SHINKALION ANOTHER OMNIBUS   作:光レーサー鉄四駆

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執筆時期:27話以降28話以前

前回「ある日の新橋運転士」の続き
もし27話直後、500もE5も修理が終わっていないうちにブラックが再び現れ、そして新橋運転士とシンカリオン300のぞみが駆け付けたら・・・
というIFストーリー
当然ながら28話以降との統合性は完全に無視し書き上げております


THE ANIMATION ~帰ってきた正義の超特急~

「巨大怪物体出現!場所は群馬県前橋市」

「コードネームは、『アイアンスチーマー2』とします!」

「捕縛フィールド射出!」

突如現れた巨大なSLのバケモノに向け人工衛星からビームが発射される

それが地上へ到達すると、大きく広がり広大な空間を形成した

[この列車は、高崎車両センター行きです]

「シンカリオンE6」「シンカリオンE7」「シンカリオンE3」

「「「出発進行!」」」

 

~~~~~

 

プルルルルルル…

「お?遂に出動要請か

じゃ、行ってくるな

のぞみ」

 

~~~~~

 

群馬県前橋市、東日本旅客鉄道高崎車両センター付近、

試運転中だったD51と入れ替わるように現れたSLのバケモノは、空から降ってきた光線に閉じ込められる

そして、その空間へ3編成の新幹線が飛び込んでいった

 

「およ?アイツは前に俺が倒した機関車じゃねぇか」

「油断するな、今までも同じ敵が現れたときはどれもパワーアップしていた

それに・・・」

アキタが言いかけたとき、その懸念していた存在が現れる

闇を凝縮したかのような黒いボディを持つそれは、みるみる速度を上げ連結を組み替え、変形した

「ブラックシンカリオン・・・!」

『緑のシンカリオンは何処だ・・・!』

「・・・ふっ、お前なんか、ハヤトが居なくても十分だ!」

『今まで何度もやられていたお前らが?』

「俺の好きな四文字熟語は『日々成長』だぁ!前までの俺たちとなめてかかると痛い目を見るぜ

いくぞ!」

「ああ!」「んだ」

 

「・・・、やっぱり俺も出撃を!!」

「駄目です!まだE5の修復は時間がかかります!」

「くそっ・・・

そうだ、N700A!

俺が代わりにN700Aに乗るのは!?」

「なるほど!確かにそれなら・・・」

「いや、その必要はない

すでに応援は向かわせてある。」

出水指令長が口を挟んだとき、捕縛フィールド内に新たな新幹線が入線してきた

それは一つ前に現れた車両とは真逆に、すべてを包み込む夏の大きな雲のように真っ白なボディと、丁寧に研ぎ澄まされたような滑らかなノーズを持っていた

「何だあの新幹線は!?」

『白いシンカリオン・・・ではない?』

「あれは、300系新幹線のぞみ!

5年前に引退した、最初に東海道山陽新幹線を『のぞみ号』として走った新幹線だ!」

その300系は、とても滑らかな心地よい加速で速度を上げていく

『シンカギア装着』

「シンカギア、起動確認・・・」

[超進化速度加速しまーす]

『ヒ・・・

シンカリオンチェンジ!!』

[300、シンカリオンに変形しまーす!]

音速に到達した300系は、その速度のまま連結を解除

ノーズのカバーを開き内部に格納していた非常用の密着連結器を展開し先頭同士で連結

すると後尾車のボディと先頭車のスカートの一部がラインに合わせて分割し左右にスライドする

そうしてできた隙間を通り後尾車両が下がり立ち上がった

そのまま後尾車両がガチャガチャと折り畳み脚部を構成すると、今度は先頭車の後ろ半分が分かれ左右に広がる

同時に運転席が一度浮き上がり、隙間から黄色い逆三角の模様と羽のような赤い光がチラリと見えたかと思うと、すぐに前方にスライドしてノーズに被さった

そして屋根にできた隙間から黒い額と白いマスク、サイドに赤い模様の入った頭部が現れた

さらに先程広がった後ろ半分が上下に展開、さらにぐんぐん折り畳まれていくことで腕部が組み立てられていく

最後に、切り離した中間車が展開し中から射出されたシールドと剣を受け取ると、正義の象徴そのものとも言えるような姿の新たなシンカリオンが姿を現した

[シンカリオン300のぞみ]

「300系がシンカリオンに・・・!?」

「一体誰が・・・」

『俺だよ、坊主ども』

『な、何者だ貴様!?』

『見て分からねぇのか?正義の超特急のぞみ号・・・

20年前から線路の平和を守るため、ブラックと戦っている正義の超特急さ』

「その声・・・

あの時の運転手さん!!?」

「彼は新橋テツユキ、

特定の条件でのみとはいえ、大人ではじめて90%以上の適合率を出した運転手だ」

「90%!!?

