破壊神ゴジラvs鬼神エヴァンゲリオン~最終戦争~   作:井上ああああ

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タイトルには『ゴジラvsエヴァ』とありますが、本格的にゴジラと戦うのは次回以降になります。


第9話:ゴジラvsエヴァ 最終決戦 パート1

 フランス、パリ。

 

 かつてイギリスと100年にわたる戦争を行ったその国では破壊神ゴジラの息子であり、怪獣たちの皇子であるバガンが暴れていた。

 バガンはかつて第一始祖民族がゴジラと宿敵を掛け合わせ生まれた人工生物であった。

 しかし、まだ幼体のころに、あまりの戦闘力の高さから第一始祖民族に封印されてしまった。

 やがて、ゴジラが彼の泣き叫ぶ声を聴きとげ彼を解放した。

 それ以降、自分の血を分けたゴジラを父として慕い、今日まできた。

 トリケラトプスを思わせる三本の角を額、鼻…それぞれにはやし兜のような背びれをもっていたバガンは角と背びれに黒い雷を負おうと、破壊光線を放った。

 

 

 そんな時だった。

 天から赤い物体がふってきた。

 あれは父上が以前、倒したものと同じもの。

 赤い巨人。

 巨人は左腕からシールドを展開すると、バガンの光線を吸収した。

 

 

 

「お生憎様…アンタの熱線は私のファイヤーミラーで吸収されるの。」

 

 

 アスカの声だった。

 アスカはシールドをブラスターに変化させると、バガンに向けてはなった。

 

 

 

「どぉラァ!!!」

 

 

 

 理屈状ならファイヤーミラーは数万倍にして攻撃を返す。

 はずだった。

 バガンは通じていない。

 数値は正しく数万倍に変化させたと出ている。

 

 

 まず間違いはないだろう。

 

 

「ってことは、アンタもしかして…エネルギー攻撃に耐性もってるってことか?」

 

 

 アスカは瞬時にわかった。

 これも彼女が科学者としての才覚を見出しているから。

 

 

「じゃあ、肉弾戦しかないか。」

 

 

 バガンも同じくわかった。

 ゴジラ族に受け継がれるエネルギー光線攻撃。

 これがこいつには通じない。

 肉弾戦なら体格で有利なこちらに勝機がある。

 

 

 アスカはJAから受け継いだ超電磁ハンマーを取り出した。

 そして、バガンの腹部めがけて叩きつけた。

 

 

 どおおおおん!!!

 

 

 凄まじい衝撃音と衝撃波があたりを包んだ。

 

 

 バガンはたじろいた。

 なかなかやるじゃないか。

 

 

 だが、傷はついていない。

 

 

 アスカは驚いた。

 

 

「全然効いてない!」

 

 

 バガンはその大きな腕で弐号機につかみかかった。

 

 

 

「接近はさせない!!!」

 

 

 アスカはATフィールドを開いた。

 急激なATフィールドの壁は衝撃波を起こし、バガンの1000mはある巨体をたじろかせた。

 だが、バガンは徐々に前に進んでいった。

 中和されているわけではない。

 こいつにATフィールドはない。

 効いていないんだ。

 

 

「…劣勢ね。」

 

 

 アスカは口ではそういったが微笑んでいた。

 こっちは力で負けても手は山ほどある。

 バガンの背後にはエヴァ8号機がいた。

 それを確認すると、アスカはATフィールドをひっこめた。

 

 事前に考えていた策通り。

 相手が接近戦をしている間に、もう一方が狙撃する。

 

 

 

「喰らえ!!!」

 

 

 マリはそういうと、絶対零度・スナイパーライフルを放った。

 バガンの体一瞬で凍り付いた。

 

 

 

「やったか…。」

 

 

 

 バガンの凍り付いたはずの体がビキビキと音を立てて割れていくのがみえた。

 これは氷結させて粉砕する。

 その兆候か?

 

 

 

「違う。」

 

 

 

 バガンは氷の結晶の中から姿を出した。

 大声をあげながら…。

 

 

 

「効いてないんだ。」

 

 

 

 マリとアスカは絶望した。

 こいつには通じない。

 氷結もエネルギーも怪力も…。

 

 どうすりゃいいの。

 

 

 バガンはほくそ笑んだ。

 次は俺の番だ。

 彼の長い腕は弐号機と8号機の首をつかみ、ひょいと持ち上げた。

 そして、剛力・怪力とともに強く強く締めあげた。

 

 

「うああああああああああああああああああ!!!!」

 

 

「あああああああああああああああん!!!」

 

 

 二人は悲鳴をあげた。

 やがて、市街地の近くについた。

 凱旋門はバガンの足で崩された。

 二体はピンチに包まれていた。

 

 

 

 弐号機はやがてエッフェル塔まで投げ飛ばされた。

 8号機もまた、ルーブル美術館のそばまで放り投げられた。

 

 

 

「うそでしょ。」

 

 

 効いていない。

 こいつは強い。

 圧倒的に強い。

 こんなにこいつが強いなら、これを支配してるゴジラは…どれだけ強いんだ。

 

 

「…姫、ディオメンションタイドある?」

 

「あるよ。」

 

「私、特攻するから…。」

 

「は!?」

 

「撃って、私引き寄せるから。」

 

「アンタバカぁ!?」

 

「バカでもいいから、それしかないから…。」

 

「待って…まだ早いよ。」

 

 

 アスカの手元にはカドミウム手榴弾があった。

 日向の言うところではゴジラの弱点の一つに体内の放射能を下げるカドミウムがあるそうだ。

 あいつがもしも、ゴジラの血を継いでるなら…効くはず!

