ドラえもん のび太の仮面冒険記   作:Δデルタ

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のび太「また妙な言い回しだな〜」
ドラえもん「もう諦めない?多分、言うだけ無駄だよ?」
郎夜「そう言うこった」
奈々「それにしても、作者って本当に前書きのネタありませんよね〜」
Δデルタ「しゃあねだろ?ネタが無いんだから。それよりも、のび太の恐竜 2006エピソードⅢを…」
皆「どうぞ‼︎」


エピソードⅢ

ピー助はどんどんと成長して行った。それこそ、もう家では飼いきれない位に。そこでのび太は近所の池で飼う事にして、夜に遊びに行っていた。そんなある日…

 

のび太「じゃあ、行って来るね」

ドラえもん「気を付けてね」

 

のび太はドラえもんに一言言って家をでる。勿論、ピー助に会いに行く為だ。のび太はピー助に早く会いたい為に凄いスピードで走っていた。そして、のび太はピー助のいる池に着く。すると、池からピー助が出てきた。

 

ピー助「ピィー」

のび太「ピー助!足音だけで分かるのか?」

ピー助「ピィー!」

のび太「そうか」

 

のび太はピー助の頭を撫でながら言う。撫でられているピー助はとても嬉しそうだった。のび太はピー助に餌をあげようと持って来たバッグから魚肉ソーセージを取り出し開けようとする。すると、ピー助はバッグに入っていたボールを指した。

 

のび太「ボールで遊びたいのか?」

ピー助「ピィ!」

のび太「よし、じゃあ遊ぶか」

 

のび太はピー助とボール遊びをする事にした。のび太が投げたボールをピー助は頭で受け止め保持する。そして、のび太に投げ返す。のび太はそれを弾きピー助の方へ放る。それをピー助がまた弾いてのび太に返すと言う風に遊んでいた。のび太もピー助も心の底から楽しそうな表情で遊んでいた。暫くして、遊び終わったらのび太は魚肉ソーセージを上げた。ピー助はそれを喜んで食べる。

 

のび太「さてと、今日は帰るかな」

ピー助「ピィー」

 

のび太が帰ると言うとピー助は寂しそうに鳴く。のび太はピー助に笑顔を向けて安心させる様に言う。

 

のび太「大丈夫だよ、また明日も来るからな」

ピー助「ピィ!」

のび太「よしよし、じゃあね」

 

のび太はピー助に別れを告げ、公園を出る。それを見たピー助も池の中に隠れる。ここら一帯に夜の静寂が戻る。だが、そんな中で暗闇の中に妖しく光る視線があった。

 

翌日

 

のび太が家族と朝食をとっている時、玉子が唐突に話しかけて来た。

 

玉子「そう言えばのびちゃん。最近、夜中に出歩いてるみたいだけどどうしたの?」

ドラえもん「(ギクッ‼︎)」

のび太「ああ、あれ?散歩だよ、散歩。いやぁ、夜の散歩は気持ち良くて」

玉子「そう?ならいいけど…。気をつけるのよ、最近は物騒な世の中だから」

のび太「は〜い、ご馳走様〜」

 

のび太は朝食を済ませると着替えをして学校へ出発する。その途中、静香、武、スネ夫の姿を見つけた。

 

静香「あ、のび太さん。おはよう」

のび太「うん、おはよう」

武「おう、のび太か。おはようさん」

スネ夫「おはよう」

 

四人は最近の話をしながら学校へ向かっていると、スネ夫が突然、その話題を振ってきた。

 

武「でよ、ムクがその時、母ちゃんに叱られてよ…」

のび太・静香「あははははっ…」

スネ夫「ねえねえ皆。最近話題の怪獣事件って知ってる?」

静香「知ってるわ、怖いわね〜」

のび太「えっ…」

武「そこの○○公園なんだよな?」

スネ夫「そうなんだよ、どうやら夜中に見たって言う目撃情報があるだって」

のび太「で、でも夜中だろ?なら、寝ぼけてって言う可能性だって…」

スネ夫「最初はそう思われてたらしいんだけど、それにしては目撃情報が多過ぎるんだよ」

静香「へぇ〜」

スネ夫「それでね今日、調査団がやってきて池を調べるらしいよ。もう、準備してるんじゃ無いかな?」

のび太「っ!(ピー助…⁉︎)あ、ああ!しまった!」

スネ夫「何だよ、のび太」

のび太「忘れ物しちゃった〜、ゴメン先に行ってて」

 