条件っていうのは・・・」

「ああ、それが彼

『300系に乗っていること』だ」

 

~~~~~~

 

「お前が、今世間を騒がせてる黒い超特急の『ブラック』か

さしずめ、形式は暗黒008系ってとこか?

今でもデゴイチが部下なんだな

C55は居ないのか?なーんか物足りないなぁ」

『な、何を言っている・・・』

ブラックシンカリオンはそう言うと300に向かい突進してくる

それに対し300は軽く構えると、ブラックシンカリオンを投げ飛ばした

「「『何!?』」」

「何も考えず突撃して敵うわけないだろ

力がなくとも、相手の動きを利用すればこれぐらい簡単さ

お前たち、おやぶんは俺が相手をする。

ドジラスは頼んだぞ!」

「は?ゴジュラス?」

「何がどうなってそうなったのか全く話は読めんが、アイアンスチーマーのことか?

とりあえず前と同じ方法でいくぞ!

シノブ、向こうを頼む」

「わかった」

E6とE3は左右に回り込むと駆動部に武器を挟み動きを止める

それを見てE7が武器を構える

しかし・・・

 

ボオォォォォォォォ!!!!!!!

 

アイアンスチーマーは、黒い粒子ともまた違う強いエネルギーを感じる黒煙を吹き出し、再び動き出す

「な、なんだこの力は!」

「前のやつとは比べ物にならない!?」

「そりゃそうだろうな

静態保存車と本線用の車籍がある動態保存車とじゃ状態は全く違う

それに・・・」

「だが残念だったな!

『シャリンドリル』!!!!」

煙が晴れたすぐ目の前には武器を構えたE7がいた

E7はそのドリルを煙室扉へ突き刺す

・・・しかし、アイアンスチーマーはびくともしない

暫くして「D51 498」と刻まれたプレートが光ったかと思うと、弾くように煙室扉を横に開き中から銃口が顔を出した

「危ない!」

E3が飛び出しE7を突き飛ばしたと同時に、銃口から大きな黒い煙の塊が射出される

「さ、サンキューシノブ

助かったぜ・・・

って、どうしたんだよその足!!

真っ黒じゃねぇか!!?」

「少し動かしにくいが問題ない・・・」

「まっくろけ・・・

やはり暗黒エネルギーが残留しているのか」

テツユキは攻撃を軽くかわしながら呟いた

『おい、何処を見ている!?』

「悪い、ちょっと懐かしくて・・・なっ!」

300は受けていたダークカイサツソードを弾くと、右手に持った剣を構える

「行くぜ、ライトニングライキング!」

[ガイシソード]

そう機械音声が鳴ると、剣が展開し電気が放出され、それを振るうと同時にブラックへと向かい放たれる

『グワァ!!』

「ほう、流石に一発じゃ飛んでかないか」

『ナメるなよ・・・』

[モードチェンジ]

セイリュウがシンカギアにカードを装填すると、最初に切り離した中間車に武器がついた巨大なドラゴンが現れる

そしてブラックは下半身を分離

そのまま下半身だけモードシンカンセンに戻り連結

上半身はパンタカバーに合体し龍騎士のような形態になる

[ブラックシンカリオン ドラグーンモード]

[ドラゴンレールアタック]

変形したブラックは、光のレールを縦横無尽に張り巡らして、その上を走りながらドラゴンの口からエネルギー砲を乱射する

「危ねぇシノブ!!」

E7はもたつくE3に近づいて抱えた

その時ブラックの攻撃がすぐそばに迫っていた

しかしそれを別の光弾が弾く

「二人とも大丈夫か!?」

見上げるとフミキリガンをキャノンモードで構えるE6が立っていた

「すまねぇ、助かった!」

それぞれ脚部に装備されたユニットで駆け回りながら攻撃を避けつつ、隙を見てアイアンスチーマー2へ攻撃する

その攻撃自体は何の影響も与えられていないが、それにより動き回るシンカリオン達を補足しようと車体を動かしたときにブラックの攻撃が当たりダメージを与える

「やったぜ!」

「相手の動きを利用する、彼奴の言っていたこととは少し意味は違うだろうが、こんな戦い方もあるか」

『クソッ!

・・・あの白いシンカリオンは何処だ?』

「ここだよ!

シンカリオンチェンジ!!!」

ブラックはいつのまにか300の姿が見えなくなっているのに気がつき回りを見渡すと、真後ろに3両編成の白い超特急がピタリとついて走っていたのに気がついた

しかもその車両は連結器を展開し音速に向け加速しながら迫ってきている

『こ、コイツまさか!!?』

ブラックは300の目論みに気がついたのか尻尾となる後尾車を振るい弾く

それに飛ばされた300はその勢いを利用し音速を突破すると、自分の後尾車と再連結し再びシンカリオンとなった

「やっぱ強制リンク合体は無理か

まあいい、少し本気を出しますか」

そう言うとテツユキは左腕のシンカギアを外した

すると回りも不思議な空間からもとの運転席に戻っていく

そしてシンカギアを本来の場所に納めると、椅子に腰掛けマスコンとブレーキの二つのレバーを握る

「300のシンカギア、停止しました!?」

「やっぱり俺はこっちのが合ってるな・・・

おい、カガヤキ!ドジラスのボディは頼んだぞ!

スカイソード!!」

「え!?俺!!?」

ツラヌキが困惑しているのをよそにテツユキが叫ぶと、300が持つ剣からエネルギーでできた導線が延びていく

それはアイアンスチーマー2に巻き付き、みるみると黒い粒子を吸収していった

「な、何をしているんだ?」

暫くするとアイアンスチーマーは元の蒸気機関車の姿に戻り、コードがほどけ落下していく

それをすぐ下に居たE7が受け止めた。

「巨大怪物体を元に戻しただとぉ・・・!?」

「パワーチャージ、マイクロ光ジェネレーター全開!!」

吸収した黒い粒子は、300本体に集められ、その腹部に内蔵された装置により黄色いエネルギーへと作り替えられていく

そしてそのエネルギーは機体を通り左手に持った盾へと注ぎ込まれた

「スカイサンデー!!」

[ブルーレールストライク]

集められたエネルギーは、盾によりまるで空の色を集めたかのように鮮やかな青色の線路となりブラックシンカリオンへと放たれる。

そして相手に届くと大爆発した

それが晴れるとブラックシンカリオンの姿は何処にもなかった。

「ブラックシンカリオンの反応、消失しました・・・」

「勝った・・・のか?」

 