 

 

「ディオメンションタイドを使うより、使えるものがある。こっちのほうがいいよ。」

 

「んじゃ、私が特攻してやつの口を開かせるから…。その間に放り込んで。」

 

「了解。」

 

 

 マリは8号機を起き上がらせた。

 バガンはそれを赤い目で睨みつけた。

 

 

「裏コード、ビースト…タイガー!」

 

 

 マリはそういった。

 やがて、8号機は地面に四つん這いになった。

 そして、咆哮をあげた。

 

 8号機は顔面に亀裂が入るとアゴのようなものが生えていった。

 その中には牙があった。

 腕も人のそれから獣のそれのごとく鋭い爪がはえていた。

 

 まるで虎のようだとアスカは感じた。

 ビーストモード。

 アスカは聞いていたが、まさか実在するとは…。

 

 

「うおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」

 

 

 

 

 虎のような爪と牙をはやした8号機はバガンの前に駆け出した。

 そして、素早いスピードでとびかかった。

 バガンはそれをみると、尾を使い跳ね飛ばした。

 

 

「うあっ!」

 

 

 マリは悲鳴をあげ地面に倒れた。

 装甲が危険値になっている。

 

 

 きつい…。

 

 

 でも負けない。

 だってケンケンがいるから。

 私は負けられない。

 

 マリは立ち上がった。

 

 

 

「まだまだ…。」

 

 

 8号機は鋭い爪をとがらせバガンにまたとびかかった。

 先ほどとは段違いのスピードで。

 8号機の鋭い爪はバガンの肩の皮膚を切り裂いた。

 

 

「ようやくダメージを与えられた!」

 

 

 だが、アスカのそれはぬか喜びだった。

 バガンの皮膚はすぐさま再生した。

 それは1秒ですらなかった、0.5秒。

 

 

「ちっ!!!」

 

 

 マリは舌打ちをした。

 やがて、素早く走り込むとバガンの背部にまわりこんだ。

 

 

「裏コード、ビースト!ゴリラ!」

 

 

 8号機の腕の筋肉が膨れ上がった。

 虎の次はゴリラか。

 やがて、8号機はその怪力でバガンの口を無理矢理開けさせた。

 

 

 これ、知ってる。

 映画のキングコングだ。

 こうやってキングコングはティラノサウルスを倒した。

 

 だけどもアスカは知っていた。

 例え8mのゴリラがいても、ティラノサウルスに勝つことはできない。

 映画の世界だから勝てただけ。

 これは映画の世界ではない。

 

 

 マリにもそれはわかっていた。

 

 

 

「姫!早く!」

 

 

「わかった。」

 

 

 

 

 弐号機の腕を使い、カドミウム手榴弾をアスカはバガンの口めがけて放り投げた。

 見事に当たった。

 バガンはそれを飲み込んでいった。

 

 

「これ以上はもたない!」

 

 

 マリはすぐさまバガンから離れた。

 スピードに関してはこちらのが分がある。

 とはいえ、いつまで続くか…。

 バガンの口から煙があがった。

 

 

「やったか!」

 

 

 マリは言った。

 だが、アスカは冷静だった。

 

 

「いや、やっていない。」

 

 

 まだ続く。

 

 

 

 バガンは起き上がると、怒りの声で震えていた。

 だが、肩の傷は広がっている。

 やはり、効いている。

 有効か。

 

 

 

 だが、それは床喜びであった。

 

 

 すると、バガンは頭を真正面に振りかざすとすぐさま突撃を繰り出した、

 

 速いっ!

 一瞬だった。

 

 

 バガンの鼻の大きな角は弐号機に当たった。

 

 

 

 腹部に激痛が走った。

 アスカは気づいた。

 突き刺さっている。

 バガンの角が。

 

 

 やがて、凄まじいエネルギーが角を通じて繰り出された。

 突き刺された上、焼かれている。

 まるで焼き鳥のように。

 

 

 

「ああああああああああああああああっ!!!」

 

 串刺しだ。

 そして嬲られている。

 

 

 

「アスカ!!!」

 

 

 マリはとびかかろうとしたが、バガンの長い尾は8号機の首に絡みついた。

 そして、万力とともに強く締め上げた。

 マリはゴリラの力でなんとか尾を引き離そうとしたが、ゴリラの怪力が推し負けた。

 

 

「こんなところで…。」

 

 

 マリの意識が遠のいていった。

 劣勢・敗北・・・・そして死。

 

 二人の中でその文字が浮かんだ。

 

 

 

 欧州で二体が苦戦する中、アメリカでは別の戦いが起きていた。

 

 

 アメリカ、シアトル。

 

 

 

