SHINKALION ANOTHER OMNIBUS   作:光レーサー鉄四駆

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執筆時期:9話周辺

「THE ANIMATION」の世界が、もし「あの世界」と同じだったら・・・というIFストーリー
自分の書く小説としては非常に珍しく、人間が中心でありモブ新幹線以外のメカ・列車は登場しておりません。


THE ANIMATION ~ある日の新橋運転士~

アイツらが地球を去ってはや15年

俺の作った組織は勿論、かつて所属していた組織も解散し、様々な事件だけでなく、アイツらが居たことすら知らない世代が産まれてきている。

俺はあの事件の後、親友のコネで鉄道学校に編入して実技の成績はトップで卒業

今では東海道新幹線の運転手を担当している。

ま、小学生の頃から新幹線をいろんな路線で運転してるんだから当たり前か

少し前からなんだか超進化研究所?だとかゆートコを設立したとかで勧誘されてるんだが、ずっと断り続けてる。

何故ただの運転手を研究機関が欲しがるのか、聞いてもハッキリ言わないし、

何だかんだマスコンを握っているとアイツが一緒に居る気がして落ち着くから、離れたくないし

っても300系が居なくなって、N700系ばっかで運転席の風景も全く違うんだが

『もう一度のぞみ・・・

300系に乗せてくれるんなら考えてやるよ』

って言ったら暫く大人しくなってるけど、さすがに諦めたのだろうか

そりゃ、古い車両を、それもイベント用リバイバル運転とかじゃなく先端技術の研究所が作り直すわけないもんな

・・・あの頃は、憧れの最新型ボディだったのにな

 

「おお!!!」

「どうしたんだよハヤト」

「ほらあそこ!東海道新幹線の運転手さんだよ!!

おれが運転したいのはE5はやぶさだけど、この制服もカッコいいよねぇ~!」

「何でぇ、お前いつも運転してるじゃねぇか」

「そーいう問題じゃないんだよ」

アイツは確か・・・

「よう、坊主」

「う、運転士さん!?」

「お前、大宮行ったとき大抵新幹線見てるだろ?

今日は友達と一緒に京都にでも遠征か?」

「そうそう!京都にもちょームグ!」

いつもの坊主が豪快そうな坊主の口を塞ぐ

「『ちょー』、何だァ?」

「ちょ、超カッコいい蒸気機関車を見に行こうと思ってね!

京都は元々機関車の車庫だったこともあって動体保存車が沢山居ますから!」

いつもの坊主が苦笑いしながら答えた

言ってることは本心からみたいだが

「ふーん、蒸気機関車ねぇ

俺は関わらなくなって清々したと思ってたけどな」

「何でぇ、汽車カッコいいじゃねぇか!!」

「つってもアイツらいつも騒ぎ起こしてたんだぜ

対応する身にもなれってんだよ

・・・ま、あのドリル機関車達はまだかわいい方だったけど」

「騒ぎ?」

「ドリル機関車だって!?

そんなカッコいいヤツが居たのかよハヤト!」

「い、いやおれも聞いたこと無いんだけど・・・」

「ハヤトが言うんなら無いんじゃないのか?」

ちょっと待て、コイツら本気で知らないのか?

「お前ら見たこと無いのか!?

15年くらい前の真っ黒な新幹線みてーなヤツ」

真っ黒な新幹線、という単語のところで、三人がビクッと反応した

何か心当たりでもあるのか?

「十五年前なら、俺たちはまだ生まれてませんが・・・」

「え!?マジで!?

・・・そうか、15年ってことはそれだけ昔ってことなんだよな

俺も年をとったなぁ・・・」

クールそうな坊主の言葉にショックを受ける

アイツらと出会ったばかりの俺と同じぐらいだろうから、そりゃそうなのか・・・

「あ、あの

大宮でおれを見たって言ってましたけど、運転手さんも駅とか鉄博に来るんですか?」

「ああ、休みの日は駅とか少し前の新幹線を見て

親友との思い出にひたってんだ

それに、新幹線も好きだしな」

「親友・・・

その人も鉄道が好きなんですか?

もしかして、車掌さんをしてるとか!?」

「んー・・・

『気に入ってる』とは言ってたけど、別にお前らや俺みたいなのとは大分違うんじゃないか?

