機動戦士ガンダムSS -アフターストーリー オブ センチネルー 作:豊福茂樹
初めましての方も興味をお持ち下さりまことにありがとうございます。本話からでも第一話からでもお好きな方からお読みください。きっと損はさせません(本当か?)。
月2回の連載も順調で、第一部地上編も早残り2話となりました。
第一部クライマックスへ向け、量産型ビグザムと激しい戦いを繰り広げるルーツ達の雄姿を是非ご覧ください。人間ドラマの方も、色々変化が出てきております。是非ご注目を。
それではどうぞ本編をお召し上がりください。
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追伸:捩じれ骨子様、ご感想、毎度励みになっております。大変有難うございます。
機動戦士ガンダムSS
第五話:――スマッシュ――
-1-
カリフォルニアベース、アルビオン、MSデッキ。
「ブラウンさん」
「何?」
ブラウンが横たわったガンダムSSに接続された調整パネルから振り返ると、そこにはオコーナーとバードマンとランファンが並んで立っていた。
「忙しいんだけど、用件は何?」
「あ、あのさ」
「お、俺達とルーツのさ、FCS(火器管制装置)ってさ」
「ひょっとして設定違ってない? 命中率が全然違うんですけど?」
「……はあ」
ブラウンは溜め息をつく。
「別に何も違わないわよ」
「じゃあなんでこんなに差があんの?」
「同じならおかしいだろ?」
「腕の差が有っても、同じフルロックオンなら命中率にそれほど差ができる訳無いだろぉ?」
「あら、戦闘履歴だと、意外とルーツはフルロックオンで撃ってないわよ。それでも命中してるの」
「「「はああああ?」」」
「まあ、そこら辺の操縦技術に関しては、私は詳しくないから、アーサーに説明してもらうわね。アーサー、いいかしら?」
『はい、マザー』
命中率の差も、つまるところは操縦技術の差である。
まず、FCSがフルロックオンした場合、射撃はほぼ命中する。
だからMSの基礎教本では、とにかくフルロックオンするまで引き付けて撃て、と教える。
だが、それは相手が静止していたり、慣性で一定速移動をしていたり、一定加速をしていたり、同一芯単純円軌道旋廻をしていたりといった、単純で計算の容易な軌道をしていた場合に限り、である。
相手がランダムな加速や減速、旋廻をすれば、フルロックオンでも余程の近距離でも無ければまず外れる。
そこでモノを言うのが、操縦技術だ。
フルロックオン一つにしても、機体の向き自体を相手の未来位置に向けて素早く正対させれば、ロックオンまでの時間は短縮され、素早く先制できる。
更にルーツのクラスになれば、フルロックオンまでの時間を逆に利用しているのだ。
相手が減速して回避すると読めば、フルロックする前、MSの腕が追って向きを変え切る前に撃つ。
FCSの単純軌道予測では無く、相手の減速に合わせた手前への射撃を放つ。
すると、相手がランダムに回避したにもかかわらず命中してしまう。
相手が加速すると読めば、機体の向きをわざとオーバーに変え、ロックと腕が後ろに向き切る前に、相手の加速に合わせた予測位置に撃つ。
やはり、ランダムに加速したにも関わらず、命中してしまう。
「「「………………」」」
「何ソレ?」
「ほとんどFCS使ってないよね」
「狙撃の目視偏差射撃技術と同じじゃねーか? そんなんドッグファイトでやってるなんて信じらんねー!?」
『いえ、FCSの照準を大まかな目安に使っていますので、狙撃の目視偏差よりは、ドッグファイトで有効な戦術です。つまり、機材の使いこなし方、MSの操縦特性や構造自体を、より大尉は熟知しているだけです』
「いやでも、ドッグファイトならランダムな機動って、自分もしなくちゃなんないのよ?」
「そうだそうだ」
「そんなんで落ち着いてそんなのできる訳ナいじゃん?」
『ラフな操縦ならばそうなるでしょうが、大尉の機動はあれだけランダムにも拘らず、操縦自体は至極精度が高く丁寧なのです。貴方達も大尉の操縦を外から見た時、次の挙動が全く読めないのに、動き自体は恐ろしく滑らかな流れる水の様なのを見たでしょう?』
「「「………………」」」
『貴方がたは基礎操縦技術自体、荒く精度が低いので、ロックオンまでの時間が長いどころか、折角のフルロックオンでさえも、しばしば乱れた挙動によって、撃つ瞬間外れてしまってから撃っているのです。そしてロックオンに手間取る時間は、隙となり相手の格好の的になっています。貴方がたの意図とは逆の結果ですね』
――そもそもの操縦の次元が違い過ぎる――
三バカは倒れ地に伏した。
おお勇者よ、死んでしまうとは何事だ。
「ハイハイ御愁傷様」
ブラウンはALSSのモードをチェックモードに切り替え直し、調整を再開する。
