エースを目指して~転生して人生やり直す~   作:トーキチ

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お待たせしました。

仕事等で忙しく更新遅いですが3日に一度くらいのペースで投稿できるよう頑張ります。


第14話

新入団の選手達が入り新しいシーズンのスタートを切った横浜南リトル。

 

夏の大会へ向けて練習試合に臨んでいる。

 

相手は、埼玉の強豪の大宮東リトル。

 

この試合の先発を任された比呂は試合前にキャッチャーの佐藤との打ち合わせを行っていた。

 

「今日は実戦でチェンジアップ使いたいですね。ブルペンでは良い感じになってきたんで。」

 

「そのつもりではいるよ。やっぱり実戦とブルペンじゃ違うからね。打者に投げることで感覚も変わると思うからカウント見ながら使っていこうか。ただ比呂の武器はストレートだからしっかり投げてね。リードに関してはこっちに任せてくれたらいいから。」

 

「了解です。」

 

 

打ち合わせが終わり試合に望む比呂であった。

 

初回守備についた横浜リトル。

マウンドに比呂が上がる。

 

「(初めて自分のチーム以外に投げる試合だ。めちゃくちゃテンション上がる。)」

 

初の対外試合に集中力が上がる比呂。

 

その初球、アウトコース低めに構えられたミットに向けて投げ込む。

 

 

ビュッㅤㅤㅤㅤㅤㅤスパンッ

 

 

比呂の小さな身体からは想像も出来ない速いボールが投げ込まれ相手の一番バッターは手が出ず1ストライク。

 

「(うん。今日はストレートかなり走ってるね。この回はストレートだけで行けそうだ。)」

 

この佐藤の言葉通りその後ストレートのみで三者三振に打ち取る。

 

 

初回の守備を最高の形で終えた横浜南リトル。

1回裏の攻撃、先頭の一番がヒットで出塁し、二番の小湊がすかさずバントで送る。

 

三番佐藤もヒットで続き、1アウト3塁1塁のチャンスの場面で四番大和に打席が回る。

 

相手ピッチャーが投じた1球目。

 

 

カキーーーーン

 

 

快音を残して打球はライトのフェンスを越えるスリーランホームランとなる。

 

その後のバッターは抑えられたが初回に3点を先制することに成功した横浜リトルであった。

 

 

2回表、大宮東リトルの攻撃。

 

先頭の四番バッターが左打席へ入る。

 

初球インコース低めのストレートを投げる。

バッターはそのボールに反応し、一塁線へのファールとなる。

 

続く2球目も同じくストレート。

今度はアウトコース低めにコントロールされたボールが行くがこれもファールとなる。

 

3球目、インコース高めへの釣り球を要求。

バッターは反応するも見送りボール。

 

「(うん。相当ストレートに意識が言ってるね。そろそろ頃合いかも。)」

 

4球目、ここで佐藤はチェンジアップを要求。

比呂もしっかりサインに頷き投球動作に入り投げ込んだ。

 

相手の四番は比呂のストレートに合わせてスイングを開始する。

しかし、ボールはまだホームに到達していなくそのまま空振りしてしまい三振となる。

 

「OKナイスボール!」

 

そう声をかけられながら佐藤からの返球を受け取る比呂であった。

 

その後、四番を空振り三振にしとめたチェンジアップを印象づけ後続の五番、六番をストレートで凡打に打ち取り2回表の守備を終えた。

 

「ナイスピッチ。実戦で初めてチェンジアップ投げたのに上手く決まったね。次の回以降は追い込む前にもチェンジアップ使って的を絞らせないようにしよう。」

 

「了解です。今日はいつもよりコントロールもいいですし、佐藤先輩のリードに応えられるようにしっかり投げきりますよ。」

 

ベンチに戻り次の回以降の組み立てを確認した後、この試合七番に入っている比呂は打席へ向かった。

 

2回裏、横浜南リトルの攻撃。

 

初回、連打と四番大和によるホームランで3失点してしまった大宮東リトルのピッチャーだがその後は落ち着きを取り戻していた。

 

比呂に対しての初球、アウトコース低めに制球されたストレートを投げ込みストレートを取る。

2球目は、アウトコースに大きく縦に曲がるカーブを投げこれを比呂は見逃し2ストライク。

3球目、インハイへの見せ球のストレートを投げるも比呂は反応せず1ボール2ストライク。

4球目と5球目はアウトコースのストレートとカーブに反応しファールとなる。

 

6球目、三振を取りにきた大宮東のバッテリーはインコース低めのスライダーを選択。

 

このスライダーに対し比呂は体勢を崩されることなく捉え打球はライト前へのヒットとなる。

 

 

「(よし。去年の秋は同じようなボールに対して体勢を崩されたけど今回はしっかり捉えられた。)」

 

 

秋の敗戦から春にかけて練習してきた成果が出て比呂は心の中で小さくガッツポーズをした。

しかし、0アウトで比呂が出塁するも相手ピッチャーの前に後続が続かこの回は0点で攻撃を終える。

 

3回は両チームともに三者凡退で終わり迎えた4回表、大宮東リトルの攻撃。

 

この回から打順が2巡目に入る大宮東リトル。

 

先頭の一番をチェンジアップで上手く使い打ち取るも続く二番の初球。

高めに浮いたチェンジアップを捉えられレフトにヒットを打たれてしまう。

 

 

1アウト1塁で迎えるのは三番。

この試合初めて出たランナーを気にしながらの投球で2ボール1ストライクとカウントを悪くしてしまう。

4球目、これ以上カウントを悪くしたくない比呂はストレートを甘いコースへ投げてしまう。

甘く入ってきたストレートを三番バッターは見逃さず捉え左中間を破るツーベースヒットになる。

 

