歴戦のレシピ   作:ミッター

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誰もレーション使うとは言ってません。
ロシア軍のレーションなんてそう手に入りませんて。


料理だけじゃ給料は出ないんだってさ!

さて、食後(軽食みたいなもんだったが)の運動ということで愉快な夜襲です。

どうみても川向こうの兵隊さんは正規軍の支援を受けているか、正規軍指揮官がいる民兵ないし予備役の皆さんです。理由は三点。

・哨戒配置

・装備の充実度

・動きの機敏さ

どうみても軍人か軍人上がりの真面目な哨戒。監視を立てればいい程度ではなく、ローテーションを組んでキッチリ重要なポイントを抑えている。

そして装甲車は偵察の結果、BTR-90と思われる。ハルダウンさせるわけでもなく、威圧的にこちらをターレットの2A42…30mm機関砲、PKT7.62mm機関銃が睨んでいるのを確認した。土嚢にあったPKM、固定式か軽機みたいな持ち運び式かと思ったが、マガジンがベルト給弾式の背負い型だった。確かアレ、某国正規軍が使ってたな。近未来的でカッコいい。して、ぶっちゃけ弾切れを期待できる弾数じゃねぇ。

と、ここまでなら正規軍と思うのだが、なぜか動きがパリッとしていない。

つまり日頃から正規の訓練を受けた軍人ではない。普段はサラリーマンやら普通の勤め人をして時々訓練、有事の時に動員される予備役か、指揮官だけは正規軍の民兵。動きと言うものは習慣が大きいからね。

全体会議で聞いていたが、予備役を4万人招集したって言ってたな。大隊が突破した地点は正規軍がいたと聞く。つまり大きい街道だ。ここはその街道に繋がるいわゆるバイパス的な。つまるところ要所とまではいかないが、前述の通り補給線の一部だ。

 

「諸君、食後の運動だ。なに、レクリエーションとでも思ってくれ。我々は5kmほど上流まで沢歩きをし、ポイント2の浅瀬を渡って敵北側面を突く。ただこれは下流のポイント1を渡って敵西側にあたる第二中隊の部隊、これをB小隊と呼ぶ。そして、B小隊と同時に仕掛ける。その混乱に乗じて正面の中隊が突破をかける予定だ。」

 

うーん…ちょっと博打過ぎるんじゃ。

 

「正面の装甲車はどうしますか?依然としてあの30mmは脅威であると認識しますが。」

 

いいぞイヤリク分隊長!それが気になっていた!できれば夜襲自体諦めてだな…

 

「偵察班の報告で武器弾薬の集積所を確認してある。B小隊が集積所を確保、そのまま装甲車に仕掛ける。これから地図を渡す。よく見ておけ。」

 

どう考えても無茶振りです。ありがとうございます‼️

川向こうの地図だ。連中も空き家になった家を接収しているようだ。

 

「分隊長これってあちらさんの…」

俺が言いかけた所で小隊長が続けた。

 

「チェックが入った建物が5つ、数字の書かれた地点が3つあるだろう。そこが奴らの寝床と歩哨位置だ。各分隊、手榴弾の二個三個くれてやってこい。それが我々の任務だ。警戒体制をとらさせない為、歩哨は無音で処理しろ。」

 

なるほどね。寝床ごと吹き飛ばせばアッちゅう間に戦力差をひっくり返せる訳だ。

 

「ミッター腹括れ。我ら第二分隊は3の歩哨線を越える。歩哨は二人。ガースキー、ミッターの二人で先行してこい。静かに、丁寧かつ迅速にお亡くなり願え。」

 

「「はい!!」」

 

嫌な役回りだ。こーゆーウエットなワークみたいな事は苦手だ。しかも普段、銃剣で料理しとんのやぞ!

 

まぁいいや。予備の銃剣使おう。ここでガースキーが囁いた。

 

「ミッター、PSSあるで。」

 

…マジか!

 

「ガースキー、お前、神か?」

「いや、親父のお下がりだけど。」

 

使えればいいんだそんなの!

 

無事、銃剣を人に使わず済みました。

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