(それにしてもあのアホ、こうして見てみるとやっぱり操縦技術はまさに、夢見てた理想の王子様そのモノなのよねー)
吐く溜め息は深い。
「へっ。あの馬鹿ども、やっと本気になってきやがったみたいだな」
こっそり上から覗いていたルーツは、ひとしきりニヤリと笑うと、またこっそりと立ち去る。
-2-
同艦、シミュレータールーム。
カーリー、ケンザキ、ウォードの三人は、バックスに頼み込んで自主訓練を課していた。
「今度こそ可愛いランファンちゃんを、ちゃんと守らなくちゃ~」
意気上がるカーリー。
だが、ケンザキとウォードの口数は少なく暗い。
バックスはモニターを凝視する。
カーリーの訓練の成果は眼に見えて上がっている。
だが、ケンザキとウォードの動きは、演習で撃墜されて以降悪いままだ。
機体の動きに心の迷いが目に見えて現れている。
『三人ともそろそろあがれ。バイタルサインの低下と操縦精度低下の兆候が見える。これ以上は効率が悪い』
「「「イエッサー」」」
シミュレーターから出てきた3人を、バックスがガラスで隔てられたコンソールルームから見つめる。
『カーリー准尉。団結への強いモチベーションがシミュレーターでもいい結果となって表れている』
「恐縮です~」
『ケンザキ、ウォード、それに引き換え君達の今の状態がいいとはお世辞にも言えない。卒業時席次の1、2、3のポジションは逆転した。それもおそらくは君達の団結への低いモチベーションが原因だ。自覚したまえ』
「「……………」」
「今度は、『団結』がテストの評価基準ですか?」
『……質問の意図が掴みかねるが、軍隊においてはそうだ』
「俺達はアンタの良い生徒だったはずだよな?」
『これまでにおいてはそうだった。これからは良い部下、良い軍人として振る舞いたまえ。いつまでも学生気分では困ると、言うのは2回目だぞ?』
「キリがないんですよっ!」
「もっと分かり易く、俺達の味方しろよ! 要求ばかりするかよ? 俺達に何か言う前に、あんたがルーツよりも活躍して、ルーツよりも偉くなって、可愛い仲間の俺達を優遇しろよぉ! それがわかりやすいだろぉ?」
「貴方が私達に要求するなら、私達も貴方に要求する権利があるっ!」
『それこそキリが無いッ! お前たちは何故規律と団結の精神がわからない? それこそが軍隊を軍隊ならしめているのにっ?』
「………もういいよ」
「貴方は、私達の味方では無かったんですね。あの強化人間の言った通りだ。貴方が上から褒められるための駒に過ぎなかったんだ!」
『それは違うっ!』
だが、ケンザキとウォードは、それ以上口を利かず、シミュレータールームから足早に退出する。
「待って~」
追いかけるカーリー。
やがて、誰もいなくなった施設を眺めながら、バックスは顔を覆い懊悩した。
-3-
北米大陸、旧メキシコ地区。
サボテンしか生えぬ広大な荒野を、鋼の巨人達は進軍する。
パナマ洋上基地を目指して。
ジャブローがティターンズの核兵器使用によって基地機能の大半を喪失した現在、パナマこそが両アメリカ大陸における最大の宇宙打ち上げ基地であった。
連隊規模となったジオンゲリラの目的地である事は、もはや誰の目にも明白。
連邦各基地の部隊は、せめてもの戦力漸減を狙い、それぞれが散発的な攻撃を試みたが、効果を上げる事は無かった。少数部隊で接近を試みるには、量産型ビグザムの火力は、まさに圧倒的過ぎたのである。
『見ろよ、メキシコまで来たぜ』
『パナマはもうすぐだ』
『帰れる。宇宙に還れるんだ』
「ああ……」
ラドックが答える。i
「もうすぐだ」
『頼りにしてるよ、中佐』
ゴーゴンの軽口にラドックは苦笑を浮かべる。
連隊規模を率いるに、大尉では具合が悪かろうと、全員の賛同を得て中佐を名乗る事になった。
「……できれば、ドズル閣下から直に拝命を得たかったな」
『?、何て言ったのさ?』
「何でも無い」
-4-
アフリカ大陸ダカール、地球連邦本部。
「では、ジオン残党軍撃滅は、第1陣をヒースロウ准将率いる第8期MS実験開発部隊、第2陣をラマカーニ准将率いる新設増強連隊に任命を、正式に議会においてこれを承認する」
満場の拍手。
「円満な議決を得られて嬉しく思う」
ゴップ議長が壇上で腹をゆする。
「それにしても、私は可愛いヒースロウ君を矢面に立たせねばならぬ心労で3キロは痩せた。その上勝っても手柄はヒースロウ君から取り上げねばならぬ。更に心労で3キロは痩せる。皆が私のダイエットに貢献してくれて、それこそ感謝をすればいいのか文句を言えばいいのかわからぬな」
叩く腹の脂肪が景気よく揺れるのを見て、会議は笑いに包まれる。
「それでもこうして名誉我欲を捨て皆の顔を立てたのだ。連邦が増々の団結をしてくれる事を切に願うよ」
笑いが満場の拍手に取って代わる。
手を叩きながら、一部の高官たちはため息を漏らす。