のび太はそう言うと、走って近くの陰に隠れる。そして、ランドセルの中からコピーロボットを取り出し、自分のコピーを作りランドセルを背負わせる。

 

のび太「じゃあ、後は頼んだよ」

のび太(コピー)「うん、任せて!」

 

のび太(コピー)は三人の方に戻っていく。のび太はそれを見て、元きた道を戻って行く。すると、途中で黒いマスクをつけた怪しげな人物に呼び止められた。

 

黒マスク「野比 のび太くんだね?」

のび太「何ですか?今ちょっと急いでるんで…」

黒マスク「ピー助の事なら大丈夫だ。まだ、調査団の調査が始まるには時間がある」

のび太「!」

 

のび太はその言葉を聞いた瞬間、後ろへ飛び退き警戒を露わにして睨みつける。

 

のび太「お前…あの時インベスとヤミーを!」

黒マスク「おやおや、中々鋭い子だ。しかし、それには少し語弊がある」

のび太「何だと?」

黒マスク「インベスに関してはそうだが、ヤミーの生みの親では無い」

のび太「そうか…」

黒マスク「驚かないのかね?」

のび太「正直、そんな事はどうでもいい。何故、ピー助を狙う?」

 

のび太の問いに黒マスクは不気味な笑みを浮かべながら語る。

 

黒マスク「私は今まで数多くの恐竜を見てきたが、あれ程までに人に懐いた首長竜は初めてだ!」

のび太「それで?」

黒マスク「売って欲しい。勿論、タダでとは…」

のび太「断る‼︎」

 

黒マスクが言葉を言い終わらないうちに、のび太はその提案を一蹴する。それに黒マスクは呆れた様に首を横に降る。

 

黒マスク「全く、せっかちだね。もう少し考えて貰っても…」

のび太「黙れ。お前の言葉には一考の余地さえも無い!」

 

のび太はまたも黒マスクの言葉を遮り、切り伏せ走り去る。黒マスクはそれに対し気を悪くした様子を見せず、只々不気味にそれを眺めるのだった。手にさくらんぼが描かれた水色の透明のロックシードを握りながら。

 

数分後

 

家の前に着いたのび太はタケコプターで二階に上がり、部屋に入る。そこには奈々が来ていた。

 

奈々「あっ、のび太くん…」

のび太「ゴメン!今は時間が無いんだ!」

 

のび太は奈々の横を通り過ぎて押入れからドラえもんのスペアポケットを取り出す。そして、どこでもドアでピー助の居る公園に行く。

 

のび太「変身!」

《KAMENRIDE DECADE》

《KAMENRIDE KABUTO》

 

のび太はディケイドに変身し、更に青い複眼に赤い身体、頭のカブト虫を思わせる大きな角“Dカブト ライダーフォーム”に変身する。Dカブト(ライダー)は公園の木の陰に隠れて状況を確認する。そこには、調査団と思われる集団と報道陣が多数居た。

 

Dカブト(ライダー)「(よしっ)〜〜っ、コッチに出たぞーー!」

 

Dカブト(ライダー)の言葉に調査団や報道陣は一斉に此方に向かってくる。Dカブト(ライダー)は、それを確認して一枚のカードを使う。

 

《ATACKRIDE CLOCKUP》

 

その瞬間、Dカブト(ライダー)以外の時間が止まる。否、正確にはゆっくりと流れ出す。その間にDカブト(ライダー)は

公園を突っ切り池に辿り着く。そして、変身を解除する。

 

のび太「ピー助、出ておいで」

ピー助「ピィ!」

のび太「しぃ〜」

 

のび太は出てきたピー助に向かってスモールライトを当てる。スモールライトの光を浴びたピー助はみるみる内に小さくなって行く。そして、小さくなったピー助を箱の中に入れると、どこでもドアで部屋に戻る。すると、奈々が話しかけて来た。

 

奈々「ねぇ、何をするつもりなの?」

のび太「ピー助を白亜紀に帰す」

奈々「っ!それって…」

のび太「分かってる。でも、もうそれしか…」

 

のび太は悔しそうな表情で俯く。奈々はのび太の気持ちを察して何も言えなかった。ピー助との別れが一番辛いのはのび太なのだ。のび太とピー助はまるで親子の様な関係だった。奈々はそれを短い時間の中で分かっていた。のび太は机の引き出しを開け、タイムマシンに乗ろうとする。

