破壊神ゴジラvs鬼神エヴァンゲリオン~最終戦争~   作:井上ああああ

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第5話:碇シンジ救出作戦

 ミサトは走っていた。

 初号機からエントリープラグは放たれた。

 ミサトにもわかった。

 それは死を意味する事。

 碇ユイは、シンジの母は息子を守ろうとした。

 

 

「シンジ君…。」

 

 

 やがて、ネルフのエアポートにたどり着いたミサトはふとみた。

 黒く光る、ネルフの専用最新鋭攻撃型特殊空中ステルス迎撃機『朱雀』。

 火炎放射器、コンラッド式ガトリングチェーンガンなど攻撃型の装備がある。

 さらにATフィールドを模したフォースフィールドまではれる。

 10トンまで持ち上げる、ロボットアームまでついている。

 

 

 あの艦長がお中元代わりに送ってきたもの。

 アメリカ製のイカレた機体。

 アメリカでは「スーパー・フェニックス」という名前だったらしい。

 冬月がそれだと、なにかB級映画臭いしアメコミでいそうだという名前で朱雀に変更になった。

 

 

 

 これしかない。

 

 

 ふと、騒ぎを聞きつけた日向がやってきた。

 

 

「なにをなさるおつもりですか。」

 

 

 ミサトは動きをとめた。

 

 

「シンジ君を助けに行くの。」

 

 

 日向は微笑むとため息をついた。

 

 この人はいつもこればかり…。

 

 

 

「あなただけでそれが操縦できるのですか?」

 

 

 

 ミサトはふと思い出した。

 自分に飛行機の運転はできない。

 恐らく向かう先には無数の小型怪獣がいる…。

 本当は私以外はいかせたくない。

 無茶はさせない。

 

 でも仕方ないか。

 

 

 

「ついてきてくれる?」

 

 

「喜んで。」

 

 

 日向だけではなかった。

 青葉もきていた。

 

 

「シンジ君を助けに行くんですか。ボクもいかせてください。」

 

 

「青葉くん?」

 

 

「彼は今まで、一人で何もかも背負いすぎた。世界を守ろうとしすぎだった。自分が、いいや!俺が彼を守ってやるのだっていいじゃないですかッ!」

 

 

 ミサトは微笑んだ。

 彼はシンジ君と仲がいい。

 

 

「いいわよ。」

 

 

 ミサトは微笑んだ。

 

 

「ひっどーーーーーい!!!」

 

 

 この声はミサトは声の主をみた。

 日向も。

 

 

「マコっちゃん!面白そうなことしてる!!ずるいずるい!!あたしもいくからね!!なんでなんで!!カッコイイこと、あたしもしたいんだけどォ!!!ひどいひどい!!!」

 

 

 北川ミドリ。

 一応広報部の人間。

 だが、日向の預かりになっている。

 

 

「ダメだ。」

 

 

 日向は即答した。

 

 

「あのさー、私こうみえても戦闘機の運転ならできるんだけどっ!ただの役立たずだったらいわないよ。銃も撃てるから、葛城さんが教えてくれたし!」

 

 

「はーっ…。」

 

 

 日向は頭を抱えた。

 そして、首を縦に振った。

 

 

「やったー!!チョーうれしーっ!」

 

 

 

 人数はそろった。

 やがて、朱雀は発進した。

 

 

 その頃、EU支部にも初号機敗北の連絡は届いた。

 アスカは唇をかんだ。

 

 あのバカ…なんで私を呼ばなかったの。

 確かに初号機は特別だ、強い。

 

 私ももうくだらないプライドに執着しない。

 ヤツは私より上だ。

 エヴァに関しては…。

 

 

 だけど…一人で突っ込むなんてバカすぎる。

 数合わせでも私はいける。

 シンジが心配だ。

 

 数少ない友人、バカな弟、マヌケな相棒。

 アスカにとってシンジはそうだった。

 

 

「バカシンジ…。」

 

 

 アスカは肩を震わせた。

 シンジ、どうか無事でいてね。

 次は私を仲間に入れて、どうかお願い。

 

 

 そんなアスカの執務室にマリが入ってきた。

 表情はかなり焦っている様子だった。

 