(このままでは、タヌキモグラの天下はまだまだ続きそうだな……)
-5-
カリフォルニアベース、アルビオン指令室。
「今しがた連邦議会より、我々に正式な命令が下った」
ヒースロウが居並ぶMS運用部隊員と、スミス、ブラウン、チェレンコフに向かって告げる。
「我々は旧メキシコ国境において、海軍工廠のミデアと合流。ガンダムSSのスマッシュユニットと補充のIフィールド発生装置を受け取り、その後航行中にこれに換装。そのまま量産型ビグザム破壊任務に就く」
「実射試験は?」
スミスが食って掛かる。
「残念ながらその時間は無い」
その返答にスミスは鼻を鳴らす。
「いいさスミス。んなのはα任務部隊でも良く有った。それでも俺は生き延びてきたんだ、心配すんな」
ルーツは一見気楽に請け負う。
「だからって、ガンダムとアーサーを壊さないでよっ!」
「ハイハイ、ブラウン中尉」
面倒臭げに耳をほじる。
「俺達の相手はビグザムだけかよ? 残りは?」
今度はクリプトが食って掛かる。
「君達の腕が如何に高く、如何に機体が優秀でも、連隊を相手取るには流石に弾薬もエネルギーも足りんし、弾幕密度から考えて、一撃離脱以外では被撃墜も確実だ。兵学校の授業を思い出したまえ」
「チッ」
「それはそうと」
ヒースロウは小さく咳払いをする。
「バックス中尉、君にしばらくランファン、バードマン、オコーナー各准尉のシミュレーター訓練指導を任せる。今彼等に必要なのは、明確な理論に基づいた指導だ。それには君が最も向いているとの、ルーツ大尉の推挙でもある。受けてくれたまえ」
「……命令と有らば」
「ケンザキ准尉、ウォード准尉、カーリー准尉。君達は暫らくクリプト中尉の指導を受けたまえ。今の君達には頭を冷やす期間が必要だ、異論は許さん」
「「「イエッサー」」」
「チェレンコフ君、プロトガズィの改良の目途は立ったかね?」
「いえ………」
「そうか、ではガズィは前回と変わらずウェーブライダー形態で運用する様に」
「「「イエッサー」」」
「ルーツ大尉は私との戦術と部隊運用の打ち合わせと、スマッシュユニットのVR習熟に努めてくれ給え。それでは解散」
-5-
バックスの指導はランファンたちに好評だった。みるみる腕を上げて行く。
「有難うございます、中尉」
「どっかのアホ大尉と違って、凄く分かり易いっす」
「丁寧だし優しいし」
「いや、ここまで吸収が早いのは、君達の素地がいいからだ。その素地を作った大尉には敬意を表するよ」
「うっそー?」
「只のサディストですって、あんなん」
「本当。腕はいいけど、教官としては、只しごきばっかで最低ですよ」
「…………なるほど。そうやって、あえて反感を買う事で、君達を団結させたのだな」
「「「???」」」
一方、クリプト達の方は。
「お前等さ、大事に育てられたんだな」
「「「…………」」」
「失敗しない様に、損しない様に、効率よく、間違いなく。まあ、それはいいさ。でも、そればっかり繰り返す内に、それ以外の事をするのが怖くなってる、ビビっちまってんだ。お蔭で次に何をするか読みやすいッたら無え。そんなんじゃ、俺やルーツクラスのベテランにも、ニュータイプにも敵わねえわけだ」
3人は何も言い返せない。
それもそのはず、シミュレーションでクリプト相手に3対1で1度も敵わなかったのだ。
「でもまあ、カ-リーちゃんはイケてたぜ。勘を信じて思い切った動きが出来始めてる。バックスの言う通りだな」
カーリーは褒められても素直に喜べなかった、何故なら――――
「………バックスは、俺達を見捨てて逃げたチキンだ!」
「自分の評価にならなくなれば、私達を貴方に押し付けた!違いますか?」
「―――お前らが言えた義理かよ」
「「なっ?」」
「あーもう、確かにルーツの言う通りだ。テメーらは人に惚れる事も出来ねーチキン、素人童貞だな。
ま、お前らも分かってる通り、喧嘩ってのは大概自分の事が好きな方が勝つ。自分の事が好きでない奴は、周りはおろか自分だって守れやしねえ。
でもな、女や仲間に惚れる事の出来る奴は、一人好きになれば2倍、二人好きになれば3倍、自分が好きになれるもんだ。お蔭で世界中の女を愛する俺様は無敵だ! ルーツだって、俺達の師匠のマニングスだってそうだ。人に惚れれば、目先は損するかも知れねえが、人の2倍、3倍、泣けるし怒れるし笑えるんだよ!」
「そうよ、そうなのよ、私分かりますっ!クリプト中尉!」
カーリーが潤んだ瞳でクリプトを見つめる。
「だって私―――」
クリプトは唾を呑む。男と言うのは哀しいもので、例えこのオチが100パーセント予測出来ていても、有らぬ期待をしてしまうものである。
「―――ランファンちゃんが大好きですものっ!」
「………だよねー」
分かっていてもクリプトの目尻に涙が浮かぶ。合掌。
((感情論なんかで現実がどうにかなるのかよっ!))