1アウト3塁2塁のピンチの場面でキャッチャーの佐藤はタイムを取り比呂に声をかけに行く。

 

「ごめん。二番への初球の入りもっと慎重にいけばよかったよ。それにバッターが出塁した時点で声をかけておくべきだった。」

 

「いえ俺もチェンジアップが高めに抜けてああなることの認識が甘かったですし、三番に対してはランナーを気にしてカウント悪くしてストライク欲しがっちゃいました。」

 

「けど実戦でチェンジアップの課題が見つかったから収穫だね。まだ点差はあるしランナー3塁2塁だからバッターに集中していこう。」

 

「了解です。」

 

この試合初めてのピンチを迎え比呂のギアが上がり集中力が増した。

 

 

初球、アウトコース低めへのストレートが決まり1ストライク。

2球目、インコースへのストレート。

これに相手の四番も反応し一塁方向へのファールとなる。

2ストライクに追い込んでからの3球目、アウトコース低めにチェンジアップ。

体勢を崩されながらもなんとかファールとする。

 

比呂は佐藤からのサインに頷き4球目を投じる。

 

 

ビュッㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤズバンッ

 

 

小さな身体から投げ込まれた本日最速の100km/hのストレートがインハイへ。

 

相手の四番も打ちにいくもバットは空を切り三振に倒れた。

 

2アウトランナー3塁2塁。

続く五番もストレートで三振に打ち取りこのピンチを0点で切り抜ける。

 

「ナイスボール。あのピンチの場面で今日一のボール投げれるのは凄いね。チェンジアップあることでストレートの威力も上がった感じがするよ。」

 

「ありがとうございます。ピンチの場面でスイッチ入って抑えられた感じですかね。点取られなくて良かったです。」

 

「あと2イニングだから頑張ろう。ただ球数によっては5回で交代かもしれないけど集中力切らさずにね。」

 

「了解です。初めての完封もかかってるんで気合い入れて頑張ります。」

 

 

ピンチを0点で抑えられたことにより、残り2イニングを0点に抑えられれば完封での勝利が見えてきて気合いの入る比呂であった。

 

 

4回裏、横浜南リトルの攻撃。

 

先頭の四番大和に対して大宮東リトルのバッテリーは厳しいコースに投げ込んだが四球で歩かせてしまう。

 

初回以降点を取れていない横浜南リトルは続く五番がバントで送り、1アウト2塁のチャンスを作る。

 

六番バッターはアウトコースのボールを捉え一塁二塁間に痛烈な打球を放つも相手セカンドの好守によりアウトとなる。

 

2塁ランナーの大和はその間に3塁に到達した。

2アウトランナー3塁の場面で比呂に打席が回る。

 

 

比呂は打席に入ると身体に変化を感じた。

 

「(なんだこれ。身体の内側から力が沸いてくるようなこれが『チャンス◯』の効果か。)」

 

身体の内側から力が沸いてくるような感覚を感じつつピッチャーに集中する。

 

カウント1ボール1ストライクからの3球目。

インコースへ投げ込まれたストレートに上手く身体が反応し捉えた。

 

 

キィーーーーン

 

 

甲高い金属音を残して捉えた打球はライトポール際に飛び込むツーランホームランとなった。

 

 

ベンチに戻るとチーム全員で出迎えてくれた。

 

「チビ助ナイスバッティング!ピッチングもバッティングも今日は最高じゃねぇか。」

 

「俺より身体小さいのにねどこにそんなパワーあるのかうらやましいよ。」

 

「今シーズンのホームラン比呂に先越されちゃったか。もっとバッティングも頑張らないとな。」

 

大和先輩や亮介先輩、佐藤先輩からお言葉をいただき他の先輩方からもヘルメットの上からバシバシ叩かれる手荒い祝福を受けた比呂であった。

 

 

その後、5回、6回をランナー出しつつも無失点に抑え、初登板を初完封の勝利で飾った。

 

試合が終わりクルーダウンをしつつ今日の試合を振り返っていた比呂。

 

「(今日の試合74球8奪三振被安打4与四死球0無失点で、結果は良かったけど最後の6回は疲れも出てて亮介先輩達の守備に救われた感じだったな。)」

 

「(ピッチングもバッティングも着実に成長出来てるのは感じている。けど今日みたいに調子が良い時だけでなく悪い時でも結果残せるように頑張らないと。)」

 

今日の試合の結果に満足することなく更なる成長を決意する比呂であった。

 

 

ただこの比呂の活躍は周りの選手への刺激になり去年の秋以上に選手の意識が高まるきっかけとなる。

 

 

「祐吾、今日の比呂凄かったな。」

 

「そうだね。本当に凄かった。」

 

「俺達も負けてられないよな。」

 

「うん。このまま比呂君に置いていかれるのはいやだからね僕達も結果残して早く追いつこう。」

 

「あぁ比呂だけじゃないって知らしめてやらないとな。」

 

 

同級生のライバル達は活躍を決意する。

 

 

夏の大会へ向けてメンバー入りを懸けた競争は激しさを増していくのであった。




次からは夏の大会初められるように話進めて行きたいと考えています。

現在リトルリーグ編ですが通常だと夏の全国大会優勝チームは日本代表としてアメリカの世界大会に出ますがこの話の中だと出場しません。

一応この話の中でU-12やU-15など日本代表の話も作ろうかと思っています。

ただ登場人物少なくなるのでどうしようか考えています。

たぶん高校編のころには他の高校に原作にはいないキャラクターが増えると思うのでご了承お願いします。
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