もしも、リゼが自分を拾い上げてくれなかったら、自分はあのスラムの中で野垂れ死んでいたかもしれない。理不尽に自分の人生や周囲の大切なモノが奪われる現実はヨハンとて分かっている。

 

「だが、お前は無差別な快楽殺人者じゃない。なら、分かるはずだ。少なくとも、リゼは、お前が思っているような行為に手を染める人間じゃない」

 

「だから、何だ。そんな人間じゃないから許せと? 星灰狼と手を取り合っているような人間を放置しろと? 笑わせるなよ、騎士気取りが。星灰狼は必ずこの国に、この世界に破滅を呼びこむ。あいつは人間の命なんて何とも思っていない。自分の目的を達成するためならば、どれだけの命が失われたって何にも気に掛けない。

 そんな奴を仲間と認めて、勝たせようとしている時点で、お前たちは―――俺の憎む七星でしかないんだよッッ!」

 

「っ――――、騎士風情じゃない、僕は正真正銘、リゼの騎士だ!」

 

 咄嗟にヨハンはレイジの啖呵に真っ向から反論が出来ずに、取ってつけたような言い回しで反論をしてしまう。ああ、まったく、その通りだ。レイジの言葉は正しい、実に正しい。星灰狼やカシムのような人物は自分たちの目論みのためであれば、どれだけの血が流れても気にしない。レイジの村で起こった悲劇を、彼とターニャの間で起こった悲劇を、また別の場所で再生産する。それはヨハンですらも容易に想像できる未来だ。

 

「だから俺はお前たち七星を全員滅ぼす。正しいかどうかなんて知ったことじゃない。全員滅ぼせばその禍根は無くなる。復讐を始めると誓った時から、俺は心に刻んだんだ。こんな地獄のような世界の中でもいつか花を咲くんだってことを証明すると。そのためなら、俺はいくらでもこんな命くれてやるんだよッッ!」

「がっ――――ぐぅ!」

 

 レイジの気迫に押し流されるように、ヨハンは仰け反る。これまでまったくレイジの攻撃が通用しなかったヨハンを相手に攻撃が通ったのはレイジ自身の変化かあるいは、ヨハンの心境に変化が起こったからなのか。

 

 しかし、そのまま押されるだけの展開など、ヨハンとて許せるわけがない。一度は優勢を渡したところで、本来の技量の上ではレイジよりもヨハンが圧倒的に勝っていることは周知の事実、気合だけでどうにもできないものはすぐにその差を埋められる。

 

『レイジの奴、あのままではジリ貧じゃのう』

『仕方ないでしょ。そもそも、地力が違いすぎる。どれだけ叫んだところで、培ってきた技術を凌駕することはできないよ』

 

『じゃが、お前さんならそれを覆すこともできるんじゃないか?』

『さて、もしも、そうであったとしても、今の戦いはそれを使うに値する状況なのかな? むしろ、アンタの方が適任なんじゃないの? バーサーカーとの戦いやライダーとの戦いで見せたような力だけがアンタの力じゃない。ハンニバル・バルカといえば不可能を可能にしてみせた逸話があるじゃないか』

 

『ふぅむ、あれもあれで体力を使うからあまり使いたくはないのじゃが……、まぁ、確かにあれを使えば、ここから撤退することは可能じゃろうな。失敗すれば先がないが』

 

『その時には僕が手を出すよ。とっておきを残しておきたいのは互いに同じさ。戦うだけなら、ティムールだけで十分、僕たちが繋ぎあわされたのは結局の所、そういうことでしょ?』

 

 アヴェンジャーの中に入れこまれている老人ハンニバルと青年がこの状況を打開するための方法を語る。彼らはそれぞれがこの状況を打開するための方法を握っている。ただ、どちらも魔力を大量に使用することから、気楽に使うことができる宝具ではない。話しの結果、観念したようにハンニバルは頷き、自分の宝具を使用することを受け入れた。

 