ケンザキ達の反論は、口に出される事は無かった。
-6-
旧合衆国、メキシコ間国境。
着陸したミデア輸送機より積み荷が降ろされる。
220ミリ低反動ライフル砲搭載オプション、スマッシュユニット。
「ドジャーの野郎に、今度遅れやがったら承知しねぇぞって伝えといてくんな」
スミスの言いようにミデア機長クリストファーは苦笑する。
「そう言うと思って言伝を預かっています。『お前の設計注文が細かすぎるせいだ』、そうです」
「ぬかせ」
通常のモビルスーツや戦車に積む事の出来るライフル砲や滑空砲の実質上限は180ミリ。
220ミリは、本来ならば駆逐戦車や海上艦艇でも無ければ搭載できぬ巨大口径砲である。
バズーカなどはこれよりも口径が大きいが、それは発射時の反動を後方噴射で打ち消し、それでも足りない弾速を発射後もロケット推進で補う事によって可能にしている。
しかしこのスマッシュユニットに搭載されたこの砲は、反動を後方に樹脂製のカウンターマスを火薬で排出する事によって打ち消し、超高初速のライフル弾を発射する事を可能にした。
この弾速はバズーカ弾やロケット、ミサイル弾と違い、対空砲火で迎撃する事はほぼ不可能。
欠点は、流石に砲身を艦艇並みの長砲身にする事が出来ぬ故の、短い射程。
それをガンダムSSと強化大出力バックパックの機動力によって補う。
ガンダムSS第二形態、スマッシュシルエットである。
「チッ、しょうがねえ。こうなったらALSSの補正能力頼みだ。頼りにするぜ、ダークエルフ」
「任されたわよ、ドワーフ。貴方達の出来そこないの鍛冶の腕を、魔法の呪文で補ってあげますとも」
-7-
連邦軍の各基地には、時折民間人からの差し入れが入り、兵士達に配られる。
最も多く差し入れを持ってくるのは、やはり退役、予備役軍人会の面々だ。
彼等にとって、今も現役で働く軍人達は、かつての戦争での掛け替えの無い戦友や、命を救ってくれた恩人や、勝利を導いた憧れのヒーローたるエースだからだ。
今日もビール缶とローストビーフのサンドイッチが、各兵士に配られる。
基地の片隅で黙々とゴミ片付けを一人していた兵士にも、気の良い赤ら顔の元軍人は差し入れを手渡す。
兵士は周りを気にする。
他の兵士達は眉をしかめてこちらを見ていた。
兵士は差し入れを拒んだが、赤ら顔の男は強引に懐にねじ込む。
「オヤッさんからの差し入れだ。有り難く受け取りな」
兵士は怪訝な顔になる。
ゴミを片付け終わった後、兵士はトイレの中でラップの包みを開ける。
他の場所では、他の兵士に奪われかねなかったからだ。
ビールを飲み、サンドイッチを頬張る。
歯に当たるモノに気付く。
サンドイッチの中に紙片が入っていた。
兵士はその紙を広げる。
『ラマカーニより』
兵士は、その後に続く内容を読み、やがて涙と嗚咽をこぼした。
-8-
旧、メキシコ、パナマ国境近辺。
『もうすぐパナマですね、中佐』
「ああ、だが気を抜くな」
『大丈夫ですよ。連邦の奴ら、ビグザムにビビッて手を出さなくなったじゃないですか』
『おいジェイス、それはちょっと気を抜き過ぎだろう?』
『グェンこそ、そう言うの年寄りの冷や水って言うんだぜ』
その時、ラドックの脳裏に閃く映像。
空を切り裂く無数のミサイル。
「全機散開! 長距離ミサイルが来る!!」
アルビオン艦橋。
「ミサイル、敵部隊に到達する時間です」
サンズ艦長の淡々とした報告。
「ミノフスキー粒子下だ。大して当たりはせんだろうな」
ヒースロウが眉根を寄せる。
「では次射は?」
「それでも、弾が尽きるまでは続ける。C小隊にも射撃を開始させろ。嫌がらせにしかならんが、突入するAB各小隊機を、そのまま80機以上からの敵弾幕に晒すわけには行かん」
「イエッサー。ミサイルランチャー、次射装填!」
「アイアイマム!」
『くそっ!今度はメガ粒子砲かよっ?』
ジェイスが叫ぶ。
『敵機はどこだ?』
グェンの声は低く抑えられている。
「落ち着け。岩陰から撃っては隠れ、移動を繰り返している。距離も遠い、このまま反撃してもまず捕捉できん。俺が接近を試みる」
『待ちな、ラドック。アンタは指揮官だ、軽々しく動かれても困る。アタシが手下と行くよ』
「済まんな、ゴーゴン。だが、手に余る様なら替わる。無理はするな」
『おや、ひょっとして口説いてくれてるのかい?』
「軽口は後にしろ」
『ハイハイ』
-9-