~~~~~~

 

D51 498号機を車両基地に返却し、シンカリオンたちは帰路に着いた。

そして大宮の鉄道博物館地下にある格納庫にE6系、E7系、E3系が入線する。

「シノブ、足は大丈夫なのか?」

「ああ、あの光を浴びたら何故か元に戻った」

「みんなお疲れ!」

基地で待っていたハヤトが居りてきた3人の運転手を迎え入れる。

それと同時に300系新幹線電車も入線してきた

「あ!テツユキさん・・・!?」

「『ヒカリアンチェンジ』!!!」

4人が駆け寄るとその車両は扉を開かず、走行中よりも大きなエネルギーを架線から取り入れ先頭部に集中し、黄色く輝いたかと思うと客室ドア直後で分離、

運転席がシンカリオン300のぞみと同じように持ち上がりそこから目が現れる、そして左右のパネルが開いて翼のように左右に展開し、下から腕が出現

さらに足を展開させると4人よりも背が低いぐらいまで縮小しホームに降り立った

「「「・・・え?ええええええ!!!!?」」」

「な、なんだコイツ!!!?」

「も、もしかしてシャショットの仲間?300の車掌ロボット・・・?」

[ワタクシ以外に車掌ロボットが開発されていたという話は聞いてないのであります・・・]

