陛下の友人は躊躇を忘れました   作:扶桑畝傍

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その④

この世界の大きな利点は

『誰でも魔力を持っている事』

魔力無しは1億分の一に居るかどうかで、

妊娠期間中の外的要因か、栄養不足における

身体成長に影響があるかだ、

そして、徐々に魔力を蓄積し、成人(16)になる頃には、

ギリギリ日常生活に支障が出ない程になる

「このボタンを押すと。」

扉が開き

「この中にある階層数字を押すと

 そこに到達して、扉が開くんだ。」

はい、エレベーターですね

ただ違うのは、下から押し上げるリフトタイプで、

各階層にロック機構、万が一のリフトが墜ちた場合

エレベーター本体に歯車式ブレーキがあり、

ゆっくり降りて最寄りの階層に止まる

そしてそのリフトを駆動させる動力は

『魔力を注ぐ事』で、重量に応じて少し消費量が上がる

最長5階で、高層マンションには向かない

集合住宅は、

リビング、寝室、子供部屋、キッチン、風呂場、トイレを完備

これで一家族分で、一階層10部屋、5階層

50世帯住めるのが、2万人近い住民を賄うだけ建っている

「圧巻だな。」

〈いや、こんだけを一気に錬成して

 疲れ一つ見せないお前が化け物だよ〉

「そうか?」

高台に建築(錬成)した団地群は、

あるゲームからの応用だ、さらには浄水棟完備で、

雨水も蓄えて風呂場、トイレに使える。

〈これ、絶対異世界の代物だろ〉

「何を今更ww」

躊躇してたら共倒れが目に見えてるし

他の領主から、住民を返せとか五月蠅くなって来た

んじゃ、家より良政でも施行したらっていったらブチ切れられた

〈んで?〉

「んで?って、落とし穴。」

〈この領地を丸々囲う空堀を落とし穴って言うお前って〉

はい、めんどくさいので、全部囲いました

他の領兵が( ゚д゚)としてますが

幅2kmの空堀が珍しいのでしょうか?

あ、その余った土は『新しい開墾地』にまぜまぜしてます。

運河に触らない様に『有刺鉄線』&『電気』流れてます

あ、誰か感電して落っこちた

「ぁ~、可哀そうに。」

運河の高さは30mはあるので普通に上るにも鬼きついです。

〈しかも、外付け階段しかない様に見えるけど、

 中の点検通路からエレベーターがあるって言う非道〉

「はっはっは~、褒めたら、また何か出来るかもね~ww」

〈これ、陛下に言ってあるの?〉

「もち、承認済み。」

〈陛下ェ~〉

「へっぶし。」

「陛下?」

「いや、噂だよ、

 しかし、随分領民が移動したようだね。」

「はい、把握しているだけで、

 国の4割がご友人の領地に身ぐるみのまま移動、

 その件で陛下に国庫の解放要請書が来ています。」

「いいよ、承認しよう、国民を餓えさせるのは国の恥だからね」

「わかりました、

 直ぐに準備致します、そして、

 エレベーターの件は、如何なさいますか?」

「秘密通路の方に設置しよう、

 あそこなら、アイツの領地に繋がる地下通路に近い。」

「・・・万が一の首都転換の為ですね?」

「あぁ、隣国は、連合を組んで来た、

 我が国も連合を組もうにも、

 背後は山ばかりで、小規模国家と言えは聞こえはいいが、

 所詮、その土地に住む先住民達の集まりだ、

 軍なんて持っていない。」

「はい、頭が痛い案件です。」

コンコンコン

「ん?入れ。」(はて?今日は誰も来ない筈)

「よ、陛下。」

「おま、どうやって・・・。」

「どうって、外見ればわかるよ。」

「そと?」

宙に浮かぶ鋼鉄の巨体は幾つかの大砲を積んでいた

「・・・アレは?」

「あれ?アレで『駆逐艦』」

「くち、く?よくわからんが、なぜアレを?」

「精霊連絡網で聞いた、相手、連合を組んだって?」

「はは、精霊には嘘を付けないか、

 しかし、お前に従軍指示は来ていないだろ?

