アルターワールドフロンティア 偽りのメサイア   作:Blood Knight FUP

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やっと更新出来た……本当に色々と乗っかった時は勢い良く筆が進むのにその勢いが切れた途端に進まなくなるの割としんどいと思う今日この頃。


ってことで約2ヶ月振りの更新です。

多分初の戦闘シーン付きかも……そんな上手く書けてないけど許して見逃して(白目)


page 5 偽りの少女、異世界を知る

誰も立ち寄らぬ廃教会のその祭壇にて、メサイアこと私は兵藤一誠と言う名前の男性からこの世界について様々な事を教えて貰っていた。

 

「……つまり此処は地球って惑星で、此処の付近の街が駒王町なんですね?」

 

私が確認するようにそう聞くと、彼は頷いてそうだと返した。

軽く彼から聞いた話を纏めると……どうやら私は別世界に飛んだらしく、地球と言う惑星の中にある駒王町の付近の教会だった場所に現在居るらしい。

それで此処での通貨が円……私達で言うとこのメセタらしく、私の持ってるメセタがただのお荷物になってしまっていて尚且つこの駒王町には何やら堕天使やら悪魔やらまたとんでもないのがうじゃうじゃ居るらしく、地下にいる協力者も堕天使らしい。

 

「……私が言うのもあれですけど、中々ブッ飛んだ惑星ですね?」

「お前の世界の方がよっぽど飛んでるぞ。」

「それを言われたら余り言い返せないです……」

私は兵藤さんの鋭いツッコミにぐぅの音も出なかった。

正直フォトンとかダークファルスとかキャストなんてものこの惑星……と言うか世界とはある意味無縁に等しいからなぁ……まぁその分堕天使とか天使、おまけに悪魔とか居るからこれはこれで私達とは別の方向でブッ飛んでると言えるだろう。

 

「少し前の俺なら多分、興奮しながら聞いてたよ。」

「少し前の? えっとそれって……」

「俺のことは別に良いだろう? それより、俺は少し席を外す。 お前は此処に居ろ……右も左も分からんのに街に出たら何仕出かすか分かったもんじゃないしな。」

少し奇妙な言い回しをしてたことに疑念を抱いた私がそう聞こうとすると、彼は話を終わらせ何処かへ行こうとしていた。

と言うか何仕出かすか分かったもんじゃないって失敬な。 私はそんなに馬鹿では……いや右も左も分からない以上他からすれば馬鹿になりかねないのか。 うん納得……したくないけど納得せざるを得ないわねこれは。

 

「まぁ、そこまで遅くはならねぇよ。」

「あ、えっと……行ってらっしゃい?」

「……」

兵藤さんはそう言うと、私の言葉に少しだけ足を止めて此方へ視線を向けるも、その後も何も言わずにそのまま教会から出ていってしまった。

このまま黙って此処にいるわけにもいかないが、今の私にはどうすることも出来ない……いや、出来ることはあるにはあるが下手に動こうものなら何が起こっても不思議ではないと言うべきなのだろう。

 

「とりあえず、ここで待つかな?」

そう言い、その辺にある横長い椅子に座って帰りを待つことにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほぅ? 貴様が兵藤一誠の言っていた人間か。」

「へ?」

しかし、それは祭壇から聞こえてきた声によって阻止されてしまった。

私が祭壇の方へと視線をやると、そこには何時から居たのか、紺色のコートを着て奇妙な翼を持つ男が此方を興味深そうに見ていた。

 

「だ、誰……?」

「ふむ、見たところ悪魔でも天使でもなさそうだな? どうやら本当に人間の様だな。」

「えっと、何を言って……」

そう言い掛けた刹那……何を思ったのか、その男が光の槍を生成して構えを取る。

それを見た途端、私は一気に警戒心を高めて男の殺気を感じ取り、呼び出したブルードラゴンブレードを持つ手から汗が滲み出る。

 

「ッ!?」

「ほう……変わった剣を持っているな?」

すると、男は私の持つブルードラゴンブレードを見てそう言った。

 

「青き龍の力を宿した剣よ!」

「青き龍だと? ふむ、成る程……どうやら貴様が()()()()()()()()()の様だな。」

「……え?」

私の答えに返ってきた言葉は、私の思考を止めるには充分過ぎるものだった。

その言葉を聞いたと同時に私は身体の動きを止め、目を見開いた。

この世界は互いの世界とは異なる場所で互いのことを認識すらしてなかった世界だ。 その筈なのに、どうして目の前の男は私のことを知っていると言うのだろうか?