 

奈々「待って!」

のび太「奈々ちゃん?」

奈々「私も連れて行って」

のび太「…分かった。じゃあ、早く」

 

のび太は奈々の同伴を認め、タイムマシンに乗る。奈々がタイムマシンに乗った所で行き先を設定して出発する。奈々は周りの光景を物珍しそうに見ていて、のび太はタイムマシンを自動操縦モードに切り替えピー助と別れをしていた。

 

のび太「ゴメンなピー助。僕には何も出来なかった…」

ピー助「ピィー」

のび太「情けないな、守るって言ったのに…」

ピー助「ピィ!」

のび太「そうか…」

奈々「のび太くん!」

 

のび太がピー助との別れを済ませていると奈々が切羽詰まった声で話しかけて来た。それにのび太も厳しい表情になる。

 

のび太「どうしたの?」

奈々「あれ」

 

のび太が奈々の指の指す方向を見ると、タイムマシンに乗った人影が見えた。それは先程、話した黒マスクだった。黒マスクはのび太達の横にタイムマシンをつけると此方を向く。

 

黒マスク「やあ、のび太くん」

のび太「お前…」

黒マスク「ピー助を渡す気になったかね?」

奈々「何ですって⁉︎」

のび太「はっ、お断りだ。誰がお前何かに!」

黒マスク「そうか、それは残念だ。出来れば話し合いで解決したかったのだが…」

 

そう言いながら黒マスクは真ん中に窪みがあり、下にコップの様なパーツと左右にハンドルが付いた赤いバックル“ゲネシスドライバー”とさくらんぼの描かれたロックシード“チェリーエナジーロックシード”を取り出す。

 

のび太「!それはっ!」

黒マスク「何、私の仕事道具だよ」

《チェリーエナジー》

 

黒マスクはゲネシスドライバーを腰に当てる。すると、銀色の帯が伸びて腰に巻かれる。そして、チェリーエナジーロックを解錠する。

 

黒マスク「変身」

《ロックオン、ソーダ、チェリーエナジーアームズ》

 

黒マスクがチェリーエナジーロックシードをゲネシスドライバーに装着すると、上にクラックが開き、そこから巨大なさくらんぼが現れる。そして、黒マスクが帽子に触れながら右側のハンドル“シーボルコンプレッサー”を握り押すとチェリーエナジーロックシードが展開しさくらんぼが落ちて来る。すると、さくらんぼが黒マスクの頭に落ち、黒マスクの身体を薄緑色の“ゲネティックライドウェア”が包み、さくらんぼが展開して鎧になる。赤い双眼“ステアリングアイ”、赤く光る額の“コンセントレイドポット”、腕部と脚部の毛皮状のアーマー“シグルドボーア”、そして左側に集中した赤い鎧が特徴のライダー“仮面ライダーシグルド”になる。

 

シグルド「さあ、行くぞ!」

のび太「くっ、奈々ちゃん。ピー助をお願い!変身!」

《KAMENRIDE DECADE》

 

のび太はディケイドに変身して迎え討つ。シグルドは赤い弓矢型の武器“ソニックアロー”でエネルギー矢を放つ。ディケイドはそれをライドブッカー(ガン)で相殺する。シグルドは次々と矢を放ち続けるも、ディケイドがそれらを見事に全てを相殺してみせる。これにはシグルドも感嘆の声を漏らした。

 

シグルド「ほぉ、中々やるね。のび太くん」

ディケイド「そりゃ、どうも」

シグルド「だが、これはどうかな?」

ディケイド「何の!」

《ATACKRIDE BLAST》

 

シグルドは矢を上に向けて放った。すると、矢はさくらんぼ型のエネルギーとなり、そこから大量の矢が飛来する。ディケイドはそれをタイムマシンに当たりそうな矢のみをディケイドブラストで撃ち落とす。そして、何とか撃ち落とすも、本当の狙いはこれでは無かった。

 

《ロックオン》

シグルド「これは避けきれるかな?」

ディケイド「なっ、しまっ…」

《チェリーエナジー》

 

シグルドはソニックアローにチェリーエナジーロックシードを装着し弦を引く。すると、ソニックアローに赤いエネルギーが集まっていく。そして、シグルドはさくらんぼ型のエネルギー弾“ソニックボレー”を放つ。さくらんぼ型のエネルギーは此方のタイムマシンの真後ろに止まるとアメリカンクラッカーの様に挟み込んでくる。