あと、今は遠いところに行っちまったしな・・・」

「あ、そ、その

ごめんなさい・・・」

上を見上げた俺を見て、何を察したのかばつが悪そうな態度になる

「・・・?

あ!いや死んでねぇから!!

バリバリ元気でちょくちょく連絡取り合ってるからな!!

ただ、アイツはかなりエラい立場になってるから簡単に帰ってこれないみたいで、10年以上会えてないけど

アイツ、新幹線がここまで変わって驚くだろうな」

大体空を見たのは、天国的なアレとかじゃなくマジで“宇宙に居る”だけだし

「それはすみません!!」

坊主がまた焦って頭を下げる

「しかし、10年は長いですね・・・」

「そうだなぁ、でも仕方ないさ

それに、マスコンを握ってりゃ、あの時みたいにアイツがそこに居るような気がするしな」

「じゃあ、見習いの頃に教えてくれた先輩とか?」

「ま、そんなとこでいいや

見習いの頃にはもう帰ってたから、やってたのはお前らぐらいの頃だけどな」

俺は上に向けた指をすぐに坊主達の方に向けた

想像通り3人は動揺している

「お、おれ達皆小学生ですよ・・・!?」

いつもの坊主が小声で言ってくる

「ああそうだが

ていうか、お前ら、ヒトのこと言えた立場じゃないんじゃないか・・・?

というか、ソイツは居ないのかよ

今日は営業運転なのか?」

「な、何言ってるんですか!

小学生が運転どころか運転席に入ることすら、E5系が北陸新幹線の碓氷峠の急勾配区間より先に入ることぐらい無理ですよ!!」

「できるだろ、『お前らの友人』なら」

「い、いや友人って一体・・・」

「ま、そりゃそうだよな

真っ黒な新幹線が巨大ロボで襲いかかってきたり、異常気象を起こしたり、デカい蒸気機関車で攻めてきたりしてるのを、変身する超特急と何とかするなんて、あり得るわけ無いよなぁ?」

また3人が固まった

やっぱり、何か知ってるだろ

「話は読めた、アンタ、超進化研究所の職員だろ」

・・・まさかここでその名前が出てくるとは、

薄々感づいてはいたけど

「おお、そう来たか

・・・だとしたら?」

「ホクト指導長から、俺たちを見守るようにでも頼まれたんだろう

そうでもなきゃ、わざわざ仕事中に俺たちなんかに声をかけたりしないだろ。」

「ホクトって、まさか速杉ホクト先輩のことか・・・?」

「う、うん、おれの父さんのことだけど・・・」

「マジか!あの人異動とか言ってたけど超進化研究所に行ってたのかよ

しかもアンタ、先輩の息子か

どっかで見たような気がしたのって、それだったかぁ・・・」

「あり?じゃあ超進化研究所とは・・・」

「残念、無関係さ

前々からちょくちょく鬱陶しいくらい勧誘してきてたけどな」

俺は「しまった」という顔を横目に、スマホを取り出してホームの隅に行き電話を掛ける。

「あー、もしもし?俺俺、新橋だよ

京都で代わりの運転士用意してくんね?

うん、京都

何で?

『3人』に、会ったんだよ、

例の機関の件、とりあえず見学ってことで、

前向きに検討してやるよ

どうだ?それでいいだろ?

じゃ」

一方的に電話を切ると、そのままポケットにしまう

「つーワケで、半分正解にしてやったぜ?

今日一日よろしくな、センパイ」

・・・京都駅に代わりが来てたらの話だけどな

 

~~~~~~

 

「無茶を言いますよ、先端を伸ばして敵のエネルギーを奪い、展開すると電撃を放てる剣を設計しろだなんて」

「全くだ、こっちは『保管されてたデッケー盾にパネルくっつけて光線放てるようにしろー』だぜ?

配線とかシステムの連動とかあるってのに簡単に言ってくれやがって

・・・しっかし、てっきり鉄道館から無くなってもう全部バラされてると思ってたが、まだ試作車以外も残ってたんだな。」

「実際、展示の撤去はこのためですしね

まあ、他にも1編成、初期車が秋葉原の地下に残されてるそうですけど

それもフル編成下枠交差パンタで」

「マジかよ!展示もせずに?」

「彼が、『親友がいつ帰ってきてもいいように』と、一人でメンテしているそうですよ」




基本このシリーズは世界観は繋がっていませんが、今回のみ明確な続きがあります。
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