 

「アスカ…私全てを思い出した!」

 

 

「全て?」

 

 

「全てを!」

 

 

 アスカは身を乗り出した。

 友人は何かを知っている。

 もしかしたら、これが突破口になるのかも。

 

 

 

 

 

 南シナ海にある小島。

 そこには人は住んでいなかった。

 初号機の投げた、エントリープラグは轟音とともに、密林の中へと入りこんでいった。

 岩山を削り、密林を削りようやく地面に着陸した。

 

 だが、シンジは未だに意識を失った状態だった。

 その様子をジャングルの獣たちは心配そうにみていた。

 5mほどあるメガニューラの群れ5体ほどもそれを追いかけ、到着した。

 

 女王の命令は絶対。

 島の上空を覆いつくさんメガニューラの群れはまるで雲霞あるいはカラスの群れのごとく今か今かと先発隊を待っていた。

 女王の命令に忠実な兵士たちは、エントリープラグを囲むと唸り声をあげガシガシと手元のカマを打ち鳴らした。

 そして、アゴを震わせると獲物の前に立ちふさがった。

 

 

 空中には雲霞の如きメガニューラの群れがギャアギャアと騒ぎながら島を包み込んでいた。

 その光景にミサトについてきた3人は愕然としていた。

 

 

「あれはヤゴの怪獣メガヌロンから進化したメガニューラだ。小型に見えるが重量は1トンほどある。」

 

「えっ!そんなのいるの!?」

 

 

 ミドリは顔を青ざめた。

 想像していたものと違ったようだ。

 

「あの数を観ろ、何百じゃない何千何万だ…。」

 

 

 青葉はおもわずいった。

 気が付いていないだけありがたい。

 

 

 

 ふと、ミドリは目をやった。

 ミサトは服を脱ぎ下着姿になっていた。

 

 その体には生々しい傷が複数あった。

 そして、その体は筋肉質であった。

 まるでヒョウのようだ。

 

 

 そっか、忘れてた。

 この人軍人だったんだ。

 

 

「あの人すごい筋肉…。」

 

 

 ミサトはミドリの目を無視すると戦闘用スーツに着替えた。

 緑色の戦闘スーツはミサトにフィットした。

 アメリカで開発された薄いパワードスーツ。

 プラグスーツを模したそれは薄くしなやかだった。

 だが、一時的に装着した人間の筋肉・運動神経を10倍以上にする。

 事実上の強化人間に変える。

 その反動で、数日ほど体が筋肉痛で動かなくなるそうだ。

 

 

 相手は人間ではない。

 怪獣だ。

 こちらも人間ではなくなったほうがいい。

 

 

 それだけではない。

 

 小型レールガン、別名「IM銃」。

 これは1トンクラスの物を悠々に破壊する文字通りの危険な物。

 その気になれば、師団クラスを軽々と殲滅できる文字通りの禁じ手。

 実は冷戦時に開発されていたが、あまりの危険さから封印されたというもの。

 

 そして、格闘戦用にはUナイフを取り出した。

 山岳地帯に住む世界最強の傭兵グルカ族のククリナイフをベースに特殊合金の刃でつつんだ白兵戦兵器だ。

 

 

 これらは全て艦長の結婚祝いだった。

 またこんなことで使う時が来るとは…。

 

 

「日向君、青葉くん。応援お願い。」

 

「はい。」

 

「ミドリさんは、日向君の代わりに飛行機の運転、頼むわね。」

 

 

 ミドリは思わず息をのんだ。

 普段とは違う。

 迫力がある。

 

 

「わ、わかりました…。」

 

「ようやく敬語つかってくれるのね。ありがとう。」

 

 

 ミサトはヘルメットをした。

 これはシンジのエントリープラグの発する特殊信号を受信できるもの。

 

 

 

「じゃあ、任せたわよ。」

 

 

 ミサトはハッチを開けた。

 そして、空中から飛び降りた。

 パワードスーツはステルスモードになるとムササビのような膜をはり、地上に落下していった。

 音もなく島に侵入すると、匍匐前進でかけはじめた。

 

 