「こちらルーツ。AB各小隊、これより突入する。A小隊、ランファン機とカーリー機はは敵航空戦力、ガザタイプに対する攻撃と攪乱。B小隊は地上戦力への攻撃と攪乱、ビームスマートガンとメガランチャーの長射程を活かして、くれぐれも高度を落とすな。弾幕に捕まるぞ」
『『『『『了解』』』』』
「ガンダムSSは一度上昇した後、予定通りビグザムへ向けて吶喊、220ミリ砲で一撃離脱を繰り返す。お前等に命預けたからな!」
5機のモビルスーツは敵連隊上空に突入。敵味方八十数機の火砲が飛び交う。
ガンダムSSは只1機上昇に転じる。
地上で支援攻撃を行うC小隊。
『バックス中尉、敵が3機接近してきます!』
叫ぶバードマン。
いい傾向だとバックスは思った。一人で抱え込まず、虚勢を張らない。仲間との連携意識が高まっている。
『いちいち喚くなよ、見ればわかるだろ。みっともない』
それにひきかえ、何故ウォードは何もわからない? 自分の育て方が間違っていたのか?と、自責と後悔の念に囚われかける。だが頭を振るい、それを振り払う。
「大丈夫だ。その3機は私が引き受ける。お前たちは引き続き火力支援を続けろ」
B小隊は地上掃射。
だが、安全のため高度を取り過ぎたせいで、今一つ命中率が悪い。
「クソっ! 当たらないのか!」
ケンザキは罵る。
『当たった!』
オコーナーの快哉。
(クソっ、頼れるのは自分だけなのにっ!)
ケンザキの苛立ちは加速する。
「よしっ!命中!」
A小隊ランファンも、撃墜では無いが有効打を与える。ガ・ゾウムは黒煙を上げ、ゆっくり高度を下げる。
『すごーいランファンちゃん!』
「どうだ、カーリー! わかったなら過保護にすんな!」
『あら、それとこれとは別よ~。だって好きでやってるんですもの』
「なんじゃそりゃー!?」
相変わらずやれやれである。
ガンダムSSは、ほぼ垂直に近い角度で急降下する。
ビグザムのビームをIフィールドで弾き、直衛機の火砲を潜り抜け、螺旋にきりもみ落ちて行く。
『有効射程距離です』
アーサーの声。
だが、ルーツは自分の勘に従って、ほんのわずか引き付ける。
射撃。
補正しきれない反動が、機体のバランスを大きく崩す。
「うおおぉぉりゃぁあ!」
火砲が危うく機体を掠めるも、強引に立て直し再び急上昇。
十分な高度を稼ぐと、ようやく眼下の戦果を確かめる。
命中はしていた。だが着弾は右にずれ、バイタルパートと呼ばれる中枢からは外れていた。まだ戦闘力を失ってはいない。
ビグザムが大型メガ粒子砲をこちらに向ける。Iフィールドで防げる角度ではない。、
ルーツはペダルを蹴る。
反撃のビームを紙一重で躱す。
「アーサー、補正計算は?」
『終了しました。次は外させはしませんし、反動も押さえ込んで見せます』
「いい子だ!」
-10-
眼前にはR・ジャジャの改造機とリゲルグ2機。
相手が自分以上の腕で無ければ、ブラストファイヤーと制限はあるもののインコムとで充分抑え込めるはず。
バックスはそう目算した。
だが。
気付くと、自分は小さな子供になっていた。
眼前にはモビルスーツでは無く、いがみ合う、影と影。
自分の小さな手では到底止められぬ、その諍いを繰り替えす影はMSよりも大きくなって行き――――
「うわあああぁああぁぁあ!」
ウォードは支援攻撃を止めていた。
当たる見込みの薄い長距離火力支援よりも、バックスの美味しいおこぼれをちゃっかり狙う方が、スコアが稼げると踏んでだ。
故に見てしまった。
R・ジャジャ・メデューサの機影とその恐怖を。
メデューサの髪が伸びる。
その髪の毛の、無数のパイプの先が、無数のミサイルに変わるのを。
あのミサイルは、間違いない、自分を演習で沈めた、あのミサイル!――――
「ひいいぃぃいいいぃ!」
バードマンは支援射撃を続けていたが、僚機の異変に気付く。
出鱈目な射撃をし、逃げ回るファット・バレトとグスタフ・ガン。
そして自分も見てしまう、メデューサの恐怖を。
いつの間にか敵機が増えている。
ジャジャとリゲルグの他に、忘れようも無い最初の実戦の、ドムとデザートグフと偵察型ザク。
引き金に懸けた指がすくむ、身がすくむ。
自分の射撃が、どうやっても当らない恐怖が蘇る。
畜生、畜生、もっとルーツみたいに訓練を積んでいれば、ルーツに教わっていれば―――
だが思い出す。
自分はルーツが何をやっていたかALSSに教わった。
それに追いつくにはどうしたらいいかバックスに教わった。
(やれる。やってやる、今、この瞬間俺はルーツになるんだ! 仲間を守ってやる!)