 

ディケイド「奈々ちゃん!」

奈々「うん!」

 

ディケイドは奈々の名を呼び、奈々は急いでタイムマシンのレバーを引いて回避に移る。しかし、完全には避けきれず、さくらんぼ型のエネルギーがタイムマシンのタンクの所に掠ってしまう。それにより、機体が大きく揺れる。

 

ディケイド・奈々「うわぁぁっ⁉︎」

シグルド「はっはっはっ、これで…」

 

体勢を崩したディケイド達に向かってシグルドが更に矢を放とうとした時、アラームの様な物が鳴り白い一つ目の球体“タイムボール”が現れてシグルドを取り囲む。

 

シグルド「ちっ!監視エリアに入ったか…。のび太くん、ピー助は諦めないよ!」

 

シグルドは周りのタイムボールに向けて苛立ち気に舌打ちをして、のび太にそう告げ帽子に触れる様な仕草をすると黒い穴が現れて消える。タイムボールもそれを追う様にして消えた。ディケイド達のタイムマシンは揺れが収まり安定した運転に戻る。ディケイドは変身を解く。

 

奈々「ふぅ、何とかなったね。のび太くん、大丈夫?」

のび太「ああ、大丈夫だよ。そっちは?」

奈々「私もピー助も無事だよ」

のび太「そうか、よかった〜」

 

のび太は奈々とピー助が無事な事に安堵する。そして、そうこうしている内にタイムマシンの出口が空いた。

 

白亜紀

 

辺り一面が濃い霧で覆われていて少し先も見えずらい様な浜辺。そこからのび太と奈々とピー助は海を見ていた。

 

奈々「ここが…」

のび太「うん。ピー助、ここがお前の世界なんだよ」

 

のび太はピー助に優しく語りかける。ピー助は海の方をじっと見つめていた。

 

のび太「これからお前は、ここで暮らすんだ…。だから、ここでお別れだ…」

奈々「じゃあね、ピー助…」

 

のび太と奈々はピー助から離れてタイムマシンの出口へ向かう。暫く歩くと、後ろから地響きが聞こえてきた。のび太と奈々が振り向くと、そこにはピー助がいた。

 

ピー助「ピィ!」

奈々「ピー助…」

ピー助「ピィ」

のび太「駄目だ、来ちゃ駄目だ…」

 

のび太が言ってもピー助は着いてくるのをやめない。のび太は涙を耐える様に震えながら立ち止まる。

 

ピー助「ピィ」

奈々「ピー助、あのね…」

のび太「着いて来るなってのが分かんないのかっ‼︎」

ピー助「ピッ…」

 

のび太が大声で怒鳴るとピー助は止まる。その間にのび太は走りだし、奈々も着いて行く為に走り出す。

 

ピー助「ピーーーーー…」

のび太「うっ、うっ、くっ」

奈々「のび太くん…」

 

のび太は泣きながら走った。ピー助の悲し気な声を振り切るかの様に。奈々も、そんなのび太を心配しつつも目尻に涙を浮かべていた。そして、二人はタイムマシンへ乗り込み現代へと帰還した。帰りの時空間の中では大量の涙が宙を舞っていた…。

 

 

続く




後書きの間

Δデルタ「じゃあ、後書きいこうか」
郎夜「ちょっと待て、のび太はどうしたんだよ?」
ドラえもん「ああ、のび太くんは今ちょっとピー助との別れでね…」
奈々「そう言うことなのでお休みです」
郎夜「そうか…。それにしても、あの黒マスクがシグルドとはな」
ドラえもん「でも、意外と何と無く似てない?」
Δデルタ「そうなんだよ。帽子被ってるし、遠距離武器使うし、性格も冷酷だし」
奈々「なるほど…。て言うか、私は変身しませんでしたよね」
Δデルタ「だな。ぶっちゃけ原典ディケイドのユウスケポジみたいだな」
奈々「orz」
郎夜「ああ、今の所否定は…」
ドラえもん「出来ないね」
Δデルタ「さて、そろそろ締めといくか」
郎夜「よし、来た!無事にピー助を送り届けたのび太。しかし…。じゃあ、エピソードⅣで会おうぜ。次回もヨロシクな!」


ダークカブト(マスクド)「このまま終われると思うなよ!」←アバランチブレイク発動
デルタ「ゴボォォォォォォォ⁉︎」←叩きつけられる

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