静かなる日々より   作:ryanzi

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序文

時計の針は13時を指している。

丸眼鏡が特徴の東雲封(あずもふう)はついに書き始めた。

今まで思いつかなかったモノローグも、すらすらと書けた。

 

これを読むであろう魔法少女あるいは一般人の皆さん・・・

初めまして!この本を手に取っていただき、本当にありがとうございます。

 

ついに一歩を踏み出した。

だが、これはほんの一歩に過ぎない。

砂糖入りコーヒーを啜って、執筆を続ける。

何はともあれ、今は何か書き残すのにもってこいだ。

 

これを書いている現時点は、僕にとって最高の時間です。

なぜなら、僕はあらゆるしがらみから解放されたから。

いえ、正確に言えば、あるしがらみから別のしがらみに縛られただけでしょう。

でも、今のしがらみは僕を悩ませるほどのものじゃない。

原作、転生者、魔法少女、神浜市・・・この二木市にはそんなものはない。

それらを振り返るには・・・本当に最高の条件です。

 

東雲はいったんペンを置いて、窓を開けた。

爽やかな空気が部屋を満たしてくれる。

でも、すぐに閉めないといけない。ここは隠れ家だから。

神浜市から遠く離れているとはいえ、危険は残っている。

それに、彼女たちに怒られてしまう。すぐに閉めた。

 

「隠そうとしても無駄よ」

 

部屋のドアを思いっきり開けたのは紅晴結菜。

今の東雲を匿ってくれている魔法少女だ。

 

「ですよねー」

 

「まったく・・・ここ一応はアジトよ?気持ちはわかるけど。

ほら、差し入れは冷蔵庫入れておくわ・・・変な真似しないで」

 

彼女はそのまま椅子に座って、東雲を見張り始めた。

人に見られているからといって、彼はとくに気にする性格ではなかった。

彼は再びペンを取り、執筆を再開した。

 

読者の皆様には最初にメタ的視点に立ってもらう必要があります。

僕の前世において、二次創作がどう発展したのか・・・。

それを知ることで僕の転生した時代に何が起こったのか理解しやすくなるはずです。

 

それと同時に、東雲の思考も転生する前に引き戻された。

 

しかしながら、ここに書く歴史はかなり不正確です。

なぜなら、それが起こったのも前世の僕が生まれる前でしたから。

これから書くことはほぼ伝え聞いたものにすぎません。

それでも全体を理解するための補助にはなるでしょう。

 

彼はその勢いのまま、序文を締めくくった。

 

僕は転生者東雲封。転生特典は〔イングソック〕。

読者の皆様、どうか僕の独白にお付き合いくださいますよう!

 

「あら、序文は書き終わったみたいね」

 

結菜はそう言うと、東雲の膝に座り込んだ。

 

「ええ・・・結菜さん、本当に僕を恨んでないんですか?」

 

「恨んでないわよ?あなたのおかげで二木市の魔法少女は救われたんだから」

 

結菜はそう言うと、飲みかけのコーヒーをそのまま飲んでしまった。

そして、その手は微かに震えているのがわかる。

嘘だった。今でも彼女は東雲を少しだけ恨んでいるのだろう。

その責任が自分にあることを、東雲は自覚していた。

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