「話は終わったか?」

『ああ、お主も分かっておるじゃろうが、おそらく、ランサーとアーチャー、仕留めにかかるぞ』

 

「だろうな。チャンスはそう多くはない」

「撤退の話し合いでもしているのか? こちらがそれを認めるとでも?」

 

「お前は決して見逃さないだろうな、マスターの力もあるだろうが、この戦いが始まってから、お前は決して我々を自由にさせてこなかった。ランサーがあれだけ強力たりえているのはお前が随所随所でこちらの動きを封じているからだ」

 

 派手さではランサーに劣るだろう。しかし、アヴェンジャーはこのアーチャーの働きこそが劣勢の原因と考える。白兵戦をこなし、傷つくことを厭わずにその場その場における最善を追及する狩人であるアーチャー、さすがはギリシア最高峰の英雄の友と呼ぶべきか。アヴェンジャーがランサーとの戦いに手を出すことが出来ていれば、ランサーを追い込むことも可能だったにもかかわらず、常にアヴェンジャーを引きつけ、優勢にも劣勢にも傾けることなく、あえてこの状況を維持し続けてきた。

 

 ランサーとアーチャー、互いに持ち味の違う英霊たちを活用しつつ、鉄壁の布陣を作り上げたリゼの判断こそが最もこの場で影響力が強かったことは認めるべきであり、ならばこそこの場を切り抜けることが重要だ。

 

「あー、くそ、攻めきれないか」

「済まねぇな、ちぃとばかし、喰らいすぎたぜ」

「終わりにしましょう。次の一撃で諸共に吹き飛ばします」

 

 ランサーが握る白亜の槍に再び輝きが灯る。それがあの周囲総てを吹き飛ばしかねない黄金の光を放つ一撃の前触れであることを悟り、全員が息を呑む。

 

 その瞬間、アヴェンジャーの視線と朔姫の視線が重なる。

 

「みんなっ、こっち、集まれぇぇ!!」

 

 朔姫の声にアークやルシア、エドが集まり、レイジの身体を無理やりにアヴェンジャーが掴む。

 

「おい、何をしている。アヴェンジャー、俺はまだ――――」

「一度退くぞ。お前の復讐のためにも此処は退くべきだ」

 

「馬鹿な、俺はまだ――――」

『よぉし、宝具を使うぞ。我が宝具は、我が戦いの道行の再現、遍く歴史家を唸らせた我が奇跡の再現、仇敵ローマを討ち滅ぼすがために行った前人未到のアルプス越えにこそ、我が宝具の神髄あり!

 ――――宝具発動『雷速の山脈踏破(アルプス・バルカロード)』!!」

 

 アヴェンジャーの身体から帯電したように雷が生じると、その雷が爆発するように光を発し、次の瞬間、光が周囲一帯を包み込む。すると、なんということだろうか。アヴェンジャーを含めたレイジたちの姿が一瞬にして消失してしまい、何処にも見えなくなってしまったのだ。

 

「隠れた、或いは姿を見えなくさせた? それとも、単純に逃げたか……?」

「アルプス踏破、かつて、ローマと敵対していたカルタゴの名将ハンニバル・バルカはイベリア半島より、前人未到であり実質的に不可能であると目されていたアルプス越えを達成することによって、ローマ軍に壊滅的な奇襲を行うことに成功した。アヴェンジャーの正体がハンニバル・バルカであったとすれば、先の宝具には納得がいくのですが……」

 

「いや、ありえないだろう。あの武装はどちらかといえば、うちのライダーに近い。時代もあわないし、間違いなく遊牧民族側の戦い方だ」

「あるいは、複数のサーヴァントが混ぜ合わされているとか。アヴェンジャーなんて特別なクラスで召喚された英雄ならそれくらいの反則技は十分に考えられるよ」

 

 まさか、と思わず考えたくなるが、アーチャーの推測を正しいと考えると、突然の撤退劇も納得がいく。少なくとも宝具と実際の存在が一致しない問題に何らかの答えが出なければ理解することもできないのは事実なのだから。