 銀色の四号機、緑色の5号機。

 そして、渚カヲル。

 彼にとって、エヴァは体の1部。

 簡単に動かせる、エントリープラグの中にいなくても…。

 

 

 

 その前に赤い怪獣デストロイアはやってきた。

 その姿は悪魔に似ていた。

 赤い悪魔。

 デストロイア。

 

 

 

 悪魔は雄たけびをあげると、エヴァ二体と最後の使徒相手に戦いを挑んできた。

 

 

 

「行くよ…。」

 

 

 カヲルはそういった。

 ここは僕たちの世界。

 怪獣の住む世界ではない。

 お前らは虚構の世界に変えるんだな。

 

 

 赤い怪獣デストロイアは口からまずミクロオキシゲンを電流とともに放出した。

 それはまるで光線のように…。

 

 

 

「ちっ!」

 

 

 

 カヲルは地上最強のATフィールドを持っている持ち主。

 細かいATフィールドを何珀枚もはりめぐらせ全力をこめてカバーをした。

 

 

「くうう・・・・。」

 

 

 

 カヲルの腕に激痛が走った。

 

 

 ボクのATフィールドが推し負けている…。

 相手のが力が上なのか。

 

 

 

 

「でもね、それは想定の範囲内なのさ。」

 

 

 

 脇から四号機と五号機はとびかかってデストロイアの体につかみかかった。

 ミクロオキシゲンは上空に向かった放出した。

 そして、そのまま二体に押し倒され地面に倒れた。

 

 

 四号機はマゴロクソードをデストロイアの腹部に刺した。

 五号機も同じく。

 

 

 

「おっと、君の弱点は・・・低温?違ったかな。じゃあたっぷりと味合わせてあげるよ!!」

 

 

 

 カヲルはそういうと、四号機に命じた。

 そして、四号機はキャノン砲を使い・・・絶対零度砲を放った。

 

 

「お別れだ。」

 

 

 カヲルはそういった。

 その時だった。

 デストロイアは自身の尾を引きちぎるとそのまま放り投げた。

 そして、自身はそのまま絶対零度で氷漬けになっていった。

 

 

「なぜ自身の体を引きちぎったんだ。」

 

 

『みろ!』

 

 

 四号機の中にいる魂が気が付いたことでその答えはすぐにでた。

 引き千切れた尾はすばやく複数の分裂体を産んでいた。

 そして、市街地の方へと向かっていった。

 

 

 まだ避難民がいる。

 

 

 

「まずい!」

 

 

 

 カヲルはすぐさま、尾を追いかけた。

 四号機と5号機も…。

 分裂した個体はやがて合体すると、より大きな中間型に変化した。

 

 その姿は蜘蛛に似ていた。

 

 

「あいつは不死身なんだ!」

 

 

 だが、今のままなら勝てる。

 

「これを人前で使うのは嫌だったが、今は仕方ない!」

 

 

 

 カヲルは指をパチンと鳴らした。

 中間型デストロイアは虚数空間の中に入るとそのまま溺れて消え去った。

 

 

「はあ…。」

 

 

 彼はため息をついた。

 

 

 

 

 カヲルは気が付いた。

 そして、遅かった。

 

 背後からバキバキという音がすると、氷漬けになったはずのデストロイアの体が蘇っていたことに気づくのはだいぶ遅かったのだ。

 さらに、尾も再生していた。

 

 

 

 デストロイアは弱点だった低温も克服していたのだ。

 死んだふり。

 ハメられていたのはこっちだった。

 

 

 

 

 

「まずい!」

 

 

 

 やがて、デストロイアは大きな角からミクロオキシゲンの塊と真空波を放った。

 それは三日月状に光輝いた。

 超高層ビルをいくつも破壊していた。

 

 

 中にコアのある四号機は気が付いた。

 だが、5号機は避けることができなかった。

 

 

 ざっくり。

 

 

 音が響くと超高層ビルとともに真っ二つになった五号機のそれがあった。

 

 

 

「あっ!」

 

 

 

 カヲルは悲鳴をあげた。

 なんてことだ。

 ボクのミスでこいつは死んでしまった。

 再生したデストロイアの尾は四号機をつかんだ。

 

 

『うわああああああっ!!!』

 

 

 そして地面に押し倒した。

 圧倒的な怪力で。

 

 

 

「四号機!!!」

 

 

 

 カヲルはその時気が付いた。

 デストロイアの顔がのびていた。

 そして、自分の近くにきていた。

 

 

「ちくしょう!」

 

 

 カヲルはATフィールドを出した。

 

 

「うぬうううううううう!!!」

 

 

 鼻息を荒くした。

 先ほどより強くした。

 

 

 はずだった。

 

 遅かった。

 デストロイアはアゴの力だけでATフィールドをかみ砕くと、そのまま、フィフスチルドレンであった渚カヲルを飲み込んだ。

 まるで豆粒を飲む人のように…。

 

 

 

『フィフス!』

 

 

 

 四号機の魂は悲鳴をあげた。

 だが、何もできなかった。

 デストロイアの怪力はすさまじいものがあった。

 まだ自分の名前も言っていなかったのに・・・四号機は後悔した。

 

 

 

 それだけではなかった。

 太平洋の空を覆いつくしていたメガニューラたち、それは米軍・国連軍の合同部隊の戦闘機を次々と落としていた。

 だが、メガニューラたちも何度もやられていた。

 

 

 オーバー・ザ・レインボウも戦っていた。

 艦長は部下たちに命じた。

 

 

 

「撃ち方用意!!!」

 

 

 艦長の声が響いた。

 いつだろう。

 戦闘は…。

 ガギエルの時か?