「うおおおおおぉぉおおぉ!」
自分の射撃がザクに当たる。
すると不思議な事にグフとドムが消え去った。
「チィっ! あいつ呪縛を破りやがった!」
ゴーゴンが呻く。
『落ち着いて下せえ、姉御。1機なら俺達でどうにか抑えます』
『今までそうして来たでしょう?』
「あ、ああ。頼むよ」
-11-
ケンザキは執拗に射撃を繰り返す。
やっと地上のグフに当たる。
「やった!見ろ、やっぱり僕は当てられるんだ!」
『ケンザキ、後ろ!』
クリプトの声に振り返るとガザDに背後を取られていた。
慌てて機体を暴れさすも、振り切れない。
「や、やめろおおぉぉお!」
だが、ガザDが火を噴く。
『やったな、オコーナー!』
『は、はい、クリプト中尉。で、でもよかったんでしょうか? また味方を気にし過ぎじゃないですよね?』
『バーカ。そう言うのは美味しい所を頂いたって言うんだよ。ちゃんと仲間を守ったんだ、胸を張れ!』
『オコーナー達をやらせるかああ!』
空中乱戦となるも、プラスFがB小隊を守りにかかる。
『じゃあ、そのランファンちゃんは私があ!』
『なつくな!カーリー、鬱陶しいのっ!』
『ははっ、その言い様に態度。ランファン、ルーツにそっくりだぜ』
がーん。
クリプトのツッコミに、ランファンはショックのあまり、帰艦まで黙り込んでしまいましたとさ。合掌。
「やらせはせんっ!」
ラドックは渾身の射撃をガンダムSSに対して繰り返す。
グェンも撃つ。ジェイスも撃つ。他の者も撃つ。
だが、遂にガンダムはその執拗な火砲を潜り抜け、四度目の降下で、量産型ビグザムを捉えた。
220ミリ弾は、誤たず量産型ビグザムの中枢を貫く。
永劫とも思える静寂の後、ビグザムはその巨体を大地に投げ打ち、二度と立ち上がる事は無く――――
――――爆散した。
その光と爆雲は、直接射線の通らぬ位置に居たアルビオンからも見る事が出来た。
「終わったか」
ヒースロウは呟く。
「ネバダの借りは返したぞ」
-12-
北米、カリフォルニアベース。
「では、我々の出番だな。アヴァン少佐」
「はっ」
「セヴも、ノイも、頼んだよ」
「分かった。ソラン」
「そらを目指すんだね」
複数のミデアと鹵獲改修型ガウ。
54機のモビルスーツは次々とそれに乗り込み、サイコガンダムMk.Ⅱはモビルフォートレス形態に変形し、ミデアやガウとともに、それぞれ巨体を轟と唸らせ空に飛び立つ。
脇に小さな28の機影、アッシマーやガブスレイ、そしてサイコバイアランが随伴する。
ガウのコクピットでラマカーニは呟く。
「………長かった。ようやく―――」
―13-
アルビオン士官食堂。
「最悪よ、よりによってルーツのアホに似てるなんて………………」
落ち込むランファン。
「いいんじゃねえの。やっぱさ、ルーツって格好いいしな」
「はああ? バードマン、あんた頭でも打った?」
「いや、俺もそう思うよ。ルーツって嫌な奴だけど、やっぱ格好いいよ」
「オコーナーまでええぇぇえ!?」
「ランファンちゃんも格好いいって事よ~」
「あほぉ! カーリー! そもそもその例えが嫌なのぉおお!」
悶え苦しむランファンであった。
なんか前回と似たオチで済まん。
-14-
そして。
バックスは、ケンザキは、ウォードは、それぞれ照明を消した自室で、じっと暗闇を見つめる。
―第6話に続く―
おまけ。
ガンダムSS設定
※キャラクター解説。
●AKG6
遂に6人ひとまとめの扱い(笑)。