 

「複数の英霊が混ぜ合わされたとなれば、間違いなく、まともな聖杯戦争の参加者じゃない。あのレイジ・オブ・ダストって奴は意図的にこの聖杯戦争に紛れ込ませられたイレギュラーだ」

「だとしたら、そんなことを目論んだのは誰なんだ……!」

 

「一番納得がいくのは、星灰狼……だろうけれど、合点が行かないわね。彼自身も命を狙われている。ううん、誰よりも彼こそが命を狙われているんですもの」

 

 レイジがもしも、灰狼の差し金で動いている存在であるとしても、この場で大事をしたレイジの殺意には一切の淀みがなかった。本気で七星を滅ぼしたい、本気で自分の復讐の果てに花が咲くと信じている。その狂気が無ければこの戦いを遂行するなどということはできないだろう。

 

「悲しいね。私は……どこまでいっても、どれだけ正しいことをしようとしても、七星であることからは逃げられない。七星であることを無かったことにはできない」

「リゼ……」

 

「わかっていたよ、自分がそんな祝福される存在じゃないって。でも、きっと、総てが上手くいくなんて……、どこかそんな言葉に縋っていたのかもしれない」

「………っ」

 

 その言葉は、いつかの誰かが口にした言葉、もう思い出のようになってしまったいつかの話し、茜色の空を見上げながら聞いた言葉に縋ってしまっていたのだと、リゼは答え、ヨハンは久方ぶりに聞いたその言葉にどうしてか、レイジと対峙した時に拭えなかったあの感情を思い出した。

 

「ああ、そうか。そういうことだったのか……」

「ヨハン君?」

 

「いや、何でもない。大丈夫だよ、リゼ。君は俺が守る。何があろうとも君を守り抜く。それが俺の騎士としての誓いだ。誰が相手であろうとも、俺達は負けない。君が望むのなら、君を聖杯戦争の勝者にだってして見せる」

 

 もしも、総てを敵に回しても自分だけは最後までリゼの味方でいるという言葉に、リゼは慰められた気持ちになれた。

心が晴れるわけじゃない。けれど、ヨハンの心からの信頼はリゼの心をいつだって救ってくれた。例え、その言葉の奥底にある気持ちが叶わないものであると彼自身が思っているとしても、自分と彼は皇女と騎士でしかないと分かっていたとしても、そこに確かな信頼があることをリゼは良く分かっている。

 

(リゼ、もう二度とあいつを君に近づけさせない。あいつは必ず君を不幸にさせる。星灰狼がどうして、アイツのことを知っているのかなんて知らない。だけど、何を企んでいようとも、リゼには指一本触れさせない。俺はきっと、この日の為にリゼの騎士になったんだから。ここはもう、俺の居場所なんだ……)

 

 だから、お前には奪わせない。必ず倒すとヨハンはレイジの打倒を胸に誓う。その想いの強さはリゼですらも知りえない想いの強さであった。それだけの決意をさせる理由がレイジと対峙したことによって、ヨハンの中にも生まれた。

 

 グロリアス・カストルムにおける戦いは終わりを告げる。両陣営共に、脱落者を迎えることなく終わりを迎えた戦いではあったが、それだけに多くの因縁を生む結果となった。その結末がここから先にどのように影響していくのか、当人たちは予感を抱きながら前へと進んでいく。

 

 台風の目であるレイジ・オブ・ダスト、そしてアフラ・マズダよりこの物語の紡ぎ手であると宣言された桜子、この二人を中心とした大いなる唸りが総てを呑み込んでいくための配置は静かに、されど確かに進んでいくのであった。

 

――王都ルプス・コローナ・王宮――

「随分と派手にやられてきたようだね、カシム」

「接触の必要はあった。そして、現状戦力で敵わないとわかった以上、後はその改善を実行するだけだ」

 