 まあいい、いつであろうと…死ねば無駄になる。

 

 

 

「はじめっ!!!」

 

 

 

 艦長の声とともに砲撃は行われた。

 雲霞のごとき、メガニューラの群れに砲弾はぶち当たった。

 何体かは効果があったらしく、死体がふってきた。

 

 だが、それでも足りない。

 このままでは負ける。

 

 

 

「死ぬまであがいてみせる。人間の強さを思い知れ!」

 

 

 

 艦長は微笑んだ。

 そんな時だった。

 

 

「怪獣が!!!戦艦内に侵入しました!!!」

 

「なに!」

 

「デストロイアの分身どもです!」

 

 

 怪獣どももめ!

 でかいのと小型を同時進行形で派遣させたか…。

 なめたことを!

 

 

「連中め。、なめたことを!」

 

「どうします。」

 

 

 艦長は決意した。

 その手には銃があった。

 かつて、彼はベトナムの地で多くのベトコンを殺した。

 恐らく無実の人間もいた。

 それを今でも恥じている。

 あの戦争、負けるべくして負けたのだ。

 

 

「白兵戦は久々だな。」

 

「やりますか?」

 

「うむ、総員死を覚悟せよ!」

 

「あいつらに人間の恐ろしさを教えてやりましょうや!」

 

 艦長たちはやる気であった。

 人間の力をなめるなよ。

 バケモノ風情が。

 彼は強気であった。

 

 

 

 

 

 アメリカ各地をカマキラスは襲っていた。

 テキサスの田舎町。

 そこをカマキラスの3体ほど襲撃していた。

 大きさは50mほどだった。

 

 

 弱い生命体ども、何匹殺しても飽き足りない。

 殺すのは楽しいことだ。

 

 カマキラスはカマをカチカチと鳴らすと、人々の恐怖を楽しんだ。

 それを黙って見過ごす人間だけではなかった。

 

 

 そこにけたたましい音楽が鳴り響いた。

 

 

 

「ここは俺たちの国だあああああああああああああっ!!!!」

 

 

 

『なんだあれは。』

『わからん。』

『なんだあいつら。』

 

 

 3体のカマキラスは顔を見合わせた。

 そこに数百・数千というギャングたちがやってきていた。

 彼らの手には特殊な銃が様々あった。

 対立していたはずの白人至上主義者・不法移民たちは徒党を組んでいた。

 

 

「あのバケモノどもに思い知らせてやれええええ!!!」

 

 

 白人至上主義者のリーダー、ジョゼフはトラックからロケットランチャーを取り出した。

 そして、カマキラスの一匹にあてた。

 それは呆然としていたカマキラスに当たった。

 

 

 ばごぉおおんん!!!!!

 

 

 轟音とともに、カマキラスは炎に包まれた。

 カマをなんどもなんどもならしながら地面に倒れ苦しんだ。

 そして、カマキラスは死んだ。

 彼の仲間たちは恐怖した。

 

 

 

 こいつら、もしかして・・・強い!?

 

 

 

 男たちは火炎瓶を持つとカマキラスに放り投げた。

 一体はすぐさま逃げた。

 残された一体は火炎瓶の犠牲になった。

 

 

「お前ら、今だ!叩きのめしちまえ!」

 

 

 不法移民の集団はさらに火炎瓶を投げつけた。

 白人至上主義者たちは手榴弾を。

 それはカマキラスにとって貧弱であったが、精神を攻撃するにはとっておきだった。

 

 ジョゼフは告げた。

 

 

「みんな下がれっ!」

 

 

 

 彼はRPGを再び放った。

 哀れなカマキラスはそれの犠牲となってしまったのだった。

 

 

 生き延びた一体は仲間たちに連絡した。

 

 

『人間は予想以上に強い!』

 

 

 

 彼はそのまま南の方へと逃げ去ろうとした。

 だが、それをみていたジョゼフの妻は逃がさなかった。

 

 

「チキン虫が!!!」

 

 

 彼女はトラックに隠していた対戦車ライフルを使うと、カマキラスを狙った。

 そして、撃ち落とした。

 カマキラスであったそれは、地面へと崩れ去っていった。

 

 

 一方ロサンゼルス。

 ラミレスとランバートもいた。

 軍関係にいたメンバーがあるものをもってきた。

 M-1銃、レールガン。

 それは10機ほどあった。

 

 かつて対立しあうギャング同士であった彼らは怪獣を前に結集していた。

 

 

 

「ここは俺たちの土地だあああああああああ!!!!なめんな!!!!!」

 

 

 

 ランバートは叫んだ。

 ラミレスも続いた。

 

 

「連中を追い出せっ!!!!!」

 

 

 

 彼らの前方にはメガニューラの群れがいた。

 ラミレスの部下はトラック運転手を集めて使っていた。

 運転手はほくそ笑んだ。

 