この6人も明暗分かれてきました。腕前自体はランファンたちがやっとケンザキ達に追いつき始めたに過ぎないのですが、結果として逆転しつつあるのは、ランファンたちとカーリーが、『大切な事』に気付き始めたからですね。その『大切な事』とは、今目を覚ます事、そして第1話で既にルーツが言ってる台詞まんまなんですがね。
ヴァースキさんが言ってる事も同じ事です。当たり前の事なのに、考え過ぎて、忙しさにかまけて、つい心亡くしてしまう、文字通り忘れてしまう事ですよねえ。
ケンザキとウォードも頑張れ~。
●ライル・バックス
彼は何故、執拗に軍隊に、規律と団結に縋るのか? その一端が、見えてきましたね。それは実は、多くの子供達が、一度は味わった事でもあります。そして、彼は能力に優れていたが故に、今も子供である事に、周りの子供も大人も気付けなかった。誰もが羨む人であるが故に、誰も彼を労わらなかったとも言えます。
●カルロス・アヴァン
昇進して少佐に。ラマカーニ増強連隊第1大隊隊長となる。ラマカーニの戦闘担当副官でも有るので、実質連隊の戦闘リーダー格。彼より上の中佐大佐もいるが、それは整備兵站や機長などの後方職である。
増強連隊は81機の正規連隊+セヴとノイのニュータイプ部隊となっている。連隊は通常大佐が率いるが、増強なので准将であるラマカーニが率いる名目を立てている。逆にZでバスクが明らかに連隊を越える部隊を率いているのは、アヴァンと同じくジャミトフの戦闘担当副官と言う名目からであろう。
そして、この連隊は、3分の1以上が元ティターンズ兵である。グリプス戦役からこちら、特に素行の良かった兵を選び、彼等に失地回復の機会を与える温情行為だったのだが――――以降次話にて。
※メカ解説
●ガンダムSS『スマッシュシルエット』
皆さんお待たせしました。主役メカ第2形態です。
強力大口径砲に、通常型の二倍強の推力を持つ強化大型バックパック(簡単に言うと、BstSガンダムとほぼ同じ推力比)で機動力もばっちり、最強だー!!!
と言いたいのですが、それはWR形態に限っての話。MSに変形したら、砲が巨大すぎて振り回されて、プロトガズィと同じ目に遭うんですよ(爆)。砲身にエンジン積んだだけとも言えますねwwwwww
さて、ついでですが、何ででっかい大砲がMSに普通は積めないの?の話です。
もし、海に浮かぶ船に、自分よりも長い砲身の砲を積むと、転覆します。
戦車でも、同じく転覆、または砲身を常に地面に引きずって持ち上げられません。
ではもっと短くしても、やはり自分よりかなり短い砲で無いと、撃った反動で転覆します。
そうすると、水に浮かぶ分、底面積を大きくできる艦艇の方が大きい砲が積めます。
じゃあ、弾丸はでかくて砲身が短いハンドガンみたいな砲でいいじゃん、ってな話になりますが、それもそう単純ではありません。
弾丸がでかすぎると、面積が広いイコール空気抵抗がでかい、で、すぐ失速します。だからスマッシュユニットの220ミリ砲や、S&W500マグナムや、某バ○ルテックのオートキャノン/20は射程が短いのです。
あれ? おかしいじゃん? 俺『艦○れ』やってるけど、普通弾丸がでかい方が長い距離飛ぶよ。
それは正解ですが、それ自体の条件が、砲身も長ければ、です。
砲身それ自体が、火薬を燃やす燃焼室、エンジンで言う排気量なわけですね。
エンジンの例えでまた話しますが、もし燃焼の勢い自体が強すぎれば、エンジンは壊れます。ある一定以上は混合気、砲で言えば火薬の量は増やせません。なので、小さい口径の砲では、火薬を増やし過ぎると暴発します。砲身を長くしても、暴発します。細いホースに高すぎる水圧をかけると破裂すると言えば分かり易いでしょうか?