 それに領地に他の領兵が来ていたのではないか?」

「あぁ、空堀に首だけ出して埋めて来た。」

「・・・まぁ、妥当な刑罰だろうな、

 しかし、解放期限は決めているのだろう?」

「え?」

二人「え?」

「いや、家の領地に攻めて来たんだし、『内戦扱いでしょ?』」

「おま、ぁ~、すまん、

 解放してやってくれないか?流石に彼等にも家族は居るだろうし。」

「はは、そう言うと思って『駆逐艦』にぶら下げて来た、

 今、降ろしてるとこ。」

「ぶ・・・まぁ、よい、

 これに懲りてくれればいいが、

 先の戦術構想で話した国だ、

 そこと、さらには山岳地方の国だ。」

「ぁ~、なるほど、丁度いいや、

 その山岳地方の国、俺が攻め落としても?」

「いや、ご友人?なにを言っているのですか?」

「いや、『鉱物資源』が必要なんだよ、

 『錬金術』だって、限度はある、

 『創り代える』のが錬金術で、無からは作れないんだ。」

「詳しく聞こう。」

「陛下!」

「極論だけど、『魔法』も『錬金術』に近いんだ、

 『周辺魔力と自身の魔力』を

 発動する術式に変換している、

 『錬金術』は、物質を別の物質に変換している、

 どちらも『中核となる物質』が必要なんだ。」

「確かに、我が国には『鉱山』と呼べる規模の物が無い、

 いいだろう、従軍を許可する、

 と言っても『単独で動く方が都合が良いのだろう?』」

「流石陛下、わかってる、せめて『国旗』を貸してくれないか?」

「そうだな、我が軍の所属だとわかるように目立つ所にな?」

「了解、んじゃ行って来るぜ。」

「あ、待ってくだ・・・いってしまわれた。」

「ふぅ。」

「陛下、なぜ単独で動く事を?」

「あんなものが上をうろついて見ろ、地上に集中出来るか?」

爆音を上げ上昇していく『駆逐艦』

「無理ですな。」

「それと、これだ。」

「コレは?」

「あの『駆逐艦』の仕様書らしいが、

 ふざけた能力だと思わんか?」

「・・・装甲が『星の加工金属』ですと?

 ごくまれに隕石が落着しますが、

 あれから造られる武器は『神話級』の代物ですよ?

 それが・・・。」

「しかも、動力は魔力に頼っていない、

 宇宙と呼ばれる、空より先の空間、

 その中に飛び交う『粒子』なる物を収集、

 武器にも転用出来る物らしい。」

「・・・味方で良かった、と言うか。」

「あぁ、とんだ劇物だ、

 取り扱い注意の特別に不味いものだ。」

「会議を開きます、

 アレが我が軍の物であるが故に、

 各国に喧嘩を売り兼ねません。」

「すまぬ、主要な役職は全員を集めるように。」

「はっ。」

「さてと、

 衛星からの情報は?」

【連合軍と思しき熱源を感知、解析します】

駆逐艦はオレンジ色の鼻先をしたあの航宙駆逐艦で、

支援用AIを追加した

【完了しました】

歩兵およそ3万

騎馬兵2000弱

補給部隊1万

「なるほど、オーバースペックだね。」

【はい、主砲も必要ないかと】

「パルスレーザーで、どれだけ吹き飛びそう?」

【2km周囲は熱変換で焼失し、

 3km範囲は爆風でなぎ倒されるでしょう】

「・・・ま、いいか。」

【よろしいので?】

「家に攻めて来てるんだよ?

 なら迎え撃つ、それだけ。」

【(絶対過剰防衛ですね)射程圏内です。】

「警告射撃、それでも退かなければ『殲滅』で。」

【了解、撃ちます】

 

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