 

「虫よォ・・・・人間を舐め腐らねえー方が身のためだぞおおおおおおおお!!!」

 

 

 

 

 メガニューラたちは何が起きているか理解できなかった。

 その前方には10トン以上ある改造トラックが迫ってきていたのだった。

 やがてトラックはメガニューラを弾きつぶした。

 

 

 

 

「ひゃっほーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

 

 運転手は嬌声をあげた。

 そして狂喜乱舞して次々と地上にいたメガニューラを弾き殺した。

 トラックは一体だけではなかった。

 次から次へと襲い掛かったのだ。

 

 

 

「ぶっ殺せええええええええええええええええ!!!!」

 

 

 

 ギャングたちは銃を乱射しながらカマキラスを追いかけていた。

 カマキラスは人間の狂気に押し負け、逃げていた。

 

 

「殺せ!!!殺せ!!!!殺せ!!!!」

 

 

 やがて、カマキラス数体で固まるとギャングたちの前に出てきた。

 リーダーのラミレスはほくそ笑んだ。

 

 

「そうかそうか、じゃあレールガンでも喰らえ!!」

 

 

 

 M-1式レールガンはカマキラスの群れを次々と殺害していった。

 さらにメガニューラたちも。

 それにライバルであったランバートも続いた。

 

 

 

「てめえらなんぞよりな、イタ公やロシア人のがこえええんだよおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 

 

 

 彼らはM-1式レールガンをメガニューラたちにぶち当てた。

 

 

 

 彼らだけではなかった。

 

 

 

 

 

 

 メガギラスは空中にたたずみ、それをみていた。

 彼女は90万いたエリートのメガニューラたちとともにそれをみていた。

 

 彼女には目的があった。

 別の。

 

 他の200万いる雑魚ども、そして10万のカマキラスに任せていた。

 彼女は虎視眈々と狙っていた、野心の成就を…。

 

 

 

 

 一方、日本では。

 オルガと彼に率いられた複数の異形の人間ミュータントがきていた。

 人間であったそれらはナメクジとイソギンチャクとタコの混ざったような姿になっていた。

 肉塊の上に触手が生えているだけの人間もどき。

 ブクブクのそれどもは、第三新東京市に到着した。

 

 

『愚かな人類よ、今すぐ降伏せよ!』

 

 

 

 オルガはその場にいるすべての人間にテレパシーを送った。

 

 

 だが、ネルフ本部の人間の意志は一つになっていた。

 冬月は険しい顔でいった。

 

 

「うだうだ言わずにさっさと帰れ。お前の居場所はここではない。汚くてバケモノだらけの地獄にでもおちるんだな。」

 

 

『それが貴様らの答えか。』

 

 

 

 

 オルガの命令とともにミュータントの怪物たちは触手をクモのようにうねらせながら突き進んだ。

 それは何万といた。

 オペレーターの何人かがトイレに駆け込むのを冬月はみた。

 冬月も正直びびっていた。

 

 

 

「待ったァ!!!!!」

 

 

 ミサトの声だった。

 

 

 ミサトは先ほどの薄いパワードスーツを着て立っていた。

 またこれを着る羽目になるとは…。

 だが、この地に戦える人間は自分しかいない。

 ペンペンと息子を救うために彼女は立ち上がった。

 

 

 

「かかってきなさい。」

 

 

 ミュータントたちは人間らしき顔がかろうじて残っていた。

 それらは意識も本能も残っているかは知らなかった、だが人型の頭部からはよだれのようなものがでていた。

 使徒もグロテスクだったが、こいつらはやばすぎる。

 ミサトの胃の中でむかむかする何かがこみあげてきそうだった。

 

 

『一人で来るのかね?』

 

 

 

 オルガは嘲笑った。

 以前自分はこいつらより高度の文明を持っていた。

 原子サイズの生命体も開発できない。

 宇宙にいったとしてもせいぜい太陽系レベル。

 彼からすれば、全部お遊戯会の工作程度のものだ。

 そもそも程度の低い哺乳類がなにをほざく。

 

 

『たった一人で何ができる。』

 

 

「怪獣のくせにべらべらとしゃべる舌ね。」

 

 

 

 随分と強気なメスサルだ。

 まあいい。

 オルガは空中に漂っていたが、腕をひねった。

 

 

 

 

『お前の相手は私ではない、こいつらだ。せいぜい玩具にされて死ね!』

 

 

 

 

 それとともに複数のミュータントたちは雄たけびをあげながら迫ってきた。

 ミサトはナイフとレールガンを持ち、彼らの前におどりかかった。

 特殊ククリナイフはミュータントたちの体を引き裂き、レールガンは細切れに粉砕した。

 だが、数が多い。

 ミサトにはわかっていた。

 

 引くわけにはいかないのだ。

 

 

 

 

 オルガはミサトを放置するとそれ以外のメンツの心に話しかけた。

 

 

 

 

 

『貴様らの弱点…それは文明に頼っていることだ。』

 

 

 

 オルガは念力を使うと、彼の脳内で生み出したウィルスをマギの中にばらまき始めた。

 すると、ネルフのありとあらゆる機械システムが異常をきたした。

 そして、自爆プログラムが起動した。

 