大量の水を流すには太いホース、大パワーには大排気量が必要。
爆発(発射)エネルギーは、大口径砲ほど大きくできる訳です。
さらに突っ込んで言うと、口径に見合うある一定の速度を超えると、空気抵抗による失速と飛距離の関係が逆転して、質量の大きい弾丸程良く飛びます。単純に言えば、空気抵抗は面積(縦横で2乗)×速度×距離で4乗。エネルギーは質量(縦横長さで3乗)×速度の2乗で5乗。だから例えば単位1以下(0.1とか)だと4乗の方が5乗より大きい(0.0001と0・00001)けど、1以上(10とか)だと5乗の方が大きくなる(1000と10000)関係に近いと思って下さい。式の書ける人は分かりますが、最大の理想発射速度を得られる時、口径と飛距離(より正確には飛翔時間)は比例する。になるのです。
当然実際は重力も加わりますが、もっと詳しい事が知りたい人は自分で調べてね(おい)。
話を元に戻して、逆に言うと、同じ長さの砲身なら、小口径の弾丸の方が高い発射初速度が得られます。
砲身の長さが同じであれば、先程の式の応用で、火薬の燃焼速度が同じ、且つ火薬の空気抵抗を受ける距離(砲身の長さ)が同じとなり、面積(2乗)と質量(3乗)の差の分、発射速度は低くなる事が計算でお分かりになるはずです。
実際には大口径短砲身ほど火薬の燃焼速度(圧力)を高くできるので、もう少し補えますが。
以上で、普通機動戦闘を行う現行戦車では120ミリが上限。より大きい(底面積や歩幅が広い)核融合戦車やモビルスーツでも180ミリ砲が上限となる訳です。これより口径が大きいと飛距離が極端に落ちます。ほとんどハンドガンで、広い戦場では実用性が有りません。極端な例ですが、1キロ先のスナイパーライフルのゴ○ゴ相手にハンドガン(そもそも届かねえ)で撃ち合うのを想像しましょうwwwwww。お分かりいただけましたでしょうか? ちなみにザメルなどはMSや戦車と言った機動兵器では無く、自走砲や陸上戦艦とお考え下さい。ヒルドルブは? あれは砲塔の回転しない駆逐戦車ですね(現実の戦車ではヤクトパンサーやエレファント。本来機動戦闘には向かず、分厚い装甲と強力な砲で正面戦闘のみを受け持つ、いわゆる壁、盾役)。
本文中でも書きましたが、ガンダムSSはゴル○の射撃を躱し弾きながら超スピードで1キロを走れるスーパーマンと言う前提で、超強力ハンドガン(スマッシュユニット)を運用している訳ですね。わあ、ちーと。
尚、弾くためのIフィールド装備ですが、前面にしか効かないので、旋廻中や上昇中は意外と無防備でした。
ふう。今までの解説の中でも、最も読者置いてきぼりな、ガチヲタ解説だったぜ(核爆)。
●リゲルグ
ZZに搭乗したものとほぼ同じだが、2機のうち片方は、マイクロミサイルポッドがガトリングポッドに換装されている。R・ジャジャ・メデューサとの連携で本領を発揮するMSである。
●ガ・ゾウムやガザDなど
十把ひとからげ。Zの後期とZZの最初の頃から地上編にかけての、高級少数機を除くほとんどのネオジオンMSと、一年戦争時のほとんどのジオン地球戦MSが有った筈ですが、ほとんど名も出ずひとまとめです。
80機以上あるとねー。コミックやアニメなら、すごい絵面だったでしょうけどねー。
恨むなら小説に出演したと言う生まれの不幸を恨みたまえ(おい)。
冨野監督に映像化希望(むちゃゆーな)。
●鹵獲改修型ガウ
ジオンのそれにほぼ色を塗り替えただけ。連邦ブルー&グレー色。ミノフスキークラフトは高価なのじゃ、ホワイトベース(アーガマ系含む)型ばっかり量産してたら連邦破産するわ。と言う設定で登場でした。
まあ、ミノフスキークラフト自体は浮かべるだけで推進力が無い事も有って、MSに通常推進器と一緒に積めるサイズは、『閃光のハサウェイ』の時代になってから、と言う設定もありますよねー。サイコガンダムMk.ⅡのZ劇中のリフレクターファンネルは、MSよりやや小さいサイズですが、MSと違って手足を動かす機関やコクピットを積む必要が無いし、ほぼ浮かぶだけだからですよ。クスィーやペーネロペーに積まれてるそれって超小型なわけですよねー。ほぼ只の板。一体いくらしたんだろう? 相当のコストがかかったはず。Vガンダム時代には改良されて(安価になって)ビームローターや光の翼と言ったミノフスキードライブとなりましたが。
そんな事情で、元ティターンズの将が、皮肉にもジオンのガウのコクピットに立つと言う構図で、今話のエンディングとなったのでした。次話は全12話中第6話。遂に前半期地上編の最終話ですよっ!
PTSD(戦闘後遺症)に陥ったバックス、ケンザキ、ウォード。
彼等のケアと言う、指揮官としてのもう一つの闘いへ挑むルーツとクリプト。
一方、ジオンゲリラ本隊をパナマ洋上基地で迎え撃つラマカーニ増強連隊。
だがそこで行われた降伏勧告は、意外な言葉へと繋がって行く―――
第6話 ―スクランブル・スピーチ―
ってな訳で、ガンダムSS第6話、第一部地上編最終話は半月後の9月中旬アップの予定です。
是非是非また次も読んでね!
おっ楽しみに~。
(^^)/