「結構、君の闘志が消えていないことに安心を覚えたよ。体の改良もあるだろうが、今は身体を休めてくれ。いずれ、皇女殿下たちが戻ってくれば、彼らもそれを追って、王都へと迫ってくる。その時には再び、君の力を貸してもらう時が来るだろう」

「無論だ、こちらとしても、願ってもいない」

 

 王都ルプス・コローナ、王宮にその身を置いている、七星序列第一位、星灰狼はグロリアス・カストルㇺにおける戦いでロイに敗北を喫したカシムとキャスターを出迎え、ねぎらいの言葉を掛けた。

 

 他の七星であれば、ここまでの待遇をするのかは怪しいが、灰狼にとって、カシムは長年の友であり、同時に自分の宿願を叶えるための盟友でもある。もしも、カシムという天才的な魔術師が存在しなければ、人造七星という存在を生み出すことはできず、灰狼と侵略王の目論見は始まりすらもしなかっただろう。

 

 カシムは聖杯戦争の勝利も灰狼に捧げると口にしている。彼からすれば、敵対者ではなく仲間、他の七星たちが腹に一物を抱えているにしても、彼らの間でだけはその目論見が崩れることはない。

 

 カシムがキャスターの魔術によって転移をすると、改めて灰狼は腰を下ろして息を零す。

 

「余裕だな、あの男はお前の腹心の部下の様なものだろう。それが、敗走したとなれば、もう少し取り乱すと思っていたがな」

 

「カシムの執着心は私が一番よく知っているつもりだし、ロイ・エーデルフェルトの打倒に困難が生じることは最初から織り込み済みだ。しかし、カシムならば、我々の悲願の最大の障壁であるあの男を見事排除してくれると信じているとも」

 

「お主の悲願のために、な」

「それが彼にとっての悲願にも繋がると私は信じているとも」

 

 キャスターの意地悪な問いかけに灰狼は余裕の笑みで反応する。自分と侵略王の悲願のためであれば、どれほどの人間が犠牲になったとしても彼らは止まらない。最後にはカシムですらも犠牲にするであろうという意味を込めた問いにも、涼しい顔で、最終的にはカシムとて満足することができると返した。

 

「まぁ、好きにするがいい。妾は自分が楽しめればそれでええとも」

 

 そう零して、キャスターもその場から姿を消した。あとに残っているのは、灰狼とライダーだけである。

 

「さて、状況は粛々と進んでいるな。カシムと散華が動くのは分かっていたが、ふむ、皇女たちも動いたか。存外、我慢ができなかったらしい」

「良いのか? あれらは我々への翻意を示したに等しいと報告を受けているが?」

 

「彼女たちが明確な行動に出るまでは放置をしておけばいいさ。リーゼリット皇女が自分の胸の内で何を考えているにしてもセプテム王は、私たちとの約定を果たすつもりでいる。もしも、彼女がこの国のために立ち上がるのだとすれば、それは実の父に対しての反抗を口にすることになるだろう」

 

「始末は身内でさせるということか」

「その上で彼女が、私たちの敵に相応しき存在になるのならば、その時は蹂躙すればいい。七星の血を引いた皇女だ。戦利品としてはおつりが取れるし、この国を制圧するうえではいい生贄になってくれるとも」

 

「そうだな、国など逆らえば滅ぼし、蹂躙し、殺し、犯せばいいだけだな」

 

 かつて、初代灰狼こと、七星桜雅と侵略王が新たなる戦場を求めて、西へ西へと突き進んだ時も同じだ。逆らうものがあればすべてを滅ぼしてきた。

 

 そのあまりにも、単純な答えは、今の時代で決して歓迎されることがない強いだけの論理でしかないが、彼らが求めているのはそうした世界である。ライダー陣営が聖杯を手にすることとなれば、セプテムを中心として侵略王による恐怖によって支配される世界が生み出されることだろう。

 

「それに、彼女たちが動いてくれたことによって、こちらの思惑も進んでくれた」

「あの少年に預けている彼女のことか」

 