「ハハハ、驚かせて済まない

私は300系のぞみ号、『ライトニングノゾミアン』

嘗てこの星でJHRのリーダーを勤めていた者だ

車掌でもロボットでも無い、一言で言えば『宇宙人』だな」

変形した小さな300系はその場にいる全員に向かって自己紹介をする

「う、宇宙人!!?」

「そんなもの居るわけないだろ!?」

「というより新幹線が宇宙人って・・・!!?」

「のぞみ・・・?」

皆が彼の言葉に余計困惑する中、いつの間にかテツユキの運転する300のぞみが帰還していた

「300のぞみがもう一台・・・!?」

「テツユキ君!!」

「のぞみーーーー!!!!」

テツユキとのぞみは互いの姿を見ると共に駆け出し、抱き合った

「全く何年戻ってこないんだよ!」

「すまない、私の役職だとなかなか星を離れるわけにはいかなくてな。」

「もう地球に戻って大丈夫なのか?」

「ああ、長くひとりが続けるわけにもいかない役職だし、

それに正体不明の存在と線路の平和を脅かす列車が現れたというのなら、調査しないわけにはいかないだろ?」

「なら、『漆黒の新幹線にお礼を言わないとな、こうしてのぞみとまた会えたんだから』

・・・なんてな。」

「フフフ、『その時はぼくも一緒に行くよ』」

「なんて言ってたらこの場に現れたりして・・・?」

「ハハハ、流石にそこまでは難しいんじゃないか?」

「あ、あのー・・・

お二人は知り合い何ですか?」

再会を喜ぶ二人にハヤトが声をかける

「ああ、すまない

彼は私の親友だ

その制服を着ているということは、約束を守って夢を叶えたんだな。」

「ああ、当たり前だろ?

中央新幹線も、予定とは全く別物になっちまったが、テスト運転士をさせてもらっている。

・・・前に運転を教えてくれた先輩みたいな存在が居るって言っただろ?

それがのぞみだ

彼らヒカリアンは、肉体を持たないエネルギー体の宇宙人なんだ

だが地球では5分しか体が持たない、だからボディとしてエネルギーが簡単に取れる新幹線等の乗り物と融合して、普通の列車と共に旅客輸送を行っていたんだ。」

「嘘だろ・・・」

「全て事実だよ」

「出水指令長・・・!?」

「そもそも超進化研究所自体、前身は彼等『JHR』の技術を引き継ぐことが目的の組織な訳だしね。」

「そ、そうだったんだ・・・」

「と、いうわけで

改めて我々に協力していただけますか?先輩」

「ああ、全てを伝えることはできないが、許される範囲で全力で協力しよう。」

出水指令長と300系のぞみ号は固く握手を交わした。

 

~~~~~~

 

高崎車両センター地下深く、

ここにはイベント列車に使われているものとは別の2両の蒸気機関車が「封印」されていた。

そこへ3つの黒い影が飛来する

それらは一つは地上のD51 498号機に

のこりは地下のC55 20号機と、巨大なドリルのついた刺々しい新幹線のような大きさとスタイルの謎の超特急に吸い込まれていく

すると消えていたボイラーの火も再点火し、力強く煙を吐き出し汽笛を鳴らすと先頭部が外れ変形した。

「ぬーわっはっはははは!!!

帰ってきたぞ、地球に!!!

・・・って、あれ?ドジラスのヤツは何処行ったのだ?

・・・おお!!」

2人の居る狭い線路が突然揺れ、自分たちのライトと炎以外光源の無かった真っ暗な世界から、月明かりの照らす場所へと自動で登ってきた

「ここ、エレベーターになってたみたいですねおやぶん」

「おやぶん!ウッカリー!!やっぱりこのスイッチがそうだったんだ」

声がする方を見ると、同じような姿になったD51が「触るな」と書かれた透明なケースを壊し、中に封印されていたボタンを押していた。

「よくやったのだドジラス!!

しかし何故俺様のボディではなくお前のだけ地上にあるんだ?」

「リーダーのだけ表に残しておくわけないでしょおやぶん・・・」

「やはり俺様の力に恐れおののいているのだな!!」

「でもホントオイラだけでも外にいてラッキーだったよねぇ」

「まあ中にスイッチが無くてもボクならなんとかできたかもだけどね」

「じゃなくても俺様のドリルで突き破ればすぐなのだ

さて、今回の任務を確認するぞ

『母星に記録の無い』『ブラックを名乗る』『黒い超特急が地球に現れた』との情報が入った

奴の正体を探り、今後どうするかを検討するための要素を集める

これが本国より課せられた使命だ!

俺様の名を勝手に語り暴れまわるなど許さん!!

見つけてボコボコにしてやるのだ!」

「「ブラッチャー!!」」




次回以降はこれらとストーリーの繋がらない話となっております。
Pixiv版には300のぞみとアイアンスチーマー2のちょっとした紹介もありますので、興味がありましたらそちらも見ていただけると嬉しいです。
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