Reborn in ポケットモンスター   作:カチドキホッパー

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第11話

えんとつ山に登るためロープウェイまで辿りついた綱吉達。

てっきり警戒してここも見張りがあるものかと思いきや…

 

「誰もいないや。

 楽に登れるならそれに越したことはないけどね。」

 

無事ロープウェイになった2人、だが…

なにこれ⁈

めちゃめちゃ遅いんですけど…

2人の心の中で突っ込むほど、すごーく遅かった。

 

『はぁーあ、これがデートだったらもっといい雰囲気なのになぁ。」

 

「ひゃう⁈」

 

突然叫んだキョウコの方を恐る恐る見ると…

真っ赤だった、そりゃもう見事に。

これまさか…

 

「えっと、もしかして口に出てました?」

 

顔に手を当てながら目を逸らすキョウコ。

対照的に綱吉の顔はどんどん青ざめていく。

 

『やってもうたぁ⁉︎』

 

頭を抱える綱吉、するとキョウコが綱吉の服を引っ張る。

 

「あのね、ツナ君…」

 

その時爆発音が鳴り響く。

いつのまにか頂上についていたのだが、外の爆発が中まで聞こえてきていた。

慌てて外に出てみると…アクア団と赤いフード付きの上着をきた一団がそこかしこでバトルしていた。

 

「邪魔するなマグマ団、我らアクア団の悲願を!」

 

「うるさい!

 我らにも悲願ならあるのだよ!」

 

会話から敵対組織同士の抗争だと判断した。

この世界まで来てどんぱちかよ!

頭を抱える綱吉だが

 

「てめぇら団服着てねえがどこのもんだ?

 まさかスパイか?」

 

そんなことを言いながらアクアとマグマが襲いかかってきた。

キバニアとドンメル、それぞれの団らしいポケモンだ。

慌ててボールを構えようとする綱吉だが、

キョウコが一歩前に出ていた。

その表情は能面のように何も感じさせないがいつもの太陽のような雰囲気ではない、覇王のオーラをたぎらせていた。

 

「ツナくん、ちょっとこの人たち黙らせるから。

 先に行ってくれる?」

 

あまりの雰囲気の違いに思わず「この方どなたぁ⁈」と叫びかけたがなけなしの理性を振り絞り、頷いて先は走っていった。

 

「…せっかくツナくんといい雰囲気だったのに、許さないんだから!

 ずーちゃん!キーちゃん!」

 

ボールから出てきた2匹は主人の怒りのオーラを見てビビるも戦闘態勢に入った。

そして一撃で全て終わったのだ。

メガドレインと水鉄砲の効果抜群の技を受けて即瀕死となったのだ。

 

「あら、何かしらこの小娘。

 あたしはアクア団の幹部、イズミ。

 邪魔なマグマを倒してくれたのはいいけど、うちの下っ端もなんて。

 どこの馬の骨か知らないけど、お姉さんが大人の厳しさ、教えてあげる。」

 

アクア団の幹部を名乗る女はグラエナを出してきた。

 

「幹部ってすごく強そう…でもね、私決めたの!

 ツナくんを傷つけようとする人たちや、私たちの邪魔をしてくる人は私が全部倒すんだから!」

 

キョウコの覚悟が新たな力を呼び覚ます。

キョウコの隣に立ったポケモンは…進化したキノガッサだった。

 

「キーちゃん、やるよ!」

 

「ガッサ!」

 

グラエナはスピードで翻弄するかのように動き回るので、なかなか攻撃にうつれない。

その強さと速さで幹部まで上り詰めたのがこのイズミだ。

だが、キョウコもこれまで綱吉と旅をしてきたのだ。

そこいらのトレーナーとは経験値が違うのだ。

 

「!そこ!

 キーちゃんマッハパンチ!」

 

グラエナの脇腹にモロに入った。

 

『経験でわかるわ…こういう子はスイッチが入ったらやばい。

 早めに倒したいところだけど、相性が悪すぎるわ…』

 

「よくわからないけど、お嬢ちゃんの邪魔をする気はなかったのよ。

 ごめんなさいね。 

 このままやっても勝ち目はないから退散するわ。

 次にあったらリベンジ、ね?」

 

そういってイズミは姿を消した。

 

「はぁ、疲れちゃった。

 ツナくんを追いかけようにもすぐには無理かな?」

 

元々病弱だったのだ、旅で多少体力はついたにしろ連戦は向かない。

 

「ツナくん、無理しないで…」

 

 

火口付近にはアオギリと赤い服を着た男が立っていた。

 

「マツブサァ、まさかてめーまで来てやがるとはな。」

 

「その隕石を使い火山を刺激する、そして地下で眠るカイオーガを起こすといったところでしょう?

 させませんよ、目覚めるべきは我らが悲願のグラードンなのですから。」

 

ようやく辿り着いた綱吉を見てアオギリが笑う。

 

「よう沢田!

 追いかけてきたところ悪いが実験は最終段階だ。

 ちなみにそこにいるのはおれらと敵対しているマグマ団のリーダーマツブサだ。

 おれはてっきり炎といいマツブサの手駒かと思ってたんだが、どうも違うらしい。

 一体なんなんだおめーはよ、今更ただのトレーナーですとは言わせねえぞ?」

 

答えに詰まる綱吉、この場合なんと答えるべきか迷った。

 

「まぁ、いい。

 あとは機械がやってくれるからおれも手ぶらだ。

 その間遊んでやるよ。

 邪魔すんなよマツブサ。

 いけ、サメハダー!」

 

対抗する綱吉はヴェルを出す。

 

「ほぅ、ジュプトル…なかなかに鍛えておいでだ。

 アオギリが並のトレーナーではないというのも頷けますね」

 

マツブサは冷静にバトルを観察している。

 

アクアジェットとリーフブレードがぶつかり合う、その衝撃で飛ばされそうな綱吉。

見ると押し負け何度もアクアジェットでぶつかられるヴェルの姿があった。

 

「へっ、やるじゃねえか。

 だがレベルの差ってのは怖いよな。

 相性の悪い技でぶつかってんのにダメージはテメーのジュプトルの方が受けちまってるんだからよ」

 

アオギリの言葉でハッとなる綱吉。

ヴェルは深緑を発動できないほど弱っていた。

 

「沢田、おれの下につけ。

 おれはオメーのこと気に入ってんだ。

 このままバトルしたらそいつ、最悪ダメージの負いすぎで死ぬかもしれねーぞ。

 おれもそういうのは嫌なんだよ。

 それとも、もっといたぶってやんねーと現実が見えねえか?」

 

思わずヴェルに駆け寄る綱吉、その顔は死人のようになっていた。

 

『おれのせいだ、俺があいつの部下になれば…』

 

しかし、ヴェルは立ち上がる。

綱吉を邪魔だとばかりおしのけてでも。

そして真っ直ぐに綱吉の目を見返す。

その瞳を見て骸と戦った時にリボーンに言われたことを思い出す。

 

『てめーはどうしてーんだ?

 吐き出したその答えが、ボンゴレの答えだ。」

 

「まだやれるかヴェル?」

 

綱吉の質問に当然だと頷くヴェル。

 

「アオギリ、誘いは断る。

 お前にだけは負けたくないんだ!」

 

そう言って振り返る綱吉の額には死ぬ気の炎が灯っていた。

 

 

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