「ヴィンセントの忘れ形見は、期待通りにアベルと騒動を引き起こし、その中で彼女は七星としての力を発露してくれた。これまで私がどれだけ望んでも力を発現してくれなかったが、やはり感情を揺さぶられた時にこそ、力は発揮される。それでいい、これからも彼女には力を発してもらうとも。真なる覚醒を果たすために」

 

 ライダー陣営の勝利、それこそが灰狼が求めている結末であることに変わりはないが、灰狼は間違いなく、何かしら自分自身の思惑を持って動いている。それが何であるのかはライダーにもわからないが、灰狼は少なくとも、ライダーに不利益を与えるような選択はしない。その認識だけは間違いないと理解している。

 

(アベル、君は好きなように動けばいい。君の行動が台風の目となり、カインたる私の目的は達せられる。この聖杯戦争に関係するすべての人物を巻き込みながら、私と君の物語、そして彼女の物語は相応しき結末へと向かっていくだろう)

 

 ザラスシュトラが絶対善神の復活を目論むためのシナリオを描いているように、灰狼もまた彼の願いを叶えるためのシナリオを描いている。この聖杯戦争に参加したすべての者たちを巻き込みながらいずれ叶うその時を信じて……

 

「グロリアス・カストルムを突破すれば、いよいよ彼らは王都へと辿り着くか」

「無事に辿り着くかどうかは、わからぬがな」

 

「抜かりがないですね、既に刺客を放っておられますか」

「仮初であれども、この地は我らにとっての王都である。そこに入り込もうとする者たちを素通りさせるほど、我はお人よしではないとも」

 

 グロリアス・カストルムはセプテムにおける第二の繁栄都市であり、そこを抜ければ、王都まで一直線となる。レイジたちが足止めを受けたとはいえ、すぐにでも態勢を立て直して、王都へと進撃をするのは目に見えている。

 

 目に見えているが、灰狼は自身の王であり、多くの将を従える侵略王の言葉に、彼らの進撃が思い通り進まないことを理解させられる。

 

 抜かりがないのは自分だけではなく隣に立つ王もまた同じこと。此処が王都であり、仮初であっても自分の居を構える場所であるのならば、容易くその中へと入りこませることなどしない。

 

 力を示すことが出来なければ、王都への突入許さず。すなわち、既に侵略王より放たれた刺客が王都へと突入するであろう彼らを待ち受けているということに他ならなかった。

 

「連中は一度、我を楽しませた。しかし、それは所詮戯れに過ぎぬ。もしも、我が配下を退け、この王都の中へと入りこむことが出来たのならば、その時は、改めて、我に対峙するに足りる戦士と認め、屠ってくれようぞ」

 

「それは、楽しみですね、王よ」

「ああ、楽しみだ。我は我が臣下の勝利を願っている。だが、同時に、我を脅かす敵の到来をも願っている。さて……、ハーンの名を冠することが出来なかった者よ、貴様は、我の下に再び姿を見せることができるか?」

 

 アヴェンジャーとの再戦、敵うのならばそれもまた楽しみであるとライダーは笑う。星灰狼と侵略王の目論みは今だ何一つとして崩れず、定められた終わりへと向かうかのように、憐れな復讐者の踊りを観察し続ける。

 

 

第8話「激動」――――了

 

 

次回―――第9話「星屑ビーナス」

 




【CLASS】ランサー

【マスター】遠坂桜子

【真名】アステロパイオス

【性別】女性

【身長・体重】168cm/58kg

【属性】秩序・善

【ステータス】

 筋力C+ 耐久B 敏捷A

 魔力D 幸運B 宝具A+

【クラス別スキル】

 対魔力:C
 魔術に対する抵抗力。Cランクでは、魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。

【固有スキル】

心眼(偽):A
 直感・第六感による危険回避。虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。

河神からの恩寵:A
 河神スカマンドロスからの恩寵。勇猛スキル、直感スキルを付与され、戦場にて行うあらゆる行動に有利な判定を受けることができる。

神性:C
その体に神霊適性を持つかどうか、神性属性があるかないかの判定。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされる。より肉体的な忍耐力も強くなる。アステロパイオスは河神アクシオスとアケッサメノスの娘ペリボイアの子のペラゴーンの子である。