 敵の殲滅は先ではない。

 特殊信号の先を追いかけた。

 

 300m先にある。

 

 

 

 ジャングルの密林の中ミサトは進んだ。

 

 

「あった。」

 

 

 エントリープラグだ。

 周囲にはメガニューラがいる。

 プラグスーツを削ろうとしているが、削れていないようだ。

 だが、時間の問題だろう。

 悠長な時間を過ごせばプラグスーツは奴らに破壊される。

 

 

 そして、ステルス機能がもう停止になる。

 つまり、相手にみつかるということ。

 

 ミサトはIM銃を構えた。

 そして、引き金を引いた。

 

 

 

 

 ちゅどぉーん!!!!!!!!!

 

 

 

 レールガンはメガニューラを貫くと吹き飛ばした。

 その様子をみたメガニューラの一体が怒りに体を震わせ叫んだ。

 

 

 

 

 ぎゃああああああああああああああああ!!!

 

 

 

 ミサトの周囲をメガニューラの群れがかこんだ。

 10体ほど。

 ミサトはIM銃を脇に置くとUナイフを持ち出した。

 そして、一体の体に飛び乗った。

 

 メガニューラの首を斬り落とした。

 黄色い血があたりをつつんだ。

 

 

 残り9体、メガニューラは怒りの声をあげながらカマを振るおうとした。

 だが、ミサトは驚いた。

 彼らの動きが止まっているようにみえた。

 

 スロー再生したように。

 緊急時にはこうなるものなのか。

 

 

 

「すごい。」

 

 

 

 

 

 彼女はナイフを使い、メガニューラに切りかかった。

 2体をしとめた。

 そして、すぐ前方に別の一体がいたのがみえた。

 ミサトはパワードスーツで強化された腕をつかい、1トンあるトンボのバケモノに拳を突き出し粉砕した。

 

 

 面白いように気づいていない。

 時間は止まったようにみえた。

 

 残りは6体。

 

 

 ミサトの心が安定したことでパワードスーツの体感は元に戻った。

 

 

 ぎゃ!?

 

 

 気が付けば多くの仲間が殺されたことにメガニューラは驚愕の声をあげた。

 その驚いた個体の尾をつかむとミサトはジャイアントスイングのように振り回した。

 

 

「うらあああああああああっ!!!!」

 

 

 振り回されたメガニューラはカマをふりあげて、他の仲間に次々と串刺しにしていった。

 やがて、そのまま放り投げられると地面に倒れた。

 

 

 ミサトはその時、残り1体しかないことに気が付いた。

 

 

 

「悪く思わないでね。」

 

 

 レールガンを使うと、生き残った1体めがけて銃弾を放った。

 

 これで全部死んだ。

 誰もいない。

 

 ミサトは肩から荒く息を吐くと、プラグの近くにたった。

 彼女はエントリープラグのそばに立つと朱雀に向けて応援信号を出した。

 

 

 

 

 

 

 空中で待機していた朱雀はおりたった。

 その様子をメガニューラの群れは一時的にステルスモードになっていたこともあり、気が付くことはなかった。

 

 やがて、ミドリは抜け道があることに気が付いた。

 

 ここしかない。

 

 

 

「そのまま気が付かないでいてね…。」

 

 

 ミドリはレバーをひいて、ゆっくりと降下していった。

 日向と青葉は脇のシートで武器を構えていた。

 ミサトの発する信号近くまでいった。

 

 

 ミサトは無事だった。

 エントリープラグも。

 

 

「よしいい調子だね。」

 

 

 ミドリは安心した。

 そして、脇にあったロボットアーム用のレバーを押した。

 回収作業は始まった。

 

 

 だが、彼女の安心は早かった。

 

 

 メガニューラの一体は気が付いた。

 様子がおかしい。

 ふと、何かが空中を移動している気配を感じた。

 そして、その一体は地上へ降り立った。

 

 そこにはいた。

 我らの標的を横取りしようとしているものが。

 

 

 仲間に連絡をせねば。

 

 

 ぎしゃあああああああああああああああああ!!!!ぎしゃあああああああああああああああああ!!!!ぎしゃあああああああああああああああああ!!!!ぎしゃあああああああああああああああああ!!!!