 

「マギの自爆プログラムが起動しましたあああああ!」

 

 

 

「なにっ!!」

 

 

 冬月は顔をしかめた。

 

 

「まさか…。」

 

 

 リツコは気が付いた。

 コイツはここを直接攻撃するんじゃない。

 こうやって、搦め手を使うんだ。

 イロウルの時も勝てた。

 今度も勝てる。

 彼女は発令所を抜けて、地下深くのマギ端末の元へと向かっていった。

 

 母さんが生み出したマギ。

 あんなバケモノどもの好きにはさせない。

 彼女はたどり着いた。

 

 

 彼女はノートパソコンを手に持っていた。

 これを使えば、こういう時のために反ウィルスプログラムを起動させる。

 電源は立ち上がった。

 そして、フォルダーを開いた。

 これでいける!

 

 

 

 はずだった‥。

 

 

 

『させんよ。』

 

 

 

 オルガは微笑んだ。

 再び腕をあげた。

 すると、と同時にマギ端末の何本かのコードが切れた。

 そして、まるで蔓か何かのようにリツコの足に絡みついた。

 

 

 

「え?!」

 

 

 複数のコードがリツコの首・腕・足に絡みついた。

 

 

 

「ううっ!!!」

 

 

 

 そして、リツコを強く縛りあげた。

 

 

『そこでいろ。』

 

 

 オルガの声が聞こえた。

 リツコは無念さに顔をしかめるとそのまま気を失っていった。

 

 

 

『次はお前たちだ。』

 

 

 心がある。

 知恵がある。

 それは武器になる。

 だが、弱点にもなる。

 

 

 オルガは指を鳴らした。

 

 

 

 冬月の頭に声がした。

 次の瞬間。

 冬月の頭に極度の電撃がはしった。

 

 

「おうおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

 

 

 

 そして、同時に声がした。

 

 

『冬月先生…。』

 

 

 ユイ君!?

 なぜだ。

 

 

 

『なんで私を止めてくれなかったんですか?』

 

 

 いや違う、ユイ君はそんなことをいわん。

 ふざけるな。

 すると、ユイの声はしなくなった。

 

 

『冬月。』

 

 

 この声は…碇?

 まさか…。

 碇まで真似るのか。

 

 

『お前は所詮選ばれなかったんだよ。俺に及ばん。ユイは俺を選んだ。』

 

「やめろ‥‥。」

 

『60超えて経験無しか?哀れだな。』

 

「やめろ!やめろ!!!やめろ!!!!!!!」

 

 

 

 碇は…そんなことを考えてない。

 声だけ真似た下劣な輩め…。

 だがどうすることもできない、冬月は苦悶し悶えた。

 

 

 

 他のメンバーにも声が聞こえた。

 それは日向の頭にも。

 

 

『日向君。』

 

 

「葛城さん?」

 

 

 ミサトの声だ。

 

 

 

『アンタみたいなキモイオタクは、私の駒なのよ。』

 

 

 

 違う、葛城さんはこんなことをいわない。

 お前は別だ。

 消えろ。

 

 

「お前は違う!葛城さんじゃない!」

 

 

『そうなの?』

 

 

 別の声。

 まさか、シンジ君?

 

 

『ごめんね、日向さん・・・ボクのほうがあなたより上だね。』

 

 

『おやおや、相手にされなかった負け組が何か言ってるよ。葛城のナニを知っているんだろう?』

 

 

「やめろ・・・やめてくれ!!!」

 

 

 日向の頭にもまた頭痛が響いた。

 それは他のメンバーも同じだった。

 オルガにはわかった。

 全員が苦しんでいる。

 苦しみの声。

 苦悶の声。

 美しい…。

 

 

『君達にはほかに仲間がいる。そうだね…。なら…。』

 

 

 オルガはアゴに手を振れ、指を鳴らした。

 すると、ドイツにいる加持の脳内にも聞こえてきた。

 

 

 

「うぐ!」

 

 

 加持は片膝をついた。

 そして、頭痛に苦しんだ。

 

 

「加持さん!?」

 

 ケンスケの心配する声が聞こえた。

 だが加持にはどうすることもできなかった。

 

『兄ちゃん、なんで見殺しにしたんだよ…なんで裏切ったんだよ。』

 

 

 弟の声だ。

 なぜこんな時に、そしてこのヒドイ頭痛はなんなんだ。

 

 

「まさか!!これは…連中、わかってるのか。」

 

 心を攻撃してきている。

 いや、心だけじゃない。

 脳を攻撃しているんだ。

 心理戦か?

 

 

 今まで経験したことのない頭痛に加持は苦しんだ。

 ケンスケも加持を心配している場合ではなかった。

 

『ケン坊』

 

 パパの声!?

 なんでこんなところにいるんだ?

 

 

『ケン坊、いい歳こいて玩具の銃で遊ぶのは流石にないぞ。』

 

「ほ、放っておいてくれ!!!」

 

 

 ひどい!!

 パパはこんなことをいわないよ!!!