【宝具】

『???』
ランク:A 対人宝具

『涌沸し奔瀑する嚇怒の波濤(ヒマロス・スィモス・スカマンドロス)』
ランク:B 対軍宝具 
アステロパイオスが戦死したことで河神スカマンドロスが大水を起こしてアキレウスを襲った逸話。
河神スカマンドロスの神威である膨大な水を噴出させて操る。水はアステロパイオスの意のままに動き、アステロパイオスの移動の補助や、激流や動物の形を取らせるなど自在に形を変えての直撃攻撃に使われる。他にも、この水が生む水煙の中の物体や魔力の動きを感知し、アステロパイオスに伝える効力もある。水煙だけを出すならば魔力の消費は格段に低くなる。

【CLASS】アヴェンジャー

【マスター】レイジ・オブ・ダスト

【真名】ティムール/ハンニバル・バルカ/???

【性別】男性

【身長・体重】170cm・59kg

【属性】秩序・中庸/混沌・中庸/秩序・悪

【ステータス】

 筋力C 耐久C 敏捷B

 魔力C 幸運B 宝具B

【クラス別スキル】

復讐者:A
復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は直ちにアヴェンジャーの力へと変化する。

忘却補正:C
 復讐者の存在を忘れ去った者に痛烈な打撃を与える。
 アヴェンジャーの存在を感知していない相手に対しての攻撃の際、各ステータスが1ランク上昇する。

自己回復(魔力):E
 現界に必要な魔力を補うと考えればDランク程度の単独行動スキルに相当する。

【固有スキル】

軍略:A+
 一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
 自らの対軍宝具の行使や、 逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。ティムールとハンニバル、類まれなる二人の将の相乗効果によって本来以上の力が生まれている。

カリスマ:B
 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 カリスマは稀有な才能で、大国の王にふさわしいランクと言える。

戦闘続行:C
 執念深い。
 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。

アルプス越え:A+
ハンニバルが司令官として指名された際に初めて挑んだ難行に由来するスキル。
あらゆる地形を無視した大移動が可能。幸運判定を必要とするが、成功すれば魔術師の創った陣地さえも踏破できる。

????:A+


【宝具】

第一宝具『???』
ランク:B  対軍宝具

第二宝具『災禍秘めし黒の櫃(グーリ・アミール)』
ランク:B+ 対人宝具
墓を暴くものへの呪いの言葉が記された、ティムールが眠る棺。
この宝具の発動までに、対象者がティムール自身に与えた傷を棺の解放と共にそのまま相手へと返す呪詛返しの力。相手の力が強大であればあるほどにその効力は高まり、侵攻してきた相手へと破滅を齎す。
ただし、そのダメージ自体はティムールにそのまま残るモノであるため、幾度も使えるわけではなく、相手を確実に破壊する、あるいは最後の手段として使うのが定石ではあるが、アヴェンジャーは第四宝具との重ね掛けによってこのデメリットを踏み倒している。

第三宝具『雷速の山脈踏破(アルプス・バルカロード)』』
ランク:A+ 対地形宝具
不可能と思われていたアルプス越えを成し遂げたハンニバルの逸話を宝具として昇華したもの。自身と自分の配下、仲間をあらゆる場所へ一瞬で移動させる。一種のワープ能力。
移動可能範囲は広く自身の視界に入る場所は自由に移動できる。視界に入っていない場所で自身が訪れたことがない場合に移動する場合は魔力を多く消費することになる。
移動×距離×人数で消費魔力が計算されるため大人数で長距離の未知の場所へと移動すると魔力を大量に使うことになる。

第四宝具『???』
ランク:B+ 対人宝具

第五宝具『???』
ランク:EX 対概念宝具
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