 

 

 彼女たちの存在に気が付いた一体はさきほどのミサトに気づいた個体とは段違いの大声をあげた。

 

 

 

「あいつら、気が付いてたのか。」

 

 

 

 知力は人間並み。

 空間認知力は人間以上か。

 

 

 

 ミサトは舌打ちをして、レールガンを放った。

 メガニューラの体は爆破四散して、吹き飛んだ。

 だが、遅かった。

 空中で待機していた数千・数万という個体がそろって襲い掛かってきていたのだ。

 

 

 

「畜生!」

 

 

 日向は舌打ちをすると横の席のモニターからガトリングガンを操り、トンボの群れに向けた。

 

 

「これでも喰らえ!!」

 

 

 そして、メガニューラの群れを次々と撃ち落とした。

 その雄姿にミドリは思わず言ってしまった。

 

 

 

「マコっちゃんかっこいい!」

 

 

 こんなにかっこよかったんだ。

 そう言えば顔は悪くないよね。

 ・・・ありかも。

 

 ミドリはそんなことを想った。

 日向は少し照れ臭くいった。

 

 

「どうも。」

 

 

 

 ミドリはパワーアームでエントリープラグをつかんだ。

 

 

 

「つかんだよ!ハッチを開けて!」

 

 

 

「俺が行く!」

 

 

 

 青葉はそういうと、格納庫に向かっていった。

 ミサトはエントリープラグの上に飛び乗り、近づいてくるメガニューラを次々撃ち落とした。

 アームはエントリープラグをつかんでいる。

 ハッチは開くとエントリープラグを迎え入れた。

 

 

「順調ね。」

 

 

 ミサトは微笑んだ。

 プラグとミサトはやがて、格納庫に入っていった。

 

 

「青葉くん、ありがとう。」

 

 

 青葉にミサトは感謝の言葉をいった。

 その時だった。

 凄まじいスピードでメガニューラの一体が入り込んだ。

 

 

 

「か、葛城さん!!!」

 

 

 青葉は悲鳴を上げた。

 

 

 その入り込んだ一体は青葉に気が付いた。

 そして、素早いスピードで彼の胸を一突きにしてカマを抜いた。

 

 

 

 

 

「あ…。」

 

 

 

 青葉はあまりの速さに何もできなかった。

 胸の痛みが広がり、血が流れていった。

 

 

 痛い、けどもうこれ以上好きにさせるかよ!

 

 青葉は自分を奮い立たせた。

 

 だが、最後の力を振り絞りハッチのボタンをクローズにした。

 他のメガニューラが気づく前に格納庫は閉まっていった。

 

 

 

「青葉くん!」

 

 

 

 ミサトは悲鳴を上げた。

 そして、ナイフを投げメガニューラの顔に突き刺した。

 黄色い血を流しながら凶悪なトンボはうめき声さえ上げることなく絶命した。

 

 それに気づいた青葉はミサトに微笑むと地面に倒れた。

 ミサトはかけより、膝の上で青葉を抱き起した。

 

 

「青葉くん!!!」

 

 

「すんません、葛城さん。俺って役立たずっすね。」

 

 

「なにをいってるの!あなたがいなかったら彼は回収できなかった!しゃべらないで!傷口が広がるわよ!」

 

 

「俺かっこいいすか?」

 

 

「カッコいいわよ!だからお願い・・・あなたはなにもしゃべらないでっ!」

 

 

「へへ‥。」

 

 

 青葉はそのまま意識を失っていった。

 

 

 

 朱雀は発進した。

 メガニューラの群れはそれを追いかけようと何万体もかけて追ってきた。

 

 

「うわあああああああああ!!!チョーやばい!!!おねがいマコっちゃん!!!」

 

 

「任せてくれ!」

 

 

 マコトは追いかけてくるメガニューラをことごとく撃ち落としていった。

 それと同時に、朱雀は音速以上のスピードで発進した。

 何万という、メガニューラの群れは差をつけられておいぬかれていったのだった。

 

 

 

 

「やった、あいつらもう追いかけてこないよ!」

 

「ホント、きてくれてよかったよ。ありがとう、北上さん!」

 