 でもなんだ、頭が痛い。

 ケンスケも頭を抱え苦しんだ。

 

 

 オルガは苦しむ人間の姿を見て高笑いをした。

 

 

 

 どいつもこいつもバカばかり。

 人類を征服するなどたやすいこと。

 彼は嘲笑した。

 以前の自分のような弱い知的生命体を。

 

 だが、彼はある存在を忘れていた。

 

 

 

 ペンペン。

 温泉ペンギン。

 彼の知能は格段に上がっていた。

 人間の3歳程度から8歳程度に。

 

 

 何だよどいつもこいつも俺の存在を無視しやがって。

 なんだよなんだよ。

 ご主人は冷たいし、赤い姉ちゃんがいなくなってからお風呂は一人で入ってるし。

 

 

 ペンペンを鼻をくんくんとさせた。

 

 

 この臭い臭いはあれだ、あの金髪女。

 じゃれつけば魚くれるかな。

 人間、特に女はちょろいもんなー。

 

 

 金髪女の臭いをたどると、ペンペンは気が付けば地下にきていた。

 ペンペンの思った通りだった。

 金髪女ことリツコがいた。

 

 

 

 何だなんで寝てるんだ。

 まだお昼寝じゃないだろ。

 魚ちょうだい。

 おなかすいたよ。

 

 

 ペンペンは気が付けば手元に人間が使うノートパソコンがあるのがみえた。

 

 あっこれって…。

 

 

 ペンペンはふと思い出した。

 ご主人様とペット2号(シンジ)と一緒にみた映画。

 確かあいつらはこれでかっこいいことをしていた。

 俺もやりたい。

 かっこいいことしたい。

 

 

 ペンペンは無邪気にキーボードのエンターを押した。

 それは逆転の合図だった。

 

 

 その時だった。

 ペンペンには他意はなかった。

 

 オルガのハッキングプログラムは邪魔をされた。

 リツコが作ったそれはただのプログラムではなかった。

 零号機の中に眠る魂を完全に開放するもの。

 長い間のリツコの悲願であった。

 

 

 新型零号機、それは人工知能で動くものであった。

 青い零号機の中にいる魂は目覚めた。

 魂の主はマギにアクセスをした。

 射出の命令を出した。

 

 

 単眼のサイクロプスが如き零号機はすぐさま外に出た。

 それは第三新東京市が使徒迎撃要塞であったころの名残であった。

 

 オルガはその存在にふと気が付いた。

 そして、ネルフのコンピューターシステムにハッキングできなくなったことにも気が付いた。

 

 

『なんだ貴様…』

 

 

 オルガは焦りの声を出した。

 零号機の単眼はギラリと光った。

 

 

 

 

 

 

 その頃、人間まがいの魑魅魍魎たちとミサトは死闘を繰り広げていた。

 魑魅魍魎たちに飛び掛かり、奴らの肉にナイフを突き刺していた。

 レールガンを乱射して、連中を肉片に変えていた。

 

 

 何体か数は減っていた。

 その時だった。

 

 

「うう!」

 

 

 首に何か絡みついた。

 それは赤かった。

 触手。

 かつて人間であった物たちのもの。

 

 ミサトの首を強く締め上げた。

 

 

「うっ!」

 

 

 それが彼らの反撃ののろしだった。

 ミサトは腕と足を触手で縛られて行った。

 ねっとりとした粘液がミサトの体を這いまわるのをパワードスーツ越しに感じていた。

 

 

 気が付くと、何体かが本部に入っていくのがみえた。

 

 

「ダメッ!!!」

 

 

 

 あのままでは息子が!ペンペンが!

 

 ミサトは精神力を統一させるとパワードスーツの力をあげた。

 そして、触手を引きちぎり魑魅魍魎たちを切り刻んでいった。

 

 だが、相手は多かった。

 

 触手たちはミサトの首と体に再び絡みつくと、圧倒的多数でミサトを壁に押し付けた。

 ミサトの体中に触手はまとわりつくと、万力を込めて締め上げた。

 

 

 

 魑魅魍魎たちは職員を何人か殺すとそのまま突き進んでいった。

 

 

 

 その先には託児所があった。

 職員の多くが子供を庇っていた。

 そんな職員の一人にヒカリはいた。

 彼女は銃を構えていた。

 

 

「この子たちは私の子供でもある!お前ら如きに手出しは…させない。」

 

 

 こんなバケモノどもがなんだ。

 もう怖くはない。

 ・・・だが、相手の数が多い。

 それに銃の撃ち方は正直わからない!!!