何も分からない……そんな言い知れぬ恐怖が背を這い、重くのし掛かる。

 

「ッ!? なん……で、それを……?」

「その反応……どうやら彼の言葉に嘘偽りは無かったようだな?」

そして男は、私のこの反応を見て確信したように笑みを浮かべ、翼を用いて空へと舞う。

 

「っ……!」

「さぁ、()()()青き龍よ。 その力……この私に見せて貰おうか!」

そう言うと、ドーナシークが光の槍を勢い良く投げてきて、私はそれを既の所で避け、そのまま接近しようとしたのだが……

 

「遅い!」

「くっ……速い!?」

相手は既に光の槍を生成しており、逆に一気に距離を詰められ怒涛の猛攻を繰り出してきた。

私はその槍を用いた連撃を剣で往なして相手の動作を観察するが、往なすので精一杯で細かくは見ることが叶わなかった。

 

「どうした? 防いでばかりでは勝てぬぞ?」

「まだまだ、これからよ!」

「ならば見せてみると良い!」

そう言うと男は槍を両手で掴むと、引きちぎるように広げて光の球体にして手に纏わせ、そのまま瞬間移動のような挙動で黒い羽根を散らしながら私のすぐ近くまで飛び、そのまま球体を私に向けその光の欠片を放ちながら旋回し始めた。

すると球体から放たれた光の欠片が、槍を形成して私に降り注ぎ、私は囲うように降り注ぐ槍を剣で弾いていく。

 

「何処を見ている!?」

「なっ!?」

しかし最後の槍を防いだ直後、背後から男の声が聞こえてきてそのまま男は逆袈裟斬りの要領で槍を振るう。

 

「ぐっ!!」

「ほう? 今のに対応するか……」

私はそれをギリギリのところで剣で防いで金属の弾かれる音が響く中、何とか斬られずに済んだが微塵も安心出来ない。

しかし、この槍自体フォトンのようにエネルギーで構成されてることもあり、私の警戒心を極限まで高めてくれているのもあるだろう……あんなのまともに喰らえばただでは済まないと、そう直感で分かってしまうのだ。

それに一撃一撃がかなり重く、それを何度も防ぐとなると正直かなり厳しかった。

 

「受けよ、我が光の槍を!」

すると、今度は槍を逆に持ちそれを思い切り投げてきた。

先程よりも更に速度が上がっており、とてもじゃないが避けるしかないと悟った私は横に飛ぶが、余りの速さに片腕を掠めてしまう。

 

「ハアアァァァ!!」

「くっ! 何時までもやられっぱじゃないわよ!?」

そして外したと同時に急接近してきた男に私はその刃を振るい、凪払うようにして斬る。

しかしその瞬間、男は斬られること無く消え、その場に羽根だけが宙を舞うようにして残った。

 

「何!? ハッ!?」

「貰ったぞ!?」

「ぐぅっ!」

私は後ろから感じた殺気で男が投げた槍を掴んで私を刺し貫かんとしてるのを察知して私は往なす様に槍の刺突を防ぐ。

 

「何!?」

「歯ぁ食い縛んなさい! 青龍……天翔拳ッ!!」

「な、なんだそれは……ぐはっ!?」

そして私は、剣で槍を弾き飛ばして拳に蒼炎を纏わせ、思い切り飛び上がるようにアッパーカットを決めた。

それと同時に、龍の形状を象った蒼炎のエネルギーがアッパーと共に真下から発生して男を飲み込み、上空へと連れ去るように飛翔する。

 

「まだ終わりじゃないわよ!?」

「あぁ、お互いにな!?」

男が上空へと飛ばされる最中、私は飛び上がって男の真上まで来た。

すると、男は負けじと槍を光の球体にしてそこから小さめの光の小刃を幾つも飛ばしてきた。

しかし、私はそれを纏っていた蒼炎のエネルギーで凪払うように脚で払い、そのまま片足を上に振り上げ、そのまま落ちる。

 