 

 日向がそういった矢先だった。

 ミドリはマコトにとびつき彼を抱きしめた。

 

 

 

「マコっちゃんカッコイイ!」

 

「アハハ、まいるな・・・。」

 

 

 日向は照れながら周囲を見回した。

 

 

 だが、二人はようやく気が付いた。

 

 ミサトが青葉を抱きかかえながら応急処置をしていることに…。

 

 

「青葉?」

 

 

 日向は振り向いた。

 倒れている、親友が。

 血を流して…。

 日向は青葉の近くへかけよった。

 朱雀は彼らを乗せるとネルフ本部へ向かっていった。

 

 

 

 一方、上海にはメガニューラの群れが帰還していた。

 メガギラスは部下の失態を怒りで返した。

 うなだれた彼女の子供たちは地面に着陸していた。

 女王は部下であり子供であるメガニューラに怒りの声をあげた。

 

 

 人間風にいえば『それだけの数がいてなぜ、敵を捕まえられない!』というものだった。

 

 

 その様子をゴジラは見ていた。

 怪獣王をみて、メガニューラたちは震えた。

 メガギラスもそれに気が付いた。

 そして、首を垂れ部下の失態を詫びた。

 

 

 

 ゴジラは無表情だった。

 だが、周囲にいる全てのものはわかった。

 

 

 

 失敗=死

 

 

 

 

 ゴジラが絶対であり、命である。

 その命令に失敗したということは命を失うことだ。

 怪獣の王は尾を動かした。

 

 

 メガギラスは情けない声をあげ部下の助命を願った。

 

 

 

 だが、ゴジラは聞き入れなかった。

 そのまま尾を振り下ろしメガニューラの一個師団をそのまま踏みつぶした。

 

 

 メガギラスはその光景をみて震えた。

 怒り、あるいは恐怖。

 

 ゴジラはそんな彼女を無視した。

 失敗したものは死、それが当然だ。

 力こそが正義だから。

 

 

 

 すると、ゴジラの頭に声が響いた。

 

 

『我らの主よ、報告があります。』

 

 

 参謀オルガだ。

 ゴジラはオルガの方へ顔を向けた。

 そこには半分機械のガイガンが赤い目をかがかせているのがみえた。

 

 

『私めの部下であるガイガンが、あやつらの気配をおいかけました。あやつらめは巣を作っております。』

 

 

 

 ガイガンはそういうと、赤い目を光らせた。

 

 

『ガイガンを向かわせましょう。』

 

 

 ゴジラは唸り声をあげた。

 攻撃の許可だ。

 オルガは首を垂れた。

 

 

『あやつにお任せあれ。』

 

 

 ガイガンは赤い目を輝かせた。

 

 

 

 メガギラスは怒りで震えた。

 

 

 いつか、必ずこの邪悪な暴君に謀反を起こしてやる。

 

 

 部下を奪ったことではない、奴らに愛などない。

 問題は自分の所有物たる部下を勝手に葬ったことにある。

 そして、自分こそが支配者になるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネルフ本部、たどり着いた兵器は運ばれて行った。

 ロンギヌスの槍にノコギリの刃のようなものが生えたもの。

 アメリカ政府の依頼だった。

 あれを調査しろと。

 運んだ火星の宇宙飛行士たちは、この世を去った。

 

 

「あれが新しい武器か。」

 

 

 

 ネルフ技術部副長の時田はいった。

 もう中年に差し掛かっていた彼の髪には白髪が生えていた。

 白髪染めは使う気がない。

 最近は死別した女房との間にできた子供を、リツコとともに迎え育てている。

 彼女は母親としては優秀だった。

 恐らくは葛城ミサトよりは。

 

 彼の隣にリツコがいた。

 

 

「あんなものが入ったところでどうになるのか、肝心の初号機がああでは…。」

 

 

 時田は惜しそうに言った。

 彼とリツコが強化させた初号機。

 それは簡単に倒された。

 あいつらの飾り物にされている。

 

 

「いえ、希望は残ってるわ。」

 

 

 レイは即答した。

 初号機を蘇らせる手はある。

 

 