 ヒカリが焦っていたその時だった。

 

 

 

 魑魅魍魎たちと思われる悲鳴があがった。

 彼らは引き裂かれ、ちぎられ死んでいった。

 その中を大男が蠢いていた。

 

 

 

 

 アーノルド…。

 

 

 

「おじさん?」

 

 

 その姿は恐ろしかった。

 まるで阿修羅のよう。

 

 

「その子に手を出すな!!!!」

 

 

 

 アーノルドはそういうと、オルガの放ったミュータント兵士たちを押し出していった。

 やがて、彼はガレージの近くにきた。

 そこではミサトが触手にまみれ窒息死されそうになっているのがみえた。

 

 

 

「消えろッ!!!!」

 

 

 

 

 機械仕掛けの剛腕は魑魅魍魎たちを引き裂いた。

 ミサトを縛り締め上げていた数体はアーノルドの剛腕と怪力で引き千切れて行った。

 彼女はようやく気が付いた。

 

 

 

「あなたは…。」

 

「おまえを殺すのは俺だ。」

 

 なんて臭いセリフ。

 でも言われるとちょっとうれしいかも。

 

 

「それにお前は他人に頼りすぎだ。自分の手で子供を愛せ。」

 

 ケントのことか。

 いわれてみればそうだ。

 

 

「いわれなくても…。」

 

「だったらこれが終わればあいつを抱いてやれ。お前は母になのだ。母になるという事は強さだけではない優しさも必要なのだ。」

 

 畜生いってくれるわね。

 

 その時であった。

 複数の魑魅魍魎たちは退散をし始めた。 

 

 

 

 

 

 

 中国、北京。

 

 ゴジラは中国軍を蹂躙し、首都を破壊していた。

 やがて、中国の要請によりアメリカ軍も攻撃に参加した。

 だが、ゴジラをとめることすらできなかった。

 人類の攻撃など彼にとって無に等しかった。

 

 

 韓国、ソウルで待機していた米軍の戦艦二隻はあるミサイル数発を放った。

 それは最新鋭のN2爆雷。

 北京を吹き飛ばすことなど造作でもなかった。

 威力で言えば、ツァーリ爆弾級の物だった。

 ついでにバンガーバスター数発。

 

 

 ゴジラは嘲笑した。

 

 

 まだこんなものでどうにかなるとおもっているのか?

 彼は迎撃もしなかった。

 

 

 やがて、北京の街は一気に破壊されたはずだった。

 その破壊に生じたエネルギーをゴジラは全て吸収した。

 そして、逆にソウルにいる戦艦に向けて解き放ったのだった。

 ソウルの街ごと、戦艦数隻は吹き飛んでいった。

 

 

 ゴジラはふと、天をみた。

 海から巨大なエネルギーを持った物体が来るのも感じていた。

 彼の近くには改造され強化されたガイガンがいた。

 怪獣の王はガイガンに目をやると、小さな声とともに命令をだした。

 

 

『やってこい。』

 

 

 ガイガンは金属音のかすれた咆哮をあげた。

 

 確かにさきほどはやられた。

 だが、今回は違う。

 強化され、貴様らの『チェーンソー』を腕につけた。

 帯電性のために電力吸収装置もつけた。

 

 

 そんな彼の前方に巨大な巨大な竜巻があるのがみえた。

 高さ3000m近くはくだらない。

 その中に紫色に光るものがあった。

 

 

 この竜巻はエヴァ初号機が起こしているものだった。

 

 

 そんなものの中で引きこもっているのか。

 笑わせる。

 

 

 ガイガンは腕の1部からチェーンを解き放った。

 やがて、チェーンは竜巻の中にからみついた。

 そして、ガイガンを引き寄せた。

 ガイガンはあえてわかっていて巻き込ませた。

 

 

 竜巻の中ではすさまじい風の圧力を感じた。

 車、ガレキ、その他もろもろが渦巻いていた。

 その中心で凄まじい雷とともに初号機はいた。

 さながらギリシャ神話のデウスが怒り狂うか、あるいは風神雷神の怒りのごとく…。

 

 

 ガイガンはそれを観てもおじけづくことはなかった。

 チェーンはサイボーグ怪獣の天敵に絡みついていた。

 

 

 

 

 ここにいる宿敵よ、お前が俺に恥をかかせたことを後悔させてやるぞ!

 

 

 ガイガンは両腕についたチェーンソーを起動させた。

 そして、初号機に踊りかかった。

 

 

 シンジはガイガンをみつめた。

 

 

「下がれ。」

 

 

 

 ガイガンは止まらなかった。

 当然だ、怪獣に人間の言葉など通じない。

 

 

「仕方ない。」

 

 

 ガイガンはシンジの100m前まで近づいた。

 次の瞬間だった。

 シンジは以前と同じように拳を突き出した。

 そして、以前と同じように一瞬でガイガンの顔面を粉々に粉砕したのであった。

 

 

 

 

 

 シンジは竜巻の力を解放した。

 そして、複数ある翼を使いパラシュートのように降下した。

 市街地に近くなると、その真ん中にゴジラが立っていた。

 

 

 

 拳を地面にを突き出した姿勢のまま着陸した。

 轟音と衝撃波があたりを包んだ。

 ゴジラはたじろく素振りもせず、淡々と静かにみていた。

 

 

 逆にシンジは睨んだ。

 コイツは母を奪った。

 憎い怨敵。

 そして、第一始祖民族を滅ぼした使徒を地球に追い込ませたすべての諸悪の根源。

 

 

「お前は強いかもしれない。でもやるぞ。」

 

 

 シンジは孤独に決意した。

 ゴジラは動かなかった。

 シンジとゴジラはお互いをにらみ合った。

 

 

 

 今、人類の命運が決まろうとしていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次の更新は来週水曜を予定しております。
私用により、更新が少し遅れます。
申し訳ありません。
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