「青龍……落焔脚ッ!!」

「おのれ……ぐおおおおお!?」

そして私は踵落としを決めて地面まで落下し地面に衝突すると同時に、蒼炎が集中して集まり真下が爆発した。

 

「……逃した。」

「あぁ、かなり危なかったがな?」

「っ! その割に全然余裕ありそうね?」

私は、声が聞こえた方へ反射的に振り向き身構える。

そこには多少の傷はあれど、拍手をしながら余裕の笑みを浮かべる男が立っており、その返答に皮肉げに返すが、男は気にも止めずに言葉を紡ぐ。

 

「人間にしては中々骨があったと言っておこう。」

()()()()()()……ねぇ? やっぱり貴方は人外ってことなのね?」

「その通り、我が名はドーナシーク! 見ての通り、堕天使だ。」

その言葉を聞いた私は息を飲む。

兵藤さんに言う堕天使とはこのドーナシークと言う男のことなのかと、漸く理解した……と言うよりかは理解させられたと言うべきか。

フォトンも無しに奇妙な翼に光の槍を生成する……ドーナシークが人外だと言うのなら嫌でも説明が付くだろう。

 

「一つ良いかな?」

「何かな?」

そして私は、ドーナシークに先程から抱いていた疑念をぶつけることにし、あることを聞く。

 

「どうして私のことを知ってるの? この世界と私達の世界は接点が無い筈なのに。」

「あぁ、そんなことなら答えは単純だ。 この世界に貴様を知る人間が来た……ただそれだけのことよ。」

「なっ!?」

私は衝撃的過ぎたその言葉に戦慄した。

兵藤さんは私との接点は無かったようだが、どうやらこの堕天使には何かしらの接点があったようだった。

 

「私を知ってる人間……まさか、エミリア? いや、そんな筈は……」

私がそう考えていると、ふとドーナシークが口を開き言葉を紡いだ。

 

「そのエミリアと言うのが誰なのかは知らぬが、そいつは確か……()()()()()と名乗っていたな?」

「……クレリウス!?」

「あぁ、恐らくもう此処には居ないだろうがな?」

その名前を聞いた私は目を見開き戦慄する中、ドーナシークは何処かへ歩き始める。

 

「……私に襲い掛かったのもクレリウスって奴の差し金なのかしら?」

「ククク……忌々しそうに語るあの男の言う貴様がどれ程のモノか確かめたくなっただけだ。」

「そ、そんな理由で!?」

「ククク……そう熱くなるな? だがまぁ、一応警告はしておこう……あの男には関わらない方が身の為だとな?」

そしてその言葉を最後にドーナシークは何処かへと消えてしまった。

 

「な、なんだったの?」

私は去っていったドーナシークに困惑にも近い感情を抱いていたが、それ以上にクレリウスと言う人物が一番気掛かりであった。

クレリウスと言えば、此処で目覚める少し前にリトルウィングで出会った男性がそうだ。

思えば、あの禍々しい何かが私を飲み込んだ際に聞こえてきた声も何処と無くそいつに似ていた。

本件と何か関わりがあるのか? 仮にあったとして、何が目的なのか?

考えれば考える程分からないことや疑問が増え続けていく。

 

「……クレリウス、一体何者なの?」

私のその問い掛けは、誰にも聞かれること無く誰もいない教会内の静寂に溶けて消えたのだった。

 

 




一応技の紹介を軽く。


青龍天翔拳(せいりゅうてんしょうけん)
青龍拳法奥義の一つ。
所謂アッパーカット……更に分かりやすく言うなら昇龍拳をイメージすると良い。
拳に蒼炎を纏わせ思い切り飛び上がるようにアッパーカットを決め、その際に決めたと同時に龍の形状を象った蒼炎のエネルギーが相手を飲み込み上空へと連れ去るように飛翔する。
龍のエネルギーが消える数秒間、ずっと蒼炎による燃焼ダメージを負うことになる。


青龍落焔脚(せいりゅうらくえんきゃく)
青龍拳法の一つで、所謂踵落としである。
上空から脚に少し小さめの龍を象った蒼炎を纏わせ、踵落としを決めながら蒼炎が相手を噛み砕くように食い付き、勢い良く真下へと落ちていく技。
地面に衝突時に蒼炎が集中して集まり、一気に爆発させる。

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