「どういうことだ?」

 

 

「私が初号機になるから。」

 

 

 時田を残し、レイはどこかへと去っていった。

 

 

 その頃、アメリカ、ワシントン。

 ペンタゴン、秘密会議室。

 大統領のジョージ・ワイゼンはつぶやいた。

 

 

「飯はまだかのう・・・。」

 

 

 脇にいた副大統領のオマラ・ノリスは呆れた目でみていた。

 本当ならこいつはやめるはずだったのに2期までやる気だ。

 こんなバカでも大統領になれる。

 アメリカという国は絶望的に愚かだ。

 

 

「もう食べたでしょ!」

 

 

 副大統領は告げた。

 

 

「誰じゃお前は…まだわしはボケとらんぞ。んで…誰じゃ?おぬしは…。」

 

 

 彼女は呆れるとSPに命じて、彼を追い出した。

 

 

「今からアイスクリームか?」

 

「はい、閣下アイスクリームです。」

 

「アイスはもういらん!お前に閣下といわれる筋合いはない!」

 

「いいえ、あなたは閣下なのです。」

 

 

 

 

 そんな時だった、国防長官に連れられたある男が現れた。

 太平洋艦隊の艦長。

 階級は准将。

 副大統領のオマラは将軍たちとともに彼を迎えた。

 

 

「よろしい、准将。結果を‥。」

 

「ネルフ本部からの連絡によると、初号機は負けました。」

 

 

 艦長はやけに暗い顔をしていた。

 

 

「やはりですか、核攻撃しかありませんね。」

 

 

 その時だった。

 会議室のドアが開いた。

 複数のSPが銃を向け騒いでいた。

 

 

「止まれ!!!大統領閣下を離せッ!!!!」

 

 

 そこには二人の男がいた。

 一人は腕を機械化させた巨漢。

 もう一人はメガネをかけた老人。

 巨漢はワイゼン大統領の頭をつかんでいた。

 

 

 ようやく正気に戻った大統領は悲鳴を上げていた。

 

 

「な、なんだお前たちは私は大統領閣下であるぞ!!!不敬!!失敬な!!!君みたいな無礼者は死刑だッ!!!!死刑だああああああああああああっ!!!!死刑!!!死刑!!!しっけい!失敬だ!!しけ・・・」

 

 

 巨漢はワイゼンを放り捨てた。

 

 

「離したぞ。」

 

 

 脇にいた老人は話し始めた。

 

 

「核?核など愚の骨頂よ。ヤツをさらに強化させる。そんなもので死ぬようなヤツではないぞ。」

 

「あなたは?」

 

 

 オマラは冷静に聞いた。

 

 

「わしはツェペリン博士、世界最大の天才。ヤツを倒す方法ならあるぞ。可能かどうかは別だがな。だが、それはエヴァにしかできんよ。そしてこいつはアーノルド・ウィルソン。」

 

 

 

 艦長はツェペリン博士と聞いて驚いた。

 あのアスカの祖父か。

 副大統領は問うた。

 

 

「あなたがたは?」

 

「我らはゼーレ、この地球の本当の守護者。」

 

 

 ゼーレ、副大統領は存在だけは知っていた。

 だが、1部の議員グループと多国籍企業の社長のみしか関与できない秘密組織だ。

 

 

「おお、そうだ君たちが隠し持っているエヴァ5号機。あれをもらうぞ。」

 

 

 エヴァ五号機、ネルフアメリカ支部が国防総省とCIAの裏工作で破滅した際にアメリカ政府が裏で回収した緑色のエヴァンゲリオン。

 アメリカはさらに開発を進め、無人操作が可能のできるダミープラグを開発した。

 そして、強化された。

 

 

 全て知っているか。

 オマラは微笑んだ。

 

 

「では、あなた方に預けます。」

 

「懸命な判断だ。」

 

 

 アーノルドはようやく口を開いた。

 

「失礼します。」

 

 

 二人の目には確信があった。

 彼らは知っていた、ゴジラの弱点。

 そして、正体を。

 

 

 駒は着々とそろっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




※本エピソードに出てくるアスカの祖父とアーノルドは前作を参照してください。
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